smbcベンチャーキャピタル(VC)の特徴や投資実績など5項目で解説

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smbc キャピタル

日本の将来を担っていくベンチャー企業やスタートアップ企業、中小企業への出資を行う投資ファンドであるベンチャーキャピタル(VC)にも政府系ベンチャーキャピタル、独立系ベンチャーキャピタル、事業会社系ベンチャーキャピタルなど様々な種類があります。

中でも今回ご紹介する「SMBCベンチャーキャピタル」は銀行系ベンチャーキャピタルです。

大和SMBCキャピタルというと聞いたことがあるという人もいらっしゃるのではないでしょうか。SMBCベンチャーキャピタルはこの大和SMBCキャピタルから分割したベンチャーキャピタルです。

三井住友フィナンシャルグループという強固な力を持つグループの一員であるSMBCベンチャーキャピタルから出資を受けるということは、資金面以上に大きなメリットがあります。

SMBCベンチャーキャピタルについて、そして投資先企業や今までの投資実績、主要なファンドなどについて解説していきますので、ベンチャーキャピタルからの出資を考えている方はチェックしてみてください。

SMBCベンチャーキャピタルの会社概要

SMBCベンチャーキャピタルは2010年に合併契約が解消されるまでは「大和SMBCキャピタル株式会社」という合弁企業で、最大手のジャフコに次ぐ国内第2位のベンチャーキャピタルでした。

しかし、2010年に合併契約が解消。それによって大和証券系の株式会社大和キャピタル・ホールディングスとSMBC系のSMBCベンチャーキャピタル株式会社に分割され、今に至ります。

2017年、SMBCベンチャーキャピタルはメガバンク系のベンチャーキャピタルの中で最も多額の投資を行ないました。ベンチャー投資やバイアウト投資を行ない、日本を代表する投資ファンドの一つとして数多くの実績を残しており、プライベート・エクイティ投資において非常に重要な役割を果たしてきたベンチャーキャピタルです。

主要株主は2019年の時点では三井住友銀行グループ役職員66名となっています。

SMBCベンチャーキャピタルは「絆」をメインテーマにかがげており、投資理念についてはSMBCベンチャーキャピタルのホームページで以下のように紹介されています。

明るい未来を共に

人々の生活向上・社会的課題の解決を目指す、成長企業へ資金提供を行います。
業種やステージを限定せず、景気動向や市況にも動じない投資を継続します。

人生を賭けた起業家と共に

投資先の経営支援に積極的に取り組み、一体となって企業価値向上を推進します。
経営者との信頼関係を構築し、SMBCのネットワークを活かして投資先と大企業・人材・専門家との橋渡しに尽力します。

引用元:SMBCベンチャーキャピタル企業理念

SMBCベンチャーキャピタルの投資体制

SMBCベンチャーキャピタルの投資部門には「投資営業部」「投資推進部」「投資戦略部」があり、これらの部門が一体となって投資先企業へのサポートを行ないます。

  • 投資営業部…投資候補先や投資先企業の窓口となる部門
  • 投資推進部…業界の調査や投資判断を通じ投資を推進していく部門
  • 投資戦略部…実際に投資を行った後、投資先企業の企業価値向上のための支援を行う部門

三井住友フィナンシャルグループは20年以上に渡りベンチャー投資を続けており、国内でも老舗のベンチャーキャピタルです。安定した資金力だけでなく、証券会社、監査法人、投資家などベンチャー企業への支援を行う他の様々な企業などとのネットワークも持っているため、これらを駆使した手厚いサポートを受けることが出来るというのもSMBCベンチャーキャピタルから出資を受ける大きなメリットと言えるでしょう。

また、このようなグローバルで大きなネットワークと総合力があるSMBCベンチャーキャピタルですが、投資先企業の成長ステージに合わせ、シームレスなサポートを行っているということも特徴の一つと言えるのではないでしょうか。

SMBCベンチャーキャピタルの投資実績

合併契約を解消し、大和SMBCキャピタルから分割してSMBCベンチャーキャピタルとなった2010年度以降も積極的な投資を行ない、着実に投資実績を積み上げています。

今までに投資を行った企業の数は累計500件を越え、投資額は300億円超。2018年は約100社に50億円超の出資を行っていました。SMBCベンチャーキャピタルのホームページでも紹介されている下記の投資件数推移・投資金額推移を見ればわかるように、投資件数・投資額ともに増加し続けています。

引用元:SMBCベンチャーキャピタル投資実績

SMBCベンチャーキャピタルの投資対象

年々投資件数・投資額を増やし投資実績を積み上げているSMBCベンチャーキャピタルは様々な業種に対して投資を行っています。

業種 割合
サービス 39%
IT 33%
製造・テクノロジー 14%
ライフサイエンス 10%
その他 8%

対象となる企業の成長ステージについても、創業間もないスタートアップの状態からアーリーステージの企業、ミドルステージや株式公開が迫ったレイターステージの企業まで幅広い投資を行っています。

印象としてはミドルステージやレイターステージが多いのではないかと思われるかもしれませんが、下記の表を見ればわかるように特にスタートアップやアーリーステージなど、早い段階の出資を積極的に行っていっているのがわかります。

ステージ 割合
アーリー 41%
スタートアップ 23%
ミドル 20%
レイター 8%
創薬系バイオ 8%

前述の通り、SMBCベンチャーキャピタルは大和SMBCキャピタルから分割した2010年以降に500件、300億円を超える出資を行ってきていますが、これまで出資を行ってきた企業のうち403社以上が株式公開(IPO)を実現しているということからもSMBCベンチャーキャピタルの実績が伺い知れます。

下記で投資先企業の一部10社をご紹介します。

会社名 上場日 市場
シンバイオ製薬株式会社 2011年10月20日 JASDAQ(グロース)
ライフネット生命保険株式会社 2012年3月15日 マザーズ
株式会社メディアフラッグ 2012年9月28日 マザーズ
オイシックス株式会社 2013年3月13日 マザーズ
タマホーム株式会社 2013年3月27日 東証1部
ヤマシンフィルタ株式会社 2014年10月8日 東証2部
株式会社日本動物高度医療センター 2015年3月26日 マザーズ
株式会社ユーザーベース 2016年10月21日 マザーズ
株式会社スマレジ 2019年2月28日 マザーズ
株式会社ステムリム 2019年8月9日 マザーズ

SMBCベンチャーキャピタルの主要な3つのファンド

SMBCベンチャーキャピタルの主要なファンドは下記の3つとなっています。下記ではSMBCベンチャーキャピタルの主要な3つのファンドについて解説していきます。

  • 基幹ファンド
  • 産学連携ファンド
  • 領域特化型ファンド

基幹ファンド

基幹ファンドはSMBCベンチャーキャピタルのメインファンドとなっています。投資先企業の業種や成長ステージを限定することなく、市況に左右されることのない安定した投資活動を行うファンドです。

三井住友フィナンシャルグループという巨大なグループのネットワーク、そして総合力を通じ、投資先会社の事業拡大・企業の成長サポートを行っていきます。

名称 SMBCベンチャーキャピタル5号投資事業有限責任組合
設立日 2019年4月3日
GP SMBCベンチャーキャピタル株式会社
LP 株式会社三井住友銀行

産学連携ファンド

産学連携ファンドは研究機関や大学で行われた研究成果の事業化を図るベンチャー企業などに投資を行うファンドです。

大学や研究機関では日々研究が行われ、最新技術や新しい発見が生まれています。しかしながら、それを上手く事業化する術がなければどんなに素晴らしい発見もなかなか日の目を見ることが出来ないのです。

そこで、資金の無いベンチャー企業に対しSMBCベンチャーキャピタルの産学連携ファンドが投資を行ない、豊富な経験や知識、ノウハウで経営のサポートを行ないます。

名称 SMBCベンチャーキャピタル産学連携2号投資事業有限責任組合
設立日 2016年7月22日
GP SMBCベンチャーキャピタル株式会社
LP 株式会社三井住友銀行

領域特化型ファンド

破壊的イノベーションを起こす可能性を秘めたテクノロジー分野の企業に投資を行うのが領域特化型ファンドで、NECグループとSMBCベンチャーキャピタルの共同運営ファンドとなっています。

NECグループが持っている技術の事業化ノウハウ、そしてSMBCベンチャーキャピタルが持っている金融ソリューションを活かしたサポートを行ないます。

名称 イノベーティブ・ベンチャー投資事業有限責任組合
設立日 2012年4月25日
GP NECキャピタルソリューション株式会社
SMBCベンチャーキャピタル株式会社
LP 独立行政法人中小企業基盤整備機構
SMBC戦略出資1号投資事業有限責任組合
日本電気株式会社

まとめ

三井住友銀行というメガバンク系のベンチャーキャピタルであるSMBCベンチャーキャピタルは資金力以上に、三井住友フィナンシャルグループからも幅広いサポートを受けることが出来ることが大きな魅力と言えるのではないでしょうか。

更に、SMBCベンチャーキャピタルという日本でも大きなベンチャーキャピタルから出資を受けているということは、それだけで企業の信用に繋がります。SMBCベンチャーキャピタルから出資を受ければ、次の資金調達にはずみもつきます。SMBCベンチャーキャピタルは銀行系ベンチャーキャピタルのため出資を受けるための審査は厳しくなりますが出資を受けることが出来れば非常に大きな利点があります。

また、長年投資を行ってきているSMBCベンチャーキャピタルはとても経験豊富です。経営経験があまりなく、知識やノウハウが足りないという経営者や起業家の人の場合はよりSMBCベンチャーキャピタルのキャピタリストによるサポートには心強さを感じることになるでしょう。

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