補助金 熱中症対策

熱中症対策で活用できる5種類の補助金と対策ポイントを解説

補助金

2019年のデータによると熱中症にかかり救急搬送された人数は、7月29日~8月4日で全国で1万8,347人にもなりました。
たった1週間で大人数が熱中症患者になってしまい、今年の夏はどうなってしまうのか恐ろしいです。
とくに労働者や体力が少ない高齢者が多く、従業員や高齢者を対象とした熱中症対策の補助金がいくつかあります。
また、熱中症対策にも使える補助金も紹介しますので、是非参考にしてください。
補助金対象ではなくても、安い値段で今すぐにできる熱中症対策も解説してきます。

熱中症が増えている職種は?

補助金 熱中症対策

工事現場や警備業など外で仕事をする職場はもちろんですが、室内で安全のはずの清掃業も熱中症患者が増えています。
エアコンが設置されていない室内の職場や、人がいなくエアコンが停止されていることが原因で清掃業は熱中症や脱水状態のリスクが高くなるのです。
外では、職場によっては猛暑日の中でも服装が制限され日除けの設置もなく、熱中症の危険性が高い環境にいるところが多いと思います。

補助金を使って職場の熱中症対策をしよう

季節が暖かくなり、やがて今年も炎天下の季節がやってきます。
事業主は、もし自分の職場にエアコンなど熱中症対策アイテムを設置していないのならば対策をしましょう。
購入や設置するにも高額な費用がかかってしまうので、補助金を活用できるアイテムや熱中症対策補助金を紹介します。

エネルギー使用合理化事業者支援事業

補助金 熱中症対策

エネルギー使用合理化事業者支援事業は、エアコン工事を対象とした補助金です。
他にもエアコン工事に使える補助金制度は多くありますが、結局どれが一番良いのか分からないと悩んでいる方におすすめです。
エネルギー使用合理化事業者支援事業は予算が一番大きい省エネの補助金なので、省エネを重視したい方におすすめですし、環境にもやさしいです。
エアコンの寿命は15~20年ほどと言われ、それ以上の年月を経過したら新しいエアコンに入れ替えるのが良いです。
「でも、古いエアコンを入れ替えようとしても工事をする余裕なんてない」と諦めている人にも積極的に活用できます。
また、最新のエアコンにすると、省エネ効果で電気代が以前より安くできるなどメリットがたくさんあります。
エアコンの他に照明、冷凍・冷蔵庫設置、ボイラー、給湯器なども対象で、寒い季節で困っている職場にも適している補助金制度です。

WBGT測定器を設置

補助金 熱中症対策

職場の熱中症対策でWBGTを設置することが勧められており、WBGTを設置する費用を補助する取り組みが実施されています。
WBGTとは、「暑さ指数」と呼ばれ、気温、湿度、輻射熱を計算する熱中症対策の測定器です。
この3つは体の熱に大きな影響を与え、バランスが崩れると熱中症になってしまうものです。
輻射熱とは聞き慣れない言葉ですが、地面、建物、体か出る熱で温度が高いものから多く発せられます。
近年では、WBGTを測ることができる無料アプリがありますが、職場で使用するのはおすすめできません。
正確な数値を測ることができない他、当日の最高気温を基準にして算出されるため実際より低い数値で表示されます。

健康診断

補助金 熱中症対策

機械の購入や設置の他に、健康診断を始める際にも補助金を活用できます。
補助金対象の健康診断の種類は様々で、定期健康診断、生活習慣病予防健診、人間ドック、メンタルヘルスなどの健診費用を補助してくれます。
過去の職場での熱中症死亡事例によると、健康診断が実施されなかったことにも原因がありました。
暑さ対策だけでなく、健康診断を受診して体調管理ができることによって熱中症になりにくく健康的に勤務することができます。
熱中症の他に、夏バテ防止で生活習慣病予防健診を受診するのも効果的です。

地域で取り組む熱中症予防対策強化事業補助金

補助金 熱中症対策

鳥取県など様々な地域では、住民が涼しく快適に過ごせるために、住居の熱中症対策の補助金を実施しています。
例えば、冷房が効いた涼しい場所で健康づくり、介護予防教室などの熱中症対策と健康づくりを目的とした活動を支援するための制度です。
鳥取県で実施されている補助金は、熱中症予防モデル事業、熱中症予防対策事業の2つがあります。

熱中症予防モデル事業

6月~8月の一定期間に熱中症対策のモデル的な取り組みに向けて、一部補助してくれます。
どんな費用を補助してくれるのかと言うと、以下の例になります。

・公民館などを活用したエアコンや扇風機など涼しくするアイテムの設置費
・介護や認知症予防の高齢者の元気づくりと熱中症対策のために健康器具の購入や送迎費

補助金額

熱中症予防モデル事業は、費用の3分の2ほどを補助してくれます。
最大20万円までの補助金が貰えます。

熱中症予防対策事業

イベントの熱中症対策の取り組みに負担する経費を一部補助してくれます。
補助金の対象となる経費の例は以下になります。

・イベント時の熱中症対策のためにミストシャワーやのぼりなどを設置する費用
・市町村などが独自に作成した熱中症対策グッズのかかった費用

ただし、これまでにない新たな取り組みを対象とし、既に存在する取り組みや事業は対象外となります。

補助金額

熱中症予防対策事業は、経費の2分の1を補助し、最大10万円まで支援してくれます。

従業員が熱中症になってしまったら責任重大

補助金 熱中症対策

労働規約法第5条によると「使用者は労働契約に伴い、労働者がその生命や身体などの安全を確保しつつ労働することができるように、必要な配慮をするものとする」という条文があります。
つまり、企業者・事業主は従業員に安全配慮をしましょうと言うことです。
熱中症は毎年夏に多くの患者が発生し、命の危険になる可能性だって少なくない非常に危険な症状です。
もし従業員が熱中症になってしまうと、企業側の対策ができていなく無責任などと思われてしまうことも十分にあります。
そのため、企業側は従業員が熱中症にならないようにするために対策に取り組むことが大事です。

従業員が熱中症にならないためのポイント

補助金 熱中症対策

熱中症対策のために今からでも簡単にできる方法を紹介します。
毎年夏にはよく言われている事ばかりですが、改めてよく確認し、実施できるものは夏に積極的に行いましょう。

こまめに水分・塩分補給

こまめに水やスポーツドリンクを飲むようにします。
喉が乾いたと感じた時は熱中症の危険性が高まるため、喉が乾く前によく水を飲むようにしましょう。
水を飲む目安は、30分毎にコップ1~2杯が良いです。
喉が乾いてる感じがなくても水を定期的に補給してください。
熱中症になりやすいのは猛暑日の外ですが、室内でも熱中症にかかってしまう可能性があるので油断しないように。
職場では自由に飲水ができるようにすることが大切です。

暑さを避けよう

外では日除けで直射日光を避ける設備を設置するのが良いです。
警備業は日傘、工事現場などは日除けの休憩所などを設置し、適度に休憩しましょう。
室内では扇風機とエアコンを使うと、電気代が減らしながら涼しい環境を維持することができます。
また、遮光カーテン、すだれも合わせて使うとより効果的です。
身体の熱を高くし過ぎないためにも冷やしてあげることが大切です。
服装は通気性の良いものを着て、保冷剤、氷、氷水で濡らしたタオルを体に当てるのも良いです。

我慢しない

体調が悪いのに仕事だからと我慢すると最悪な事態になってしまう可能性が高いです。
体調不良を感じた場合は早めに責任者に伝えましょう。
周囲で不具合を感じる人がいれば、責任者へ報告しに行ってあげてください。
できるならば休み、病院へ行くことをおすすめします。

夜ふかししない

深夜まで起きていると熱中症だけでなく、様々な病気になりやすくなってしまいます。
人は短くても6~7時間は睡眠をとらないと、眠った気分でいても脳は徹夜状態と同じ疲労を感じています。
そのため仕事では思わぬミスをしたり、支障が出てしまいます。
このように夜ふかしはデメリットだらけなのでしっかりと体調を整えるようにしましょう。

おすすめの熱中症対策グッズ

毎年夏には多くの熱中症患者が増えている問題によって、一般家庭でも購入できる様々な予防アイテムが販売されています。
とくに熱中症対策に効果的で、まだ持っていない人でも手が出しやすいおすすめのアイテムを紹介します。

塩分補給の飴

熱中症対策としては定番の飴で、子供に塩分補給飴を舐めさせて予防する家庭も多いです。
夏になるとスーパーやコンビニエンスストアなど、食べ物が売っているお店には大抵売っています。
熱中症対策には水分・塩分補給が非常に重要なので、水の他に塩分補給の飴も持っておく方が良いです。

冷却剤

暑いので体を冷やしたい時におすすめです。
冷凍庫で冷やして使ったり、冷やす手間がなくすぐ使えたり、叩いて使う瞬間冷却剤など様々なタイプが販売されています。
熱中症対策にはやはり、すぐ使える瞬間冷却剤が最適です。
ネット通販では、何個かセットで2,000円以内で購入ができます。

モバイル扇風機

外でも室内でも使える携帯扇風機です。
コンパクトなので片手で簡単に持ち運びができますし、首にかけるタイプなら作業する時にとても便利なアイテムです。
扇風機の設置場所がない、室内が狭い場合でも手軽に使えます。
近年はキャラクターデザインのものやおしゃれなものも増えており、外出にも愛用している人がたくさんいます。
USB充電式もあり、オフィスに置いておくことも可能です。
最安1,000円程度で購入ができるため、従業員それぞれモバイル扇風機を持ってきても良いことにするのも良いですね。

熱中症指数モニター

感覚で熱中症の危険度が高い環境なのかどうかは判断しづらいと思います。
そんな時に、WBGT指数を測ることができるモニターを使えば、熱中症の危険度をすぐに判断することができます。
熱中症指数が上限に達するとアラームで知らせてくれる機能付きが増え、とても便利です。
とくに外で作業をすることが多い人は持っておくことをおすすめします。
ネット通販では、最安2,500円程度で購入することができます。

まとめ

以上、熱中症対策に活用できる補助金、補助金が使える対策のもの、従業員が熱中症にならないための対策方法を解説してきました。
工事したり設置できる経費や時間がないからと放置していると従業員が熱中症で倒れてしまう可能性があり、企業側は大きな責任を負うことになります。
使える補助金は積極的に使い、体調管理、温度管理、水分・塩分補給、暑さを避けるアイテムを設置するなどに取り組んで、みんなが健康で元気でいられるように対策しましょう。
若いからなどと言って暑さを我慢したことにより熱中症にかかってしまうケースが非常に多いため、従業員が体調不良を申告しやすい職場環境に整えましょう。
現場の他の従業員が不具合な様子なのであれば助け合ったりすることで、企業側も良い方向へ進むでしょう。

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