新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されましたが、また感染者が増加してきているため2波がくるかもしれないと言われています。
そんな中、5月14日から「TOTTEOKI Project (とっておきプロジェクト)」という補助金公募が開始されています。
新型コロナウイルスが落ち着いた後を見据えた取り組みに役立つ補助金です。
当記事では、そんな「TOTTEOKI Project (とっておきプロジェクト)」の目的や概要、申請方法について解説します。
TOTTEOKI Project の目的
新しい商材・地域での横断的な取り組みを促進するために、事業プランを客観的に見れる専門家の派遣・サポート・指導・調査・テストプロモーションをすることによって、商材・サービスの高付加価値化を実現します。
そして、地域・産業・事業者の競争力を高める地域経済を活性化、外国人のニーズのサポートによって今後の需要拡大を目指すことが目的です。
どんな事業者が対象なの?
日本ならではの魅力がある商材・サービスを取り扱う事業者が、海外のニーズなどに詳しい専門家と協力して商材・サービスなどを磨き上げ、PR・プロモーション・展示・販売・商流構築などの取り組みをする事業に対して補助金が支給されます。
新型コロナウイルスによる自粛が原因で事業が悪化している状況の中、事業継続を目的とした取り組みが増えていますが、こちらは新型コロナウイルス収束後を見据えた取り組みをする事業者を応援します。
TOTTEOKI Projectのメリットを5つ解説
地域経済の活性化を支援してくれる「TOTTEOKI Project (とっておきプロジェクト)」ですが、以下のような5つのメリットがあります。
①費用負担を軽減できる
②専門家からアドバイスを受けられる
③ネットワークづくりができる
④インバウンド需要拡大ができる
⑤プロジェクトをブラッシュアップ
外国人専門家と交流してサポートしてもらいながら、経済活性化を順調に進めることができます。
上記にある「TOTTEOKI Project の目的」のような取り組みを行う事業者にとって、積極的に申請するのがおすすめです。
それでは、それぞれ5つのメリットの詳細を解説していきます。
①費用負担を軽減できる
活動にかかる経費のうち、以下の経費が対象です。
①外部人材にかかる謝金および旅費
②インバウンドを活用した消費喚起事業にかかる経費
全額ではありませんが、活動をする際にかかる高額な費用を軽減することができます。
補助金の審査に合格すれば、負担が軽くなるためおすすめです。
②専門家からアドバイスを受けられる
プロジェクトを推進するためには、外国人専門家・その他の専門家からアドバイスを受けながら事業を進めることができます。
その他の専門家とは、日本人の専門家も含みます。
もし、事業者で想定する専門家が見つからない場合、プロジェクトに合う専門家を紹介してもらうこともできるので、金銭面だけでなくサポートしてもらえるのは非常に魅力的でしょう。
③ネットワークづくりができる
ネットワークづくりを利用すれば、採択プロジェクトを同じ場所に集めたミーティングを実施したり、外部専門家など国内外の関係者と交流できます。
そのため、外国人とのネットワークを持てるので、円滑に事業を進めることもできるでしょう。
④インバウンド需要拡大ができる
外国人目線でのアドバイスをもとに現状とのギャップを埋めて、インバウンド需要を磨き上げます。
未来に向けたインバウンド需要拡大を準備できます。
⑤プロジェクトをブラッシュアップ
ブラッシュアップとは、能力・技術をさらに高めて磨き上げることです。
採択された他のプロジェクト情報・ノウハウを積極的に共有し、プロジェクトを磨き上げていきます。
2つの申請形態
TOTTEOKI Project を申請するには以下の2つの形態があります。
①コンソーシアム型
②組合型
ちなみに、2つとも代表法人による申請が必ず必要です。
では、それぞれ2つの申請形態を次の項目から解説します。
①コンソーシアム型
地域の中小企業などをまとめることができる地域商社・商工団体・DMO/DMCが代表になり、6社以上の中小企業などとコンソーシアム形式で申請する形態です。
6社以上の中小企業があれば、代表企業は大企業でも申請できます。
②組合型
中小企業が6社以上加盟している組合などの団体による一括申請形態です。
こちらも、6社以上の中小企業があれば、代表企業は大企業でも可能です。
どんな経費をいくら補助してくれる?
TOTTEOKI Project を申請して採択されると、どのような経費をいくらまで補助してもらうことができるのかを解説します。
上限額と下限額があるため、よくチェックしておきましょう。
補助対象経費
「メリット」の「①費用負担を軽減できる」でも解説しましたが、「①外部人材にかかる謝金及び旅費」と「②インバウンドを活用した消費喚起事業にかかる経費」を対象としてこれらの費用を軽減することができます。
インバウンドを活用した消費喚起事業にかかる経費とは、以下のような経費のことを指します。
・事業者旅費
・借料
・展示会等出展費
・会議費
・印刷製本費
・翻訳費
・通訳費
・広報費
・通信運搬費
・消耗品費
・調査費
・保険料
・雑役務費
・外注費
・委託費
・その他の事業をするために必要な経費
いくら補助してくれる?
上記の対象経費を3分の2以内にして、500万円~2,000万円までの補助金を支給してもらえます。
・補助率3分の2
・下限額500万円
・上限額2,000万円
申請方法は2つ
申請書の提出方法は以下の2種類があります。
①Jグランツ
②メール
以下で、それぞれの申請方法について具体的に解説していきましょう。
①Jグランツの申請方法
Jグランツとは、インターネット上で補助金をいつでもどこでも申請することができる非常に便利なシステムです。
国・自治体の補助金制度が掲載されており、補助金情報を簡単に収集することができます。
移動する時間・交通費・郵送費などのコストを減らすことができるのが大きいメリットです。
Jグランツを申請するには、事前に「GビズIDプライムアカウント」を取得しましょう。
まだアカウントを持っていない場合は、まずはGビズIDを取得申請する必要があります。
ちなみに、GビズIDを取得するには約2週間かかるため、余裕を持って申請することをおすすめします。
②メールの申請方法
メールで申請する場合は、TOTTEOKI Project の公式サイトから申し込み用紙をダウンロードします。
次にwordファイルで必要用紙を記入して、以下のアドレスから事務局宛てに送りましょう。
・インバウンド需要拡大推進事業事務局宛 local_cj@jeki.jp
件名は「インバウンド需要拡大推進事業費補助金 申請書送付」です。
とっておきの京都プロジェクト
ここまで TOTTEOKI Project を解説してきましたが、似た名称の「とっておきの京都プロジェクト」もあるためご紹介します。
継続的に地域の魅力・地域資源の新しい価値を提供し続けている事業者に対して、観光による地域活性化になるDMCを育成するための費用を一部助成金として支援してもらえます。
対象者
とっておきの京都プロジェクトの対象者は以下のとおりです。
①地域と協力しながら、京都市が抱える観光課題の解決を図る事業
②市内周辺部を面的に観光地として捉えて、観光地を経営するという観点から、当てはまるエリアへ観光客の誘客などを図ることによって、地域活性化・文化の継承・発展などにつながる事業
③支援終了後も継続して実施する事業
いくら助成してもらえる?
とっておきの京都プロジェクトは、事業を実施する際にかかる経費の一部として、3ヶ年を限度に支援してもらえます。
助成率は年度ごとに変わっていくため確認しておきましょう。
・初年度、2分の1
・翌年度、3分の1
・翌々年度、4分の1
また、助成金額も年度ごとに変わっていきます
・初年度、500万円
・翌年度、333万円
・翌々年度、250万円
最大500万円を助成してもらえる他、マーケティング・観光コンテンツの開発・地元との関係構築などを支援することによって、観光による地域活性化になるDMCを育成でき、さらなる地域活性化を進めることができるというものです。
まとめ
以上、当記事では地域経済の活性化を支援するTOTTEOKI Projectについて解説しました。
TOTTEOKI Projectを利用すると、金銭面での支援だけではなく、以下のようなメリットがあります。
①プロジェクトを磨き上げることができ、地域経済活性化・今後の需要拡大につながる
②専門家からアドバイスを受けることで、未来に向けたインバウンド需要を磨くことができる
③補助金を活用することで、以下のような事業費用の負担を軽減することができる
・外部人材にかかる旅費と謝金
・展示会出展費
・会議費
・印刷製本費
・通訳費
・通信運搬費
・調査費
・保険料など
主に外国人専門家と協力して事業を促進するため、外部との通信や通訳は重要ですね。
その他、旅費・謝金なども計算しないといけないため、合計でかかる費用は高額になってしまいます。
そこで事業者の助けにになるのが補助金です。
申請して審査が通れば、費用負担を軽くできるだけでなく、プロジェクトに合う専門家を紹介してもらったりなど、順調に事業を促進できることにつながるでしょう。
また、TOTTEOKI Projectと似た名称の「とっておきの京都プロジェクト」は、京都市の観光地経営事業者におすすめの助成金です。
「とっておきの京都プロジェクト」は京都の地域活性化・文化の継承・発展を目指す事業者向けて、最大で500万円の支援を受けられる助成金です
TOTTEOKI Project ととっておきの京都プロジェクト、どちらも地域経済活性化の取り組みに対して支援する補助金・助成金なので、地域活性化の促進をおこなう事業者は、ぜひ活用してみてください。