
新型コロナウイルス感染症拡大により三密を余儀されるなか、クラウドファンディングでの資金調達に注目が集まり始めています。
インターネットを介して、全国にプロジェクトを発信し資金を集めることができるクラウドファンディングは、今の時代に適している新たな資金調達法とも言えます。
しかし、初めて行うクラウドファンディングに対して、不安や疑問を抱きためらっている方は多いのではないでしょうか?
そこで、こちらの記事では、クラウドファンディングが初めて方に向けて、やり方を解説していきます。
クラウドファンディングに挑戦する第一歩としてお役立てください。
クラウドファンディングのプロジェクト開始までの3つ戦略
クラウドファンディングで資金調達をするのであれば、きちんとしたステップを踏みながら戦略を立てる必要があります。
もしも、支援者に魅力的なプロジェクトと感じてもらえないのなら、支援金は目標額に達することなく失敗に終わってしまうからです。
成功させるためには、専門知識などを必要とはしませんが、面倒がらずに戦略を充分に練り考えることが大切です。
クラウドファンディングを始める前に3つの戦略となる、「ターゲットの考察」「目標金額の設定」「魅力的なリターン」をきちんと立てておきましょう。
ターゲットの考察
幅広い支援者を募ることができるクラウドファンディングですが、広く浅くいアプローチでは明確な支援者を得ることが難しくなります。
1種類のターゲットのみならず、より細かく分類したターゲットを考察していくことが重要となります。
もしも映画をテーマとしてプロジェクトを立ち上げるのなら、映画ファンのターゲットだけではなく、映画の登場人物、拠点となる地名、映画に登場する食材など、多様な方面からもアプローチをかけていくのです。
上記のように、映画+人物、地名、食材など細かく分類することによって、それぞれのターゲットに適したアプローチ方法が具体的にわかり、リターンやPR方法を具体的に練っていくことができます。
目標金額の設定
クラウドファンディングの目標金額の設定は、基本的には最低限の金額を設定するように心がけてください。
支援者たちは「どのような資金として使われるのか?」と言うことを重要視しますので、明確な使いみちを示す必要があります。
多くのプラットフォームでは目標金額に届かない時には支援金を受け取ることができませんでしたが、最近ではプラットホームによって目標金額に達成しなくても資金を受け取れるタイプのプラットホームも出てきています。
◆All or Nothing方式
・目標金額に達成しないと支援金を受け取れない
◆All in方式
・目標金額に達しなくても集まった支援金が受け取れる
どちらの方式を利用するにしても、目標金額の設定理由の内訳は、支援者にとってプロジェクトの信頼性を示す重要な役割があることを覚えておきましょう。
魅力的なリターン
クラウドファンディングを立ち上げる際には、支援者が魅力的に感じるリターンを考える必要があります。
リターンの設定によって、「プロジェクトが成功するか?」がかかってきていると言っても過言ではありません。
おすすめのリターン戦略は、少額支援者向けの2,000円~5,000円のリターンを用意してSNSでのアピールと同時に、支援を獲得していく方法です。
それと同時に、熱心な支援者に向けては10,000円以上のリターンを用意しておくという、使い分けをすると幅広い支援者が得られる可能性が高まります。
プロジェクトを発信するまでの流れ
プロジェクトの戦略が固まれば、次にクラウドファンディングを実際に行っていくことになりますので、その流れを把握しておいてください。
クラウドファンディングサービスの選択、プロジェクトの登録や投稿、審査や発信などを具体的に進めていきましょう。
クラウドファンディングサービスの選択
クラウドファンディングを行っているプラットフォームを選択していきます。
日本国内ある複数のクラウドファンディングのプラットホームがありますので、自身が行いたいプロジェクトやクラウドファンディングの種類によって、プラットホームを選んでください。」
プラットホームを選択する際の決め手は、自身のプロジェクトにマッチしているプラットホームを利用することです。
目標達成につながる条件をよく確認し、プラットホームの特徴を見定めた上で決めるようにしましょう。
◆クラウドファンディングのプラットホームと特徴
特徴 | プラットホーム |
金融型・購入型・寄付型の募集できる代表的なプラットホーム | READYFOR(レディーフォー) |
飲食に特化しているプラットホーム | Kitchenstarter(キッチンスターター) |
地域活性化に特化しているプラットホーム | 地域×クラウドファンディング|FAAVO(ファーボ) |
寄付型に特化しているプラットホーム | 寄附型クラウドファンディングReadyforCharity(レディーフォーチャリティ) |
投資型に特化しているプラットホーム | FUNDINNO |
プロジェクトの登録と投稿
クラウドファンディングで利用するプラットホームが決まれば、次に必要情報を入力して登録を行います。
◆登録する際の入力事項
・プロジェクトのタイトル
・プロジェクトのカテゴリ
・目標の資金調達額
・プロジェクトの概要
・トップ画面のサムネイル画像の設定
・支援者へのリターン内容
・プロジェクト起案者の連絡先 等
登録した後に、自身が立ち上げるプロジェクトについて投稿していきます。
プロジェクトの投稿は、支援者にダイレクトに伝わる項目となりますので、手を抜かないようにしっかりと思いを書き込んで投稿してください。
◆プロジェクト投稿の必死項目
・プロジェクトを立ち上げた経緯
・プロジェクトの目的と内容
・集まった支援金はどのように使うのか?
上記の内容は必ず記載し、さらにわかりやすく注目を集めるためには、写真や動画を投稿することも有効となるでしょう。
プロジェクトの審査
プロジェクトの内容や情報を入力したあとは、登録したクラウドファンディング業者の審査を受け、通過となればプロジェクトを発信して資金調達が実際に開始されます。
プロジェクトの審査は、起案者が登録した内容に「虚偽がないか?」「実現可能なのか?」などのクラウドファンディング業者の基準に沿った審査を行います。
もしも、クラウドファンディング業者の審査に落ちてしまったのなら、プロジェクトの内容はインターネットに公開されず、もちろん支援金を集めることもできません。
プロジェクトの発信
審査に通過しクラウドファンディング業者に許可を得たプロジェクトのみが、プラットホーム上で情報発信されることになります。
プロジェクトが公開されたら企業やSNSを活用して、積極的に支援を呼びかけるとよいでしょう。
より多くの人に、自身のプロジェクトを知ってもらうように働きかけてください。
プロジェクト発信後の活動報告
プロジェクトを発信した後には、そのまま放置せずに定期的に「プロジェクトが記載されているWebページ」で報告するようにしてください。
その時点でのプロジェクトの支援者に対して、現状報告や達成率を忘れずに報告し更新していくことで、さらなる支援者を集められるかもしれません。
プロジェクトの終了
プロジェクトの期間が終了し目標金額に達成した場合には、クラウドファンディング業者への手数料を引いた金額が登録した口座に入金されます。
もしも、目標金額が期間中に達成できなかった時には、集まった支援金は支援者に払い戻されることになります。
ただし、上記で説明した目標金額に達成しないと支援金を受け取れないAll or Nothing方式と、目標金額に達しなくても集まった支援金が受け取れるAll in方式がありますので、事前によく確認しておくようにしましょう。
支援者へのお礼
クラウドファンディングは、目標金額が達成した場合と達成しない場合とでは、大きな差が生まれることになります。
達成されれば成功とみなされて、プロジェクトを進めていくことができますが、達成しなければ失敗となり、プロジェクト事態がなくなってしまうからです。
しかし、達成しなかった場合でも、支援者に対して感謝の気持ちを忘れずに、自身のプロジェクトページに支援者へお礼の言葉を記載することを忘れないようすることも大切です。
リターンをもって完了となる
プロジェクトの期間が終了して資金が集まったとしても、クラウドファンディングはまだ完了したわけではありません。
支援金によって製品やサービスとなるリターンを送付して、プロジェクトは完了となります。
プロジェクトの中には、支援金が目標金額まで達していても開発費用の不足や商品が完成しなかったり、開発が困難となってしまいリターンを行えないケースも発生しています。
支援をしてくれた支援者に対して、きちんとリターンができるようにプロジェクトそのものに対しても、しっかりと責任を持っていく必要があります。
上記の項目で解説したように、プロジェクトを立ち上げる前には3つの戦略をよく練ったうえで計画し、プロジェクトを立ち上げることが大切となるのです。
クラウドファンディングの注意事項
最後に、初めてクラウドファンディングを行う方に向けての注意事項を紹介していきます。
プロジェクトをプラットホームで公開するということは、不特定多数の方がプロジェクトを閲覧することができると言うことになります。
心無いコメントや誹謗中傷を受けて、悪い方向に拡散されてしまう可能性があり、一度拡散数すると情報を消すことや良い方向に持っていくことは難しくなります。
その点を踏まえて、プロジェクトの投稿や更新に落ち度はないかの最終確認は、きちんと行ってください。
また、プロジェクトはインターネットを介して、誰にでも見ることができるために、プロジェクトを真似される可能性もでてきます。
いつの間にか自身が考えていたプロジェクトが盗まれていることのないように、対策をとっておくことも大切となります。
プロジェクトを守るためには、公開の前に「特許の出願」を取ることで、プロジェクトを守ることができます。
・批判される可能性がある
・プロジェクトが盗まれる可能性がある
・特許の出願でプロジェクトを守ることができる
まとめ
初めてクラウドファンディングの資金調達する方に向けて、プロジェクト開始までの3つ戦略、プロジェクトを発信するまでの流れ、プロジェクト発信後の活動報など、クラウドファンディングのやり方について、さらにはクラウドファンディングの注意事項もわかりやすく解説してきました。
クラウドファンディングでの資金調達は専門的な知識は必要ありませんが、戦略や計画を練り、リターンを送付するまではしっかりと行わなくてはなりません。
上記のようなクラウドファンディングの流れを把握して、計画を立てながら魅力あるプロジェクトを立てて挑戦していきましょう。
資金調達と同時に、プロジェクトを知ってもらうことに適しているクラウドファンディングです。