pcb 補助 金

東京都で利用できる3つのpcb廃棄物補助金を徹底調査

補助金

誰もがよりよい環境の中で生活を送り続けていくことは大切なことです。

東京の温室効果ガスを30%削減、東京のエネルギー消費量の38%削減に向けて、東京都環境公社ではスマート都市の実現に向けた様々な取り組みを行っています。

環境改善に向けて検討しているのであれば、ぜひ東京都環境公社の助成事業を活用して、有利に進めていきましょう。

こちらの記事では、東京都環境公社が実施している3つのpcb廃棄物補助金について、詳しく解説していますので、東京都内で事業を営んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

東京都環境公社が行っている事業

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昭和37年に東京都墨田区に設立した公益財団法人 東京都環境公社は、スマートエネルギー、自然環境、資源循環、東京都環境科学研究所および環境学習の分野において、様々な取り組みを行っています。
都市東京の快適な都市環境が持続していけるように、その実現に向けて貢献しています。

次に、スマートエネルギー、自然環境、資源循環が行っているそれぞれの事業についてみてみましょう。

スマートエネルギー

スマートエネルギーでは、省エネルギー対策、エネルギーマネジメント等の推進のほか、再生可能エネルギーの導入拡大や水素社会実現への取り組みを行い、2019年には「暑さ対策緊急対応センター」を設置しています。

  • クール・ネット東京
  • 水素情報館「スイソミル」
  • 暑さ対策緊急対応センター

自然環境

自然環境事業では、森林・緑地保全活動情報センターウェブサイト(里山へGO!)による情報発信や、各種体験プログラムを通じたボランティア人材の育成及び適切な維持管理などの事業を行っています。

貴重な自然環境が残る都内50地域の保全地域において実施し、豊かな自然環境を守り育てていきます。

  • 里山へGO!

資源環境

資源環境では、資源の循環利用、廃棄物の適正処理、処理技術の支援などに関係する様々な取り組みを実施しています。

東京都の持続可能な循環型社会形成と同時に、公衆衛生の向上を目的として行われています。

  • 中防見学
  • 産業廃棄物関連講習会・セミナー
  • 優良性基準適合認定事業
  • 廃プラスチック対策
  • 粗大ごみ申請受付事業・家電リサイクル受付事業
  • 医療廃棄物追跡管理システム
  • PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業
  • 廃棄物処理施設技術支援事業
  • 浄化槽法定検査事業
  • 再生砕石施設認証事業
  • 廃棄物処理施設管理事業など

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業

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PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業は、都内に保管している中小企業が所有している微量pcb廃棄物に対して、支援を行っている事業です。

それらの処理にかかる経費と絶縁油の濃度分析に必要となる経費の一部を助成しています。

  • 東京都微量pcb廃棄物処理支援事業【分析経費】
  • 東京都微量pcb廃棄物処理支援事業【処理経費】
  • 東京都高濃度pcb廃棄物収集運搬支援事業
  • 東京都pcb含有安定器調査支援事業

次に、PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業が実施している事業について詳しくみていきます。

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【分析経費】

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PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【分析経費】は、微量PCB含有電気機器に該当するか否かを確認するための試料採取及び分析に必要となる経費の一部を補助しています。

申請から助成金交付のなかで、書類の提出は2回行われます。
1回目:絶縁油採取および分析前の交付申請
2回目:分析後の実績報告

申請から助成金交付までの流れ

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【分析経費】の申請から助成金交付までのながれは、下記の図の通りとなります。

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助成の対象となる電気機器

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助成の対象となる電気機器は、都内で保有している微量のPCBによって汚染されたおそれのある電気機器となります。
(ポリ塩化ビフェニルを絶縁材料として使用したもの、安定器および安定器から取り出したコンデンサは除かれます)

(助成対象の.電気機器例)
トランス(変圧器)・コンデンサ(蓄電器)・リアクトル・変成器・放電コイル・整流器・開閉器・遮断器・サージアブソーバー(避雷器)等

なお、助成対象となった機器を分析した結果、PCBが検出されなかった場合でも分析助成金は交付されます。

助成の対象となる方

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【分析経費】の助成対象となる方は、都内に助成対象廃棄物を所有する者で下記に該当する方となります。

①個人(廃業した個人の方も含め)
②中小企業者
(下記の表のように、業種によって資本金と従業員数がことなる)

業 種 資本金・従業員数
サービス業 5,000万円以下 または 100人以下
卸売業 1億円以下 または 100人以下
小売業 5,000万円以下 または 50人以下
製造業・その他の業種 3億円以下 または 300人以下

③中小企業団体
④マンション等建物管理組合法人
⑤会社以外の法人であって、常時使用する従業員の数が下記表以下であるもの
(国並び地方公共団体、③及び ④を除きます)

主たる事業 常時使用する従業員数
製造業・その他の業種に属する事業 300人
卸売業に属する事業 100人
サービス業に属する事業
小売業に属する事業 50人

助成の対象となる経費

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【分析経費】の助成対象となる経費は下記の通りとなります。

・電気機器から絶縁油を採取する経費及び絶縁油のPCB濃度を分析する経費が助成対象経費となります。
・「絶縁油中の微量PCBに関する簡易測定法マニュアル(環境省)」又は
「平成4年厚生省告示第192号別表第2」に記載された方法により分析されたものに限ります。
・消費税及び地方消費税は助成対象経費に含まれません。

助成金額

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【分析経費】の助成金額は下記の通りとなります。

・助成金の額   試料採取費及び分析費の2分の1

・助成限度額   12,500円(1台当たり)

なお、助成金の額または助成限度額のどちらか低いほうが適用となり、合計した助成金額に100円未満の端数が生じた場合は切捨てとなります。

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【処理経費】

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PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【処理経費】は、微量のPCBに汚染された絶縁油や電気機器を、適正かつ早期に処理するための支援を行っています。

それらの処理に必要となる経費の一部を助成しています。
なお、助成の対象となる方は、PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【分析経費】と同じです。

申請から助成金交付までの流れ

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【処理経費】の申請から助成金交付までの流れは、下記の図の通りとなります。

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助成の対象となる廃棄物

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【処理経費】の補助対象となる廃棄物は、国の認定又は都道府県知事の許可を受けた処理施設で処分する、下記にあげる廃棄物となります。

  • 微量PCBの含有が確認された絶縁油
  • 微量PCB絶縁油が封入されたトランス、コンデンサ等の電気機器
  • 微量PCB絶縁油が付着し、若しくは封入されたドラム缶等の容器

なお、ポリ塩化ビフェニルを絶縁材料として使用したもの並びに安定器および安定器から取り出したコンデンサは除かれますので、ご注意ください。

助成の対象となる経費

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【処理経費】の補助対象となる経費は下記の通りとなります。

・電気機器から微量PCB絶縁油を抜き取るために要する経費
・助成対象物の収集運搬に要する経費。ただし、次のア、イの経費は除きます。
ア 助成対象物を、保管場所から運び出し車両に積み込むための経費
イ 積み替え保管場所における作業に係る経費及び積み替え保管場所で発生する経費
・助成対象廃棄物の処分に要する経費
なお、消費税及び地方消費税は助成対象経費に含みません。

助成金額

PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物 助成事業【処理経費】の助成金額は下記の通りとなります。

・助成金の額
助成対象経費の合計から同等の微量PCBを含まない、廃棄物の処理に要する経費の合計を控除した額の2分の1

・限度額
限度額は、「電気機器から微量PCB絶縁油を抜取り、微量PCB絶縁油を処分」「容器で保管している微量pcb絶縁油を容器ごと処分」「微量pcb廃電気機器を処分」の場合によって、限度額が違ってきます。
それぞれの限度額は、下記の表の通りとなります。

◆「電気機器から微量PCB絶縁油を抜取り、微量PCB絶縁油を処分」の場合

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◆「容器で保管している微量pcb絶縁油を容器ごと処分」

合計油量 限度額(単位 千円)
150L 超え 120
100L以上 ~ 150L以下 102
100L未満 84

◆「微量pcb廃電気機器を処分」の場合

機器電源容量 限度額(単位 千円)
75kVA以上 450
30kVA超~75kVA未満 350
30kVA以下 250

東京都高濃度PCB廃棄物収集運搬支援事業

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東京都高濃度PCB廃棄物収集運搬支援事業は、東京都内の保管場所からJESCO(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)東京事業所又はJESCO北海道事業所までの収集運搬に必要な経費の一部を助成しています。

高濃度PCB廃棄物の期限内処理促進のために設けられている助成事業です。

申請から助成金交付までの流れ

東京都高濃度PCB廃棄物収集運搬支援事業の申請から助成金交付までの流れは、下記の表の通りとなります。

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出展:東京都県境公社|事業案内|資源循環|PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物助成

助成対象となる廃棄物

東京都高濃度PCB廃棄物収集運搬支援事業の助成対象となる廃棄物は、東京都内に保管している、JESCO東京事業所に機器登録をした高濃度PCB廃棄物及びJESCO北海道事業所に荷姿登録した照明用安定器類となります。

助成対象者

東京都高濃度PCB廃棄物収集運搬支援事業の助成対象となる方は、下記の①②の条件の両方を満たす方となります。

①東京都内で高濃度PCB廃棄物を保管・所有している方。
②JESCOへの中小企業者等軽減制度の申請を行い、軽減対象となった方。

助成対象経費

東京都高濃度PCB廃棄物収集運搬支援事業の補助対象となる経費は下記の通りとなります。

・高濃度PCB廃棄物を都内の保管場所からJESCO東京事業所又はJESCO北海道事業所(照明用安定器類に限る)までの収集運搬等に必要となる経費
・消費税及び地方消費税は助成対象経費に含みません。

  経費項目 内容
1 収集運搬 PCB廃棄物収集・運搬ガイドライン(環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部平成23年8月改定)およびJESCOの定める受入基準で、中小法人等の事業場から高濃度PCB廃棄物をJESCOまで収集運搬するのに要する経費。
2 積込み 中小法人等の事業場から、人力もしくは重機等を用いて高濃度PCB廃棄物を収集運搬車両への積載に要する経費。
3 積下し 高濃度PCB廃棄物を収集運搬車両からJESCOの受入施設への搬入に要する経費。
4 漏えい防止措置 損傷、変形等がある高濃度PCB廃棄物を目止め材等により補修し、収集運搬等における高濃度PCB廃棄物の漏えい防止に要する経費。
5 その他措置 上記項目の経費に該当しない、高濃度PCB廃棄物をJESCOへ収集運搬するのに必要な措置のうち、都が認める経費。

例:夜間作業割増費用、クレーン使用費用、誘導員等

助成金額

東京都高濃度PCB廃棄物収集運搬支援事業の助成金額は、助成対象者によって助成割合が異なっています。
それぞれの助成金額と助成限度額は下記の表の通りとなります。

◆助成金額

助成対象者 助成割合
会社
個人事業者
中小企業団体等
法人
助成対象経費の50%
個人
破産者(破産管財人)
※精算中、特別清算中の方、破産手続き中の法人も含む
助成対象経費の95%

◆助成限度額
高濃度PCB廃棄物(変圧器類・コンデンサー類及び照明用安定器類)が2以上ある場合は、その種類ごとの助成限度額を合計した金額となります。
また、PCB原液及びPCBを含む油類は一申請あたり一式での助成限度額となります。

「高濃度PCB廃棄物の種類に応じた限度額」「漏えい防止措置に係る助成限度額」「その他に措置に係る助成限度額」のそれぞれの限度額は下記の表の通りとなります。

「高濃度PCB廃棄物の種類に応じた限度額」の場合

高濃度PCB廃棄物の種類 中小企業等
(1台・一式・1缶あたりの助成限度額)
個人
(1台・一式・1缶あたりの助成限度額)
変圧器類 260,000円/台 494,000円/台
コンデンサー類 115,000円/台 218,500円/台
PCB原液及びPCBを含む油 115,000円/式 218,500円/式
安定器類(ドラム缶) 75,000円/缶 142,500円/缶
安定器類(ベール缶) 50,000円/缶 95,000円/缶

「漏えい防止措置に係る助成限度額」の場合

措置の種類 中小企業等
(1台・一式・1缶あたりの助成限度額)
個人
(1台・一式・1缶あたりの助成限度額)
漏えい防止措置 50,000円/台 95,000円/台

「その他に措置に係る助成限度額」の場合

措置の種類 中小企業等
(1台・一式・1缶あたりの助成限度額)
個人
(1台・一式・1缶あたりの助成限度額)
その他の措置 230,000円/式 437,000円/式

まとめ

pcb 補助 金

東京都環境公社の紹介と同時に、東京都環境公社が実施している東京都微量pcb廃棄物処理支援事業【分析経費】、東京都微量pcb廃棄物処理支援事業【処理経費】、東京都高濃度pcb廃棄物収集運搬支援事業について、詳しく解説してきました。

これらの助成事業は、都内に保管している中小企業が所有している微量pcb廃棄物の処理や運搬に対して支援となる助成金を交付しています。

知らないでいると、申請せずにせっかくの助成金が交付できないことになってしまいます。
自身の事業とよく照らし合わせて、条件や対象に合った助成事業を確認しておくようにしておきましょう。

東京都のよりよい環境を作り維持していくために、助成金を活用して環境の改善に取り組んでみてください。

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