女性 開業

開業を志す女性に役立つ支援制度と4つの資金調達法まとめ

助成金

開業を志す女性は、最近になって増えてきました。女性ならではの「細やかな視点」が独自の事業やビジネスに生かされている証拠だと言えるでしょう。
そして、もしも女性が開業するのであれば、積極的に支援を行っている国や地方自治体の制度を積極的に利用してください。社長へと成し遂げた女性は、各種制度を活かして女性起業家として成長しています。
こちらの記事では、開業資金の資金調達先、助成金や補助金の各種制度など、女性が開業するための情報を詳しく解説していきます。開業を目指している女性の方にとって役立つ情報です。

女性起業家への新たな挑戦

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「女性だから」「主婦だから」と諦めてはいませんか?ビジネスを成功させるには、男性だけではなく、画期的なアイディアやサービスを女性から視点で展開していくことも大切です。実際に、実業家として活躍する女性も増えてきました。
初めて開業する主婦の方でも、会社を設立するとともに、女性ならではのビジネスモデルで成功を成し遂げています。せっかくの画期的なアイディアやサービスがあるのなら、主婦から起業家へと新たな挑戦してみてはいかがでしょう。
国や自治体から支援してくれる今の社会は、女性にとって最大のチャンスとも呼べる時期なのです。

国の方針「女性が活躍できる社会」

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国は「女性が活躍できる社会」を方針とし、目標として定めました。
「女性が活躍できる社会」となるように様々な取り組みを行い、安倍政権が提言した「一億活躍社会」でも女性が活躍できる社会作りを実施しています。
その一環として、新たな法の制定、補助制度が設けられています。

様々な状況に置かれた女性が、自らの希望を実現して輝くことにより、我が国最大の潜在力である「女性の力」が十分に発揮され、我が国社会の活性化につなげるため、すべての女性が輝く社会づくり本部を設置しました。

出典:すべての女性が輝く社会づくり本部|内閣官房ホームページ

「一億活躍社会」を目指した法律&制度

各自治体でも地域社会の活性化を目指し、「女性の起業支援」を積極的に行っています。
次に、どのような「法律や制度」が設けられているのか見ていきます。下記に記載しているのは設立された「法律と制度」の一部です。

【影響を受けた法律・制度】

区分 内容
女性活躍推進法 女性の活躍を促進するため、各事業所は積極的に女性を雇用すること。実施した起業には「優良企業」として認定マークを与える。
女性活躍加速化助成金 女性活躍法に基づき、一定の女性雇用を行った各事業所に「30万円の補助金」を与える(1事業主1回)。

その他にも、「女性支援の加速化」として、女性雇用以外にも女性の開業支援が積極的に行われています。

女性活躍推進法

女性を雇用すると助成金が受給できる「女性活躍推進法」は、新しく設けられた制度です。
助成金以外にも、認定を受けた企業は優良企業として認められるようになります。

女性が、職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備するため、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」が制定されました。これにより、平成28年4月1日から、労働者301人以上の大企業は、女性の活躍推進に向けた行動計画の策定などが新たに義務づけられています。
参照:女性活躍推進法特集ページ

このように、女性起業家にとって有利な取り組みが行われていますが、政策や助成制度を知らないために活用しきれていないようなのです。
2014年には、「申請数が0」という、結果となってしまいました。そのようなことがないように、開業する際には、補助金や支援制度を大いに役立ててください。

女性が開業時に活用したい助成金と補助金

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開業時の資金調達先としてあげられるのは、国や地方自治体、金融機関、ベンチャーキャピタルなど、数多く存在していますが、おすすめのなのは補助金と助成金の制度です。
融資と名前が付いている制度は、お金を借りることになるので、期日までに返済し利息を支払わなければなりません。補助金や助成金ならば「返還義務がない」お金なので、事業経営がスムーズに進められます。
次に、女性起業家が利用できる支援制度、補助金、助成金を見ていきましょう。

女性起業家に向けての支援制度と助成金と補助金

区分 内容
創業補助金 経済産業省関係の補助金で、創業者の支援と産業の促進が目的。最大200万円の資金補助が可能。
小規模事業者持続化補助金 経済産業省関係の補助金で、卸売り・小売・サービス業の場合は従業員5人以下、その他の製造業、宿泊業・娯楽業に関しては従業員20人以下であれば、上限50万円の補助金。
信用金庫 中小企業や個人のために、融資を行う金融機関。銀行よりも資金調達のハードルはやや低め。
日本政策金融公庫の公庫融資 政府が100%出資する政策金融公庫。中小企業、個人なのほか「銀行からの融資が難しい」起業家に対して、積極的な融資を実施。女性や若者、シニア向けの特別な融資制度もあり。
信用保証協会の融資     中小企業、小規模事業者のために、保証人となって融資が受けやすくなるようサポートする団体。市や区役所を通せば、起業前でも「制度融資」が利用できる。
個人借入 信用に基づく融資を指す。消費者金融やビジネスローン専門の業者から融資を受けた場合も、個人借入に分類される。
自治体の支援制度・補助金 町おこしや地域活性化のため、地方で活躍する女性起業家を支援する制度。
ベンチャーキャピタル 未上場企業に資金を投資し、株式上場後のハイリターンを狙う。投資ファンドの一種でもある。
共済 経営者向けの共済は、掛け金に応じて一定の融資が可能。
小規模企業共済 小規模企業向けの共済。掛け金に応じたリスクの少ない借入。
中小企業倒産防止共済制度 取引先が倒産した場合、救済措置として緊急資金(納めた掛け金の10倍まで)が融資してもらえる制度。
ビジネスコンテスト 独自のビジネスモデルやアイデアを発表するコンペ形式の大会。優秀な成績の場合、一定の支援や資金援助が受けられる。
クラウドファンディング インターネットを介し支援者と資金を集めるサービス。支援者が集まれば、数千万円もの資金調達が可能となる場合もあり。

数多くの資金調達法はありますが、人気が高いのは、日本政策金融公庫および信用保証協会からの融資、自治体の補助金制度、クラウドファンディング、地方自治体を利用した資金調達法です。
次に人気が高い「日本政策金融公庫」「信用保険協会」「クラウドファンディング」「地方自治体」の4つの資金調達法を詳しく見ていきましょう。

1.日本政策金融公庫の融資制度

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人気の高い日本政策金融公庫の融資制度には、次のようなものがあります。開業時に利用できますので、自身に合うものがないか確認してください。

区分 内容
新創業融資制度

 

新たに事業を始める方、事業開始後税務申告2期までの方。融資の限度額は、設備投資の場合、最高3,000万円まで。運転資金は最高1,500万円まで可能。
新規開業資金 新たに事業を始める方、もしくは創業から7年以内の方で「事業資金」が必要な方。融資の限度額は、設備投資の場合、最高7,200万円まで可能。運転資金は最高4,800万円までの融資。
女性、若者/シニア起業家支援資金 女性または、30歳までの方。もしくは、55歳以上の方で新たに事業を始められる方。もしくは創業から7年以内の方で「事業資金」が必要な方。融資の限度額は、設備投資の場合、最高7,200万円まで。運転資金は最高4,800万円までの融資が可能。
中小企業経営力強化資金 中小企業経営力強化資金の融資を通じ、外部専門家の指導を受けながら新事業の開拓や事業拡大を図る中小企業向けの融資制度。 限度額は設備投資の場合、最高7,200万円。運転資金は最高4,800万円までの融資が可能。

女性向け小口創業特例制度

300万円以内の場合、過去の経験は不問で融資が受けることができ、さらには「無担保・保証人無し」の融資が可能となっている制度です。
女性であれば、他の制度よりもスムーズな資金調達ができます。
申し込み条件は、新たに事業を始める前の方、税務申告2期以内の事業主(女性起業家)となっています。
開業するのであれば、まずはここで実績を積んで、他の融資制度につなげてみてください。

難易度が低めな日本政策金融公庫の新創業融資制

開業前に融資を受けられるのは日本政策金融公庫のメリットですが、数多くの制度が設けられているために「どの制度を活用していいのか?」となってしまいます。
そのようなときには、他の融資よりも難易度の低い「新創業融資制度」から挑戦してみてはいかがでしょうか?
また、わからないことがあれば、近くにある政策金融公庫で相談しアドバイスしてもらいましょう。

2.女性の開業サポートとなる信用保証協会

中小企業や小規模経営者などの保証業務を行い、融資を受けやすくなるようサポートをしている信用保証協会です。創業前の融資が可能となっていますので、開業資金として役立ててることができます。
初めて融資を受けるのであれば、市および区役所でも受けている「制度融資」がおすすめです。「制度融資」は。「担保無し保証人いらず」で申請が可能で、利息も1%未満と有利な条件で利用できる制度です。

参照:融資制度検索|日本政策金融公庫

3.クラウドファンディングでの資金調達を試みる

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インターネットの中で支援を募り、資金を集めるクラウドファンディングという資金調達法があります。
参加手数料はプロジェクトを達成した場合に限り、生じてくるので、少ないリスクで資金を調達することができます。
次に、有名な3つのクラウドファンディングを上げておきますので、参考にしてください。

地域✕クラウドファンディング|FAAVO(ファーボ)

クラウドファンディング|Kibidango【きびだんご】

クラウドファンディングーREADYFOR(レディーフォー)

4.地方自治体の女性起業家支援制度

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全国にある各自治体では、女性起業家を支援するために、無料セミナーなどを開催し融資制度が設けられています。各自治体によって独自の融資制度となっていますので、所属している自治体で確認してみましょう。
最寄りの市役所、区役所、ホームページから詳しい内容を知ることができます。

東京都:女性・若者・シニア創業サポート事業

横浜市:女性おうえん資金 横浜市

埼玉県:女性・若者経営者支援資金|女性・若者起業家支援貸付

まとめ

女性 開業

女性起業家にとって役立つ情報となる資金調達先を始めとして、各種支援制度、補助金と助成金について解説してきました。女性にとって開業することは、大変なことかも知れませんが、昔と違って今は国や自治体が積極的に支援を行っています。
このような支援があれば、女性は起業家として輝くチャンスを得ることができるでしょう。
資金調達法は数多くありますが、人気の高い「日本政策金融公庫」「信用保険協会」「クラウドファンディング」「地方自治体」などから、自身にあった資金調達法を探し出してみてください。女性起業家として、一歩前に踏み出しましょう。

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