融資の審査が落ちやすい資金の使い道や9種類の資金について解説

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融資 使い道

設備を購入する際や事業の赤字など、事業の資金不足を助けてくれるのが融資です。
ただ、融資を申し込むには資金の使い道を審査します。
いざ融資を申し込む時、資金のどんな使い道を伝えれば審査が通りやすくなるのでしょうか?
また、逆に審査で確実に落ちるような資金の使い道とは何か?
融資を受けやすい伝え方、資金を申し込む際に覚えておきたいことを解説していきます。

融資を受けられる資金使途は?

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資金使途とは、借りたお金の使い道という意味です。
資金使途が明確でなければ、銀行はお金を貸してくれず、融資を受けることができません。
そのため、銀行が認めてくれる資金使途を考えましょう。
銀行が確実に理解してくれる資金使途は以下のようなことです。

①事業のために設備を購入する
②仕入れと売りの決裁条件の差
③長期運転資金の折り返し融資
④賞与を支払う
⑤税金を支払う
⑥つなぎ資金

などに使うと伝えれば融資が受けられ、お金を借りることができます。

設備資金と運転資金って何?

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さらに、融資の資金使途には「設備資金」と「運転資金」と言う2種類の資金があります。
次はその2種類はどういう資金なのかについて解説していきます。

設備資金

設備資金とは、機械・土地・建物などの設備に使う資金のことを言います。
工場を新設する場合でも設備資金に含まれます。
そのため、かなりの高額で長期的な借入ができるのが特徴です。
設備を導入した時に利益が増えることをしっかりと銀行に伝えれば、融資を受けることができるでしょう。
助成金や補助金とは違い、銀行側が「本当にその設備が必要なのか?」と言ったことは分からないため、専門用語などはあまり使わないで分かりやすく伝えるのが良いです。

運転資金

運転資金とは、日々の経営に必要な資金のことを言います。
設備資金と比べると、少額で短期的な借入になるケースが多いのが特徴です。

設備資金で銀行が重視する点

設備資金は、「設備を導入することによってどのように事業が向上するか」を伝えれば融資を受けることができます。
ただ、設備資金で銀行側が重視するのは、投資の収益性と返済財源です。
設備投資をすることで利益を得ることができますが、「設備投資の利益で返済をすることができるか?」「ダメになった場合は現在の事業で返済することができるか?」「資産を売却して返済することはできるか?」と言ったように、収益と返済額をきちんと考えているかを重視しています。
事前に収益についてシミュレーションをしておくのが良いでしょう。

運転資金を7種類解説

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運転資金には以下の約7種類あります。

①経常運転資金
②増加運転資金
③つなぎ資金
④季節資金
⑤納税資金
⑥賞与資金
⑦後ろ向き資金

商品の仕入れ金・従業員の給料・材料を用意する費用・外注費用などが運転資金に当てはまります。
融資で運転資金を申し込む際、「運転資金」とだけ伝えても融資を受けることができません。
運転資金の、さらにどんな資金を借りたいのかを伝える必要があります。
次は、以上の7種類の詳細を解説していきます。

経常運転資金

経常運転資金とは、仕入れ・販売・買掛金支払い・売り上げ代金回収などの中で必要になるお金です。
つまり、商品を仕入れてから販売までは時間がかかり、売り上げ代金回収となると現金商売以外は売掛ということで資金回収が遅れ、さらに仕入れ代金の支払いなどもあって、手持ちにある資金が不足してしまいます。
その不足した資金のことを経常運転資金と言います。

増加運転資金

経常運転資金が増加することで資金が不足し、それに伴って融資が必要になります。
売り上げの増加によって在庫・売掛金・買掛金が増えて、今以上に運転資金が必要になることを増加運転資金と言います。
また、売り上げは同じでも支払いサイトの短縮・売掛期間が長期化するなどで必要な運転資金が増大することも増加運転資金に含まれます。

つなぎ資金

つなぎ資金とは、資金が不足してきた時に借りられる資金で、一時的な立替資金のことを言います。
今後確実な入金があることを前提に借りることができます。
例えば、月末に売掛金の入金予定があるけれど、仕入れで手持ちの資金が不足してしまった場合、一時的に融資を申し込んで資金を確保しておく方法などがあります。

季節資金

季節資金とは、売り上げが季節によって大きく変わる業種で必要な資金のことです。
例えば、脱毛に関する業種は肌の露出が多くなる春から夏は売り上げが高くなりますが、肌の露出が少ない寒い季節は売り上げが下がります。
この間に、売り上げが上がらない時期を埋め合わせるために、季節資金が利用できます。
資金が不足する時期に融資を申し込み、売り上げが上がって資金が増える時期に返済するように計画を立てるのが良いです。

納税資金

納税資金とは、法人税を納めるための資金のことです。
ただし、消費税の納税資金は対象外になるので注意してください。
消費税は消費者から預かったお金を国に納めるものなので、そのお金を借りるというのはおかしなことになってしまいます。

・使い道がはっきりしていること
・法人税を納める企業は利益が出ていること

などと言った理由が融資の納税資金を受けやすいです。

賞与資金

賞与資金とは、従業員に支払う賞与を借りる資金のことです。
賞与資金でまとまったお金を支払うと、それだけ資金繰りが圧迫されてしまいます。
そんな時にお金を借りて対策するのが賞与資金です。

後ろ向き資金

後ろ向き資金とは、赤字の対策に利用できる資金で、運転資金の中で最も融資の審査が通りにくいお金です。
企業が返済財源にできるのは毎年稼ぐ営業利益で、その営業利益が赤字ということは返済を難しいと思えるからです。
後ろ向き資金を申し込む際は、担保が必要になったり、信用保証協会の保証が無いならお金を貸すことができないなど厳しいです。
今後どのようにして赤字から脱却するかの事業計画がかなり重要です。
赤字から脱却する見通しが立たないと融資を受けることがほぼ100%不可能でしょう。

運転資金は十分に注意する

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少額なら借りやすいと思いがちですが、そうでもありません。
例えば、「利益が減ったから」「別の返済に使いたい」などと言った使い道なら、銀行側が「本当に貸して大丈夫かな?」「きちんと返済してくれるだろうか?」と不安になり断られる可能性もあります。
少額だとしても、しっかりとした使い道を伝えましょう。

運転資金の計算方法

運転資金の算定式は、売掛金+受取手形+在庫-支払手形-買掛金。
計算をすることで運転資金が正確にはじき出すことができ、トラブルを防ぐことができるので覚えておいて損はないでしょう。

運転資金の説明について

上記通り、運転資金で少額を借りるとしてもきちんとした説明が必要です。
運転資金を申し込む際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

①前向きに伝える
②必ず資金繰り表を提出する

使い道は問題なくても、伝え方によっては融資を断られる可能性があるため気を付けてください。
次の項目では、2つのポイントを詳しく解説していきます。

1. 前向きに伝える

前向きに伝えることは非常に大切です。
何が前向きと思ってくれるのか?

例えば、
・新しい人材を雇うために資金を借りたい
・販促活動に使うために資金を借りたい
・新規顧客の開拓で資金を借りたい
などと言った理由が良いです。

逆に、後ろ向きだと思える伝え方は、
・売り上げが下がって返済が厳しいため資金を借りたい
・別のところで返済ができなくなったためお金を借りたい
などといった理由です。

これでは間違いなく融資を受けることはできないでしょう。
ですが、どんな理由でも前向きに伝えることができるはずです。
まずは前向きな資金の使い道を考えてみましょう。
例えば、売り上げが増えることが原因になる一時的な資金需要を「増加運転資金」と言い、このように将来の収益につながる伝え方をすると融資を受けやすいですよ。

2. 必ず資金繰り表を提出する

資金繰り表とは、現金収支をまとめた数字の表のことです。
資金繰り表は様々な場面でも重要性があり、運転資金を借り入れる際にも大切なものです。
前向きな伝え方ができたとしても、資金繰り表が無ければお金を貸してもらうことは不可能と言っても良いほど大切なものなので必ず用意しましょう。
銀行は稟議書を通していくことで融資が決まるため、書類として提出しましょう。

資金使途として認められないものは?

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上記でも、融資に認められない説明はある程度解説しましたが、以下のような資金使途でも断られるので注意してください。

①株式購入資金
②個人の住宅・車両の購入資金
③関係会社へ転貸資金

融資の使い道として認められるのは基本的に事業資金です。
そのため、本業とは関係がない資金・転貸で融資を申し込むと断られます。
②は、会社名義個人で購入するものならば、設備資金として申し込むことができます。

資金使途を明確にしなければならない理由

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融資を申し込む際は、必ず資金使途について聞かれます。
なぜ資金使途はそんなに重要なのかと言うと、どんな目的に使うかを聞くことによって返済を確実に行ってくれるかが判断できるからです。
例えば、つなぎ資金と設備資金を比較すると、つなぎ資金は短期間の返済で返済財源も明確なためお金を貸しやすいのです。
一方、設備資金の返済は長期間で利益の確保が明確になりづらいため、お金を貸すか断るかの判断がしづらいです。
これらの理由で、資金使途が明確になることによって銀行側が安心して融資の判断をすることができます。
資金使途が無ければ、銀行側からしたら「何に使われるのか分からないし、返済してくれるのかも分からない」と思います。
もし不明のままお金を貸してしまえば社会問題になってしまうリスクが高いため、明確な資金使途を求めています。

資金使途と異なる使い方をしたらどうなる?

もし、銀行に伝えた資金使途と違ったお金の使い方をしてしまったら、資金使途違反として違反行為になります。
銀行からの信頼を無くし、今後融資は一切受けることができなくなってしまいます。
また、銀行によっては即時全額返済を求められる場合もあります。
このように多くのペナルティを課せられてしまうため、銀行で伝えた目的にのみ使いましょう。

まとめ

融資 使い道

以上、融資の使い道について詳しく解説してきました。
申し込む際は、銀行側が信頼してもらうために「借りたお金は事業向上のためのどういった目的で使用するのか?」「借りた後は全額返済する意思はあるか?」をしっかりと伝えましょう。
事前に、借りたお金と返済するタイミングを計画しておくことをおすすめします。
借金はなるべく避けたいところですが、資金不足で事業の運営に困っている事業者はこれを機にお金を借りることを検討してみてはいかがでしょうか?

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