助成金を活用し勤怠管理システムを導入する3つのメリットを徹底紹介

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助成金 勤怠管理

働き方改革やワーク・ライフ・バランスが叫ばれる昨今、企業にとって従業員の就業状況を正確に把握することが必要不可欠になっています。
そんな中、正確な就業状況把握のために、勤怠管理システムを導入する企業が増えています。
その一方で、勤怠管理システム導入のためには金銭的なコストがかかることが理由で、導入を躊躇している企業が多くあるのも事実です。

実は、勤怠管理システム導入に活用できる助成金があることをご存じでしょうか。

本記事では、助成金を活用し勤怠管理システムを導入する3つのメリットについて詳しく解説していきます。

勤怠管理とは

助成金 勤怠管理

勤怠管理とは、企業などの雇用者が従業員の就業状況を適正に把握することを言います。
労働安全衛生法第六十六条の八の三にも、

「事業者は、第六十六条の八第一項又は前条第一項の規定による面接指導を実施するため、厚生労働省令で定める方法により、労働者(次条第一項に規定する者を除く。)の労働時間の状況を把握しなければならない」

とあります。

つまり、雇用者には従業員の就業状況を、正確に把握する義務があるということです。

勤怠管理システムとは

助成金 勤怠管理

では、雇用者は従業員の就業状況を、どのように把握をすれば良いのでしょうか。
労働安全衛生法第六十六条の八の三に書かれている「厚生労働省で定める方法」によると、次のような方法が定められています。
①タイムカードによる記録
②パーソナルコンピューター等の電子計算機の使用時間の記録
③その他の適切な方法
(労働安全衛生規則第52条の7の3より)

つまり、何かしらの勤怠管理システムの使用を推奨しているということになります。

勤怠管理システムとは、簡単に言うと従業員の出退勤の時間を管理するシステムのことで、入力されたデータに基づいて、欠勤や休暇、給与などの計算を自動的に行えるものです。
様々な種類の勤怠管理システムがありますが、主なものとしては生体認証やICチップ、スマートフォン、クラウドなどを使い、出退勤時間や休憩時間、時間外労働などを記録するものが主流になってきています。

勤怠管理システム導入のメリット

助成金 勤怠管理

「勤怠管理が必要なことは分かった。でも、出退勤時間や休憩時間、時間外労働を記録するだけなら、システムを入れずに手作業でも十分では?」
と思われる方もいるのではないでしょうか。
そこで次は、勤怠管理システムを導入するメリットについて説明します。

労働時間の正確な管理

上記でも書いたように、従業員の労働時間を正確に管理することは、企業の義務となっています。
しかし、残業等の労働時間に関する従業員とのトラブルは、年々増えてきています。
また、コンプライアンスが重要視されている時代において、労働基準監督署のチェックも厳しくなってきています。
こうした状況において、システムを活用することでより正確な労働時間の管理を行うことは非常に重要になります。

不正防止

手書きや一昔前のタイムカードによる打刻では、入れ替わり(本人に代わって打刻する)が容易に可能となります。
また、意図的に退勤時間を遅らせて残業代を請求するなどの不正も、容易に可能となります。
勤怠管理システムを導入することで、こうした不正を防ぐことができます。

人事担当者の作業の効率化

給与計算や残業代申請の処理、有給や育休の取得状況や残日数計算等、勤怠管理の処理には多くの時間を必要とします。
勤怠管理システムを導入することで、これまで数日かかっていた処理が数時間で終わるようになり、作業の効率化ができます。

従業員の入力作業の効率化

多くの勤怠管理システムは、残業代の申請や有休、育休の取得申請などがシステムで自動的に行うことができます。
これにより、人事担当者以外の従業員の勤怠処理にかかる時間やミスが減り、作業の効率化ができます。

勤怠管理システム導入には助成金を活用

助成金 勤怠管理

メリットしかない勤怠管理システムですが、導入費用がネックとなり導入を躊躇してしまう企業も多いのではないかと思います。
でも実は、勤怠管理システム導入は助成金の対象となることをご存じでしょうか。

勤怠管理システムの導入は、「時間外労働等改善助成金」が活用できます。
時間外労働等改善助成金とは、労働時間の削減や休暇の取得促進などの働き方改革に取り組む中小企業・小規模事業者向けの助成金です。

時間外労働等改善助成金には、以下の5つのコースがあります。

職場環境改善コース

労働時間の削減や有休休暇の取得率向上により、ワーク・ライフ・バランスの促進を目指すことで支払われる助成金です。
労働時間や有休消化率の改善度合いに対して、助成金を受給することができます。

受給要件としては、

①事業開始時の労働者の年次有給休暇の年間平均取得日数が13日以下であって、月間平均所定外労働時間数が10時間以上である事業主であること
②所定外労働の削減や年次有給休暇の取得促進など、労働時間等の設定の改善を目的とした職場における意識の改善、または労働時間管理の適正化に積極的に取り組む意欲があり、かつ成果が期待できる事業主であること

があります。

勤務間インターバル導入コース

勤務間インターバルとは、勤務終了後から次の勤務開始まで、一定時間以上の休みを設定することを言います。
従業員の生活時間や睡眠時間をしっかりと確保し、生活の質の向上や過重労働の防止に繋げることを目的とした助成金です。

受給要件としては、

①勤務間インターバルを導入していない事業場
②既に休息時間数が9時間以上の勤務間インターバルを導入している事業場であって、対象となる労働者が当該事業場に所属する労働者の半数以下である事業場
③既に休息時間数が9時間未満の勤務間インターバルを導入している事業場

のいずれかに該当する必要があります。

時間外労働上限設定コース

長時間労働の是正に取り組むことで、支払われる助成金です。
働く人の健康を確保しながら、生産性を向上させることが可能となります。

受給要件としては、

①交付申請時点で、「成果目標」1から4の設定に向けた条件を満たしていること
②全ての対象事業場において、交付申請時点及び支給申請時点で、36協定が締結・届出されていること
③全ての対象事業場において、交付申請時点で、年5日年次有給休暇の取得に向けて就業規則等を整備していること

の全てに該当する必要があります。

団体推進コース

団体推進コースは、中小企業団体や事業主団体が対象となる助成金です。
事業主団体等が、傘下となる事業主の中で、従業員の労働条件等を改善するために取り組みを実施した場合が対象となります。

受給要件としては、

①事業主団体
 ア)法律で規定する団体等(事業協同組合、事業協同小組合、信用協同組合、協同組合連   合会、企業組合、協業組合、商工組合、商工組合連合会、都道府県中小企業団体中央   会、全国中小企業団体中央会、商店街振興組合、商店街振興組合連合会、商工会議    所、商工会、生活衛生同業組合、一般社団法人及び一般財団法人)
 イ)上記以外の事業主団体(一定の要件あり)
②共同事業主
 共同する全ての事業主の合意に基づく協定書を作成している等の要件を満たしていること

のいずれかに該当する必要があります。

勤怠管理システムの導入は、職場環境改善コースに該当します。
企業が労働環境を改善することを目的とし、勤怠管理システムを導入した場合に、その負担金の一部を国から補助してもらえます。
具体的には、上限50万円とし、システム導入費用や備品代などかかった経費の4分の3が国から支給されます。

助成金を活用し勤怠管理システムを導入する3つのメリット

助成金 勤怠管理

勤怠管理システム導入には、時間外労働等改善助成金の職場環境改善コースが活用でき、様々なメリットがあることはお分かり頂けたと思います。
次に、助成金を活用し勤怠管理システムを導入した際の、企業から見た3つのメリットを紹介します。

導入コストの大幅な削減

時間外労働等改善助成金の職場環境改善コースを活用することで、システム導入費用の4分の3(上限50万円)が助成金として支給されます。
これにより、大幅なシステム導入コストの削減が可能となり、導入を検討しやすくなります。

人件費の削減

勤怠管理における人事担当者の処理作業や従業員の入力作業、申請作業は売上や利益に直接は結び付きません。
こうした事務処理が勤怠管理システムにより効率化されることで、人件費の削減に繋がります。

ミスや不正によるトラブル防止

勤怠管理システムを導入することで、勤務管理における手作業での処理が大幅に削減されます。
結果として、ミスや不正が減りトラブル防止にも繋がります。

助成金を活用するための3つの条件

助成金 勤怠管理

助成金を活用するためには、いくつかの条件を満たしてなければなりません。
紹介した時間外労働等改善助成金を含め、年度により申請条件が変更になる場合があるため、申請の際は事前に調べる必要があります。
その中でも、全ての助成金に共通した3つの条件がありますので、紹介します。

雇用保険適用事業所の事業主であること

助成金は、企業が支払っている雇用保険が財源となっています。
個人法人に関わらず労働者を1人でも雇っている事業主には、雇用保険への加入が義務付けられています。
助成金申請を行う前に、雇用保険に加入をしているかの確認が必要です。

支給のための審査に協力すること

助成金を申請すると、申請した内容が適切に実施されているかを確認するための実地調査が行われる場合があります。
その際に、次の3点についての対応が必要となります。
①審査に必要な書類を整備、保管している
②審査に必要な書類の提出を管轄の労働基準局から求められた場合に、迅速に応じる
③管轄の労働基準局からの実地調査を受け入れる

申請書類をきちんと保管し、計画通りに進めていれば全く問題ありません。

申請期間内に申請を行うこと

当然ですが、申請期間内に申し込みをする必要があります。
助成金を申請する際は、必ず申請期間を確認するようにして下さい。
また、書類提出の方法が郵送のみ又は持参のみという場合があります。
こちらも助成金によって異なる場合があるので、注意が必要です。

以上の3つが、各雇用関係助成金に共通の要件となります。

助成金を申請するためには

助成金申請の際は、社労士などの専門家に依頼をすることをおススメします。
助成金は融資などとは異なり返済不要なものとなります。
であるが故に、助成金の申請は簡単ではありません。
多数の書類提出や細かな規定、読み込む必要がある書類の量、不備が無いように準備する必要があるなど、自分で申請するには負担がかなり大きなものとなります。

もちろん、社労士による助成金申請は無料ではありません。
着手金の相場は2~5万円です。
加えて成功報酬として、助成金額の15~20%が必要となります。

しかし、自分で申請を行う負担とリスクを考えると、社労士などの専門家に申請を代行してもらうことをおススメします。

まとめ

助成金 勤怠管理

以上、企業における勤怠管理の重要性と関連する助成金について紹介しました。

繰り返しとなりますが、従業員の勤怠管理は雇用主の義務となります。
また、勤怠管理をしっかりと行うことで、従業員との労務トラブルを回避できる場合も数多くあります。

そして勤怠管理をする際は、勤怠管理システムを利用することで大幅な効率化が可能となります。

今回紹介した助成金を上手に活用することで、勤怠管理システムを導入してみてはいかかでしょうか。

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