
東京都品川区は、住宅地と工場地帯がが共存するとともに、羽田空港の国際化や品川駅の新幹線停車などの重要な拠点となる地域です。
そんな品川区では、区内の中小企業や区民に向けて様々な助成金や補助金が設けられています。
品川区の住民や事業を営んでいるのならば、見逃すことなく有効に助成金や補助金を活用してみてください。
こちらの記事では、2020年度の品川区で活用できる助成金と補助金の解説を一覧としてまとめています。
INDEX
アスベスト分析調査助成
アスベスト対策助成事業は、品川区内の建築物などに使用しているアスベスト対策の促進させるために設けられた事業です。
アスベストに対しての区民の不安を解消し、健康被害を防止する目的として実施しています。
アスベスト対策助成事業のひとつであるアスベスト分析調査助成は、品川区内のアスベスト調査助成の補助を行っています。
補助対象
アスベスト分析調査助成の助成対象となるのは、分析調査の結果、アスベストを0.1%以上含有していたものに限り助成の対象とします。
アスベスト含有成形板など、吹付け材でない物は助成の対象となりません。
下記がアスベスト分析調査助成の補助対象となります。
・吹付けアスベスト
・吹付けロックウール
・吹付けバーミキュライト
・吹付けパーライト
・吹付け塗材の含有分析
・調査費
補助対象者
アスベスト分析調査助成の補助対象者となるものは、下記の通りになります。
①対象建築物を所有する個人および中小企業者(中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項に規定するもの)
(管理組合の設立されている建築物の所有者を除く。)
②管理組合の代表者
③その他区長が必要と認める者
補助対象建築物
アスベスト分析調査助成の補助対象となる建築物は下記のようになります。
なお、過去に品川区アスベスト対策助成事業による助成を受けた建物は対象外ですので、お気をつけください。
・品川区内の申請者自らの住宅および従業員の住宅
・業務に使用する事務所
・作業所
・店舗
・倉庫
・駐車場
建築基準法に則った建築物に限ります。
・工作物に該当する立体駐車場
補助対象経費
アスベスト分析調査助成の対象となる費用は、下記の通りとなっています。
・調査費
なお、分析調査の結果、アスベストを0.1%以上含有していたものに限って、助成の対象となります。
また、アスベスト含有成形板など、吹付け材でない物は助成の対象となりませんので、お気をつけください。
補助金の額
アスベスト分析調査助成の補助金額は、下記の通りとなっています。
なお、添付書類に関する費用は助成対象外となってますのでご注意ください。
・含有分析調査費の10/10相当
・上限7万円/棟
アスベスト除去等助成
アスベスト対策助成事業は、品川区内の建築物などに使用しているアスベスト対策の促進させるために設けられた事業です。
アスベストに対しての区民の不安を解消し、健康被害を防止する目的として実施しています。
アスベスト対策助成事業のひとつであるアスベスト除去等助成では、アスベストの除去に対しての助成を行っています。
補助対象
アスベスト除去等助成の補助対象となるのは、下記の通りとなっています。
なお、アスベスト含有成形板など、吹付け材でない物は助成の対象となりません。
また、分析調査助成と対象範囲が異なりますので、お気をつけください。
・吹付けアスベスト
・石綿含有吹付けロックウールのうち、アスベストを0.1%以上含有するものの除去工事費
補助対象者
アスベスト除去等助成の補助対象となるのは、下記の条件を満たした方となります。
①対象建築物を所有する個人および中小企業者(中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項に規定するもの)
(管理組合の設立されている建築物の所有者を除く。)
②管理組合の代表者
③その他区長が必要と認める者
補助対象建築物
アスベスト除去等助成の補助対象となる建築物は、下記の通りとなります。
なお、過去に品川区アスベスト対策助成事業による助成を受けた建物は対象外となりますので、お気をつけください。
・品川区内の申請者自らの住宅および従業員の住宅
・業務に使用する事務所
・作業所
・店舗
・倉庫
・駐車場
建築基準法に則った建築物に限ります。
補助対象要件
アスベスト除去等助成の補助対象となるには、下記の建築物石綿含有建材調査者の関与が助成の要件となります。
・建築物石綿含有建材調査者は、元請け・下請け・分析機関のうちいずれかに所属し、調査者が責任者として責任をもって調査、除去等を行うこと。
・石綿作業主任者とともにアスベスト除去等作業計画の策定に関与し、安全に除去等を実施すること。
補助金の額
アスベスト除去等助成の補助金額は、下記の通りとなります。
なお、添付書類に関する費用は助成対象外となります
・除去工事費の2/3相当
・上限200万円/棟
防水板設置等工事助成
防水板設置等工事助成は、浸水被害を軽減を図る目的で設けられた助成事業です。
住宅や店舗、事務所などの出入り口に防水板を設置する際に、設置費用の一部を助成してくれます。
補助対象者
防水板設置等工事助成の補助対象となるものは、下記の通りとなります。
なお、平成26年4月1日から、津波や高潮のおそれのある地域(標高5メートル以下に立地している建築物)においては、助成範囲を拡大しています。
・品川区内で防水板設置等工事を行う住宅、店舗、事務所等の所有者または使用者
【対象外となる場合】
標高5メートルより高い場所に立地し、平成15年2月25日以降に建築確認を得て工事を行った建築物のうち、次の要件に該当するものは、助成対象から除外されていますので、ご注意ください。
・新たに現況地盤面より掘り下げて土地利用を行った建築物
・「品川区中高層建築物等の建設に関する開発環境指導要綱」の対象となった建築物
・浸水被害を拡大させる恐れのある半地下駐車場
補助金の額
防水板設置等工事助成の補助金額は、下記の通りとなります。
【個人の場合】
・助成割合 工事費の4分の3
・限度額 上限100万円
・品川区内に住民登録していない個人は50万円
【法人の場合】
・助成割合 工事費の2分の1
・限度額 上限100万円
・申請日より1年以上前から品川区内に登記していない法人は50万円
雨水利用タンク設置助成
雨水利用タンク設置助成では、水道代の節約につながり、浸水対策の一助にもなる雨水利用タンクを設置にともなう費用の一部を助成しています。
雨水利用タンクを設置することで、屋根に降った雨を貯めて、夏場の打ち水や植木の水やり、いざというときの水の確保に役立ちます。
補助対象者
雨水利用タンク設置助成の補助対象者となるのは、下記の通りとなります。
・雨水利用タンクを品川区内に設置する者
ただし、次にあげる者は対象外となります。
・国、地方公共団体およびその他公共団体に準ずる団体
・販売等を目的とした建物に雨水利用タンクを設置する不動産業者、建設業者等
補助対象雨水利用タンク基準
雨水利用タンク設置助成の雨水利用タンク基準は、下記の通りとなります。
・貯留した雨水の水質が悪化しない構造であること。
・容易に転倒しない構造であるなど、使用にあたって安全性が確保されていること。
補助金の額
雨水利用タンク設置助成の補助金額は、下記の通りとなります。
・雨水タンク本体価格と雨水タンク設置工事費の合計の2分の1
・上限5万円
・雨水タンク設置工事費については1万5千円が助成額の上限
しながわ~く推進事業 事業所内育児施設整備費助成企業
しながわ~く推進事業 事業所内育児施設整備費助成企業は、働き方改革の取り組みに合わせて、事業所内に育児スペースを設置した工事代金や賃料を助成してくれる事業です。
優秀な人材の確保・定着および生産性・経営力の向上を目的を目的として設けられています。
事業所内に育児スペースを検討している中小企業の方は、しながわ~く推進事業 事業所内育児施設整備費助成企業をご活用ください。
補助対象者
しながわ~く推進事業 事業所内育児施設整備費助成企業の対象者となる者は、下記の通りとなります。
・区内に1年以上主な事業所を置く中小事業者(みなし大企業を除く)
・事業税および法人都民税(個人にあっては特別区民税・都民税または市町村民税)を滞納していないこと。
補助対象経費
しながわ~く推進事業 事業所内育児施設整備費助成企業の対象となる経費は、下記の通りとなります。
・工事費
・育児スペース設置場所の賃料
なお、平成31年4月から令和2年3月までの間に改修・購入もしくは利用が完了し、または完了する予定のものが対象となります。
補助金の額
しながわ~く推進事業 事業所内育児施設整備費助成企業の補助金額は下記の通りとなります。
・対象経費の2分の1
・総交付限度額100万円
雨水浸透施設設置助成
品川区では総合治水対策推進計画に基づき、雨水浸透施設整備の促進、普及を図り、浸水被害を軽減するために雨水浸透施設設置助成が設けられています。
雨水施設を設置することで、宅地内に降った雨を地中に浸透させ大雨による浸水被害の軽減や下水道管の負担軽減が可能となります。
雨水浸透施設設置助成では、品川区内の建築物の敷地に雨水浸透施設を設置する方に、公共雨水浸透ますへの接続費用を含めた工事費を助成しています。
補助対象者
雨水浸透施設設置助成の補助対象となる方は、下記の通りとなります。
・建築物の新築・増改修などで、雨水の浸透施設(浸透ます、浸透管など)を設置される方
交付申請は工事着手前に行ってください。
工事に着手してからの交付申請は、助成の対象外となります。
補助対象施設
雨水浸透施設設置助成の助成対象となる施設は、品川区内の建築物の敷地に設置するもので、雨水を積極的に地下に浸透させる施設などで、下記にあげるものとなります。
・雨水浸透ます
・雨水浸透地下埋設管(雨水浸透トレンチ管)
・公共雨水浸透ますへの接続管
【補助対象外となる場合】
・国、地方公共団体、公社、公団その他これらに準ずる者が所管する建築物
・品川区中高層建築物等の建設に関する開発環境指導要綱(昭和63年1月
29日制定)に該当する建築物
補助金の額
雨水浸透施設設置助成の補助金額は、下記の通りとなります。
なお、各浸透施設の設定する助成単価を越えた場合、差額は自己負担となりますので、ご注意ください。
・全額助成
・1件あたり40万円を限度
エコアクション21認証取得制度
エコアクション21認証取得制度とは、中小企業の方にエコアクション21の認定取得費用の一部を助成している制度です。
エコアクション21とは、すべての事業者が、環境配慮の取組を低コストに加えて、手間のかからない管理体制で導入できる認証・登録制度です。
環境省が策定したガイドラインに基づいて認証、登録制度であり、企業イメージの向上、経費の削減などを目指す環境マネジメントシステムです。
補助対象者
エコアクション21認証取得制度の補助対象となるものは、下記の要件を満たした方となります。
なお、他の公的機関から同種の補助金・助成金の交付を受けたものを除かれますので、ご注意ください。
・中小企業基本法第2条に規定する中小企業者
・品川区内に主たる事業所等があり、継続して1年以上事業を営む事業者
・法人事業税その他の税を滞納していないこと。
・平成23年4月1日以降にエコアクション21を初めて認証登録した事業者であること。
補助対象経費
エコアクション21認証取得制度の補助対象となる経費は、下記の通りとなります。
なお、消費税額を含んでいます。
・ 審査費用、現地審査のための交通費・宿泊費、認証・登録料
・ コンサルタント委託費
補助金の額
エコアクション21認証取得制度の補助金額は、下記の通りとなります。
【コンサルタント委託費を要した場合】
・助成対象経費の1/2の額
・上限20万円)
【コンサルタント委託費を要しなかった場合】
・助成対象経費の1/2の額
・上限15万円
まとめ
東京都品川区で設けている「アスベスト分析調査助成」「アスベスト除去等助成」「防水板設置等工事助成」「雨水利用タンク設置助成」「しながわ~く推進事業 事業所内育児施設整備費助成企業」「雨水浸透施設設置助成 」「エコアクション21認証取得制度」の7つの助成金や補助金制度を解説してきました。
品川区では、中小企業向けのものから、アスベストや防水、雨水施設などの安全や対策を重視した助成金や補助金が設けられています。
これらの助成金や補助金を見逃すことのないように、自身のニーズに合ったものを確認して、品川区が実施している助成金や補助金を積極的に活用してください。