
融資やキャッシングを利用しているのに、「金利のことを詳しくわかっていない」という方はいませんか?
もしも金利のことを詳しく理解していないとしても、毎月返済していけば融資は完済されるでしょう。
しかし、金利のことを無視していたら、知らない間に多くの利息を支払ってしまう可能性が高くなってしまいます。
そこで、こちらの記事では金利のことを詳しく理解し、賢く融資を利用する方法を解説していきます。
初めて融資を受ける方、金利のことがよくわからない方にとって、学んでおいて欲しい金利のお話です。
融資に欠かせない金利を詳しく解説
融資やカードローンの広告では、必ず「4.8%~14%」などと金利の数字が掲載されています。
この金利は、お金を借り入れた時に払う利息、つまりレンタル料です。
ですから、融資やカードローンでお金を借り入れたのなら、この金利分を借りたお金に加算して返済しなければなりません。
%と割合で表せられる金利
融資やカードローンでは、金利の値は上記の「4.8%~14%」のように、「%」で表示されています。
つまり、「金利15%」となっていたら、借りた金額に対して15%の利息をプラスして返済する必要があるのです。
また、「%」であらわされている金利は、お金を1年間借りた時に発生する年率の割合をしめしています。
例えば、金利が15%で10万円を借り入れたとしたら、1年後に支払う利息は下記のように計算します。
【金利計算】
10万円✕15%=1万5,000円
この場合には、1万5,000円を借りたお金にプラスして返済することになります。
上記は年率の金利で計算をしましたが、1ヶ月であれば月利、1日であれば日歩となり、それぞれの間の金利になります。
なお、基本的には年率が使われており、キャッシングなどでは月利や日歩はほとんど登場することはありません。
利息を割り出す計算方法
ここからは、金利から利息を導き出す計算方法を解説していきます。
もしも、100万円を借り入れた場合、金利15%で1年間借りたときの利息は下記のように計算します。
『100万円(元金)✕15%(金利)=15万円(利息)』
借りたお金となる「元金」に金利をかけることで、利息が計算できます。
上記のように、100万円を借りて1年後に全額返済した場合には、
『100万円(元金)+15万円(利息)=115万円』
となり、115万円が返済総額となります。
金利や利率、利息や利子の違いを整理
金利とその利息の計算方法を上記で説明してきましたが、融資やカードローンを利用する際には、利息や金利以外にも、利率、利子という似た言葉が存在しています。
次に、金利と利率、利息や利子について、解説していきます。
①金利と利息の違い
上記でも説明したとおり、金利は利息の割合を示す数値で%によって表示されています。
利息は、金利を元に計算されたお金を借りたときのレンタル料そのものということになります。
つまり、金利によって利息は計算されますので、利息は金利なしでは計算できないということです。
②金利と利率の違い
金利と利率の持つ意味は、ほとんど変わりなくほぼ同じ意味として用いられます。
『金利=利率』だと思っていても、問題ありません。
③利子と利息の違い
利子を利息は、同じ意味として用いられています。
こちらも金利と利率と同様に、『利子=利息』ということになります。
④年利と年率の違い
年利と年率も同じ意味で使われています。
『年利=年率』ということになります。
融資やカードローンを利用する時には、いろいろな言葉が出てきて混乱しがちになってしまいますが、同じ意味の言葉を把握しておくと安心です。
『金利=利率』『年利=年率』『年利=年率』
実質年率を解説
融資やカードローンを利用する際に、実質年率という言葉がでてきます。
上記で説明した年率という意味とは、少し違ってきます。
融資などでお金を借り入れを申し込むと審査が行われます。
これは、業者がお金を貸しても問題のない相手かを確認するわけですが、その時には調査や書類作成などの費用がかかることになります。
費用は利用者の負担となりますが、それをひとつひとつ計算していくのは大変になってしまうために、諸費用を金利の中にあらかじめ含めておきます。
法律でも、このように定められているのですが、その諸費用を含んだ金利が実質年率となるのです。
『実質年利=費用を含めた金利』ということになるでしょう。
つまり、諸費用が金利に含まれていることになるので、お金を借りる際には利息以外に費用はかからないことを覚えておいてください。
※ATMや利用手数料は発生する場合もあります。
融資の利息は日割り計算
上記で説明した利息の計算は、1年間借り入れた場合の計算ですが、だからと言ってぴったり1年の借り入れを行うわけではありません。
ここからは、1年未満のお金を借りた時に発生する利息の計算方法を解説していきます。
ひと月でどのくらいの利息?利息の計算方法
ひと月(30日)でどのくらいの利息が発生するのでしょうか?
例として、10万円を金利15%で借りた時に発生する利息を計算していきます。
『元金×金利÷365日×借入期間(日数)』
この計算式に当てはめていけば、利息を割り出すことができます。
例の数字をこの計算式にあてはめると次のようになります。
『10万円×15%=15,000円』
『15,000÷365日=約41円』
この計算によって、1年間の利息から1日の利息が割り出されました。
ひと月(30日)借りた場合の利息は次のように導き出されます。
◆ひと月(30日)の利息 『41円✕30日=1,230円』
ひと月(30日)に、10万円を金利15%借りた時に発生する利息は1,230円となります。
ちなみに、同じ条件での1週間の利息は次の金額になります。
◆1週間の利息 『41円✕7日=287円』
融資やカードローンは、このような日割り計算がベースとなっていますので、業者任せにせず、自身で計算して具体的な金額を把握しておきましょう。
分割して返済するときの利息計算の方法
融資やカードローンの返済を一括で行えば、上記のような計算方法となりますが、ほとんどの場合は分割となり、月1回づつお金を返済していく形となるでしょう。
次に、分割して返済する際の利息の計算方法を解説していきます。
分割で返済する場合も、次の計算式で利息を求めていきます。
『元金×金利÷365日×借入期間(日数)』
例えば、10万円を金利15%で借り入れ、毎月元金を1万円ずつ返済していく場合を例にとって見てみましょう。
10万円×15%÷365日×30日=1,230円
利息の1,230円と元金の1万円となるので、初回に返済する金額は1万円+1,230円=1万1,230円となります。
しかし、2回目以降は返済時に支払う利息は元金が違ってくるので、変わってきます。
(10万円-1万円)×15%÷365日×30日=約1,109円
元金が違うため、利息は1,109円となり、2回目の返済額は、1万1,109円となるのです。
分割払いのポイントとなるのは、「元金の残額」と「前回利息を払ってからの借入期間」となるので、覚えておきましょう。
融資のときに覚えておきたい3つの豆知識
融資には欠かせない金利の計算方法についてお話してきましたが、最後に融資の時に役立つ3つの豆知識を紹介していきます。
賢く融資やカードローンを利用するために、知っておいてもらいたいポイントです。
ポイント1:法律で決められている金利の上限枠
金利が高くなるほど返済額が多くなっていくわけですが、日本では法律で金利の上限が決められています。
ですから、それ以上の金利はありえないということになるのです。
そして、金利の上限は、元金の額によって3段階に分けられています。
◆元金が10万円未満の場合 上限金利は20%
◆元金が10万円以上100万円未満の場合 上限金利は18%
◆元金が100万円以上の場合 上限金利は15%
もしも、融資やカードローンを利用する際に、これ以上の金利を提示しているのなら違法業者ということになりますので、気をつけるようにしてください。
ポイント2:金融業によって異なる金利
金利の上限は日本の法律で決められていますが、その範囲内なら金利の設定は自由となっているので業者によって違ってきます。
【金融業者の金利比較】
(消費者金融)
・SMBCモビット 3.0~18.0%
・アコム 3.0~18.0%
・プロミス 4.5~17.8%
(銀行)
・みずほ銀行カードローン 2.0~14.0%
・三菱UFJ銀行カードローン バンクイック 1.8~14.6%
・三井住友銀行カードローン 年4.0~14.5%
ポイント3:融資の際には上限金利を確認すること
融資やカードローンを利用する際の金利は、「4.5%~15%」のように金利の幅をもたせて表示されています。
つい1番安くなる金利の目が言ってしまいがちですが、チェックしておきたいのは上限金利です。
上記の場合、「4.5%~15%」ならば上限金利は15%ということになります。
融資を申し込んだ段階では、どのくらいの金利が適用されるのか決まっていません。
特に初めて利用する場合には、上限金利が適用となる場合が多いので、表示されている金利から上限金利をチェックしておくことが必要となるのです。
金利を抑える方法を伝授
融資などの借り入れを行うのなら、できるだけ利息をおさえて返済総額を減らしたいと誰もが思うのではないでしょうか?
そのカギをにぎっているのは「金利と借入期間」です。
低金利の融資を利用する
利息を安く抑えたいのなら、低金利の融資やカードローンを選ぶことです。
金利が低くなればなるほど、利息がおさえられて総返済金額を減らすことができます。
元金が多いほど、金利によって返済額が大きく違ってきます。
微妙な金利の違いでも返済額に差が生じてしまうので、気をつけてください。
借入期間の短縮
金利が同じであるのなら、借入期間を短くすることで利息を少なくすることができます。
1年間と半年では、利息がどのくらいの違ってくるかをみてみましょう。
100万円を金利15%で借り入れを行った場合、1年間と半年の利息の違いをみてみます。
◆1年間の利息 100万円×15%=15万円
◆半年後の利息 100万円×15%÷365日×180日=約73,972円
このように同じ金額を同じ金利で借りても、借入期間が短くなれば、支払う利息を減らすことができます。
単利と複利の計算方法
利息の計算のやり方には、単利と複利という2つの方法があります。
単利の計算方法は、上記のようにに「元金✕金利」をかけた値となるのですが、複利の場合は2年目に以降に発生している利息をプラスして「元金+利息」として計算していきます。
【複利の場合の計算方法】
◆1年目の利息 100万円×15%=15万円
◆2年めの利息 (100万円+15万円)×15%=17万2,500円
元金や金利が同じでも、借入期間や単利か複利かによって利息に大きな差が生じてしまうことを知っておきましょう。
まとめ
融資やカードローンを利用する際のポイントとなる金利について詳しく説明してきました。
お金を借りるときには、その言葉の意味を知らないでいるとより多くの利息を支払うことになりかねません。
今回は、融資を利用する際の基本となる「金利」について、まとめてみました。
金利から利息を計算し、自身の返済総額を具体的に割り出すことは大切です。
賢く融資やカードローンを利用するために、しっかりと基本の知識は身につけておきましょう。