コレモという家庭用のガスエンジンコージェネレーションシステムのことをご存知でしょうか?
北国や寒冷地限定で販売されているコレモは、ガスエンジンで発電し効果的な暖房で、光熱費の削減が叶うシステムです。
エコジョーズというガス給湯器がセットとなり、基本的にはエコジョーズ+コレモという形で販売されています。
寒い地方の方達に注目されているコレモですが、コレモを購入する際には補助金を利用することができます。
こちらの記事では、コレモの仕組みやメリットやデメリットを紹介しながら、コレモで利用できる2つの補助金について解説していますので、コレモの購入を検討している方は、ぜひご覧ください。
INDEX
エコジョーズに送って給湯するコレモの仕組み
コレモの仕組みは、都市ガスやLPガスを燃料として発電をし、その時に発生する熱を利用して行っています。
その熱によって、暖房を行ったり、エコジョーズに熱を送り給湯をしているのです。
暖房のスイッチを入れると発電が開始されると、購入電力量を大幅に減らし、エコジョーズの暖房燃焼を最小限におさえてくれます。
コレモを利用して発電を行うためにはガスが必要となりますが、エコジョーズに発生した熱をエコジョーズに送りますので、トータルでみるとガス使用量の大きな増加とはならないでしょう。
また、使わない電気は売電することができ、気温の変化に合わせた省エネ暖房も可能となっています。
コレモは寒さの厳しい北海道の住宅用として開発されてきた経緯があるため、現在では北海道と東北地方などに寒い地域のみでの販売しています。
コレモのメリットとデメリットを比較
電気代の削減が可能となるコレモですが、コレモを利用することで、どのようなメリットとデメリットが得られるのでしょうか?
コレモの購入を検討しているのであれば、メリットと同時に、デメリットにも目を向けておかなければなりません。
次に、コレモのメリットとデメリットについてみてみましょう。
コレモの5つのメリット
コレモの1番のメリットとしてあげられるのは、電気代の節約です。
自宅で発電するので、今までの電気代の約50%を節約できます。
寒さが厳しい北海道では、大きなメリットとなるでしょう。
次にあげられるは、手間なく省エネ暖房が行えるということです。
コレモを利用すれば、お部屋の温度と暖房の温度設定に合わせて自動に判断してくれます。
寒さが厳しくない日には、エコジョーズによって暖房をせずにコレモの発生熱で温めることができます。
スマートリモコンによって、省エネ運転が自動制御されます。
暖房をONにすれば発電がスタートし、発電状況および購入、売電した電力までもチェックすることができます。
4つ目のメリットとしてあげられるのは電気の売電です。
家庭で使用しなかった分の電気は無駄になることなく、北ガスが買い取ってくれます。
北海道内でシェアができれば、大きな発電に頼ることのない分散型エネルギー社会の実現と、CO2排出量の削減が同時に叶います。
最後のメリットとして上げられるのは、停電時の安心です。
停電が起きてしまうと電気が使えなくなってしまいますが、コレモが発電していればそのまま電気が絶えることなく使えます。
コレモのデメリット
ココモのデメリットとしてあげられるのは、ガス料金が通常よりも高くなることです。
また、集合住宅には設置できず、地域によっては販売もされていません。
設置するためのスペースが必要となり、ガスがなければ発電することはできないのも、デメリットな面と言えるでしょう。
メリットとデメリットの比較表
コレモのメリットとデメリットを、下記にわかりやすく表にまとめてみました。
メリット | デメリット |
電気料金の削減ができる | ガス料金は多少高くなる |
余った電力が電力会社に売電できる | 集合住宅には設置不可 |
外気温が-25まで下っても使用可能 | 販売されていない地域がある |
都市ガスとLPガス用から選択できる | 設置するためのスペースが必要 |
コレモ専用のお得なガス料金プラン | コレモでの発電するにはガスが不可欠 |
気温の変化に合わせた省エネ | |
手間がいらない自動制御 | |
停電時にも電気が利用できる |
市民向け札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度
市民向け札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度は、自ら居住する市内の住宅(店舗兼住宅含む)に対象機器を設置しようとする個人、建売住宅供給者等から市内にある対象機器(新品に限る)付き住宅を購入する時に利用できる助成事業です。
対象となる設備を購入するときに、補助金が支給されます。
補助対象設備
市民向け札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度の補助対象となる設備は、下記の通りとなります。
・ガスエンジンコジェネレーションシステム〔コレモ〕
・太陽光発電設備
・定置用蓄電システム
・家庭用燃料電池、地中熱ヒートポンプ
・太陽熱利用システム
・ペレットストーブ
補助対象者
市民向け札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度の補助対象となるものは下記の通りとなります。
・自ら居住する札幌市内の住宅(店舗兼住宅含む)に対象機器を設置しようとする個人
・建売住宅供給者等から札幌市内にある対象機器(新品に限る)付き住宅を購入し、自ら居住しようとする個人
・札幌市内にある自ら所有する住宅に対象機器を設置しようとする個人(ペレットストーブを除く)が対象。
補助金額
市民向け札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度の補助金額は下記の通りとなります。
・ガスエンジンコジェネレーションシステム〔コレモ〕 60,000円
・太陽光発電設備…4.5万円/kW、上限44万9千円
・定置用蓄電システム…4万円/kW、上限16万円
・家庭用燃料電池〔エネファーム〕 150,000円
・地中熱ヒートポンプ 設置費用(税抜)の3/10 上限200,000円
・太陽熱利用システム 設置費用(税抜)の3/10 上限100,000円
・ペレットストーブ 本体購入費用(税抜)の1/2 上限100,000円/台
※本体価格が10万円以上に限る。
中小企業者等向け 札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度
中小企業者等向け 札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度は、事務所、事業所等に、指定する新エネルギー機器、省エネルギー機器を導入する中小企業者等の方を支援している助成事業です。
対象となる機器導入にかかる経費の一部を補助しています。
補助対象機器
中小企業者等向け 札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度の補助対象となる機器は下記の通りとなります。
・コレモ(家庭用ガスエンジンコジェネレーションシステム)
・太陽光発電
・定置用蓄電池
・エネファーム(家庭用燃料電池)
・太陽熱利用システム
・木質バイオマスストーブ
・木質バイオマスボイラー
・地中熱ヒートポンプ
・雪氷冷熱利用システム
・ガスヒートポンプエアコン(GHP)
・電気式ヒートポンプエアコン(EHP)
・LED照明器具
・BEMS・デマンド監視装置
補助対象者
中小企業者等向け 札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度の補助対象となる方は、補助対象機器をこれから新たに設置しようとする中小企業者、中小企業団体、社会福祉法人、学校法人、医療法人、特定非営利活動法人(NPO法人)、個人事業者となります。
また、下記のいずれかに該当する必要がありますので、ご確認ください。
・札幌市内にある事務所
・事業所等に補助対象機器を設置しようとする中小企業者
・中小企業団体
・社会福祉法人
・学校法人
・医療法人
・特定非営利活動法人(NPO法人)
・個人事業者
・札幌市内に自ら所有する共同住宅の共用部、及びテナントビルに補助対象機器を設置しようとする中小企業者
・中小企業団体
・社会福祉法人
・学校法人
・医療法人
・特定非営利活動法人(NPO法人)
・個人事業者
補助条件
中小企業者等向け 札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度を受けられる条件は下記の通りとなります。
・市税の滞納がないこと
・札幌エコメンバーに登録していること、またはこれから登録すること
補助金額
中小企業者等向け 札幌・エネルギーecoプロジェクト補助金制度の補助対象機器と補助金っ額は、下記の通りとなります。
・コレモ(家庭用ガスエンジンコジェネレーションシステム) 1台あたり6万円
・太陽光発電 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・定置用蓄電池 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・エネファーム(家庭用燃料電池) 1台あたり15万円
・業務用燃料電池システム 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・業務用ガスコジェネレーションシステム 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・太陽熱利用システム 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・木質バイオマスストーブ
木質バイオマスストーブ本体価格(税抜)の50%とし、補助金交付額の上限は1台あたり10万円とする。ただし、本体価格(税抜)が10万円以上のものに限る。
・木質バイオマスボイラー 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・地中熱ヒートポンプ 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・雪氷冷熱利用システム 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・ガスヒートポンプエアコン(GHP)対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・電気式ヒートポンプエアコン(EHP)対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・業務用電気式ヒートポンプ給湯器 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・LED照明器具 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
・BEMS・デマンド監視装置 対象機器の購入・設置に要する費用(税抜)の10%
コレモのメーカーはアイシンのみ
コレモを製造しているメーカーは、住まいに関する設備や製品を製造しているアイシンのみとなっています。
アイシンでは、家庭用コージェネレーションシステムとして、コレモとエネファームの2種類を製造しています。
また、アイシンは自動車大手のトヨタグループに属しており、自動車部品の開発と製造も得意としている会社です。
アイシン製のコレモを使った方からは、「蓄電式なのでecoジョーズを使ってるときは電気代が安くなるので助かります」「帰っても部屋がそれなりに暖かい」などの声が聞かれています。
まとめ
寒さに厳しい地域の省エネ暖房となるコレモを紹介と同時に、コレモを購入する時に利用できる2つの補助金について解説してきました。
寒さに厳しい北海道では、暖房費が全国の約3倍になるとも言われています。
コレモを利用すれば、暖房エネルギーが効率よく活用でき、節電と光熱費の削減へとつなげていくことができます。
また、環境に優しいコレモは、CO2の削減へとつながり、使わない電気は北ガスに売電できます。
コレモは、数多くのメリットを持っている魅力的な省エネ暖房のシステムと言えるでしょう。
コレモを購入する際には、2つの補助金が設けられていますので、購入する際には見逃すことのないように、お役立てください。