現在、会社事務所や事業所に付いている照明器具は蛍光灯や白熱電球だったりはしませんか?
LEDと聞けば、その明るさの魅力と普段の電気代削減に期待ができる!とは頭でわかっていつつも、「初期コストがかかりすぎる」「交換時の値段が高そう」と心配して導入に踏み切れない企業も多くいると思います。
実は、企業であれば条件さえ揃えばLED照明にかかるコストの半分を補助金として受け取る事ができるのです。
この記事ではLED照明を導入するにあたって、どんなメリット、デメリットがあるのか?
そして、大事な資金調達方法の一つであるLED照明の補助金を申請する順序や条件を紹介していきます。
LED照明とは?
LED照とは発光ダイオード(LED)を使用した従来の蛍光灯や白熱灯に変わる、照明機器のことです。
LED照明の最大の特東亜「低消費電力」で「長寿命」という点です。
LED照明と蛍光灯などの従来の照明機器と比較してみましょう。
まず、LED照明は消費電力は白熱電球の5分の1、蛍光灯と比べると同等の消費電力です。
寿命は白熱電球の約40倍、蛍光灯の約5倍と言われています。
白熱電球の寿命は約1000時間、蛍光灯は約6000時間、LED照明時間は約40000時間あります。
次は1時間当たりの電気料金を比較してみましょう。
・白熱電球:1.19円/h
・蛍光灯: 0.26円/h
・LED照明: 0.2円/h
と、LED照明の電気料金も従来の照明と比べて寿命も長く電気料金も非常に安い傾向にあります。
では、LED照明のメリット、デメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
LED照明のメリット、デメリットを次項で紹介していきます。
LED照明のメリット
LED照明のメリットとして下記の7つが挙げられます。
・寿命が長いので電球交換の必要性が少ない
・消費電力が少ないため、電気代が安い
・二酸化炭素の排出量が少ない為環境に優しい
・スイッチを入れた直後、すぐ明るくなる
・電源のオン、オフで寿命が短くなる事がない
・衝撃に強い
・紫外線が出ないため、虫が集まりづらい
LED照明のデメリット
次は4つのデメリットを紹介します。
・電球と比べると価格が高い
・熱に弱いので、室温が高い場所では壊れる可能性が高い
・360度均一に光を放射できないため、場所によって明度が異なる
・蛍光灯や白熱球に比べると重い
以上が、LED照明のメリットとデメリットです。
メリットとしては、電気代が安く環境にも優しいので良い事尽くめの様に思えますが、故障してしまった場合には修理費が高くなってしまい、コストを抑えるどころか余計な出費が出てきてしまいます。
このようにLED照明の使用環境を考えて、導入するかどうかを検討する必要があります。
LED化の補助金について
蛍光灯からLEDに変えたいと思ったりするかもしれませんが、一番に悩むところはLED照明の購入費用ですよね。
最近では、かなり安いLED照明も出回ってきてはいますが、きちんとしたメーカー品の照明器具となると、それなりの値段がします。
実は、LED照明を導入するにあたり、その購入金額を支援してくれる補助金制度が存在するのをご存知ですか?
なぜ、LED照明を導入すると補助金を出してくれる事があるのと言うと環境問題の改善のためです。
二酸化炭素を始めとする、温室効果ガスと呼ばれるものは電気を使ったり、起業の活動を行っていくと、どうしても大量に発生してしまうのが現実です。
活動内容によっても生み出される温室効果ガスの量は大きく変わりますが、少ならからず排出してしまっています。
そこで、二酸化炭素の削減に積極的に取り組む起業を支援して、低炭素化社会を促進するのが補助金制度の狙いです。
LEDに変えると補助金は一体いくら貰えるのか?
2011年3月11日に発生した東日本大震災の後から、エネルギー問題の深刻化が加速してきました。特に建築物での電気消費割合は非常に大きく、これを対策する為に「建築物省エネ法」が発令されました。
やはり、皆さんが一番に気になるのはLED照明を導入したら、「建築省エネ法」からどれくらいの補助金がもらえるのかですよね。
下記で「企業の場合」と「個人の場合」で分けて紹介していきます。
企業の場合
まず、企業がLED化を進めていくとどれくらいの補助金が出るのでしょうか。
東京環境局ホームページから確認すると、東京都の予算額は50億円あり、実際の補助率としては補助対象経費の2分の1で下限で30万円の補助金が出るそうです。
単純に考えてもLED照明を購入しても、価格の半分は国が補助金を出してくれるという事です。
照明器具の種類によっては非常に高いものもあるので、非常にありがたい制度ですね。
しかし、会社の所在地によっても補助金の制度が変わってきます。
そもそも公募しているのか、公募期間はいつなのか、などを知りたければ地域の自治体、地方公共団体、執行団体へ問い合わせてみましょう。
個人の場合
平成30年12月9日で終わってしまった事業にはなりますが、個人や家庭に向けて「LED省エネムーブメント促進事業」というものがありました。
こちらの補助金制度は金銭を補助してもらえるものではありませんが、家庭で使用している電球2つとLED電球1つを無料で交換してくれるものでした。
お金として補助金は出ないとしても、LED照明に変えるだけで電気代が安くなるので、この制度を活用した方が多くいました。
LED化を進めるといったいどれくらい得をするの?
では、実際に照明のLED化を進めていくとどの程度得をするのか見ていきましょう。
こちらも、「企業の場合」と「個人の場合」で分けてご説明します。
企業の場合
まずは、企業でLED照明を導入した場合です。
フロアの大きさによっても変わってきますが、ここでは、200坪の広さの事務所に従業員が60名いたと仮定してシュミレーションをしてみます。
200坪の広さに必要となってくる照明は約300本必要となります。
それでは、電気代の比較をしてみましょう。
蛍光灯照明の場合、1時間あたりにかかる費用が1本あたり約1円かかります。1日に平均12時間使っていたと考えると、1日あたり3,600円かかり、1年間で130万円の電気代がかかる計算になります。
LED照明は1時間あたりにかかる電気代は1本あたり約0.8円です。蛍光灯照明と比べるとかなり安い事が分かります。
同じ様に1日平均12時間で1年間分の電気代を計算すると、約105万円ほどかかる計算になります。
1年間の電気代だけでも25万円もの差が付いています。
ここまでの差が生まれるのであれば、助成金をもらってでもLEDを導入する価値はあると言えます。
次はLEDの導入・交換コストを比べていきます。
最近ではLED電球の低価格化が進み、蛍光灯の値段とあまり変わりません。国産の有名メーカーの商品でも1,000円程度から販売しています。
この1,000円程度のLED電球を導入したとすると30万円程度の費用がかかります。蛍光灯と値段が変わらないのであれば、電気代以外にメリットはないの?と思うかもしれません。
しかし、ここで注目してもらいたい点は蛍光灯照明とLED照明の交換頻度です。
蛍光灯照明は一般的に約2年程度しか持たないと言われています。対してLED照明の寿命は10年近くあります。
LED照明の寿命の10年が経過する間に、蛍光灯照明では5回交換しなければならないという計算になります。
初期費用としてはLED照明は30万円しか使っていませんが、蛍光灯照明の場合は150万円も使うという計算になります。
個人の場合
次は、個人の家庭でLED照明の導入を進めていくとどの程度得をするのでしょうか。
ここでは、家族4人で3LDK25坪、20本の照明で生活していると仮定します。
点灯時は全ての電気を使っているものとして、点灯時間も12時間としましょう。
蛍光灯照明の場合に1年間の電気代は約87,000円、LEDの証明の場合は約60,000円と、LED照明のほうが17,000円お得という事になります。
こちらもLED照明は10年間持ち、蛍光灯は2年で交換という計算を進めていくと、10年間でLED照明は交換を1回、蛍光灯照明は5回交換します。
金額にすると、LED照明は2万円。蛍光灯照明は10万円かかる計算です。10年という長い期間ですが、その差は8万円にも広がってきます。
補助金をもらうには条件があった!
企業、個人ともにLED照明を導入した方がメリットが多い事を分かって頂けたと思います。
しかし、LED導入のための補助金の申請をするには、決められた募集期間内に決められた流れで、決められた要件を満たさなければなりません。
そこで、LED補助金を申請する流れを簡単にご紹介します。
補助金申請の為の10個の流れ
補助金の申請は紙を提出するだけではなく、様々な手順が必要となります。
また、補助金の受給後5年間は設備の状況について報告しなければなりません。
補助金の申請には多くの手順が必要となりますがおおまかに説明する下記のような流れとなります。
1-どの程度節電できるのか診断
2-補助金の申請提出
3-審査会が行われる
4-補助金の交付決定
5-LED照明の導入
6-実績報告
7-完了検査
8-補助額の決定
9-補助金の請求
10-補助金の受給
上記の補助金申請の流れは自治体によっても変わってきますが、ほとんど内容は同じです。
補助金申請するための重要なポイント
LED補助金を受け取る為には申請の条件が設けらています。単にLED照明を導入すれば良いという訳では有りません。
目安として、LED照明を導入する事により、1%以上省エネ効果があるかが見込めるかという点がポイントです。このポイントが申請が通るか通らないのかを分ける大きなポイントとなっています。
条件に関しては、各地自体の補助金によっても変わってくるので、気になる方はまず自治体に問い合わせてみる事をおすすめします。
まとめ
現在付いている従来の蛍光灯照明のLED化を進めていくと、電気代、維持費でとても得する事ができます。
LED化を考えているのが企業であれば、補助金を活用する事ができ初期費用の半分を補助してもらう事ができます。こうなると、LED照明を導入するメリットが非常に高いものとなるので是非補助金の申請を検討してLED照明の導入を考えてみてはいかがでしょうか。