シードステージ企業に投資するベンチャーキャピタル(VC)9社を紹介

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シード ベンチャー キャピタル

将来有望なベンチャー企業やスタートアップ企業、中小企業などへ出資を行うベンチャーキャピタル(VC)にも様々な種類があります。

ベンチャー企業には「シード」「アーリー」「ミドル」「レイター」と言った成長ステージがあり、投資はこの成長ステージに合った形で行われますが、ベンチャーキャピタルによって持っている強みが異なっているため、経営者や起業家は自分の会社の成長ステージに合ったベンチャーキャピタルを選び、出資を受けることが非常に重要となります。

この記事ではベンチャー企業の成長ステージの中でも一番最初の段階である「シード」ステージの企業に投資を行っているベンチャーキャピタルを9社ご紹介していきます。

これから起業を考えているという方、起業したばかりで資金調達手段を模索しているという方は是非参考にしてみてください。

ベンチャーキャピタルから出資を受けるために

シード ベンチャー キャピタル

ベンチャー企業に投資を行うベンチャーキャピタルは事業会社や投資家からお金を集め、そしてベンチャー企業への投資を行ないます。ベンチャー企業が起業したばかりの知名度も実績もない時に投資し、企業が大きくなったら株を売却し回収。安く買って高く売ることでハイリターンを得ることが出来るのです。

しかし、大きなリターンの代償として「大きなリスク」も生じます。前述の通り、ベンチャー企業には「シード」「アーリー」「ミドル」「レイター」という成長ステージがありますが、この成長ステージによってもIPOやM&Aでイグジット出来る確率や、利益率が異なってくるのです。

「シード」ステージというのは起業したばかり、もしくは起業する直前の段階という段階のため、まだ本当に事業が成功するのかどうかわかりません。現在第4次ベンチャーブームと言われる日本では様々なベンチャー企業が生まれていますが、その中で成功することが出来るのはたった9割と言われているほど、ベンチャー企業がイグジットを達成するというのは狭き門なのです。

シードステージのベンチャー企業がミドルステージやレイターステージのベンチャー企業への投資を行っているベンチャーキャピタルに対してアピールを行っても時間の無駄でしかありません。成長ステージに合ったベンチャーキャピタルを選び、出資してもらうことが大切です。

ベンチャー企業の成長ステージ別の調達額

シード ベンチャー キャピタル

ベンチャー企業の成長ステージと、それぞれの特徴については以下のようになっています。

  • シード…起業前・起業直後の時期
  • アーリー…事業が軌道に乗るまでの時期
  • ミドル…本格的な事業展開を進めていく時期
  • レイター…IPOやM&Aなどのイグジットを検討、ベンチャー企業からの脱却

この4つの段階ではただ必要な調達額が異なるというだけでなく、人や物などの必要な経営支援も異なっています。段階に分けて考えることで、その成長ステージに合ったより適切な出資を行うことが可能となります。自社がどのような成長ステージにいるのかを把握した上で資金調達を行なっていきましょう。

成長ステージ:シード

シードは「種」という意味の言葉ですが、言葉の通り会社を立ち上げる準備の段階、もしくは会社を設立したばかりで事業が本格的に開始していない状態のベンチャー企業の事を差しています。

ビジネスモデルもまだ仮説段階で、事業計画も作成中というこの成長ステージでは必要な調達額はそこまで多くなく、500万円前後ほど。そのため、ベンチャーキャピタルを利用せず自己資金で解決したり、エンジェル投資家と呼ばれる個人でベンチャー企業やスタートアップ企業に投資している投資家からの資金調達が行われることが多くなっています。

ちなみに、シードよりも前、起業家のアイディアのみがあるという状態のことは「プレシード」と言われます。

事業・製品 構想段階、プロトタイプ
利益 資金を使うだけで収益はなく、赤字
調達額 500万円前後

成長ステージ:アーリー

アーリーステージは立ち上げた事業が軌道に乗るまでの期間で、言わば他の数多くのライバル達との生き残りをかけた戦いの期間と言えるでしょう。

実行と改善を繰り返し、認知度は不十分であるもの事業は本格的に始動しているため顧客は増えつつあるという段階です。しかし、まだマネタイズが出来ないため多くは赤字となります。

ビジネスプランの実現可能性をベンチャーキャピタルにしっかりとアピールし出資を受けることが非常に重要です。赤字ではあるものの業績は伸びてきているため、銀行や行政からの助成金やファクタリングなど行える資金調達の幅も額も広がってくる時期です。

事業・製品 リリースしているが認知度が不十分
利益 赤字
調達額 1000万円~3000万円

成長ステージ:ミドル

ミドルステージにまで到達すると、企業の成長を見据えて事業を本格的に展開していく時期になります。この時期には今まで以上にサービスや事業について知られるようになりますが、利益で言うと赤字か、良くても低い利益です。しかしながら、アーリーステージの企業に比べれば倒産リスクはぐっと低くなります。

事業を拡大するために従業員を確保し、設備投資を行う必要があるミドルステージはこれまでの成長ステージと比べると一気に調達額が跳ね上がりますが、この段階にまで来ると金融機関も融資・出資に意欲的になってくるので、多額の資金調達も行えるようになります。

事業・製品 ユーザーが増加し始める
利益 低収益、もしくは赤字
調達額 数億円

成長ステージ:レイター

レイターはベンチャー企業のゴールとも言える段階で、経営も安定しIPOやM&Aによるイグジットを検討することが出来るようになります

また、拡大路線によって既存事業は安定するため新規事業の展開も視野に入り始めます。レイターの段階となると、知名度も十分になり社会的信用も確立されるため、問題なく融資を受けることが出来ます。

事業・製品 継続的な拡大、新規製品・事業の開発
利益 黒字
調達額 数億円以上~

ベンチャーキャピタルはどうやって出資額を決定する?

シード ベンチャー キャピタル

ベンチャーキャピタルによっても出資を行う業種や、対象とする成長ステージが異なりますが、一体どのようにして出資額を決めているのでしょうか?

まず言えるのが「ファンドの規模」です。ファンドが10億円、100億円、1000億円のときではそれぞれ投資の仕方が変わるのです。

例えば、100億円のファンドが1億円ずつ100社に出資を行うのと、1000万円ずつ1000社に出資を行うのでは、かかるコストが異なります。

出資する額としては同じですが、ベンチャーキャピタルは出資したらそこで終わりではなく、投資先企業の経営のサポートなども行う必要があります。つまり、1000社に出資するのは100社に出資するのに比べて10倍も手間がかかるのです。

全てのベンチャーキャピタルがそうとは限りませんが、ファンド規模によって投資額が変化するということも多くなっています。

シードアクセラレーター・インキュベーター

ベンチャーキャピタルはベンチャー企業の「支援」を行ないますが、それとは少し違ってベンチャー企業の「育成」を行うのがシードアクセラレーターやインキュベーターと言われる存在です。

ベンチャー企業・スタートアップ企業が失敗しないようにサポートを行うことで、イグジットの確率が低いシードステージ企業の成功率を上げるという取り込みを行っています。

シードアクセラレーターは資金、人脈の紹介。オフィススペースやシェアワークスペースの提供、助言などを行ないます。一方、オフィススペースのみを提供するのがインキュベーターです。

シードステージ企業に投資するVC(シードアクセラレーター/インキュベーター)9社

それでは、ここからはシードステージ企業に投資しる日本のベンチャーキャピタル(シードアクセラレーター、インキュベーター)をご紹介していきたいと思います。

自己資金の調達やエンジェル投資家からの資金調達が難しいという場合にはシードアクセラレーターを頼ってみてもいいでしょう。

1:サムライインキュベート

シード ベンチャー キャピタル

まずご紹介したいのが日本を代表するシードアクセラレーターと言われる「サムライインキュベート」です。数百万円という額を年間数十社のベンチャー企業に投資しており、イグジットとしてはKDDIの子会社のmedibaに買収されたノボットが有名です。

また、スタートアップ向けのシェアオフィス「サムライスタートアップアイランド」を運営しており、週数回、様々なイベントを行っています。非常にクオリティの高いイベントですが、サムライスタートアップアイランドに入居している人は全て無料で参加することが出来るなど、かなり魅力的な内容となっています。

また、巨大なベンチャー・スタートアップのイベントである「サムライベンチャーサミット」ではベンチャー企業の関係者だけでなくベンチャーキャピタルや事業会社も1000人規模で集い、ピッチ大会も行われています。来場者も多く華やかなイベントとなっているので一度足を運んでみてもいいかもしれません。

2:サイバーエージェント・ベンチャーズ

サイバーエージェント・ベンチャーズ(CAV)はインキュベーション施設「STARTUP Base Camp」を運営しています。

日本でもストリートアカデミー、リボルバー、ベストティーチャーなどに積極的に投資を行っていますが、日本の他にも台湾、中国、韓国、ベトナム、インドネシアなども攻めていっているようです。

また、「SEED GENERATOR FUND」というシードステージの企業に特化したファンドを展開しており、起業家をサポートするだけでなく、新しい起業家を生み出すことにも力を入れてベンチャー・スタートアップを支援しています。

3:KDDI ∞ Labo

KDDI ∞ Labo(ムゲンラボ)は1期あたり5社と少なめではありますが出資・事業提携、コミュニティスペースの提供、メンタリング、リリース後サービスの広告、販売促進などのプロモーションという支援を行っています。

KDDI ∞ Laboのプログラムは少しずつ変わってきているため、今後変更となる可能性もあります。

4:Open Network Lab

シード ベンチャー キャピタル

起業家出身でデジタルガレージ共同創業者・取締役、Creative Commonsの会長という伊藤穰一さんのOpen Network Labはやり方が明確なシードアクセラレーターとして知られています。

伊藤さんはエンジェル投資家でもあり、過去にはTwitterの他、Wikia、Flickr、Fotonauts、Kickstarter、Last.fm、Six Apart、loftworkなどへの投資も行っていたそうです。Open Network Labではメンターをシリコンバレーから連れてきており、資金提供のみならず各分野のスペシャリストから様々な助言をもらう事ができることでしょう。

5:ドコモ・イノベーションビレッジ

契約は企業によっても異なる可能性はありますが、基本的に「社債引受により資金200万円を提供いたします(転換社債型新株予約権付社債)」という内容で、参加チームはアーク森ビルの24時間利用可能な共同オフィススペースを無料で使うことが出来たり、試験環境を提供してもらうことも可能です。

6:サンブリッジグローバルベンチャーズ

サンブリッジグローバルベンチャーズの代表のアレン・マイナーさんは日本オラクル初代代表として立ち上げに貢献。その後もアメリカのオラクル本社のマネジメントとして活躍。

サンブリッジグローバルベンチャーズを自らの資金で設立した後はアイティメディア、セールスフォース・ドットコム、オウケイウェイヴ、ガイアックス、マクロミル、ジー・モードなどのベンチャー企業への投資を行ない、7社でIPOを実現。投資を行ってきたベンチャー企業は55社を越えます。

海外とのネットワークに強いサンブリッジグローバルベンチャーズには有能な海外のメンターも豊富。

7:インキュベイトファンド

インキュベイトファンドは「Incubate Camp」という2日間の合宿を開催しており、この合宿でプランのブラッシュアップ、そして投資対象を決定します。

インキュベイトファンドの投資対象となっているのはゲーム系の企業が多くなっているようです。

8:イーストベンチャーズ

シード ベンチャー キャピタル

mixi共同創業者で元CTOの衛藤バタラさんやベンチャーキャピタリスト、投資家として活躍する松山太河さんが在籍しているシードアクセラレーターで、インドネシアも対象にしていますが、日本では1000万円から2000万円程の投資を行うことが多いようです。

BASEやツイキャスへの投資を行ったことがあり、今は完全にエンジニアに特化したプログラムを行っています。

9:Skyland Ventures

Skyland Venturesはシードステージの企業への投資をメインで行っているベンチャーキャピタルファンドを運営しており、シードステージ企業を対象した500万円から1500万円の投資の他、アーリーステージ以降の追加投資も行っているなど、幅広い投資を行っています。

主に日本国内で出資を行っており、今までに約100社、総額25億円を運用。投資対象となる業種はインターネット全般となるメディア・コミュニティ・EC、ゲーム、Saas・BtoB・HRなどのほか、VRやVtubeなどについても重点的な投資をしています。

まとめ

以上、シードステージのベンチャー企業・スタートアップ企業に投資を行っているベンチャーキャピタル(シードアクセラレーター、インキュベーター)をご紹介致しました。

リスクやコストという観点から今までは敬遠されがちだったシードステージのベンチャー企業への投資ですが、現在はその数が増加しつつあります。第4次ベンチャーブームと呼ばれる今、企業同士の競争は激しくなりますがベンチャーキャピタル側も積極的な投資を行っているため、出資を受けることが出来る確率も高くなっているでしょう。

気になるベンチャーキャピタルを見つけたらぜひコンタクトを取ってみては如何でしょうか。

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