40歳からの起業|生涯現役起業支援助成金の2つの助成分を資金調達へ

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生涯現役起業支援助成金

40歳を過ぎ「自身のキャリアを生かして起業したい」と考える方や、退職を機に「起業を検討している」という方は少なくありませんが、起業する際には資金が必要となります。

起業資金が貯まっていなかったり、退職金に手を付けてしまうのは不安だという方は多いのではないでしょうか?

そのような時には、厚生労働省が実施している生涯現役起業支援助成金が役立つかもしれません。

生涯現役起業支援助成金は、40才以上の起業家を対象としている助成金です。

生涯現役起業支援助成金を利用するためには、いくつかの条件を満たす必要がありますが、こちらの記事では生涯現役起業支援助成金について、詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

生涯現役起業支援助成金の概要

生涯現役起業支援助成金

生涯現役起業支援助成金は、雇用助成金の中で起業に紐付けられるている厚生労働省が実施している助成金です。

40歳以上の方が起業する際にあたり、事業運営に必要な従業員の雇用にかかる費用を補助し、助成金の支給を受けた一定期間後に生産性が向上している場合には、生産性向上にかかる助成金が支給されます。

『1.雇用創出措置助成分
中高年齢者( 40 歳以上)の方が、起業によって自らの就業機会の創出を図るとともに、 事業運営のために必要となる従業員(中高年齢者等)の雇入れを行う際に要した、 雇用創出措置(募集・採用や教育訓練の実施)にかかる費用の一部を助成します。

2.生産性向上助成分
雇用創出措置助成分の助成金の支給を受けた後、一定期間経過後に生産性が向上している場合に、別途生産性向上にかかる助成金を支給します。』

受給できる事業主

生涯現役起業支援助成金

雇用関係助成金となる生涯現役起業支援助成金を受給できる事業主(事業主団体を含む)は、「対象となる事業主」の要件を満たし、次の①~③の要件のすべてを満たすことが必要となります。

①雇用保険適用事業所の事業主であること

② 支給のための審査に協力すること
・支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること

・支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じること

・管轄労働局等の実地調査を受け入れること など

③申請期間内に申請を行うこと

雇用創出措置助成分の主な受給要件

雇用創出措置助成分の要件は下記の①~⑤となります。

①起業基準日から起算して 11 か月以内に「生涯現役起業支援助成金 雇用創出措置に係る計画書」を提出し、都道府県労働局長 の認定を受けていること。

②事業継続性の確認として、以下の4事項のうち2つ以上に該当していること。

・起業者が国、地方公共団体、金融機関等が直接または第三者に委託して実施する創業に係るセミナー等の支援を受けていること。

・起業者自身が当該事業分野において通算10年以上の職務経験を有していること。

・起業にあたって金融機関の融資を受けていること。

・法人または個人事業主の総資産額が1,500万円以上あり、かつ総資産額から負債額を引いた残高の総資産額に占める割合が40%以上あること。

③計画期間 内(12ヶ月以内)に、対象労働者を一定数以上新たに 雇い入れること。

・60歳以上の者を1名以上、40歳以上60歳未満の者を2名以上または40歳未満の者を3名以上

・40歳以上の者1名と40歳未満2名でも可

④支給申請書提出日において、計画期間内に雇い入れた対象労働者の過半数が離職していないこと。

⑤起業日から起算して支給申請日までの間における離職者の数が、計画期間内に雇い入れた対象労働者 の数を超えていないこと。  など

生産性向上成分の主な受給要件

生涯現役起業支援助成金

生産性向上助成分の主な受給要件は、下記の①~③の通りとなります。

①支給申請書提出日において、「生涯現役起業支援助成金 雇用創出措置に係る計画書」における事業が継続していること。

②雇用創出措置助成分の支給申請日の翌日から生産性向上助成分の支給申請日までに、雇用する雇用保険被保険者を事業主都合で解雇していないこと。

③「生涯現役起業支援助成金 雇用創出措置に係る計画書」を提出した日の属する会計年度とその3年度経過後の会計年度の生産性を比較して、その伸び率が6%以上であること。  など

受給額

生涯現役起業支援助成金

雇用創出措置助成分と生産性向上助成分のそれぞれの受給額は、下記の通りとなります。

 

起業時の年齢区分 助成率 助成額の上限
起業者が高年齢者(60歳以上)の場合 2/3 200万円
起業者が上記以外の者(40歳~59歳)の者の場合 1/2 150万円


・費用ごとに上限額は下記の表の通りとなりますので、ご確認ください。

助成対象 上限額
「民間有料職業紹介事業の利用料」 95万円
「求人情報誌、求人情報サイトへの掲載費用」 「募集・採用パンフレット等の作成費用」 の合計額 75万円
「就職説明会の実施に係る費用」 「採用担当者が募集・採用のために要した宿泊費」 「採用担当者が募集・採用のために要した交通費」 「支給対象事業主が実施したインターンシップに要した費用」 の合計額 35万円
「就業規則の策定、職業適性検査の実施その他の支給対象事業主に雇用される 労働者の雇用管理の改善の取組みに要した費用」 40万円
「対象労働者に対し、その者が従事する職務に必要な知識又は技能を習得させ るための研修及び講習等に要した費用」 10万円
「対象労働者が移転した際、支給対象事業主が負担した場合の費用」 30万円
「対象労働者が求職活動を行っていた間の経費について、支給対象事業主が負 担した場合の費用」 15万円

◆生産性向上助成分
上記の「雇用創出措置助成分」により支給された助成額の1/4の額を別途支給します。

・受給例:雇用創出措置助成分として100万円の助成金が支給されている場合には、その1/4の25万円が別途支給されることになります。

雇用創出措置に係る計画書について

生涯現役起業支援助成金

生涯現役起業支援助成金を受けるには、雇用創出措置に係る計画書を作成し、下記①~④の書類を添付したうえで、起業基準日から11ヶ月以内に管轄労働局長に提出する必要があります。

なお、計画書の提出は管轄労働局の指揮監督となっている公共職業安定所長を経由して行うことができます。

◆添付書類

①起業を確認できる次の a 又は b のいずれかの書類

a 事業主が法人である場合、法人の設立に関する登記事項証明書の写し
b 事業主が個人である場合、開業届(所轄税務署の受付印があるものに限る)の写し

②事業計画書等事業内容を確認できる書類

③ 起業者の氏名、年齢及び住所が確認できるもの(運転免許証の写し等)

④事業継続性を確認できる、次の書類となります。

a 計画書⑤欄で「公的機関、金融機関又は認定経営革新等支援機関が直接、又は第三者に委託して実施する創業支援を受けた。」にチェックを付けた場合
・創業支援の主催者が発行する受講証、受講料の領収証の写し又は「創業支援受講証
明書」(様式13号)

b 計画書⑤欄で「起業した分野と同じ産業分類に属する事業所において通算10年以上の職務経験を有している。」にチェックをつけた場合
・「起業者経歴申告書」(様式14号)

c 計画書⑤欄で「起業にあたって金融機関の融資を受けている。」にチェックを付けた場合
・金融機関との間で締結した契約書等の写し

d 計画書⑤欄で「法人又は個人事業主の総資産額が 1,500万円以上あり、かつ総資産額から負債額を引いた残額の総資産額に占める割合が40パーセント以上ある。」にチェックを付けた場合

・[法人の場合]
税務署に提出した法人設立届出書に添付した設立時貸借対照表の写し

・[個人事業主の場合]
「設立時資産額等申告書」(様式15号)及びその記載内容を証明する書類(金融機関の発行する預金残高証明書、金融機関との間で締結した契約書等の写し及び地方公共団体が発行する固定資産税評価額証明書等の写し)

手続きの流れ

生涯現役起業支援助成金

生涯現役起業支援助成金の受給手続きの流れは、事業主と労働局・ハローワークの間で、下記のような手続きを経て行われていきます。

生涯現役起業支援助成金

出典元:生涯現役起業支援助成金|厚生労働省

申請する際の注意事項

生涯現役起業支援助成金

生涯現役起業支援助成金を申請する事業主は、下記①~⑨の項目をよく確認してから申請するようにしてください。

①平成31年4月1日以降の申請より、改正後の「支給要件確認申立書」を提出をし、「支給要件確認申立書」は申請の都度、提出する必要があります。

② 原則として、提出された書類により審査を行います。
・書類の不備には注意すること。

③都道府県労働局に提出した支給申請書、添付資料の写しなどは、支給決定されたときから5年間保存しなければなりません。

④同一の雇入れ・訓練を対象として2つ以上の助成金が同時に申請された場合や、同一の経費負担を軽減するために2つ以上の助成金が同時に申請された場合には、双方の助成金の要件を満たしていたとしても、一方しか支給されないことがあります。

⑤パンフレットに記載された雇用関係助成金の支給・不支給の決定、支給決定の取消しなどは、行政不服審査法上の不服申立ての対象とはなりません。

⑥国、地方公共団体(地方公営企業法第2条の規定の適用を受ける地方公共団体が経営する企業を除く)独立行政法人通則法第2条第4項に規定する行政執行法人及び地方独立行政法人第2条第2項に規定する特定地方独立行政法人に対しては、雇用関係助成金は支給されません。

⑦平成30年10月より雇用関係助成金関係書類の郵送受付を開始しています。
・郵送事故を防ぐため、簡易書留等、必ず配達記録が残る方法により送付してください。
・申請期限までに到達していることが必要となります。
・原則として提出された書類により審査を行いますので、書類の不備や記入漏れがないよう、事前によくご確認ください。
・助成金申請窓口でのご持参による受付も引き続き行っています。

⑧ 不正に関与した社会保険労務士又は代理人(弁護士を含む)が事業主の申請等を代わって行った場合、助成金の支給対象とならない場合があります。

⑨ 訓練の実施が要件となっている助成金について、不正に関与した訓練実施者が行った訓練については、助成金の支給対象とならない場合があります。

まとめ

生涯現役起業支援助成金

40歳以上の方が起業する際に利用できる生涯現役起業支援助成金の概要を始めとして、雇用創出措置助成分と生産性向上成分の主な受給要件、雇用創出措置に係る計画書、手続きの流れや申請する際の注意事項について、まとめて紹介してきました。

起業する際には資金調達は欠かせませんが、従業員の雇用を検討しているのであれば、生涯現役起業支援助成金を利用してみてはいかがでしょうか?

また、雇用後に生産性の向上が認められれば、さらに助成されるチャンスが期待できます。

起業の際に、雇用を検討しているのなら、見逃すことないように生涯現役起業支援助成金を資金調達の一つとして役立てましょう。

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