ファクタリング 手数料 相場

資金調達のファクタリング|相場と手数料をおさえる5つのポイントを解説

クラウドファンディング

ファクタリングをするには手数料が必要となりますが、手数料の相場を知らずに請求された金額を支払っている方は多いのではないでしょうか?

ファクタリングを利用する経営者は 、「急ぎの資金調達」「つなぎ資金が必要」「支払期日が迫っている」などの傾向が多いために、手数料の相場や割引率を確認しないまま契約し、トラブルにつながってしまうケースが少なくありません。

そこで、こちらの記事では、ファクタリング会社を検討している方や手数料を抑えたい方に向けて、ファクタリングの手数料の相場や内訳、手数料が決まるポイントなどを詳しく解説していきます。

ファクタリングの契約を有利に進めていくための豆知識として、どうぞお役立てください。

ファクタリングを有利に進める秘訣

ファクタリング 手数料 相場

ファクタリングを利用すれば、企業が保有している売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうことができます。

売掛金が支払期日前に現金化がすることができ、万が一売掛先が倒産した場合でもリスクを追う必要がないため、利用者にとってはメリットの多い資金調達法です。

ただし、手形割引などと比べると「手数料が高くつく」というデメリットな部分があることを忘れないようにしてください。

ファクタリングの契約を有利に進めていくためには、優秀なファクタリング会社と契約を交わし、手数料を抑えることがポイントとなります。

自身の利用しようとしているファクタリング会社の手数料が相場よりも「高いのか?低いのか?」を、事前に確認しておく必要があります。

ファクタリングの手数料の相場を確認

ファクタリング 手数料 相場

企業で用いられるファクタリングには、3社間ファクタリングと2社間ファクタリングが存在しています。

3社間ファクタリングは売掛先に通知が必要となりますが、2社間ファクタリングには売掛先に通知の必要はありません。

手数料においては3社間ファクタリングと2社間ファクタリングとの間に、かなりの差が生じているので、まずは双方の手数料を比較することから始めてみましょう。

2社間と3社間のファクタリング相場の比較

2社間のファクタリング契約は手数料相場が高く売掛債権額の10%~30%程度ですが、その反対に、3社間のファクタリング契約の手数料相場は安く、売掛債権額1%~5%程です。

◆2社間ファクタリング  売掛債権額の10%~30%

◆3社間ファクタリング  売掛債権額1%~5%

(売掛債権100万円 手数料20%の場合)
2社間のファクタリングでは、1ヶ月先に入金予定の売掛金債権が、手数料20万円を支払えば、80万円の現金化ができ資金調達として役立つと言うことになります。

3社間ファクタリングの手数料は安いのですが、売掛先に資金繰りに困っていると言うことが知られてしまうために、医療関係の医療報酬ファクタリング、介護報酬債権ファクタリングなど以外は、2社間のファクタリングを多く利用しています。

また、3社間ファクタリングをは売掛先を交えての契約となってしまうために、緊急の資金調達には2社間ファクタリングが向いています。

こちらの記事では、そのようなことも踏まえて2社間のファクタリングを軸にしてみていきます。

ファクタリングの掛け目と売買手数料

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ファクタリングに用いられる掛け目とは、売買手数料ではなく売掛金に対する評価額の割合をさしている言葉です。

ファクタリングでは、回収できないリスクを加味して掛け目が設定されますので、売掛金の全て現金化することはできません。

掛け目は回収リスクによって変動していきますが、掛け目の中には売買手数料が含まれており、売掛金から差し引かれる形となります。

つまり、売掛金債権が問題なくファクタリング会社への支払いが済んだのなら、売買手数料を差し引いた掛け目の金額は返金されます。

掛け目はファクタリング業者の利益ではなく、留保金になるという考え方です。

ファクタリングを利用した時に、ファクタリング会社に実際に支払うのは手数料と諸費用ということになります。

手数料の内訳について

ファクタリング 手数料 相場

2社間のファクタリングの手数料の内訳は大きく分けると、ファクタリング会社の利益、登記費用、紹介料、印紙代等などの4つに分けることができます。

手数料の大体を占めているのが、司法書士に手続きを依頼する「登記費用」となりますが、これは手続き上に発生する費用なので買取金額には影響されない固定費となります。

①登記費用
②ファクタリング会社の利益(人件費含む)
③紹介料
④印紙代等

次に、固定費となる登記費用と、印紙代等の費用について見ていきましょう。

登記費用

ファクタリングの登記費用は、下記の費用が約80,000円程かかります。

◆債権譲渡登記および抹消登記事務代行報酬

◆債権譲渡契約書作成事務代行報酬

印紙代等の明細

ファクタリングの印紙代等には、下記の費用が20,000円程かかります。

◆債権譲渡契約書印紙代  200円

◆登録免許税(債権譲渡登記) 7500円

◆登録免許税(抹消登記) 1000円

◆登記事項証明書交付  500円(オンライン)

◆振込手数料 100円~864円

◆他、事務手続き費用・日当・交通費等

ファクタリングでは固定費だけでも。10万円~15万円ほどは必要となってしまうことが言え、ファクタリングの手数料が高くなってしまう理由がここにあることがわかるのではないでしょうか。

手数料の決め手となる5つのポイント

ファクタリング 手数料 相場

ファクタリングの手数料の違いは、売掛債権ごとによる売掛先の規模や債権金額、業績や取引履歴と同時に、諸費用などの売掛手数料を総合的に判断された上で確定されます。

また、2社間ファクタリングの場合には、契約内容でも買い取る側のリスクが大きいために、3社間ファクタリングと比べて大きな差が開いています。

次に、手数料の決める上で重要となる5つのポイントについて、詳しくみてきましょう。

ポイント1:売掛先の信頼度

ファクタリング会社は、債権の回収によって収益が生じるサービスであるために、売掛債権の回収ができないと大きな損失を被ってしまいます。

ファクタリング会社では、そのようなリスクを避けるために与信調査を行っています。

与信調査の結果で、売掛先の信頼性が高く判断されれば損失のリスクが低くなり、手数料が安く抑えることができますが、その反対に信頼性が低いと判断されると損失のリスクが高くなり手数料が高めに設定されるケースがあります。

与信調査は、売掛先の企業を直接調べる直接訪問、インターネットを利用した情報調査、信用調査会社への依頼などの方法で行われます。

ポイント2:高額な売掛債権

売掛債権を買い取るファクタリング会社にとって、回収できる売掛債権の金額が高ければ高いほど魅力的な契約となります。

少額案件を数多く契約するよりも、高額な1件の方が効率よく利益を得られるからです。

他の競合相手に取られたくないために、高額な売掛債権ならば手数料を低く抑えられる可能性がでてきます。

ただし、高額な売掛債権でも売掛先の信頼度が低いと、ファクタリング会社の未回収リスクが高まり、敬遠されることになりますのでお気をつけください。

ポイント3:取引を積み重ねる

ファクタリング会社では、初回取引は月商の30%前後までとしている会社の多くありますが、初回でなく取引履歴が過去にあり、取引に信用が生まれていれば手数料が抑えられる可能性が高まります。

例えば、初回での取引が20%で始まり、取引を追うごとに手数料が抑えられ10%以下までになったというケースもあるほどです。

ファクタリングの資金調達を成功させるためには、実績を積み重ねていくのも、一つの方法となるでしょう。

ポイント4:2社間と3社間の違い

上記でも触れたようにファクタリングの手数料は、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングとの間で大きな差が生まれてきます。

3社間ファクタリングの場合には、売掛先の承諾が必至となるために「二重譲渡や未回収のリスク」が少なくなることで、手数料が低く抑えられるのです。

手数料の面から見れば、3社間ファクタリングの方が有利ですが、デメリットな部分として売掛先にファクタリングの打診をしたり、債権譲渡承諾の手続きを協力してもらう必要がでてきます。

2社間ファクタリングの場合は、手数料が高く付きますが、売掛先には自身がファクタリングを利用したと知られることなく資金調達ができます。

「売掛先にファクタリングを知られたくない」「資金調達を早く済ませたい」と言う方は、2社間のファクタリングが向いています。

ポイント5:年商と手数料の相場

ファクタリングは年商の規模によっても、手数料の相場が違ってくると言われています。

ファクタリングは売掛債権をリスクを含めの買い取る事業であるために、個々の条件によって手数料が異なり、手数料を公開しているファクタリング会社はあまり存在していません。

下記におおよその年商と手数料の相場を表にまとめましたので、参考程度にご確認ください。

企業の年商 おおよその手数料相場
1億円以上 15%~
5,000万円~1億円未満 18%~
5,000万円未満 20%~

手数料をおさえるには?複数の見積もりと信頼関係

ファクタリング 手数料 相場
ファクタリングの手数料は、会社によって異なっており、ファクタリング会社が独自に設けた審査基準によって手数料は決められています。

そのためファクタリングの手数料を低く抑えるためには、複数のファクタリング会社からの見積もりをとって手数料を比べてみるとよいでしょう。

複数の見積もりを取っていることをファクタリング会社の担当者に伝えることで、交渉が有利に進められ、手数料が低く抑えられる可能性が高まります。

手数料を抑えるもう一つの方法は、取引先やファクタリングの担当者と信頼関係を構築していくことです。

ファクタリング会社は、売掛金を回収できないリスクを背負っているために、利用企業や売掛先の信用度に重点をおく傾向にあります。

独自の基準がある手数料ですが、利用企業や売掛先が申し分ないと担当者が感じたら手数料を低く抑えることができるかもしれません。

まとめ

ファクタリングの手数料について、手数料の相場、手数料の内訳、手数料の決め手となる5つのポイントなどを詳しくまとめてみました。

ファクタリングを利用する際に支払う手数料は契約ごとに異なりますが、手数料の相場を把握し、決め手となるポイントをきちんと知ることが、有利に交渉を進めていく大切なポイントとなります。

知らないでいると、必要以上の手数料を請求されることもありますので、ファクタリングを利用する前には、これらの知識は身につけておいてください。

ファクタリングを利用するときには、ファクタリング会社の複数の見積もりを忘れずに行うと同時に、信頼関係を築いていくよう心掛けましょう。

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