瀬戸内海に面した岡山県は、全国でも有数な工場地帯となる水島臨海工場地帯があり、デニムや繊維などの製造業が集まっています。
そのような岡山県では中小企業者へ向けて、支援となる数多くの助成事業が設けられているのをご存知でしょうか?
岡山県で行われている助成事業は、セルロースナノファイバートライアル、地域の未来づくり、省エネルギー設備導入、研究開発や販路開拓など、幅広い分野においての事業となっています。
岡山県で中小企業を営む方は、見逃すことのないように助成金や補助金を積極的に事業の運営に活かしてみてください。
こちらの記事では、2020年の岡山県で活用できる助成金や補助金を一覧としてわかりやすく解説しています。
INDEX
セルロースナノファイバートライアル支援補助金
セルロースナノファイバートライアル支援補助金は、次世代を担う新たな産業分野として県内の木質バイオマス産業を育成するため、森林資源を原料とした次世代新素材として注目されるセルロースナノファイバー実用化の促進を目的としている助成事業です。
セルロースナノファイバーの実用化に向けた試行開発に取り組むときにかかる経費の一部を補助しています。
補助対象事業
セルロースナノファイバートライアル支援補助金の補助対象となる事業は下記の通りとなります。
・セルロースナノファイバーの実用化に向けた試行への取組
【要件】
①セルロースナノファイバーの実用化に向けた試行であること
②試行に用いるセルロースナノファイバーは、市販品及び県内外のサンプル 提供企業から提供されたサンプル品とする。
ただし、県産材を原料としたセルロースナノファイバーを用いた試行は必 ず実施すること。
補助対象者
セルロースナノファイバートライアル支援補助金の補助対象となるものは下記の通りとなります。
・県内に主たる事務所、工場又は研究施設を有している企業
補助対象経費
セルロースナノファイバートライアル支援補助金の補助対象となる経費は下記の通りとなります。
◆岡山県内企業によるセルロースナノファイバーの実用化に向けた試行への取組に係る経費
・旅費、材料費、物品費、外注加工費、技術指導受入費、研究機関負担金
補助金の額
セルロースナノファイバートライアル支援補助金の補助金額は下記の通りとなります。
・補助率 補助対象となる事業費の5分4以内
・限度額 50 万円を上限として補助
岡山市地域の未来づくり推進事業補助金
岡山市地域の未来づくり推進事業補助金は、様々な地域課題の解決に向けた、地域の未来づくり計画に位置付けた事業に向けて支援を行っている助成事業です。
コミュニティビジネスの視点で取り組み地域課題解決を行っている事業に向けて、補助金を支給しています。
補助対象者
岡山市地域の未来づくり推進事業補助金の補助対象となるものは下記の通りとなります。
◆地域密着型団体
・特定の地域の住民、そこで活動する地域住民主体の各種団体
・NPO法人
・株式会社等の法人格を有する団体が、組織化した団体(対象地域内において、原則として、概ね小学区単位で組織化した10人以上の団体)
◆テーマ型団体
・特定の地域に限らず活動する、地域密着型団体以外のNPO法人
・株式会社等の法人格を有する団体
補助対象経費
岡山市地域の未来づくり推進事業補助金の補助対象となる経費は下記の通りとなります。
・ソフト経費
・ハード経費
補助金の額
岡山市地域の未来づくり推進事業補助金の補助金額は下記の通りとなります。
◆補助上限額(総額)
・法人格無丨ソフト/500万円 ハード/500万円
・法人格有丨ソフト/1,000万円 ハード/1,500万円
◆補助率
・地域密着型団体丨ソフト、ハード 4/5以下
・テーマ型団体丨ソフト、ハード 2/3以下
◆補助期間
・3年から最大5年間
倉敷市中小企業者に係る省エネルギー設備等導入促進事業補助金
倉敷市中小企業者に係る省エネルギー設備等導入促進事業補助金は、エネルギーの見える化を行い、省エネ診断に基づく省エネルギー設備・再生可能エネルギーシステム等を支援している助成事業です。
このようなエネルギーマネジメントを推進する本市内の中小企業者等に対し、補助金を支給しています。
補助対象事業
倉敷市中小企業者に係る省エネルギー設備等導入促進事業補助金の補助対象となる事業は、下記の条件を全て満たす必要があります。
・エネルギーの見える化を図る設備及び省エネルギー設備等(既にエネルギーの見える化を図る設備を導入している場合は,省エネルギー設備等)を導入すること。ただし,太陽発電システムを導入する場合は、太陽光発電システム以外の省エネルギー設備等を1つ以上導入すること
・ 設備は未使用品を導入すること
・ 補助対象設備の導入後、補助対象設備を導入する事務所又は事業所の年間エネルギー使用に伴う温室効果ガス排出量を1事務所又は事業所につき15%以上削減できる見込みがあること。
補助対象者
倉敷市中小企業者に係る省エネルギー設備等導入促進事業補助金の補助対象となるものは下記の通りとなります。
・市税の滞納がないこと
・ 申請する年度に、本市から補助金の交付を受けてエネルギーの見える化を図る設備又は省エネルギー設備を導入したこと又はする予定がないこと
・市内に主たる事務所若しくは事業所を有する者又は市内に住所を有する者で、市内において引き続き1年以上同一事業を行っているもの
・所有する市内の全事務所若しくは全事業所の直近の4月1日から3月31日までの温室効果ガス排出量の合計値が3,000トン未満であること
・ 代表者又は役員等が、暴力団若しくは暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有する者に該当しないこと
なお、導入設備等の確定に先立って、必ず①から⑤のいずれかの診断機関により、温室効果ガス削減効果に関する診断を受ける必要があります。
①経済産業省が実施する省エネルギー相談地域プラットフォーム構築事業を実施する機関
② 環境省が実施するCO2削減ポテンシャル診断を実施する機関
③ 岡山県から委託を受けた省エネ診断事業者
④ 一般財団法人省エネルギーセンター
⑤STOP温暖化くらしき実行委員会の省エネ診断等を実施する専門家
補助対象省経費
倉敷市中小企業者に係る省エネルギー設備等導入促進事業補助金の補助対象となる経費は下記の通りとなります。
・エネルギーの見える化を図る設備の新規導入に係る設備費及び工事費(導入後の設備の利用に係る費用,電力会社のサービス活用に係る費用等を除く)。
・ 省エネルギー設備等に係る設備費及び工事費(撤去費は除く)。ただし、国等から補助金の交付
を受ける場合は、その補助金の額を上記補助対象経費から差し引いた額とします。
補助金の額
倉敷市中小企業者に係る省エネルギー設備等導入促進事業補助金の補助金額は下記の通りとなります。
・補助対象経費の3分の1 (千円未満切捨て)
・上限額 300万円
研究開発事業
研究開発事業は、倉敷市がんばる中小企業応援事業費補助金で行われている事業のひとつです。
地域経済を支える中小企業者等の競争力を高め、地域産業の振興に寄与することを目的として設けられました。
倉敷市内でがんばっている中小企業を応援ているこちらの事業では、研究開発費にかかわる経費の一部を補助しています。
補助対象事業
研究開発事業の補助対象となる事業は下記の通りとなります。
・新技術および新製品の研究開発
補助対象者
研究開発事業の補助対象となるものは、下記の通りとなります。
・中小企業者
・中小企業者の団体
補助対象経費
研究開発事業の補助対象となる経費は下記の通りとなります。
・原材料費、機械装置費、工具器具費、外注費、技術指導受入費、共同研究費、市場動向調査費(謝金、旅費、委託費)
補助金の額
研究開発事業の補助金額は下記の通りとなります。
・補助率 3分の2
・限度額 200万円
・外注費、技術指導受入費及び共同研究費(以下「外注費等」という。)の各対象経費
の上限額は,全補助対象経費の2分の1以内
・外注費等の対象経費の合計額は、全補助対象経費の3分の2以内
・市場動向調査費の対象経費の上限額は、全補助対象経費の3分の1以内
農林水産物活用型商品開発事業
農林水産物活用型商品開発事業は、倉敷市内で農林水産物を活用した新商品の開発を支援している助成事業です。
中小企業などが対象となり、新商品の開発にともなう経費の一部を補助しています。
農林水産物活用型商品開発事業は、倉敷市がんばる中小企業応援事業費補助金で行われている事業のひとつとなります。
補助対象事業
農林水産物活用型商品開発事業の補助対象となる事業は下記の通りとなります。
・市内の農林水産物を活用した新商品の開発
補助対象者
農林水産物活用型商品開発事業の補助対象者となるものは下記の通りとなります。
・中小企業者
・中小企業者の団体
補助対象経費
農林水産物活用型商品開発事業の補助対象の経費は下記の通りとなります。
・原材料費、機械装置費、工具器具費、外注費、技術指導受入費、市場動向調査費(謝金、旅費、委託費)
補助金の額
農林水産物活用型商品開発事業の補助金額は下記の通りとなります。
・補助率 3分の2
・限度額 50万円
・市場動向調査費の対象経費の上限額は,全補助対象経費の3分の1以内
産業財産権取得事業
産業財産権取得事業は、倉敷市内の中小企業者が特許権や実用新案権などの取得を支援している助成事業です。
中小企業者などが特許権や実用新案権などの財産権を取得する際にかかる経費を補助しています。
産業財産権取得事業は、倉敷市がんばる中小企業応援事業費補助金で行われている事業のひとつとなります。
補助対象事業
産業財産権取得事業の補助対象となる事業は下記の通りとなります。
・特許権、実用新案権、意匠権および商標権の取得
補助対象者
産業財産権取得事業の補助対象者となるものは下記の通りとなります。
・中小企業者
・中小企業者の団体
補助対象経費
産業財産権取得事業の補助対象となる経費は下記の通りとなります。
・弁護士費用、翻訳料
補助金の額
産業財産権取得事業の補助金額は下記の通りとなります。
・補助率 2分の1
・限度額 20万円
・日本国特許庁のほか、外国特許庁における権利取得を含む
・商標権の場合、地域団体商標の商標登録及び外国特許庁における権利取得のみとする
販路開拓事業
販路開拓事業は、岡山県外での見本市や展示会を行う中小企業者などを支援している事業です。
見本市や展示会にかかる経費を補助しています。
販路開拓事業は、倉敷市がんばる中小企業応援事業費補助金で行われている事業のひとつとなります。
補助対象事業
販路開拓事業の補助対象となる事業は下記の通りとなります。
・岡山県外での見本市及び展示会(物産展等主として販売を目的とするものを除
く。)への出展
補助対象者
販路開拓事業の補助対象者となるものは下記の通りとなります。
・中小企業者
・中小企業者の団体
補助対象経費
販路開拓事業の補助対象となる経費は下記の通りとなります。
・会場費(小間料)
なお、対象費用となるのは主催者に直接支払ったものに限られますので、ご注意ください。
補助金の額
販路開拓事業の補助金額は下記の通りとなります。
・補助率 10分の10
・限度額
①国内での見本市及び展示会 10万円
②外国での見本市及び展示会 20万円
まとめ
2020年の岡山県で活用できる7つの助成金や補助金について、一覧にまとめて解説してきました。
岡山県では、中小企業者に向けての助成事業が各分野において設けられています。
セルロースナノファイバートライアル、地域の未来づくり、省エネルギー設備導入に加えて、研究開発や販路開拓など、様々な場面で利用できる助成金や補助金です。
岡山県内の中小企業者にとって有利となる助成事業となっていますので積極的に活用してみてください。
なお、予算が達成してしまうと締切となってしまう場合がありますので、早めの申請をおすすめします。