融資 p2p

融資を結ぶ p2pレンディング資金調達のメリットとデメリット

融資

資金調達には様々な形がありますが、p2pレンディングという新たな融資の方法があることをご存知でしょうか?

p2pレンディングは、金融機関を通さずにインターネットを介して資金の借り主と借り主をマッチングするシステムのことです。

個人間で行うお金の貸し借りとなりますので、安全性やメリットやデメリットについてしっかり把握しておく必要があります。

こちらの記事では、p2pレンディングの特徴や仕組みを始めとして、メリットやデメリットについて解説していますので、p2pレンディングで融資をお考えの方はぜひご覧ください。

金融機関を介さないp2pレンディングとは?

融資 p2p

p2pレンディングとは、銀行などの金融機関を介さずに、インターネットを利用して資金を必要としている個人と、融資を提供してくれる個人をマッチングする仕組みのことです。

インターネットの普及とともに、米国や英国を中心に市場規模を拡大してきました。

一般的な融資は、借りたお金に金利をつけて返済しますが、p2pレンディングであれば、借り手はインターネットを利用して、簡単にお金を借りることができます。

また、貸し手はインターネットを介して行うために、個人であっても手軽に金利の収益を得ることができるようになっています。

p2pの意味

p2pレンディングの「p2p」とは、「peer to peer」を略式して表示したものとなり、「peer to peer」をあえて日本語に訳すと「対等な者同士」という意味です。

今までのレンディングの場合にには、借りる側と貸す側の立場は区別されており、対等の立場ではない存在でした。

しかしp2pレンディングは、「対等な者同士」と訳すように、その立場は対等で資金需要に応じて、容易に入れ替わることにもありえるのです。

p2pレンディングの特徴

融資 p2p

新たな投資、資金調達の手段となるp2pレンディングは、個人投資家や借り手をひきつける柔軟でスピーディーな審査、高い期待利回りなど、従来の融資とは違う特徴を持っている融資です。

次に、p2pレンディングの特徴となる「高めの期待利回りの設定」「借り手の情報」「仲介業者を介しての融資」をみていきましょう。

高めの期待利回りの設定

p2pレンディングの利回りは、高めの期待利回りの可能性を持っていますが、個別のファンドによって利回りは千差万別です。

しかし、他の下記のように他の投資商品と比較してみると、高めの期待利回り設定が行われていることが、p2pレンディングの特徴の一つと言えるでしょう。

◆無担保・無保証型、投資利回りを最優先したファンドの場合で、10%前後の金利

◆表面的な期待利回りよりも(不動産担保に第一順位抵当権を設定)、ファンドとしての保全効能を重視したファンドの場合で、5%前後の金利

高い利回りは投資家の注目を浴びますが、資金需要者にとっては高利な資金調達となり、経営を圧迫する危険も含んでいます。

借り手の情報

p2pレンディングのもう一つの特徴と言えるのが、仲介事業者から投資家に対して借り手事業者の商号情報などの情報は開示されていないことです。

さらに、投資家に情報が開示されないことと連動して、借り手事業者所有に係る不動産などの担保物の具体的な情報も投資家に開示されません。

仲介業者を介しての融資

p2pレンディングは、上記の説明から個人的に融資を行うように思われがちですが、実際には仲介業者となる匿名組合(ファンド)を通して行われています。

仲介業者が行うのは、融資先の募集や見極め、P2Pレンディングプラットフォームの運営、お金の仲介などです。

p2pレンディングの借り手企業のメリットとデメリット

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銀行を介さない新たな資金調達法として注目を浴びているp2pレンディングですが、手軽に資金を集められる反面、タイミングよく資金調達が行えない可能性も指摘されています。

新たな借り手側のリスクも生じてきますので、利用する前にどのようなメリットとデメリットがあるのかを確認しておきましょう。

メリット

p2pレンディングのメリットは、中央集権的な機関の仲介がないために、借り手や貸し主の双方にとって有益な取引となります。

借り手企業からみたメリットとしては、少額でも比較的融資が受けやすく、審査は早く柔軟な審査が行われることです。

できるだけ早く少額の融資を希望している企業にとって、p2pレンディングは受けやすい融資となります。

◆少額でも融資が受けやすい傾向にある

◆柔軟で早い審査

ただし、柔軟な審査と言っても、借り手企業が本当に返済できるのか?と言う点は厳密に審査を行っています。
融資審査は厳密かつ、本質的な融資金返済が確実性の度合いを重視されることになります。

p2pレンディングでは、大手銀行と比較すると少人数で運営を行っているため意思決定はスピーディーに行われ機動的な資金調達が可能です。

デメリット

p2pレンディングの借り手側のデメリットとしてあげられるのは、金利が高いという点があげられます。

投資家がソーシャルレンディングを行って受け取る利回りは、約5%~10%ほどと言われていますので、借り手はそれ以上に金利を含めた返済をすることになります。

借り手のデメリットは、高利な資金調達によって経営の圧迫となる危険性です。

高利回りのファンドから資金調達した企業が、ファンドへの元利金返済の遅延するケースも発生してしています。

貸し主にとっても、このような状況は留意が必要となります。

投資家からみたメリットとデメリット

投資家からみたメリットとデメリットは、どのことがあげられるのでしょうか?

投資家のメリットは、銀行の預金と比較すると高い利回りを得ることです。
手間や時間をかけずに、リターンを得たいという資産運用が実現できるかも知れません。

デメリットとなるのは、借り手のデフォルトや詐欺などによって損失が生じるリスクがあることです。

銀行で融資を行う場合であれば、融資を実行するまでに調査や審査などを行って判断しますが、貸し倒れた場合には、利息収入を得られないことに加えて、資金の損失となる場合もあります。

銀行とp2pレンディングの比較

融資 p2p

p2pレンディングで行う融資と、銀行などの金融機関で行う融資との違いはどのような点があげられるのでしょうか?

銀行の融資は、p2pレンディングの融資よりも金利が低く、大口融資が受け入れやすい点があげられます。

現在では、日銀がマイナス金利を導入ために企業は歴史的な低金利での融資が受けられる環境ですので、大口の融資の場合なら、審査をクリアできれば低い金利で大口の融資が受けられることになります。

一方で、銀行の融資には、p2pレンディングと比較するとデメリットな部分も持ち合わせています。

銀行では、企業の過去の実績が重視されることに加えて、審査が終わるまでの時間がかかり、さらには数多くの書類を用意する必要が出てきます。

銀行では、以前に不良債権を抱えた状況になったことから、融資の返済できる可能性については厳しくチェックされるのです。

◆銀行で行う融資のデメリット

  • 審査が終了するまでの時間が長い
  • 数多くの書類を要求される
  • 過去の実績が重視される

なお、直近の決算書などをしっかりと確認されることも、企業によってはデメリットになるかも知れません。

p2pレンディングの仕組みを解説

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p2pレンディングの仕組みは、投資をしたいという投資家がお金の借り手に、匿名組合(ファンド)を通じて投資、借入、返済、配当をする形です。

匿名組合(ファンド)が投資家と借り手の募集を実施し、借り手からの返済と投資家への分配と償還までを、下記のような流れで行ってくれます。

①投資家の募集
投資家を募集するために匿名組合(ファンド)は、インターネットで投資家に出資の募集を行います。

集まった投資家は匿名組合(ファンド)と契約を締結し、契約後に投資金額を送金します。

②借り手の募集
匿名組合(ファンド)は、インタネットなどを利用して借り手を募集して、貸付を行っていきます。

ほとんどの場合、借り手に貸付を行うのは匿名組合(ファンド)となり、投資家が貸付を行わなくてすみます。

借り手は、借入の申込みを匿名組合(ファンド)に行い、借り入れる形となります。

③借り手からの返済
借り手の返済は、利息の支払いおよび元本の返済を、匿名組合(ファンド)に行うことになります。

④投資家への分配と償還
匿名組合(ファンド)は、借り手から返済された金額のなかから、各種手数料、源泉税を控除した額を投資家に分配していきます。

ただし、利回りは保証されているものではありませんので、お気をつけください。

資金調達の新たな選択肢

融資 p2p

技術力を持った企業や成長が見込まれる企業であっても、金融機関から融資を必ず受けられるとは限りません。

特に、創業して間もない期間の企業や、一定期間経過していない企業などは、担保の有無に関わらず金融機関の審査は難しくなります。

金融機関独自の審査基準をすべて満たすことをクリアできないことが、ネックとなってしまうでしょう

最近では、金融機関が行っている融資のスタンスの規制なども厳しさを増してきており、さらに特定の条件を満たす融資先への方よりも指摘されています。

新たな融資の仕組みとなるp2pレンディングは、資金調達の選択肢の幅を広げてくれることに加えて、資金によってビジネスチャンスを掴み、企業の発展や継続につながる資金調達法となる可能性を秘めています。

まとめ

融資 p2p

融資の新たな選択肢となる p2pレンディングの紹介を始めとして、特徴やメリットやデメリット、p2pレンディングの仕組みについて詳しく解説しました。

p2pレンディングは、銀行を介さない新たな資金調達の手段として、注目を浴びています。

この記事によって、メリットやデメリット、銀行との比較を確認することで、p2pレンディングの特徴を掴めたのではないでしょうか?

p2pレンディングは、欧米から始まり、日本においてもp2pレンディングや同じ位置付のソーシャルレンディングの市場は拡大し、今後さらなる発展が期待されています。

銀行などの金融機関にとってはライバルとなるp2pレンディングですが、借り手にとっては資金調達の選択肢が増えることになります。

資金調達に悩んだら、新たなp2pレンディングや同じ位置付のソーシャルレンディングを選択肢にいれて検討してみてください。

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