従業員が雇用中に障害を抱えた場合や、障害者雇用する時に使える助成金7つ!

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障害 者 助成 金

障害者を雇用すると、国で定められている助成金を受けることができます。

雇用するときに活用できる助成金は、申請する時期が決められているものがありますので、事前に確認しておくことが大切です。

障害者雇用するときに活用できる助成金について見ていきましょう。

助成金とは?

障害 者 助成 金
今回ご紹介する障害者雇用に関係する助成金とは、厚生労働省管轄のもので雇用保険法かかる助成金を指します。

雇用保険の適用事業所が対象になっており、雇用保険料として会社が支払ったものの一部が原資になっています。

したがって、雇用保険料を支払っている会社が対象になっているため、従業員を雇用していても雇用保険料を支払う程度までの勤務時間ではない従業員の場合は対象になりません。
※週20時間以上の勤務をする場合は雇用保険の対象になります

助成金で得たお金は使途は自由で、返済も不要です。

各助成金の要件に合うような計画を立ててハローワークや管轄機関に届出をしたのち、計画通りに実行をします。

その後、一定期間以内に支給申請の届出をしなければいけません。

また、助成金の趣旨としては、雇用を拡大したり、従業員にとって良い仕組みを会社内につくることを目指してもらいたいということから、一定期間内に解雇をしている会社は対象になりません。

そして、虚偽の申請をするなど、不正がある場合はペナルティーがありますので、十分注意が必要です。

障害者雇用に関する助成金とは?

障害 者 助成 金
平成30年度は、障害者等関係助成金が一部手厚くなりました。

今年度から法定雇用率が上昇したことも要因の一つでしょう。

現在公表されている障害者関連の助成金は、以下のものがあります。

・特定求職者雇用開発助成金
(特定就職困難コース)
(障害者初回雇用コース)
(発達障害者・難知性疾患患者雇用開発コース)

・トライアル雇用助成金
(障害者トライアルコース)

・障害者雇用安定助成金
(障害者職場定着支援コース)
(障害者職場適応援助コース)
(障害や傷病治療と仕事の両立支援コース)
(中小企業障害者多数雇用施設設置等コース)

・障害者作業施設設置等助成金

・障害者福祉施設設置等助成金

・障害者介助等助成金

・重度障害者等通勤対策助成金

・重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金

すべての助成金が各社に必要なものではないため、助成金の内容をよく理解して利用することが必要です。

障害者に関連する助成金は、比較的金額が大きいため受給を考える企業も多いです。

一方で、平成30年になってからも不正受給によって報道で社名が公表されています。

目先の利益よりも「会社にとって事業計画の導線上に必要な行為」に助成金が紐づいていると理解しましょう。

助成金の流れ

この中から、比較的受給を検討することが多いと思われる助成金について話を進めてみましょう。

障害者雇用安定助成金

この助成金では、次の7つの決められた措置の中から実施した場合に支給されるものです。

※措置7については1~6と組み合わせて実施しなければなりません。単体での実施では不十分です。

障害 者 助成 金

例えば、従業員が心身の不調によって休職を余儀なくされた場合、職場復帰に必要な仕組みを設けるとします。(措置5)

復帰後に外部から職場支援員としてジョブコーチとの契約をします。(措置4)

合わせて社内でのサポートの仕方や接し方について、そのジョブコーチから講習を受けます。(措置7)

従業員の方が障害を負ったことを契機にして、社内の体制を整えるのであれば、このように、助成金を使って行うことができます。

ちなみに上記3つの措置を実施した場合の合計助成金額は、最大で192万円です。(措置7は講習に要した経費によって変動します)

計画の届出

支給までの流れは、最初の措置を開始する日の前日から起算して1ヶ月前まで計画を届出ます。

計画の届出は、会社の管轄のハローワークです。

計画には、7つの措置のうち一番最初に実施する措置についての具体的な日付の記載が必要です。

支給申請

障害 者 助成 金
措置実施後に一定期間を経過した場合、支給申請を行います。

支給は6カ月を1期として支給申請をします。

支給申請は、各計画期間中の最初にくる支給対象期分の賃金を支給した日の翌日から2ヶ月以内です。

あらかじめ支給申請書を用意しておくのも良いかもしれません。

助成金の使途

そして、支給決定がなされた後は助成金が振り込まれますが、冒頭にもお伝えしましたが使途は自由です。

従業員の賃金の原資に使ったり、教育や設備投資にするなど様々です。

事業計画に沿って必要なことに使うことをお勧めします。

国で定められている各種助成金

障害 者 助成 金
障害者の雇用を促進するために、以下に示すような助成金制度や優遇措置が設けられています。国の助成金については、概要を把握して、最寄りのハローワークまで問い合わせるようにしましょう。

過去に、助成金によっては、対象となる事業所の申請基準が変わったり、助成金の年間上限が設けられたりすることがありました。助成金の制度としてあるものの、実際に活用しようと思ったときに、活用できないということがあったのです。

このようなことを回避するためにも、事前に問合せをすることは大切です。

特定求職者雇用開発助成金

雇用保険の適用事業の企業がハローワーク等の紹介により、身体障害者、知的障害者または精神障害者を常用労働者または短時間労働者として雇い入れ、65歳以上に達するまで継続して雇用することが見込まれる企業に対して、賃金の一部を助成する制度です。

なお、対象労働者の雇入れ前後6か月間に当該雇入れにかかる事業所で、雇用する被保険者を企業の都合により解雇したことがない等の一定の要件を満たすことが必要になります。

障害 者 助成 金

障害者トライアル雇用奨励金

障害 者 助成 金
障害者トライアル雇用とは、ハローワーク等の紹介で、障害者を一定期間雇用することにより、その適性や業務遂行可能性を見極め、雇用機会の創出を図ることを目的とするものです。

継続雇用(1年を超える期間の雇用)へ移行することを目指して、原則3か月間(1週間の所定労働時間は20時間以上)の試行雇用を行って、対象者の適性や業務遂行可能性などを実際に見極めることができます。

もし、トライアル雇用中に継続雇用することが難しい場合には、契約満了というかたちで雇用関係を終わらせることができます。

障害者トライアル雇用を実施した場合、1か月最大4万円(最長3か月)が支給されます。

精神障害者については3か月以上12か月以内の期間を定めることも可能です。

(ただし、3か月を超える期間を定めても奨励金の支給対象は最長3か月までとなります。)

また、平成28年4月1日より、精神障害者を初めて雇用する場合は月額最大8万円(最長3か月)が支給されます。

【対象障害者】
・重度身体障害者、重度知的障害者及び精神障害者
・重度身体障害者、重度知的障害者及び精神障害者以外の障害者であって以下のいずれかに該当する者

■紹介日において、就労経験のない職業に就くことを希望する者
■紹介日前2年以内に、2回以上離職又は転職を繰り返している者
■紹介日前において離職している期間が6か月を超えている者

【対象事業所】
事前に障害者トライアル雇用求人をハローワーク等へ提出し、ハローワーク等の紹介により対象者を原則3か月の有期契約で雇い入れ、一定の要件を満たしている事業所になります。

(求人票を出すときに、トライアル雇用であることを明示することが必要です。必ず事前に最寄りのハローワークへ問合せてください!)

障害者短時間トライアル雇用奨励金

基本的な考え方は、障害者トライアル雇用奨励金と同じです。

異なる点は、障害者短時間トライアル雇用は、精神障害者又は発達障害者を対象としており、3か月以上12か月以内の期間、1週間の所定労働時間は10時間以上20時間未満の試行雇用から開始することです。

障害者短時間トライアル雇用期間中に対象者の職場適応状況や体調等をみながら、対象者との合意に基づいて、週の所定労働時間を20時間以上にすることを目指していきます。

障害者短時間トライアル雇用を実施した場合、1か月最大2万円(最長12か月)が支給されます。

【対象障害者】
・精神障害者(障害者雇用促進法第2条第6号に規定する者)
・発達障害者(発達障害者支援法第2条に規定する者)

【対象事業所】
事前に障害者短時間トライアル雇用求人をハローワーク等へ提出し、ハローワーク等の紹介により対象者を3か月以上12か月以内の有期契約で雇い入れ、一定の要件を満たしている事業所になります。

障害者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金)

障害 者 助成 金
障害者雇用の経験のない中小企業(障害者の雇用義務制度の対象となる労働者数50 ~ 300人の中小企業)において、雇用率制度の対象となる障害者を初めて雇用し、当該雇入れによって法定雇用率を達成する場合に助成され、中小企業における障害者雇用の促進を図ることを目的としています。

支給額は、120万円です。(重度障害者以外の障害者を短時間労働者として雇い入れる場合は2人の雇入れをもって1人分とみなします。)

中小企業障害者多数雇用施設設置等助成金

中小企業企業が障害者を雇用するための計画を作成し、その計画に基づいて、障害者を10人以上雇用し、障害者の雇入れに必要な施設や設備などを設置・整備した場合に、それらにかかった費用の一部を助成します。

【対象事業主】

・支給申請時点で雇用する常用労働者数が300人以下であること。
・受給資格が認定された日(以下「受給資格認定日」という)の翌日から6か月以内に、事業計画に基づいて、重度身体障害者、知的障害者、精神障害者を10人以上雇い入れること。
・対象労働者を雇い入れる事業所の事業に使用する施設や設備の設置などを行うこと。(設置・整備に要する費用が、1契約当たり20万円以上で、合計額が3,000万円以上となることが必要。)
・支給申請時点で、この事業所に雇用される常用労働者に占める対象労働者の割合が、10分の2以上であること。

障害 者 助成 金

・企業の希望により、それぞれ下段( )内の支給額を選択することもできます。
(下段は、支給の合計額は少なくなりますが、第1期の支給額が多いことが特徴です)

・支給額は、受給資格認定時の対象労働者の雇入れ計画に基づく支給額を上限とします。

特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)

発達障害者または難治性疾患患者をハローワーク等の紹介により、常用労働者として雇い入れる企業に対して助成するものであり、発達障害者や難治性疾患患者の雇用を促進し、職業生活上の課題を把握することを目的としています。

障害者雇用に関する助成金の多くは障害者手帳をもつことが条件となっていますが、この助成金では、障害者手帳を所持していない発達障害または難病のある方が対象となっています。

もちろん発達障害や難病には規定がありますが、障害者手帳なしで受給できる助成金として活用を検討できるかもしれません。

企業からは、雇い入れた者に対する配慮事項等について報告することが求められます。

また、雇入れから約6か月後にハローワーク職員等が職場訪問を行います。

障害 者 助成 金

平成29年4月1日より、発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金は特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)に名称変更されています。

まとめ

助成金は、要件を満たせば受給できて、その上返済不要で使途も自由というものですからとても使いやすいものです。

きちんと残業代を支払っていたり、手続をきちんとしている会社はぜひ助成金を活用してみてください。

助成金をより良いものにしていくためには、採用から教育、職場環境や働き方などをまずは考えて整理して下さい。

多くの企業は事業の方向性に合わせて整理すると思いますが、その導線上にある助成金をもらう方法が望ましいです。

受給金額に目がいって不要な制度を導入することは本末転倒です。

まずは会社の「あり方」と「方向性」を決めてから助成金の内容を検討しましょう。

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