公庫 面談 注意点

日本政策金融公庫での面接で注意べき10のポイントを解説

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫で融資を受けるとき、「面接」があります。
公庫の融資担当の人が面接をして、融資をすべきかどうかのチェックをするためにおこなわれるものです。

あなたが、日本政策金融公庫から融資を受けようとするとします。
融資の申し込みをしてしばらくすると、融資の審査のために、面接がおこなわれます。
この面接は、面接官が、事業計画書の内容を確認するためだけにあるのではなく、自己資金の有無や、通帳の出入金のチェックなどをすることで事業の実現性を確認すると同時にあなたが融資をする人物が信頼できる人物であるかどうかや、事業に対する情熱、事業遂行をする力があるかどうかなどの「人柄」の部分も確認しています。

本記事では、日本政策金融公庫で、融資の面接で注意すべき点を紹介いたします。
融資を受けるためには、融資担当者との「面接」は、必ず通らなければならない道です。

事前の準備を怠ると、融資がおりないといった事態になりかねません。
しっかり面接の対策をたてて、融資担当者との面接に望みましょう。

これから、日本政策金融公庫での融資を検討中の人はもちろん、銀行などの他の金融機関での融資を受けることを検討されている人にも参考になるよう10のポイントを解説をしますので、ぜひ本記事をご覧になって、参考にされてみてください。
 

1.起業・創業の動機

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融資担当者から、起業・創業の動機を聞かれたとたら、あなたはどう答えますか。

起業・創業の動機は、融資を受けるときに提出する、創業計画書に記載箇所があります。
まず、記載したことをしっかりと自分の言葉で説明しましょう。
融資担当者はあなたが、事業計画書をどのような気持ちで書いたのか、今までどのような知識と経験を積まれてきたのかを見てあなたに事業の「やる気」があるのかどうか判断しています。

また、仕事に対する思いや、将来性なども見ているので、事業計画書とズレが生じないように真摯な姿勢で話をしましょう。

2.事業の実行性の確認

融資担当者は、あなたが始めたい事業について、あなたに事業を行っていくための社会的な経験があるのか、事業を継続して大きく発展させていけるのかどうか確認をしています。

あなたが、過去の経験で、成し遂げたことや実績を融資担当者に、具体的に伝えることが大切です。

特に大切なポイントは、過去の経験から何を得て、その経験がこれから始める事業に、どのような良い効果を与えるのかを意識しながら話をすることが大切です。

3.資金の準備

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あなたは、新規事業を始めるにあたって、事業資金を準備していますか。
事業資金については、日本政策金融公庫だけでなく、他の銀行などでも確認されます。

もし、全く自己資金についての準備を考えていない、と融資担当者に話をした場合、相手はどう思うでしょうか。

自分の事業に責任を持つことは、事業者としての資質の重要ポイントです。
初めから、融資に期待をしていると、融資担当者に思われてしまわないように注意しましょう。

事業を始める準備のために、事業資金を集めたり、貯蓄をしたりしていたことを見せることは、融資担当者にあなたを信用してもらう有力な方法です。

4.通帳・クレジットやカードローンなどの確認

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融資担当者は、あなたが事業を始めるときに借金をしていないかどうか気にしています。
あなたがもし、融資の面接前に借金をしていたとして、融資担当者の目をごまかすことができるでしょうか。

提出書類には当然、銀行通帳なども確認をされます。
あなたに資金管理能力があるのかどうかを担当者は確認しているのです。

具体的には、月々の支払いや、使途不明な借金、不審な入金がないか、融資担当者は目を光らせています。

支出したお金がどのような理由で何に使われたのか、説明できるようにしておきましょう。
融資担当者から指摘を受けたときに、相手が納得するだけの理由を言えるようにしましょう。

指摘された時のために不正なことをしていない証明として、資料等を準備しておきましょう。

事業を始める前から借金があることは良いことではありません。
しっかりと返済を済ませてから、融資の検討をしましょう。
多額の借金がある人に融資をする人はいないということをしっかりと認識しましょう。

5.事業スケジュールと内容の確認

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あなたの事業は実現可能な事業でしょうか。

無理なスケジュールや突飛な計画理由を立てていないか確認しましょう。
融資担当者は、実現不可能と判断した事業には融資をしません。
あなたの事業計画書が実現可能かどうか、あなたが実際に事業を実行できるのかどうかを担当者は見ています。

事業計画書を作る段階で、無理のないスケジュールを立てましょう。
実現可能な事業目標を立てましょう。
担当者が事業の理解をしやすいように、資料を用意することも忘れないようにしましょう。

6.事業の特色と有用性

あなたが始めようとしている事業は、他の事業と比較して、どのような特徴があるのでしょうか。

融資担当者はあなたが始める事業が、他の事業と比べてユニークであり、差別化がされているかどうかを確認しています。

あまり成長が見込めない事業に融資担当者は興味を示しません。
あなたの事業が他の事業と比較して有利な点や、将来性、社会貢献など、事業の魅力を担当者にしっかりと伝えましょう。

7.売上の見込みや根拠

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最低でも3年から5年間の収支計画を立てましょう。
どのような事業をおこなうとしても、売上の見込みに根拠がなかったり、売上計画に無理があると融資担当者も不安になります。

まずは初年度の売上見込みを事業計画を確認しながら十分に検討しましょう。
初年度の売上見込みを根拠に、2年目、3年目にあなたの事業が、どのように展開し、顧客を集めていくのかを予想しながら、将来の売上見込みを立ててみましょう。

融資担当者にあなたの事業に将来性や計画性があり、安定した売上見込みがあると信頼されることが融資に繋がります。

8.事業資金の計画

あなたの事業が融資担当者からの信頼を見事に勝ち取って、融資がおりたとしましょう。
あなたは、融資された資金を、事業の使用用途に沿って使うことができるでしょうか。
また、融資したお金を返済する具体的な計画を持っているでしょうか。

融資を受けると、あなたの通帳に融資金が振り込まれます。
あなたを信頼するからこそ、融資がおりるのです。
融資担当者は、あなたが始めた事業にあなた自身が責任をもって事業運営をできるのかどうかを確認しています。

融資をした場合に、完済できるかどうかもチェックしています。
担当者に具体的な資金繰り計画や借入金の返済計画を説明できるようにしましょう。
税理士などの専門家や家族などに相談することも重要なポイントです。

9.リスク管理について

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どんなに魅力的に見える事業でも、失敗は必ずあります。
もし、あなたの事業が失敗したら、あなたはその失敗に対してどのように責任を果たしますか。

事業を始めたら失敗を恐れてはいけません。

しかし、どんなに気をつけていても、失敗がない事業はありません。

昨日作った会社が、明日突然、大会社になることはないのです。

どんな事業も、小さな失敗を積み重ねながらノウハウが積まれていき、事業が安定・成長していく過程をたどるからです。

あなたは始めた事業が失敗した時、その事業をどうしていくのか決断をし、責任を果たさなければなりません。

融資担当者は、あなたのリスク管理能力を見ています。
担当者はあなたが事業にどのような問題が生じる恐れがあり、問題が生じたときにどのように対応するのか、対策が考えられているのかを確認しています。

あなたのリスク管理能力が評価された場合、あなたの信用力が評価されて、有利な条件の融資がおりる可能性が高まります。

10.営業所の立地確認

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事業を行う場所の選別は事業に融資をしてもらえるかどうかを決定する、重要ポイントになります。

あなたが始めようとしている事業の拠点となる場所はどこでしょうか。

自宅でしょうか、それとも大通りに面した人通りの多い場所でしょうか。

賃貸物件をりようするのか、それとも所有している物件で開業するのか。

安定した事業を行う上で、事業に有利な場所に拠点を持つことは重要ポイントです。

どのような場所で事業を始めるにしても、それぞれの場所には、事業を行えるかどうか条件がついている場合があります。

事業の拠点として考えている場所が、事務所使用禁止となっていたり、あらかじめ使用用途が限定されていた場合、事業計画を大きく変更しなければならなくなる場合があります。

自治体に営業許可などの申請をしなければならない場合もあります。

最悪の場合、融資の話自体が流れてしまったり、思わぬトラブルに発展してしまうこともあるので、営業場所の条件をしっかりと確認しておきましょう。

賃貸借契約書の写しなどを準備しておくことも大切です。

まとめ

ここまで、融資を受けようと検討している人に向けて、融資の面接時に、注意しておく点や準備をしておくと良い点について解説しました。

日本政策金融公庫だけでなく、金融機関で融資の相談をするときに融資担当者は、あなたにお金を貸せるかどうか、あらゆる面から検討して、融資をするかどうかの判断を下します。

自分のやりたいことや夢で、創業したり、起業したりすることはやりがいがあるし、大変充実した仕事になるでしょう。

しかし、事業を始めるということは、「自分でその事業の責任を負う。」という気概を持たなければなりません。

いい加減な気持ちや、中途半端なやる気では、あなたの事業は成功しません。

ぜひ、本記事で解説した、

1.起業・創業の動機
2.事業の実行性の確認
3.資金の準備
4.通帳・クレジットやカードローンなどの確認
5.事業スケジュールと内容の確認
6.事業の特色と有用性
7.売上の見込みや根拠
8.事業資金の計画
9.リスク管理について
10.営業所の立地確認

10のポイントを参考にして、創業や起業融資にチャレンジしてみてください。

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