起業時に知っておきたい補助金と助成金の4つの種類について詳しく解説

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起業するにあたって、資金調達は重要な課題となりますが、どのような調達法を検討していますか?金融機関などで行われている融資は、資金調達法として一般的に利用されていますが、起業する際には、信用がないために利用することが難しいとされています。
そのような時には、返済の必要がない助成金や補助金を視野に入れてみてはいかがでしょうか?助成金や補助金は種類が多く、利用方法や仕組みがわからない方も多いと思いますが、こちらの記事では、助成金や補助金の解説とともに、起業する時に活用できる助成金や補助金の種類をご紹介いたします。
起業を検討している方や資金調達法に悩んでいる方にとって、役に立つ情報です。

日本の開業率は米国や英国よりも低い

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日本の開業率は、米国や英国と比較すると低い値であることをご存でしょうか?
厚生労働省「雇用保険事業年報」からの開業率を参考にして見てみると、開業率はほぼ5%前後で移行しています。それに対して、米国や英国の開業率は、約10%以上の開業率を維持しており、日本の開業率比べると倍近くの差があることになります。
このような世界から見た日本の開業率の低さを向上させると同時に、日本経済の活性化を図るための施策として、起業への補助金や助成金が設けられました。

助成金と補助金の違いに注目

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助成金と補助金は、国や地方公共団体、民間団体が実施している「返済の義務がないお金」という点は同じですが、異なっている部分も存在していますので、確認しておいてください。
「助成金」は、要件を満たしていれば比較的簡単に受給することができ、申請期間は、短期ではなく、長期間受け付けている場合がほとんどです。
「補助金」は、採択されなければ利用できず、その件数や金額はあらかじめ決まっています。ですから、応募してくる件数が多くなれば、受給できる確率も少なくなるということになります。また、申請期間は、「助成金」よりも短く、申請書類には補助金の必要性をしっかりアピールしなければ採択されません。
「補助金」は、「助成金」よりも受給が難しいということが言えます。

起業時に利用できる4つの種類

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起業時に利用できる助成金や補助金は、種類や数が多いために混乱してしまいますが、まずは4つの種類にわけられることを把握してください。
また、助成金と補助金は、融資のようにすぐにお金を受け取ることができず、基本的に後払いです。経費の内訳報告、確認が完了したことによって支給が開始されますので、資金繰りに無理がないように注意しておきましょう。

【4つの種類にわけられる助成金と補助金】
・経済産業省の補助金
・厚生労働省の助成金
・それぞれの自治体が独自で実施している助成金や補助金
・企業や財団が実施する助成金や補助金

経済産業省中小企業庁の補助金事業

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経済産業省中小企業庁では、起業する方に対して「創業時の助成金事業」が行われています。創業支援等事業者補助金(広域的な創業支援モデル事業)は、広域かつ先進的な創業エコシステムを構築する補助事業者(民間団体)の募集が行われました。国経済の活性化を図る目的で実施されています。

創業支援等事業者補助金(広域的な創業支援モデル事業)の内容

創業支援等事業者補助金(広域的な創業支援モデル事業)は、創業機運を醸成する事業を実施するものに対して事業費などの経費の一部を補助する制度です。都道府県と連携する民間団体などが行ったときに利用できます。

応募資格

次の要件を満たす法人または、民間団体などが対象となります。

1. 日本に拠点を有していること。
2. 本事業を的確に遂行する組織、人員等を有していること。
3. 本事業を円滑に遂行するために必要な経営基盤を有し、かつ資金等について十分な管理能力を有していること。
4. 本業務を推進する上で国が求める措置を、迅速かつ効率的に実施できる体制を構築できること(含む 日本語による意思疎通が可能であること)。
5. 経済産業省からの補助金交付等停止措置または指名停止措置が講じられている者ではないこと。

補助率・補助額

補助率:補助対象経費の3/4以内
補助対象上限額:2,000万円まで
※最終的な実施内容、交付決定額は経済産業省と調整し決定

経済産業省中小企業庁が実施している創業等事業者補助金

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産業競争力強化法に元に、国からの認定を受けた創業支援等計画書に従って、創業支援の取り組みに要した経費の一部を補助してくれる補助金です。

補助の対象となる事業者

対象となるには、産業競争力強化法の認定を受けた事業者、または市区町村と民間業者が実施している特定創業支援等事業、創業機運醸成事業となります。

【特定創業支援等事業】
継続的な支援で経営、財務、人材育成、販路開拓の知識が全て身につく事業
【創業機運醸成事業】
創業無関心者に対して、創業に関する普及啓発を行う事業

補助率・補助額

補助率:補助対象経費区分ごと2/3以内
補助対象上限額:1,000万円まで
補助対象下限額:50万円

経費区分とその内容

人件費:人件費
事業費:謝金、旅費、設備費、会場借料費、広報費、外注費
委託費:委託費

厚生労働省が実施している生涯現役企業支援助成金

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厚生労働省が行っているのは、雇用を生み出すことをポイントとした助成金事業です。この点が経済産業省と異なっており、要件を満たしていれば受給できる可能性が高い助成金です。
次に、厚生労働省が実施している生涯現役企業支援助成金の「雇用創出措置助成分」と「生産性向上助成分」について、詳しく解説していきます。

雇用創出措置助成分

雇用創業措置助成分とは、40歳上の中高年齢者の起業によって自らの就業機会を図り、事業運営に必要となる中高年齢者などの雇用をした際にかかる費用の一部を助成する制度です。主に、募集や採用、教育訓練の実施などはそれにあたります。
次の1~5の要件を満たした企業が対象となります。
1. 起業基準日から11か月以内に「生涯現役企業支援助成金 雇用創出措置に係る計画書」を提出し、都道府県労働局長の認定を受けていること。
2. 事業継続性の確認として以下のa~dの4事項のうち2つ以上に該当していること。
a. 起業者が国、地方公共団体、金融機関等が直接または第三者に委託して実施する創業に係るセミナー等の支援を受けていること。
b. 起業者自身が当該事業分野において通算10年以上の職務経験を有していること。
c. 起業にあたって金融機関の融資を受けていること。
d. 法人または個人事業主の総資産額が1.500万円以上あり、かつ総資産額から負債額を引いた残高の総資産額に占める割合が40%以上あること。
3. 計画期間内(12か月以内)に、対象労働者を一定数以上(※)新たに雇い入れること。 ※60歳以上の者を1名以上、40歳以上60歳未満の者を2名以上または40歳未満の者を3名以上(40歳以上の者1名と40歳未満の者2名でも可)
4. 支給申請書提出日において、計画期間内に雇い入れた対象労働者の過半数が離職していないこと。
5. 起業日から起算して支給申請日までの間における離職者の数が、計画期間内に雇い入れた対象労働者の数を超えていないこと。など

生産性向上助成分

上記で説明した雇用創出措置助成分の支給を受けた後に、一定期間後に生産性が向上していると「別途生産性向上」にかかる助成金が支給される制度です。雇用創出措置助成分によって支給された助成額の1/4の額が別途に支給されます。
生産性向上助成分を満たすためには、次の1~3の要件を満たしている必要があるので確認しておきましょう。
【対象要件】
1. 支給申請書提出日において「生涯現役企業支援助成金 雇用創出措置に係る計画書」における事業が継続していること。
2. 雇用創出措置助成分の支給申請日の翌日から生産性向上助成分の支給申請日までに、雇用する雇用保険被保険者を事業主都合で解雇していないこと。
3. 「生涯現役企業支援助成金 雇用創出措置に係る計画書」を提出した日の属する会計年度と、その3年経過後の会計年度の生産性を比較して伸び率が6%以上であること。など
【受給額】
起業者が60歳以上の場合:助成率2/3 (助成額の上限200万円)
起業者が40~59歳の場合:助成率1/2 (助成額の上限150万円)

各自治体の企業支援事業(兵庫県の場合)

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各自治体でも起業する方に、いろいろな支援制度が実施されています。その中から、数多く実施されている兵庫県の取り組みを見てみましょう。

令和元年度クリエイティブ起業創出助成金

新規性や創造性に富んだビジネスプランに対して実施されている助成金制度です。
平成30年4月1日~令和2年1月末日までに、県内で起業・第二創業した又はする予定の概ね40歳未満の者が対象となっています。
ただし、特に優れたビジネスプランを持っている方は、年齢を問われません。
【助成金額】
上限200万円
【対象経費】
◆起業に要する経費(事務所開設費、備品購入費、専門家経費、広告宣伝費等)
◆研究開発に要する経費(人件費、試作・開発費等)
◆空き家活用に要する経費(空き家改修費)

平成31年度女性起業家支援事業

実質的な経営者となる女性の代表者となり、平成30年4月1日~令和2年1月末日までに新たに起業や第二創業をする方が対象となっています。
【補助金額】
上限100万円
【対象経費】
事業の立ち上げ等に必要な経費として明確に区分できるもので、かつ証拠書類によって発注、納品、支払い等の金額・時期・内容等が確認できる経費
事務所開設費、初度備品費、専門家経費、広告宣伝費等などがそれにあたります。

平成31年度シニア起業家支援事業

シニアとなる満55歳以上の代表者(平成31年4月時点で)の実質的な代表者または経営者が対象となります。県内に活動拠点があり、平成30年4月1日~令和2年1月末日までに、新たな起業や第二創業をした方又はする予定の方に対しての補助金です。
【補助金額】
上限100万円(補助率1/2以内)
【対象経費】
事業の立ち上げ等に必要な経費として明確に区分できるもので、かつ証拠書類によって発注、納品、支払い等の金額・時期・内容等が確認できる経費
事務所開設費、初度備品費、専門家経費、広告宣伝費等などがそれにあたります。

まとめ

起業する際に利用できる補助金や助成金の説明と、その種類を解説してみました。起業時に利用できる補助金は助成金の種類は、数多くあります。もしも、知らないのであれば、もらえるはずだった補助金や助成金が受給できません。
そうならないためにも、補助金や助成金の種類を把握し自身の企業にあった制度を選ぶことが大切となります。
補助金や助成金が実施している制度には、名前が似てるものがあり混同しがちですが、対象となるもの、上乗せ分となる助成金、各自治体で実施しているものなど、種類を把握した上で申請するようにしてください。起業の際に資金のサポートとなる補助金や助成金を、有効に活用しましょう。

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