
長い歴史と育まれた文化が育まれている京都府、海外からも日本観光の名所として多数の観光客が訪れています。
そんな観光名所に囲まれている京都ですが、京都内の中小企業に向けて助成金や補助金制度が設けられているのをご存知でしょうか?
京都では、フードバンク活動や広告景観づくりなど、各分野において様々な助成事業が設けられています。
こちらの記事では、2020年の京都府で活用できる助成金や補助金を一覧にしてまとめてみましたので、ぜひ参考になさってみてください。
INDEX
京都市フードバンク等活動支援助成制度
京都市フードバンク等活動支援助成制度は、フードバンク活動をはじめとした食品ロス(食べ残しや手付かずのまま捨てられた食品等)削減の取り組みを支援している助成事業です。
事業の認知度向上や食品ロス削減に向けた機運の醸成する目的で設けられました。
このような取り組みを行う団体に対して、対象となる取り組みに必要となる経費の一部を補助しています。
補助対象事業
京都市フードバンク等活動支援助成制度の補助対象となる事業は、京都市内で下記の取り組みを1つ以上実施したものとなります。
・フードバンク又はフードドライブの実施に関する取組
・フードバンク又はフードドライブの周知・啓発に関する取組
・上記のほか、食品ロスの削減を主な目的として実施する取組又はそれらの周知、啓発に関する取組
補助対象者
京都市フードバンク等活動支援助成制度の補助対象となるものは下記の通りとなります。
・非営利団体
・営利を目的とした団体が,非営利活動として対象事業を実施する場合
上記に定める団体であっても,営利等を目的として助成対象事業を実施する場合は対象となりませんので、お気をつけください。
また、いずれも法人格の有無は問われません
補助対象経費
京都市フードバンク等活動支援助成制度の補助対象となる経費は下記の通りとなります。
・対象事業に要する物品購入費、印刷費等などの費用
補助金の額
京都市フードバンク等活動支援助成制度の補助金額は下記の通りとなります。
・補助率 対象経費の2分の1
・上限額 50万円
京都市助成金等内定者資金融資制度
京都市助成金等内定者資金融資制度は、国や民間の助成団体などから助成金等の交付が内定している芸術家その他芸術に関する活動を行う者を支援するために設けられた制度です。
芸術家その他芸術に関する活動を行う者が,資金が交付されるまでの一定期間に融資を行います。
芸術家などの資金の需要にこたえることで、芸術家などの育成および活動の支援する目的で設けられました。
補助対象事業
京都市助成金等内定者資金融資制度の補助対象となる事業は、下記のいずれかに該当する事業となります。
・京都市内に活動拠点がある芸術家等が,京都市内又は市外で実施する事業
・京都市外に活動拠点がある芸術家等が,京都市内で実施する事業
補助対象融資条件
京都市助成金等内定者資金融資制度の補助対象となる融資条件は下記の通りとなります。
・融資限度額
原則として,1事業につき300万円を限度とし,かつ助成金等の内定額に相当する金額
・利息
無利息
・融資期間
原則として契約の締結日から事業終了後3ヶ月以内
・返済方法
契約書に記載する返済期日に一括返済
・連帯保証人
1人
京都市吹付けアスベスト除去等助成事業
京都市吹付けアスベスト除去等助成事業は、市民の安心・安全な市街地環境を確保し、アスベストの被害を未然に防止するために設けられた助成事業です。
民間の建築物に使用された吹付けアスベスト等などに対して、アスベストの調査や除去に対して必要となる経費の一部を補助しています。
補助対象事業
京都市吹付けアスベスト除去等助成事業の補助対象となる事業は、下記の通りとなります。
・アスベスト含有調査助成事業
・アスベスト除去等助成事業
補助対象者および建築物
京都市吹付けアスベスト除去等助成事業の補助対象となる者と建築物は、下記の通りとなります。
◆補助対象者の要件
・補助対象建築物の所有者(分譲マンションなど区分所有建物の場合は,管理組合の代表者)であること。
・市民税,固定資産税及び都市計画税を滞納していない者であること。
◆補助金交付の対象となる建築物の要件
下記の全ての条件にあてはまる建築物が補助対象となります。
・含有調査事業にあっては,アスベスト含有のおそれがある吹付け材*が使用されているもの
・アスベスト除去等事業にあっては,吹付け建築材料のアスベスト含有率が0.1%以上であることが,含有調査により判明したもの
・建築基準法(以下「法」という。)第28条の2の規定に適合していない建築物で,法第3条第2項の規定の適用をうけているもの
・当該建築物の全部を除却する予定のないもの
・この要綱に基づく補助金のほかに,国または地方公共団体からアスベストに関する類似の補助金を受けていないもの
・同一敷地内に存する他の建築物について,この要綱に基づく同一事業の補助金の交付を受けていないもの
なお、アスベスト含有のおそれがある吹付け材とは,昭和30年~平成18年頃に施工された建築物をさしています。
補助対象経費
京都市吹付けアスベスト除去等助成事業の補助対象となるそれぞれの費用は下記の通りとなります。
◆アスベスト含有調査助成事業の場合
・吹付け建材中のアスベストの有無を調査する費用で、調査機関に対して支払う費用(※消費税を除く)
◆アスベスト除去等助成事業の場合
・吹付けアスベストの除去、封じ込め,囲い込みの工事に要する費用で、工事施工業者に対して支払う費用(※消費税を除く)
補助金の額
京都市吹付けアスベスト除去等助成事業のそれぞれの補助金額は下記の通りとなります。
◆アスベスト含有調査助成事業の場合
・補助金額 対象費用以内の額
・限度額 25万円
◆アスベスト除去等助成事業の場合
・補助金額 対象費用の3分の2以内
・限度額 100万円
京都市広告景観づくり補助金交付制度
京都市広告景観づくり補助金交付制度は、京都にふさわしい広告物の普及を促進し、広告景観の向上を支援するために設けられた制度です。
京都にふさわしい屋外広告物の設置・設計等に必要となる経費の一部を補助しています。
補助対象事業
京都市広告景観づくり補助金交付制度の補助対象となる事業は下記の通りとなります。
・屋外広告物の設置
・ 商店街等の統一看板及び共同看板(以下「統一看板等」という。)の設置
・ 統一看板等に係る企画・立案等の行為
なお、撤去工事は補助の対象にはなりませんので、ご注意ください。
補助対象経費
京都市広告景観づくり補助金交付制度の補助対象となる経費は下記の通りとなります。
◆屋外広告物の設置の場合
・材料費
・製作に必要な設計費、デザイン料
・製作、設置に必要な経費
◆ 統一看板等の企画等の場合
・ 企画等に必要な資料,図面等の作成頒布経費
・企画等に必要な事務用消耗品の購入経費
・集会に必要な会場及び備品の使用料
・ 研究会等の講師の謝礼
補助金の額
京都市広告景観づくり補助金交付制度のの補助金額は下記の通りとなります。
◆屋外広告物
・上限額 1申請につき50万まで(合計50万まで)
・補助率 3分の2、2分の1、3分の1
各地域によってことなります。
◆ 統一看板等
・上限額 1申請につき50万まで(合計50万まで)
・補助率 3分の2、2分の1
各地域によってことなります。
◆企画・立案等の行為(市内共通)
・上限額 1申請につき50万円まで
・補助率 2分の1
分譲マンションへの耐震化補助制度
分譲マンションへの耐震化補助制度は、権利関係が複雑で合意形成が難しいなど、耐震化に向けて様々な課題を持つ分譲マンションについて支援を行っています。
耐震化に向けて様々な課題を持つ分譲マンションについて、地震による被害を未然に防ぐため耐震化を支援する事業を行う場合、必要となる経費の一部を補助しています。
補助対象事業
分譲マンションへの耐震化補助制度の補助対象となる事業は下記の通りとなります。
◆耐震診断への補助
◆耐震改修計画作成の補助
◆耐震改修への補助
補助対象者
分譲マンションへの耐震化補助制度の補助対象となるものは、下記のそれぞれの要件が必要となります。
補助によって異なりますので、しっかりとご確認してください。
◆耐震診断への補助
・「耐震診断」は定められた講習を修了し,建築士事務所に所属している建築士が行うこと
・H18国土交通省告示第184号に基づく耐震診断を行うこと
・耐震判定委員会による耐震診断の判定・評価を取得すること
◆耐震改修計画作成の補助
・耐震診断の結果,倒壊の危険性があると判断されたもの
・「耐震改修計画」は定められた講習を修了し,建築士事務所に所属している建築士が行うこと
・耐震改修実施後,地震に対して安全な構造となる計画であること
・耐震判定委員会による耐震改修計画の判定・評価等を取得すること
◆耐震改修への補助
・耐震診断の結果,倒壊の危険性があると判断されたもの
・耐震判定委員会による耐震改修計画の判定・評価等を取得した耐震改修工事であること。
・耐震改修実施後,地震に対して安全な構造となるものであること。
・耐震改修実施後,建築基準法法令の規定に違反しないものであること。
補助対象経費
分譲マンションへの耐震化補助制度の対象となる経費は下記の通りとなります。
・耐震診断,耐震改修計画作成及び耐震改修に要する費用
補助金の額
分譲マンションへの耐震化補助制度のそれぞれの事業の補助金額は下記の通りとなります。
◆耐震診断への補助
・補助金額 耐震診断に要する費用の3分の2
・上限額 200万円
◆耐震改修計画作成の補助
・補助金額 設計及び工事費見積り等に要する費用の3分の2
・上限額 300万円
◆耐震改修への補助
・補助金額 耐震改修工事に要する飛揚の2分の1
・上限額 1棟当たり4,800万円又は1戸当たり60万円のいずれか低い額
要緊急安全確認大規模建築物(耐震診断義務化大規模建築物)への耐震化補助制度
要緊急安全確認大規模建築物(耐震診断義務化大規模建築物)への耐震化補助制度は、病院や店舗等の不特定多数の方が利用する大規模建築物(耐震診断義務化大規模建築物)の耐震化を支援するために設けられた補助制度です、
耐震改修促進法に基づき耐震診断を行い、耐震改修計画作成及び耐震改修に必要となる経費を補助しています。
補助対象事業
要緊急安全確認大規模建築物(耐震診断義務化大規模建築物)への耐震化補助制度の対象となる事業は下記の通りとなります。
◆耐震改修計画作成の補助
・「耐震改修計画」は定められた講習を修了し,建築士事務所に所属している建築士が行うこと。
・耐震改修実施後,地震に対して安全な構造となる計画であること
・耐震判定委員会による耐震改修計画の判定・評価等を取得すること
・耐震改修計画には,以下に掲げる事項全てを含めること
①耐震改修の設計図書
②耐震改修の工事費見積り
③耐震改修設計後の耐震性能の評価
④耐震改修の事業計画書
◆耐震改修への補助
・耐震判定委員会による耐震改修計画の判定・評価等を取得した耐震改修工事であること。
・客用の宿泊室及び常設の大規模観覧席等,大規模災害発生時に屋内で一時滞在ができる場所を常時有し,災害時における社会貢献について協定を結んだ建築物(病院を除く。)であること。
・耐震改修実施後,地震に対して安全な構造となるものであること。
・耐震改修実施後,建築基準法令の規定に違反しないものであること。
補助対象者
要緊急安全確認大規模建築物(耐震診断義務化大規模建築物)への耐震化補助制度の補助対象となるものは、下記の通りとなります。
・所有者
・管理者で所有者の同意を得ている者
・区分所有建物の場合は管理組合の代表者
・信託財産である場合は受託者
なお、複数の所有者を有する建築物については、関係者全員の同意が必要となります。
賃借者を有する建築物については、周知したうえで反対がないことを確認する必要がありますので、お気をつけください。
補助対象経費
要緊急安全確認大規模建築物(耐震診断義務化大規模建築物)への耐震化補助制度の補助対象となる経費は、下記の通りとなります。
・耐震改修計画作成及び耐震改修に必要な費用
補助金の額
要緊急安全確認大規模建築物(耐震診断義務化大規模建築物)への耐震化補助制度のそれぞれの補助金額は、下記の通りとなります。
◆耐震改修計画作成の補助
・補助率 補助対象費用の3分の2
・上限額 333万3千円
◆耐震改修への補助
・補助率 補助対象費用の23%
・上限額 2,300万円
まとめ
2020年の京都府で活用できる6つの助成金や補助金を一覧として解説してみました。
日本の代表の観光地となっている京都府では、特に景観や建物に関しての助成事業が多く、広告景観づくり、アスベスト除去、マンションや大規模建築物に対しての耐震化補助などが設けられています。
大きな費用がかかる建築物の修繕などは、ぜひ助成金や補助金を積極的に活用して有利にすすめていってください。
助成事業の支援を利用して、美しい京都の景観を守っていきましょう。