自然災害における水害時に利用できる補助金制度2つを詳しく紹介

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補助金 水害

水害などの自然災害に見舞われた際、被害にあった方や、家屋などの復興を支援してくれる補助金制度があることをご存じですか?

大きな災害にあったときは、自力で元の生活に戻すことは大変困難です。

そこでまず助けとなるのが、国の補助金制度です。

家屋の復興費など、生活再建に向けたサポートをしてくれる、といったようなものです。

今回は、自然災害における水害時に利用できる国の補助金制度の以下2つを詳しく紹介します。

①被災者生活再建支援法
②災害救助法

水害の種類と被害

補助金 水害

水災とは、台風や暴風雨、豪雨などによる洪水、高潮、土砂崩れなどによる災害のことをいいます。

大雨による都市部の浸水など大きな問題になっています。

また、津波による被害は、水害というよりも、地震災害・津波災害と括るのが通常です。

ここでは水害の種類と被害の基礎知識を確認していきます。

洪水、高潮

(1)洪水
河川の流域に大雨が降った場合、河川を流れる水の量が急激に増大します。このような現象を洪水と呼びます。

(2)高潮
台風により気圧が低くなるため海面が吸い上げられたり、海面が強風で吹き寄せられたり、湾内の海面が普段より数mも高くなることを高潮といいます。

高潮により海面が上昇し堤防より高くなると、付近の低地に浸水被害をもたらします。

内水型水害

内水型水害とは、河川の下流域や海浜地域に多く見られる水害で、水位が徐々に上がり床下や床上を含む水没地域を作ってしまいます。

この水害は直接的な被害が発生するまでに比較的時間がかかり、水が引く時間もそう長くはないでしょう。

警報の発令により、被災者は水位の上昇に対して、家財の搬出や階上への移動のための時間的余裕を持つことができるため避難誘導が可能となり、多くの場合、人的被害は比較的軽微になることが出来ます。

しかし、地域の衛生問題など二次災害が懸念され、復旧に関しては長時間の労力を必要とし、ドロや汚水などに浸された家屋の清掃には多くの作業者の手が必要となります。

外水型水害

外水型水害とは、山間部の土石流やダム・堤防の決壊により、一気に大量の土砂や水が襲う状況を指します。

警報から避難までの時間が短く、家財の移動や搬出が出来なかったり、避難の遅れによって、人的被害も起こる可能性が高まります。

水量も激しく、家や家財を一気に押し流すこともあり、復旧に関しては家屋の建て直しを含み、長期復旧期間が必要となるでしょう。

また、激流により、家財道具が押し流されるため、水が引いた後は、何も残らない状況になることも考えられます。

水防の概要

水防とは、洪水や高潮の際、堤防に越水、漏水、崩壊などの発生を警戒したり、土のうを積んだり、むしろを張ったり、杭を打ったり、などで水があふれるのを防ぐことを指します。

日本では、実際の水防作業のために 1949年公布された水防法があり、これに基づいて水防管理団体が組織されています。

この組織は、通常時には河川の警備や訓練などを行い、有事には消防機関などと協力して危険な作業も行います。

①被災者生活再建支援法

補助金 水害

この法律は、自然災害によりその生活基盤に著しい被害を受けた者に対し、都道府県が相互扶助の観点から拠出した基金を活用して被災者生活再建支援金を支給する、といったものです。

制度の対象となる自然災害

被災者生活再建支援制度の対象となる自然災害は以下の通りです。

・暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生ずる被害

.制度の対象となる被災世帯

被災者生活再建支援金の制度の対象となる被災世帯は以下の通りです。

⑴住宅が「全壊」した世帯
⑵住宅が半壊、又は住宅の敷地に被害が生じ、その住宅をやむを得ず解体した世帯
⑶ 災害による危険な状態が継続し、住宅に居住不能な状態が長期間継続している世帯
⑷住宅が半壊し、大規模な補修を行わなければ居住することが困難な世帯(大規模半壊世帯)

補助対象経費

被災者生活再建支援制度の補助対象経費は概ね以下の通りです。

・生活に必要な物品の購入・修理費
・医療費
・住居の移転費・移転のための交通費
・住宅賃借の礼金
・家賃・仮住まいの経費(50万円が限度)
・住宅の解体費
・住宅の建設・購入・補修のための借入金等の利息
・ローン保証料・住宅の建て替え等にかかる諸経費

被災者生活再建支援金の支給

被災者生活再建支援制度の支給金額は以下の通りです。

⑴居住する住宅を建設し、又は購入する世帯200万円
⑵居住する住宅を補修する世帯100万円
⑶居住する住宅を賃借する世帯50万円
⑷被災世帯が、同一の自然災害により同項各号のうち2以上に該当するときの当該世帯の世帯主に対する支援金の額は、100万円(大規模半壊世帯にあっては、五十万円)に当該各号に定める額のうち最も高いものを加えた額となります。

罹災証明書の交付

※罹災証明書は必ず取得してください、あらゆる場面で必要になってきます。

○申請の受付及び証明書の発行は、各区役所と支所で、申請を受けてから現地調査を行い、
被害の程度などを記載した証明書が発行されます。

○必要なもの
・罹災証明書等交付申請書
※被害状況の分かる写真や、修繕の見積書などがあれば添付

・身分証明書(運転免許証、パスポート、健康保険証など本人確認のできるもの)

※罹災証明書は必ず取得してください、あらゆる場面で必要になってきます。

支援金の支給申請

その他、被災者生活再建支援金の支給申請に関することは以下の通りです。

(申請窓口)
市町村

(申請時の添付書面)
①基礎支援金:罹災証証明書、住民票 等
②加算支援金: 契約書(住宅の購入、賃借等) 等

(申請期間)
①基礎支援金: 災害発生日から13月以内
②加算支援金: 災害発生日から37月以内

②災害救助法

補助金 水害

災害救助法は災害に対して、国が地方公共団体、日本赤十字社その他の団体及び国民の協力の下に、応急的に必要な救助を行い、被災者の保護と社会秩序の保全を図ることを目的としています。

実施体制

災害救助法の実施体制は以下の通りです。

⑴法に基づく救助は、都道府県知事が、現に救助を必要とする者に行う。(法定受託事務)

⑵必要に応じて、救助の実施に関する事務の一部を市町村長へ委任できる。

⑶広域的な大規模災害に備えて、あらかじめ他の都道府県と協定を締結したり、発災後に速やかに応援要請できる体制を整えておくことが望ましい。(応援に要した費用については、被災県に全額求償可能)

救助の種類と概要

災害救助法の救助の種類は概ね以下の通りです。

⑴避難所の設置
・費用の限度額:1人 1日当たり330円以内
・対象経費:所の設置、維持及び管理のための賃金職員雇上費など

⑵応急仮設住宅の供与
・対象者:が全壊、全焼又は流出した者であって、自らの資力では住宅を確保できない方
・対象経費:家賃、共益費、敷金、礼金、仲介手数料など

⑶炊き出しその他による食品の給与
・費用の限度額:1人1日当たり1160円以内
・対象経費:主食費、副食費、燃料費、炊飯器・鍋等の使用謝金又は借上費など

⑷飲料水の供給
・対象者:災害より現に飲料水を得ることができない方
・対象経費:水の購入費、給水又は浄水に必要な機械又は器具の借上費、燃料費、浄水に必要な薬品など

⑸被服、寝具その他生活必需品の給与・貸与
・対象者:生活上必要な被服、寝具などを喪失し、使用することができない方
・対象経費:被服、寝具及び身の回り品、日用品、炊事用具及び食器など

⑹医療・助産
・医療の範囲:診療、薬剤又は治療材料の支給、処置、手術その他の治療及び施術など
・対象経費:用した薬剤、治療材料、破損した医療器具等の修繕費等の実費

⑺被災者の救出
・対象者:災害のため現に生命もしくは身体が危険な状態にある者又は生死不明の状態にある者を捜索し、又は救出する方
・対象経費:舟艇その他救出のための機械、器具等の借上費又は購入費、修繕費など

⑻住宅の応急修理
・対象者:災害のため住家が半壊し、自らの資力では応急修理をすることができない方、大規模な補修を行わなければ居住することが困難な程度に住家が半壊した方
・費用の限度額:1世帯当たり30万円以内

⑼埋葬
・費用の限度額:
1体当たり
大人(12歳以上):21万5200円以内
小人(12歳未満):17万2000円以内
・対象経費:棺(付属品を含む)、埋葬又は火葬、骨壺及び骨箱

⑽ 死体の捜索・処理
・対象者:災害の際死亡した方に、死体に関する処理をする
・費用の限度額:
(a)死体の洗浄、縫合、消毒等の処置1体当たり:3500円以内
(b)死体の一時保存死体、一時収容施設利用時:通常の実費上記が利用出来ない場合:1体当たり5400円以内(注)ドライアイス購入費の実費加算可
(c)検案:救護班以外は慣行料金

⑾障害物の除去
・費用の限度額:1世帯当たり13万7900円以内
・対象経費:スコップその他除去のために必要な機械、器具等の借上費又は購入費、輸送費及び賃金職員等雇上費

⑿学用品の給与
・費用の限度額:
(a)教科書、正規の教材実費
(b)文房具、通学用品及びその他の学用品:
小学校児童 4500円以内
中学校生徒 4800円以内
高等学校等生徒5200円以内
・対象経費:辞書、ノート、体育着、カスタネットなど

水害後の家屋への適切な対応

補助金 水害

2019年10月の台風19号は、東日本各地に記録的な大雨を降らせ、甚大な水害を生じさせました。

台風や豪雨のような気象災害は今後も考えられます。

では、不幸にも自宅が水害に遭った時、どうすればいいのでしょうか。

水害後の家屋への適切な対応を見ていきましょう。

対応の手順

水害後に取るべき対応は以下のようになります。

⑴被害状況を写真に撮る
⑵施行会社・大家・保険会社に連絡
⑶罹災証明書の発行を受ける
⑷ぬれてしまった家具や家電をかたづける
⑸床下の掃除・泥の除去・乾燥

※被害状況を写真に撮っておくことはとても重要で、
・被害の様子がわかる写真を撮る
・家屋の外を色々な角度から、浸水した深さがわかるように撮る
・室内の被害状況もわかるように撮る
・自動車、物置、納屋、農機具など屋外のもの、システムキッチンや洗面台など屋内の住宅設備、ぬれてしまった家電などの写真も撮る

といったことに注意が必要です。

消毒する

泥などが付着している状態での消毒は効果が下がりますので、家の構造物は泥を洗い流してから消毒しましょう。

(消毒方法)
薬液の濃度や用法など消毒薬は、薄めて(希釈して)使用するものがあります。使用上の注意事項を確認してから使用しましょう。

・汚染の程度がひどい場合、長時間浸水していた場合は、できるだけ次亜塩素酸ナトリウムを使用しましょう。
・対象物が、色あせ、腐食などにより次亜塩素酸ナトリウムが使用できない場合は、消毒用アルコール、塩化ベンザルコニウムを使用しましょう。

乾燥させる

・家の大敵は「湿気」です。洗浄、消毒のあとは、徹底的な乾燥が必要になります乾燥には最低1ヵ月以上かけるつもりで、十分に乾かしましょう。

・窓を開けたり、換気扇を回したり、扇風機を使ったりして、湿った空気を留まらせないようにすることがポイントです。

まとめ

補助金 水害

今回は、自然災害における水害時に利用できる補助金制度「被災者生活再建支援法」「災害救助法」の二つと、水害の種類や水害後にすべきこと、を紹介してきました。

水害は、浸水や家屋の倒壊などだけでなく、それによって土砂崩れなど様々な二次災害を起こす性質を持ちます。

水害に限らずとも、自然災害を被ってしまった場合、その後にいろいろなお金がかかると思います。

そういった経済的被害を抑えるために、日本ではこのような補助金制度が用意してあります。

また、各自治体でも災害時における補助制度がありますので、ぜひご自身の近くの自治体に問い合わせてみてください。きっと役に立つ情報が得られると思います。

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