取引先の支払い時期が遅い時にはファクタリングが役立ちます。
売掛債権をファクタリング業者に買い取ってもらうファクタリングは、早期に現金化でき審査も通過しやすく、新しい形の資金調達です。
しかし、実際に数多くあるファクタリング会社から選ぶには「どんなファクタリング業者にしていいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか?
そこで、こちらの記事では国内最大級の銀行系ファクタリング業者である三菱UEJファクターについてご紹介していきます。
他のファクタリング業者と比較するためにも、国内最大級となる大手のファクタリング業者の中身を知っておいてください。
INDEX
三菱UFJファクター株式会社とは?
ファクタリングサービスを行っている三菱UFJファクター株式会社がは、大手メガバンクである三菱UFJ銀行が100%出資しているファクタリング業者です。
大手メガバンク系の強みを生かした国際ファクタリング、保証ファクタリング、買取ファクタリングなどのサービスを行い、売掛債権の早期の現金化、回収リスクの軽減などの課題をサポートしています。
会社概要
三菱UFJファクタリング株式会社の概要は、下記の表の通りとなります。
社号 | 三菱UFJファクター株式会社 |
設立/創業 | ・設立 1977年(昭和52年)6月 ・創業 1972年(昭和47年)11月 |
資本金 | 20億8千万円 |
代表者 | 代表取締役社長 社長執行役員 福島 周 |
従業員数 | 556名(2020年3月31日現在) |
業務内容 | ・ファクタリング業務 ・代金回収業務 ・でんさい一括ファクタリング業務 |
株主 | 三菱UFJ銀行(100%) |
貸金業者登録番号 | 関東財務局長(6)第01393号 |
三菱UFJファクターの3つのファクタリング業務を解説
三菱UFJファクターは、ファクタリング業務をはじめとして、代金回収業務(決済業務)や電子債権事業を行い、国内最大の銀行系ファクタリング会社として、企業のお金の流れをスムーズにしていく役割を担っている企業です。
ファクタリング業務では、国際ファクタリング、保証ファクタリング、買取ファクタリングの3つの業務を行っています。
国際ファクタリング
国際ファクタリングは、海外販売先の信用調査を行って信用リスクを保証したり、取立業務を代行することによって、代金回収を安全かつ確実に行うサービスです。
国際ファクタリングを利用することで、輸出債権決算が保証され、信用状などを発行する手間や費用が削減できます。
保証ファクタリング
保証ファクタリングは、売上債権(売掛金・受取手形等)の決済の保証や販売先の情報の提供などによってサポートを行います。
売掛先が倒産しても、売上債権が保証限度額内で100%保証され、販売先の信用状況が確認でき新規販売先が安心して開拓できます。
買取ファクタリング
買取ファクタリングは、売掛債権を三菱UFJファクターに売却する一般的に言われているファクタリングサービスです。
売掛債権を三菱UFJファクターが買い取ることで、売掛債権が現金化できキャッシュフローが改善され、万が一に売掛先が倒産しても買戻しする必要なく、決済リスクを回避することができます。
次に、最近になって注目されている三菱UFJファクターの買取ファクタリングについて、詳しく解説していきます。
三菱UFJファクターの買取ファクタリングの4つ特徴
ファクタリング業者は数多く存在していますが、メガバンクである三菱UFJ銀行の100%子会社、さらに業歴40年、資本金20億円の資本力がある三菱UFJファクターのファクタリングは、どのような特徴があるのでしょうか?
サポート力や手数料、審査の難易度など、三菱UFJファクターの買取ファクタリングの4つの特徴をみてみましょう。
①大きなサポート力
三菱UFJ銀行の100%子会社となっているために、非常に大きな信頼と行き届いたサービスがラインナップされています。
ファクタリング業者は小規模な業者が多い中で、国内最大級のファクタリング業者である三菱UFJファクターは、早期に資金を現金化したい、回収リスクを軽減したいなどの課題に向けたサポートをしています。
販路拡大を進めていくためには、信用調査や情報収集に時間を要しますが、40年に渡る実績を持つ三菱UFJファクターでは新規取引先の情報提供および相談などを行っています。
万一に貸倒損失が発生してしまっても、保証限度額内で100%債権の保証があり、債権回収の管理からも開放してくれます。
②3社間のみのファクタリング
ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがありますが、三菱UFJファクターでは、3社間ファクタリングのみを提供しています。
3社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社、売掛先の3社間の合意もとで契約するファクタリング方法です。
売掛先が直接、三菱UFJファクターに入金するために貸倒れのリスクを最小限に抑えることができます。
③手数料
上記でも説明したように、三菱UFJファクターでは3社間ファクタリングのみを提供しており、2社間のファクタリングを行っていません。
手数料は公けになっていませんが、審査の難易度や三菱UFJグループの提携しているファクタリング、さらに3社間ファクタリングのみという点を考慮すると他のファクタリング業者よりも、かなり手数料は抑えられていると考えられます。
また、国内有数のメガバンクのグループ会社の提供するファクタリングという社会的立場から見ても、高額な手数料にはならないでしょう。
④審査の難易度とスピード
メガバンクの三菱UFJ銀行の傘下でもあるため、審査は他のファクタリング業者と比較すると厳しい審査であることが予想されます。
特に3者間ファクタリングのみの対応となっていますので、利用会社と取引先の双方の審査を通過しなくてはなりません。
審査スピードにおいては、早くても2週間、長い場合だと1ヶ月の時間を要します。
早期の資金調達を希望するのなら、他の方法を検討しておきましょう。
買取ファクタリングの内容
三菱UFJファクターの買取ファクタリングの内容は、下記の表の通りとなります。
現金化のスピート | 2週間~約1カ月 |
買取可能額 | 最低1億円~ |
対応エリア | 全国 |
取り扱いサービス | 3社間、保証、国際 |
手数料 | 問い合わせ |
営業時間 | 9時~17時(土日祝が定休日) |
個人事業主 | 不可 |
買取ファクタリングの利用方法
三菱UFJファクターのファクタリングをも申し込みは、まず電話やWEBで問い合わせと相談を行います。
続いて、担当者との面談をし内容に納得したら正式に申し込みを行います。
申し込みを行う時には必要書類をそろえて提出してください。
メガバンク系のファクタリングとなるために、一般のファクタリング業者より提出書類が多くなる可能性があります。
審査に通過できましたら、ファクタリングの契約を締結となりますが、契約書等に不審点や疑問があるのなら、担当者に確認しておくようにしましょう。
契約が締結となりましたら、速やかに指定の口座に入金となります。
◆買取ファクタリングの流れ
①電話またはWEBで問い合わせ
②担当者とファクタリングの内容について面談
③正式申し込み
④審査
⑤審査通過後、3社間の契約締結
⑥サービスが開始される
買取ファクタリングのメリット
三菱UFJファクターの買取ファクタリングについて解説してきましたが、ファクタリングを利用する際のメリットを見ていきます。
買取ファクタリングを検討する際に、どのよう利点が得られるのか確認しておきましょう。
信頼性の高さ
三菱UFJファクターは三菱UFJ銀行が100%出資している子会社なので、規模や収益ともに大きく安定しているため絶大な信用力がメリットとなります。
ファクタリング業者の中には、ファクタリングという名目で貸金を営むヤミ金などが行っている悪質な業者も少なくありません。
三菱UFJファクターは三菱UFJ銀行の関連会社となっており、悪質な事業を行えば社会的影響が大きくなるために、悪質な業務で騙されることはまずないでしょう。
融資が受けやすくなる
一度でも三菱UFJファクターとの取引を行っていることで、他の金融機関の融資が受けやすくなる可能性があります。
今まで通らなかった融資も柔軟に対応してくれるかも知れません。
買取ファクタリングのデメリット
信頼性の高い三菱UFJファクターのファクタリングには、どのようなデメリットがるのでしょうか?
良い面ばかりではなく、マイナスとなる部分も検討する際には大切な判断材料となります。
次に、買取ファクタリングのデメリットをみてみましょう。
1億円以上の売掛債権が必要
三菱UFJファクターの買取ファクタリングの買い取り額の基準として、売掛債権の合計が
1億円以上が求められます。
大口の売掛債権を対象としているため、中小企業等が利用することは難しいかも知れません。
審査基準は融資並み
ファクタリングの売りとして、審査が易しいと言われていますが、三菱UFJファクターの審査は、銀行の融資のような厳しい審査となります。
提出する書類も一般のファクタリング業者よりも多く、売掛先だけではなくファクタリングを利用している企業もしっかりとチェックされます。
審査時間が長い
ファクタリングというと、即日現金化できるなどと言われていますが、三菱UFJファクターの審査時間は長めに取られています。
「ファクタリングならすぐに現金化できる」と思っている方も多いと思いますが、三菱UFJファクターでファクタリングをするときには、時間にゆとりをもって行ってください。
売掛債権を早く現金化したいのなら、他の融資方法を検討してみてはいかがでしょうか?
2社間ファクタリングは取り扱わない
2社間ファクタリングを希望しているのなら、三菱UFJファクターでは取り扱っていませんのでお気を付けください。
原則3社間ファクタリングのみの取引となります。
売掛先に知られたくないのであれば、三菱UFJファクターのファクタリングは向いていません。
まとめ
三菱UFJファクターで行っている3つのファクタリング業務に加えて、買取ファクタリングの4つ特徴、利用方法、メリットやデメリットをまとめてご紹介してきました。
三菱UFJ銀行グループの子会社である三菱UFJファクターは、国内最大級の銀行系ファクタリング業者です。
大きなグループの傘下であるファクタリング業者であることから、信頼が厚く悪質なファクタリングとは無縁となり、法外な手数料を要求されることなく安心して利用することができるでしょう。
しかし、売掛債権の額は1億円以上となっており、3社間ファクタリングのみしか取り扱っていません。
また、現金化に時間がかかるので、中小企業の方々にはハードルの高いファクタリング業者だと言えそうです。
三菱UFJファクターのファクタリングなどと比較しながら、企業の規模や状況に合わせて、効果的に利用できるファクタリンを選び出してください。