不動産投資ローンを他の融資制度に借り換える際の3つのメリットを紹介

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融資 借り換え

不動産投資のローンを借り換えするメリットやデメリットをご存知ですか?

手続きが面倒だったり、費用が掛かることもあり、よく理解してから行う必要があると思います。

2016年のマイナス金利政策の実施により、金融機関の融資姿勢が積極的になり、ローンの金利も全体的に低水準となっています。

2016年以前に不動産投資ローンを借りた方や、現在の金利の相場を知らずに高い金利でローンを借りてしまったという方、融資当初から年収や勤務先、資産状況などが良くなったという方は、金利を大幅に引き下げることができる可能性がありますので、ぜひ借り換えを検討をしたいところです。

そこで今回は、不動産投資のローンを借り換えするメリットやデメリット、注意点などの以下3つの要点を解説します。

①メリット
②デメリット
③借り換えをする時の注意点

①メリット

融資 借り換え

まずは、不動産投資ローンを借り換えするメリットを知っておきましょう。

ローンの金利が下がり返済額を減らすことができる

通常、ローン借り換えのメリットは、ローン残高や返済期間にもよりますが、借り換え後の金利差が0.5%~1%程度ある場合となります。

たとえば、2019年現在の不動産投資ローンで良い条件の金利は1%台(投資用の新築マンション購入時)ですので、不動産投資ローンの融資を受けている方の場合、金利が現在2%~4%台の方は、他金融機関に借り換えを検討することで、 借り換えメリットを享受できる可能性があります。

より実績のついた状態での金利交渉ができる

金利は不動産投資ローンを申し込んだときの投資家の「属性」を重要な要素として、金融機関が決めます。

属性とは、多くの場合「個人属性」を意味し、融資を申し込む個人の職種や勤務先などの社会的立場、年収や保有資産などの経済的状況を指します。

属性は変化していくものであり、高くなれば金利交渉が有利になります。

まず、遅延することなくある程度の期間、不動産ローンを返済していったとしましょう。

これは不動産投資家の属性を上げていきます。

その人に返済能力があるということを具体的に証明していることになるためです。

また、不動産投資が順調で「自己資金」が増加している場合も属性が良くなりますし、サラリーマン大家さんであれば、勤続年収や業務実績により給与年収が増加すれば「属性」は良くなります。

自己資金と年収は重要な要素です。不動産収入を除く年収で600万円未満の方は利用できないというように、年収に足切りラインを設けていく金融機関も多いのです。

属性が上がれば、今まで選択肢に入らなかった金融機関も、ローンの借り換え先として検討することが可能となります。

不動産投資ローンを遅延なく返済し、健全な投資実績を残しているのであれば、金融機関の選択肢が増えて金利交渉は有利となり、より有利な条件で不動産投資ローンを借り換えられる可能性があります。

信用力が向上することがある

不動産投資の実績が上がってくれば、都市銀行や、大手地方銀行などへの借り換えも可能になることがあります。

大手銀行で不動産ローンが受けられるということは、それだけで実績となります。今後、新しい物件の購入の際、新たな不動産ローンを組むときに信用力が上がり、ローン審査に通りやすい属性を持った不動産投資家となることができます。

不動産投資家として、一歩高いステージに上がることができたということです。

大口の場合は個別の金利交渉によりさらに大きなメリットを得ることも

ローンの借り換えは元々のローン提供金融機関以外の金融機関から直接打診されることもあります。

富裕層や不動産オーナーの情報は彼らもしっかり調査していて、自行と取引してくれとお願いされることもあるのです。

このような借り手有利の状況では多少強気に出られるので、交渉してきた金融機関側がデフォルトで用意するローンの金利について、さらに交渉することも可能です。

特に金額が大口の場合は相手にとっても利益があるので、ある程度の交渉には乗ってくれることが多いです。

交渉により金利を下げることでさらに大きなメリットを享受することができます。

つまり、各投資物件の収益性が向上するのです。

不動産ビジネスは質も大事ですが、物件の量を増やしていくことでかなりレバレッジを効かせたビジネスが可能となるので、収益性の良い物件をできるだけ増やし、そこから発生する安定したインカムゲインを得ることができていれば生活が安定するということです。

団体信用生命保険の保障内容が手厚くなる場合がある

団体信用生命保険とは、債務者が亡くなったときや高度障害になったとき、残債は保証会社が代わりに返済することです。

不動産投資ローンを受けるときに、保証会社を利用すると団体信用生命保険に加入できます。

団体信用生命保険への加入は強制加入の金融機関もあれば任意加入の金融機関もあります。

今までの団体信用生命保険は、生命保険の保障内容がメインでしたが、最近では金融機関によっては「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」3大疾病付きや「高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎」などの8大疾病付きの団体信用生命保険も用意しています。

不動産投資ローンを借換えした際に、上記のような保障内容を取り扱っている金融機関を選ぶことによって、同じく団体信用生命保険に加入しても、今より保障内容が手厚くなるケースがあります。

②デメリット

融資 借り換え

不動産投資ローンの借り換えはメリットばかりではありません。
場合によってはデメリットも発生する可能性があるので、どの様なデメリットがあるのか見ていきましょう。

一度全額を返済

まず一つ目は、借り換えをするには、今まで借りていた不動産投資ローンを全額返済しなければならない、ということです。

この処理は借り先に選んだ金融機関が実施しますので、手続きはそれほど面倒ではありませんが、どうしても本人でなければ記載や用意ができない書類もあります。

新たな金融機関から不動産ローンを受けるわけですから、そのための手続きに時間を取られることはあります。

また、金融機関によっては、ローン契約を解約したことによる解約違約金を求められるケースがあります。

手続きが面倒

ローン借り換えのデメリットのひとつに、借り換えの手間がかかるという点です。

実際にローンを借り換えるまでに、

・借り換えの情報収集から金融機関探し
・金融機関との打ち合わせ
・比較検討
・新規融資契約手続き
・現行の金融機関との契約解消手続き
・登記

などの作業が発生します。

ある程度は手続きのための時間が必要となるので、シミュレーション段階であまり金利が大きく引き下がらない場合には、そのまま借り換えて続きを続行するかどうかを一度検討した方が良いでしょう。

返済額が下がるとは限らない

不動産投資ローンの借り換えにより月々の借入金返済額は減ります。

では、それで実質利回りが向上し、キャッシュフロー(CF)が増加するのでしょうか?

これは単純には分かりません。

なぜならば、不動産投資ローン借り換えによって新たな費用がかかるからです。最初に融資を受けている金融機関にとって、いきなり全額返済されるというのは、長期に渡り受け取れる予定であった利子収入を失うということです。

このため、ローン解約の際には解約違約金を請求されるケースもあります。

そして、解約違約金が無くとも、一括繰り上げ返済手数料や抵当権抹消費用、借り換え先の金融機関への手数料が発生します。

このような費用全体を計算したうえでシミュレーションしなければ、実質利回りやキャッシュフローの正確な数値は分かりません。

月々の金利や返済額が下がっても、全体の費用負担が増えている可能性はあるのです。

また、固定金利から変動金利への切り替えは、社会の経済情勢による日銀の金利変動の影響をうけます。

このようなリスクも念頭に入れるべきかと思います。

〇キャッシュフローとは?
キャッシュフローとは、一定期間内の資金の流れ、または現金(現金同等物)の収支のことを意味します。資金の流出をキャッシュ・アウト・フロー、資金を流入キャッシュ・イン・フローといい、これら2つを合わせたものがキャッシュフローとなります。

会計上の「利益」では実際のお金の流れは分かりません。そこで、最近では企業の状態を知りたいときにキャッシュフローを参考にすることが少なくないようです。

融資 借り換え

現在の金融機関との関係性が悪くなるケースもある

融資開始からすぐの借り換えや、何度も同じ金融機関からの借り換えなどをすると、その金融機関からの心証を悪くしてしまうケースがあります。

不動産投資は、物件選びと同じくらい金融機関を味方につけることが重要ですので、今後も長い付き合いをしていきたいと考えている金融機関とのコミュニケーションは慎重に進めたほうが良いでしょう。

借り換えしない方が良いケース

ローンの借り換えに伴う諸費用額は大きいです。

仮に、残債が3,000万円ある時点で借り換えを行うときに、一括返済手数料が「残高の2%」で、新たに組むローンの諸費用があるとします。

その場合は、借り換えに伴う諸費用は合計で約130万円もの費用になるのです。そして、借り換えすることで総返済額は1,729,200円減額するので、このケースではお得であるといえます。

しかし、仮に固定から変動への切り替えであれば、「金利変動リスク」が加わるので、その点も加味して借り換えを検討する必要はあるでしょう。

③借り換えの注意点

融資 借り換え

不動産投資ローンの借り換えには様々なメリット・デメリットがありますが、実際にはそれ以外にも気を付けたい点が2つあります。

・融資枠を新規の物件購入に充てる方が得策な場合もある
・既存の融資先との金利交渉が出来る場合もある

融資枠を新規の物件購入に充てる方が得策な場合もある

ローンの借り換えは既存の金融機関から、より低い金利を提供してくれる金融機関へと借り換えるのが一般的です。

しかし視点を変えてみると、既存のローンはそのままにして、より低い金利を提供してくれる金融機関から新たな融資を引き出して新規で投資用不動産を購入するという方法も検討出来るのではないでしょうか。

例えば物件Xで金融機関Aから10,000万円の融資を受け年間のキャッシュフローが200万円だったとして、金融機関Bへの借り換えで年間キャッシュフローが220万円に改善するという場合で考えてみましょう。

A 10,000万円 CF200万/年(物件X分)
→Bに借り換えると・・・CF220万円(物件X分)
せっかく金融機関Aから物件X用に融資を引けているのであるから、別途金融機関Bから新たに融資を引くことで新規で10,000万円の投資物件Yを別途購入したら、新たに物件Yから年間キャッシュフロー220万円を追加で生み出すことが出来ます。

結果として金融機関A、B双方から融資を受けることで年間のキャッシュフローを200万から420万へと増やすことが出来るということです。

A 10,000万円 CF200万(物件X分)

B 10,000万円 CF220万円(物件Y分)
=CF420万円(物件X+Y分)

もちろん個人で不動産投資ローンを引いている場合は個人に対する融資限度額などの兼ね合いでむやみに全体の融資額を増やすのは難しいかもしれません。

しかし法人での不動産購入の場合で将来的にも保有物件を拡大していきたいのであれば、新規の融資枠を既存のローンの借り換えで使用してしまうよりも新たな物件購入に充てたほうが得策である可能性もあるとおもいます。

既存の融資先との金利交渉が出来る場合もある

新規の金融機関でローンの借り換えをしようとするのであれば、まず既存の融資先金融機関と金利交渉が出来るかどうかを検討した方が良いでしょう。

借り換えようとする金融機関が提示する金利と同等程度の金利を引き出すことが出来れば、他の金融機関との間でローンの借り換えをするよりも事務負担も少なく、融資は継続するのであるから既存の金融機関との関係も良好に保てる可能性も高くなります。

また既存の金融機関とは金利交渉で金利を低く設定してもらい、借り換え先として考えていた金融機関からは新規の融資を引いて新たな物件を購入する、という方法を検討することも出来るでしょう。

まとめ

融資 借り換え

現在、不動産投資ローンを利用している金融機関が投資家に対し他の金融機関への「不動産投資ローンの借り換え」の情報を提供することはまずないでしょう。

自分たちの競争相手に客を奪われることを奨励する商売などあり得ません。

ですので、金利情報などは、不動産投資に実績のある不動産業者と友好関係を作り、入手することが最良の方法であると言えます。

不動産投資ローンの借り換えをすることで、返済額は100万円単位で減額することもあります。

特に、今は低金利時代なので、過去に比較的高い金利でローンを組んだ方は、借り換えると返済額が減るケースが多いでしょう。

しかし、借り換えに伴う諸費用なども加味して借り換えを判断しないと、結局損をしていた、などの状況になりかねないので注意しましょう。

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