酪農の補助金一覧|資金調達の支援となる5つの補助金を徹底解説

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補助金 酪農

牛乳や乳製品等を供給してくれる酪農家は欠かすことのできない産業ですが、施設を整備し経営を継続していくことは、容易なことではありません。

生乳の増産を目指しても消費が伸び悩んだり、配合飼料価格が高騰となれば収益は減少し不安材料となるでしょう。

このような状況を踏まえて酪農関係を営む方たちに、数多くの助成事業が設けられています。

こちらの記事では、酪農家が利用できる補助金として、中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業、強い農業づくり交付金、畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業等の5つの補助金を紹介していますので、資金調達等の支援としてお役立てください。

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(後継牛確保対策の推進)

補助金 酪農

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(後継牛確保対策の推進)は、酪農等の規模拡大を図り、施設や機械を整備したい方を支援している事業です。

後継牛の確保を図るための取組やつなぎ牛舎における既存留具の改良や牛床の延長等に必要となる費用の一部を補助しています

申請ができる方

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(後継牛確保対策の推進)の補助金に申請できる方は、下記の通りとなります。

◆生産者集団、農業協同組合等

補助金を申請するための条件

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(後継牛確保対策の推進)を申請するためには、下記の条件を満たさなければなりません。

◆乳用牛確保計画を作成すること

◆資材等の管理に係る要件を満たしていること 
・リースの場合:リース契約を締結すること

◆牛舎の増改築及び簡易牛舎の面積要件を満たしていること(15 m2/頭上限)

補助金の活用方法

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(後継牛確保対策の推進)の補助金を活用してできることは、下記の通りとなります。

◆後継牛の確保を図るため、以下の取組みを行う酪農経営体及び乳用牛育成経営体に対し支給または貸付を行う。
・牛舎の増改築を行う場合の資材、カーフハッチ、子牛の事故防止のための機器の共同購入又はリース会社からの借受け
・簡易牛舎等の整備又はリース会社からの借受け

◆つなぎ牛舎における既存繋留具の改良や牛床の延長等のための資材を共同購入し、又はリース会社から借受け、酪農経営体等に対する支給または貸付を行う。

補助率

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業の補助金(後継牛確保対策の推進)の補助率は下記の通りとなります。

◆事業費の1/2以内 
・リース会社から借受ける場合は基本貸付料の1/2以内

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(供用期間延長・乳用育成牛事故率低減)

補助金 酪農

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(供用期間延長・乳用育成牛事故率低減)は、優良乳用後継牛を確保したいときに利用できる補助金です。

酪農経営体が所有する分娩準備牛に対する乳房炎治療等の治療、乳用育成牛の呼吸器系または消化器系の疾病を予防するためのワクチン接種にかかる費用などを助成しています。

申請ができる方

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(供用期間延長・乳用育成牛事故率低減)に申請できる方は下記の通りとなります。

◆生産者集団、農業協同組合等

補助金を申請するための条件

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(供用期間延長・乳用育成牛事故率低減)の補助金を申請するためには、下記の条件が必要となります。

◆乳用牛確保計画を作成すること(供用期間延長)

◆対象となる分娩準備牛は月齢が48ヶ月齢超から84ヶ月齢。(乳用育成牛事故率低減)

◆事業実施主体においてワクチンプログラムが策定されている。

◆ワクチン接種回数は1頭あたり2回を上限とする。

◆対象となるワクチンの種類は、乳用育成牛における呼吸器系または消化器系の疾病の予防に資するものとする。
なお、異常産予防ワクチンは対象外となりますのでお気をつけください。

補助金の活用方法

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(供用期間延長・乳用育成牛事故率低減)の補助金を活用してできることは、下記の通りとなります。

◆供用期間延長
・乳用牛の供用期間の延長を図るため、酪農経営体が所有する分娩準備牛に対する削蹄または乾乳期における乳房炎治療の実施に係る経費を助成する。

◆乳用育成牛事故率低減
・乳用育成牛の呼吸器系または消化器系の疾病を予防するため、酪農経営体等が所有する乳用育成牛に対するワクチン接種経費を助成する。

補助額

中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(供用期間延長・乳用育成牛事故率低減)の補助額は、下記の通りとなります。

◆供用期間延長
・1頭あたり1千円以内

◆乳用育成牛事故率低減
・1頭1回あたり1千円以内

強い農業づくり交付金(産地競争力の強化)

補助金 酪農

強い農業づくり交付金(産地競争力の強化)は、耕作放棄等を利用して放牧を行いたいときに利用できる交付金です。

放牧地等として活用するにあたって、造成・整備するための必要となる経費を補助しています。

申請ができる方

強い農業づくり交付金(産地競争力の強化)の申請ができる方は下記の通りとなります。

◆農業協同組合等

補助金を申請するための条件

強い農業づくり交付金(産地競争力の強化)の補助金を申請するための条件は、下記の全ての要件を満たす方となります。

①原則として、事業参加農家が5戸以上であること。ただし、法人は構成員に含めない。

②成果目標の基準を満たしていること。

③生産局長等が別に定める面積要件等を満たしていること。

④原則として総事業費が5千万円以上であること。

⑤当該施設等の整備による効用によって全ての費用を償うことが見込まれること。

補助金の活用方法

強い農業づくり交付金(産地競争力の強化)の補助金を活用してできることは、下記の通りとなります。

◆傾斜地等の未利用地を蹄耕法等による不耕起で放牧地等として活用できるよう、造成・整備するために必要な経費を助成する。

補助額

強い農業づくり交付金(産地競争力の強化)の補助率は下記の通りとなります。

◆補助率 事業費の1/2以内 

なお、生産局長等が別に定める上限額があります。

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(機械リース)

補助金 酪農

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(機械リース)は、飼料生産のための施設機械を整備したいときに利用できる補助金です。

自給飼料生産に必要な機械装置等をリース方式により導入する取組主体に対し、リース事業者を通じて自給飼料生産に必要な機械装置等の取得に必要となる経費の一部を補助しています。

施設等の整備を行う者

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(機械リース)の施設等の整備を行うものは、下記に該当する方となります。

自給飼料生産を行うための機械装置等を借受け利用する者で、畜産クラスター計画で中心的な経営体に位置付けられており、かつ取組主体の要件を満たす者です。

① 畜産経営者
② 農業協同組合(連合会)※①への再貸付も含む
③ 農事組合法人 
④ 株式会社 
⑤ 合同会社、合名会社、合資会社
⑥ 原則として3戸以上の畜産を営む個人が構成員となっている団体 等

補助金を申請するための条件

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(機械リース)の補助金を申請するための条件は、下記の通りとなります。

◆事業参加要望書の提出に基づき、畜産クラスター協議会が設定する取組主体ごとの優先順位に基づき、協議会が予算の範囲内で選定を行う

補助金の活用方法

補助金 酪農

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(機械リース)の補助金を活用してできることは下記の通りとなります。

◆畜産クラスター計画に基づき、自給飼料生産に必要な機械装置等をリース方式により導入する取組主体に対し、リース事業者を通じて自給飼料生産に必要な機械装置等の取得に必要な経費を助成する。

・再貸付の場合は取組主体である農協等へ助成

貸付期間・貸付料

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(機械リース)の貸付期間と貸付料は下記の通りとなります。

◆貸付期間
所有権を移転する場合と移転しない場合で別に設定するため、基金管理団体に確認する必要あり

◆貸付料
①基本貸付料 取得価格に1/2を乗じて得た額から譲渡額を控除して得た額を貸付期間で除して得た額

②附加貸付料等 リース事業者が別に定める額

補助率

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(機械リース)の補助率は下記の通りとなります。

◆補助率
・自給飼料生産に必要な機械装置等の取得に必要な経費の1/2以内

・基金管理団体がリース事業者を通じて取組主体へ助成する。

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(施設整備)

補助金 酪農

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(施設整備)は、搾乳ロボット等の省力化を図る機械をを導入したいときに利用できる補助金です。

家畜飼養管理施設等の整備を行うものに対して、必要となる経費の一部を補助しています。

◆補助金の申請窓口 畜産クラスター協議会

施設等の整備を行う者

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(施設整備)の施設等の整備を行う者は、下記に該当する者で、事業実施および会計手続きを適正に行い得る体制を有する者となります。

①畜産経営者(法人になる計画がある者)
②農業協同組合(連合会)  
③農事組合法人
④ 株式会社         
⑤ 合同会社、合名会社、合資会社
⑥ 原則として5戸以上の畜産を営む個人が構成員となっている団体 等

補助金を申請するための条件

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(施設整備)の補助金を申請するには、施設等の整備にあたり下記の要件を満たしていることが必要です。

◆飼養頭数の拡大を伴うもの

◆市町村計画で示された目標頭数規模又は事業実施地域における平均飼養規模(自給飼料関連施設の場合は平均草地面積も)以上の規模になること

◆整備した施設を貸付ける場合は、貸付要件を満たすもの

補助金の活用方法

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(施設整備)の補助金を利用して活用できることは、下記の通りとなります。

◆畜産クラスター計画に定めた取組主体に対し、畜舎等の施設の整備(整備した施設を貸付ける場合も含む)と一体的に整備する設備(哺乳ロボット或いは搾乳ロボット)の整備を行うための経費を助成する。

なお、ロボット単体での導入は対象にならないので、お気をつけください。

補助額

畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(施設整備)の補助率は下記の通りとなります。

◆家畜飼養管理施設(牛舎等)等の整備  事業費の1/2以内

なお、整備施設ごとに設定してある基準事業費が補助対象の上限となっています。

まとめ

補助金 酪農

酪農家が利用することができる5つの補助金として、中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(後継牛確保対策の推進)、中小酪農経営等生産基盤維持・強化対策事業(供用期間延長・乳用育成牛事故率低減、強い農業づくり交付金(産地競争力の強化)、畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(機械リース)、畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業(施設整備)を詳しくご紹介してきました。

酪農に向けての補助金は数多く設けられていますが、状況に合った補助金を活用していくことが大切となります。

また、補助金は同じ事業であっても、利用する目的によって異なっていますので、乳用牛の育成や後継牛を目指している方、施設の拡大や省力化を目指している方など、それぞれの目的に合った補助金を探すことから始めてください。

酪農家に向けての補助金は数多く設けられていますので、資金調達を確保するためにも補助金を積極的に活用していきましょう。

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