認知症予防になる介護ロボット「パロ」の特徴3つと補助金の概要を説明

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
パロ ロボット

業務効率化や人材不足対策、ケアの質の向上が期待される介護ロボットです。

しかし、まだまだ高価なため、十分に普及が進んでいないのが現実です。

そんな介護ロボットの導入ハードルを下げてくれるのが、国や自治体が実施している介護ロボット導入支援事業です。

これまでに、さまざまな補助金・助成金が用意されてきました。

今回は、その介護ロボットの中でも、コミュニケーションがとれる認知症予防ロボット「パロ」についての紹介や国や自治体で行われている介護ロボットの支援策について紹介します。

介護ロボット等導入支援特別事業で対象となった介護ロボット

パロ ロボット
平成27年度の補正予算にて52億円の予算があてられた「介護ロボット等導入支援特別事業」です。

1事業所につき、最大92万7000円の助成金が出たことで話題になりました

介護ロボット等導入支援特別事業の補助対象となるには、3つの要件を満たしている必要がありました。

補助対象となるための3つの要件

目的要件 日常生活支援における、ア)移乗介護、イ)移動支援、ウ)排泄支援、エ)見守り、オ)入浴支援のいずれかの場面において使用され、介護従事者の負担軽減効果のある介護ロボットであること 
技術的要件 次のいずれかの要件を満たす介護ロボットであること。

1.ロボット技術(※)を活用して、従来の機器ではできなかった優位性を発揮する介護ロボット

2.経済産業省が行う「ロボット介護機器開発・導入促進事業」において採択された介護ロボット

市場的要件 販売価格が公表されており、一般に購入できる状態にあること。

※ア)センサー等により外界や自己の状況を認識し、イ)これによって得られた情報を解析し、ウ)その結果に応じた動作を行う介護ロボット

「ロボット介護機器開発・導入促進事業」 で採択された介護ロボット一覧

そのうち、具体的な介護ロボットが示されているのは、「技術的要件」の「2.経済産業省が行う「ロボット介護機器開発・導入促進事業」において採択された介護ロボット」です。

「ロボット介護機器開発・導入促進事業」 で採択された介護ロボットは以下の通りです。

商品名 企業名
マッスルスーツ 株式会社イノフィス
HAL 腰タイプ 介護支援用 CYBERDYNE株式会社
離床アシストロボット リショーネPlus パナソニック エイジフリー株式会社
Flatia(フラティア) 株式会社カワムラサイクル
ベッドサイド水洗トイレ アロン化成株式会社
真空排水式ポータブルトイレ キューレット 日本セイフティー株式会社
ラップポン・ブリオ ノーリツプレシジョン株式会社
Neos+Care(ネオスケア) 株式会社イデアクエスト
OWLSIGHT (アウルサイト)福祉用 株式会社イデアクエスト
RT.1・RT.2 RT.ワークス株式会社
Mi-Ru(ミール) ワイエイシイエレックス株式会社/株式会社 ブイ・アール・テクノセンター
Radar-Light(レーダーライト) 株式会社CQ-Sネット
Wellsリフトキャリー 積水ホームテクノ株式会社
移乗サポートロボット Hug T1 株式会社FUJI

コミュニケーション用アザラシ型ロボット「パロ」(知能システム)


今回、補助金の対象になっているロボットでオススメなのが、「パロ」です。

パロは人工知能を持つ小型のアザラシのような形をしたロボットです。

100人以上の顔や声を識別し、情報を記憶することができます。

会話を交わして楽しむだけでなく、自ら積極的に話しかけてきたり、クイズを出すこともできます。

パロは、要介護者同士でコミュニケーションを取るきっかけづくりに約だったり、レクリエーションの一環としても約立てられています。

人工知能を有する「パロ」は、ふれあう人に、楽しみや安らぎを与え、笑顔や会話を引き出し、認知症者の周辺症状を緩和・抑制します。

パロには様々なセンサーが搭載

パロには数多くのセンサーが搭載しており、全身やヒゲを使った内部の触覚や音声認識機能、光などの判断するセンサーが搭載しています。

そして、人工知能により、利用者の名前や利用者が好む性格を学習するのです。

また、パロを包んでいる人口毛皮は銀イオンの制菌加工が施されているので安全に利用できます。

そして、現在では世界30か国超で、5000体超が利用されています。

介護ロボットパロは介護師の負担を軽減する役割がある

パロ ロボット

世界格好で活躍しているパロですが、パロとのふれあいによって「痛み」「不安」「うつ」「ストレス」「孤独感」などが解消される可能性があります。

特に認知症の方であれば、パロの利用によって「暴言」や「暴力」が軽減されたという事例もあるのです。

また、昼間の傾眠を減らすことで、必然的に夜の睡眠の質が高まり、夜中の徘徊などのリスクもさげることができるでしょう。

利用者自身も快適な生活を送れるようになりますが、介護の負担を減らし、家族や介護・看護師の介護の質を高めるのにも繋がっていくのです。

パロを導入するにあたっての制度について

パロ ロボット

自治体によっては、高齢者向けサービス事業者にパロを導入する際に、補助金制度を交付していることがあります。

日本ではあまり一般的ではないパロですが、米国などでは医療機器として認定され、公的保険の適用内となっています。

販売価格

●販売価格(税別)
36万円(1年保証付)
42万円(3年保証とメンテナンス付)
レンタル料金(税別):初月3万円、以降毎月2万円

補助金を利用する場合は、各自治体によってそれぞれ違いますが、基本的に上限30万円の補助金が発生するようです。

その30万円の中で、負担額が自治体の中で違うようです。

国や自治体の支援策

パロ ロボット

パロなどの介護に役立ち負担を減らしてくれるロボットの普及に受けて、国や自治体は様々な支援策を開始しています。

例えば、2010年には神奈川県が他の自治体に先駆けて介護ロボットの普及の政策をはじめました。

その後、神奈川県の政策に後押しされるように、他の自治体でも介護ロボットの開発や実用化が進むようにさまざまな取り組みを始めたのです。

現在でも自治体や国の支援策は活発に動いているので、今後はさらに多くの自治体で介護ロボットの普及に向けた政策が実施されることでしょう。

自治体などの支援策

介護ロボット普及の支援策と言っても、導入を目的とするものだけではなく、介護ロボットの普及に向けて全国各地の自治体で、「開発支援」「購入補助」「普及推進活動」などに分けれれて事業が動いています。

そこで、こちらでは各事業がいったいどのような取り組みを行っているのか紹介していきます。

開発支援に関して

パロ ロボット

開発支援は新たに介護ロボットを開発する企業に対して、かかる費用の一部を支援する取り組みです。

自治体や制度によっても異なりますが、数十万円から数千万円という多額の支援を行う事業もあります。

また、介護ロボットの開発の支援は、介護事業だけではなく、「ものづくり補助金」などの製造に特化した事業を活用することができます。

購入補助に関して

購入補助の支援策は、介護の無料貸出ではなく、実際に介護ロボットの購入の一部を支援してくれるものです。

平成26年度に実施された経済産業省の「ロボット介護推進プロジェクト」では、メーカーに対して機器コストの1/2(中小企業の場合)や1/3(その他)を補助した結果、購入側である介護施設の金銭面の負担が大きく軽減されました。

平成26年1月に始まった岡山市の「介護機器貸与モデル事業」では介護保険給付の対象となっていないパロなどの介護ロボットを要介護者に1割負担で貸与し、その効果を検証する取り組みが行われました。

介護ロボットを利用者負担が1割負担で利用できる事業です。

また、平成27年度からは厚生労働省の補正予算修正が行われ、介護ロボット等導入支援特別事業に52億円を計上するなど、利用者が介護ロボットを導入しやすくなるように取り組んでいます。

普及推進活動について

パロ ロボット
「普及推進活動」は、介護ロボットが世の中に普及することを目的としてさまざまな活動を行っています。

介護イベントなどで介護ロボットの展示や説明・体験を行ったり、研修の開催などが対象です。

一般的には、貸会議室や展示場などの会場に複数のロボットを集めて展示するイベントでの活動が多いですが、神奈川県では一見変わった取り組みを行っていました。

神奈川県は平成24年度から「介護ロボット普及推進センター」の運営を開始して、介護ロボットの活用現場の見学ができる機会を提供しています。

この活動は、イベントなどで説明や体験を行うものではなく、実際に介護施設など高齢者がいる場所で介護ロボットの活用シーンを見ることができます。

さらに、住宅展示場のモデルハウスに生活支援ロボットを設置し、身近な生活でどのように役立つのかを取り組む活動も行っています。

「介護ロボット」は介護に役立つということは、なんとなく分かるかも知れませんが、実際にどのようなシーンで役立つのかは、これらの活動のように実際に見てみないと分からないかもしれませんね。

まとめ

パロ ロボット

以上、当記事では介護ロボットの「パロ」とはいったいどのようなロボットなのか、国や自治体が行っている介護ロボット普及に対する支援策について紹介しました。

パロを含め、介護ロボットは今後の介護現場での介護師の負担を減らす救世主となり得る存在です。

現在でも様々な自治体や企業が介護ロボットに開発に取り組んではいますが、一般的に普及するまでは、まだまだ時間がかかりそうです。

しかし、近年ますます高齢化する社会で介護の需要が高まることを考えると、国や自治体による補助金制度の充実をより一層強化し、一刻も早く実用化させる必要があるでしょう。

介護ロボットの導入や開発を検討している企業は、ぜひ介護ロボット関連の補助金を利用し、今後の介護問題を解決すべく介護ロボットの開発に役立ててください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

補助金の関連記事