児童発達支援事業所で助成金を利用する際の5つの要件を解説

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児童発達支援事業所 助成金

この記事では、児童発達支援事業所で助成金を利用する際の5つの要件を解説していきます。
まずは、児童発達支援に関して利用できる助成金について概要を説明し、その後以下の5つの要件を詳しく解説してきます。

児童発達支援で利用できる助成金とは?

要件① 新たに事業を始める場合

要件② 従業員を採用・増員する

要件③ 従業員の教育を実施する

要件④ 正社員登用制度を作る

要件⑤ 従業員の職場環境や制度の整備

児童発達支援に関する助成金の概要をしっかり理解し、5つの要件を押さえておくことで、効果的に助成金を活用する準備ができます。
この機会にぜひ、5つの要件を理解していただき、助成金活用に向けて活動を推進してください。

児童発達支援で利用できる助成金とは?

児童発達支援事業所 助成金

児童発達支援事業所で利用できる助成金は、これからさらに需要が伸びる業界に支援をすることを目的とされています。

発達支援の現場では、
・ 施設が整っていない、不十分である
・ 施設が足りず、理想の支援所が利用できない
・ 専門のスタッフが不足している
・ 専門スタッフの定着率が低い
・ 非正規雇用のスタッフがかなり多い
・ 合理的配慮が不十分である

といった、様々な課題があります。
どの課題も重要度は高いのですが、「多額の資金が必要」であるがゆえに、なかなか整備できていないことが現状です。

こういった状況を鑑みて、国や地方公共団体としても、発達支援の現場を整備し、より優れた体制の構築を目指しています。

その一環として、助成金を提供することで、上記問題の解決を狙っているのです。
つまり、単純に「施設を作る資金を支援する」というだけでなく、スタッフの福利厚生、能力向上支援制度、正社員登用制度など、働く専門のスタッフを満足させたり、サービスを向上させたりすることに対する資金支援も視野に入れているわけです。

この記事で紹介する5つの要件は、どんな風に発達支援の現場が成長してほしいのか、国や地方公共団体が目指す姿が示されています。
言い換えれば、「どんな現場や団体を支援したいのか」という要件が示されているということになります。
つまり、助成金の概要や要件をしっかり理解しておくことで、どういうところに力を入れれば助成金を支援してもらえるのかがわかるわけです。

この辺りを押さえた上で、児童発達支援事業所で助成金を利用する際の5つの要件を整理していきましょう。

要件① 新たに事業を始める場合

児童発達支援事業所 助成金

要件の1つ目が「新たに事業を始める場合」です。
発達支援に助成金を捻出する目的のひとつには、事業そのものが成長することが挙げられます。

支援して欲しくても「支援事業所が足りない」というケースもありますし、支援事業所が近くにあったとしても「支援の質が足りない」と感じられているケースも多くあります。

保育の現場で問題視されている「待機児童問題」をイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。

特に、発達支援の現場では、一人ひとりのニーズに合わせた「合理的配慮」が求められます。
発達段階に合わせた支援はもちろん、その人独自の支援も必須になるのです。
発達支援の現場で働く従業員の「専門的な知識やスキル」も重要になってきますし、支援対象の児童に合わせて様々な支援を提供する必要があります。

支援に関する専門的アプローチだけで無く、施設の規模も大きくなりますし、設備投資も多額になります。
つまり、そもそも児童発達支援をやりたいと思っていても、参入障壁が非常に高いのです。

児童発達支援の事業がさらに拡大することを目指す国や地方公共団体としては、助成金支援をしてでも拡大を狙いたいのです。
そんな風に「専門性が高く」「事業所の数も多数必要」な実態があるため、新たに事業を始める際には助成金の支援対象になるということです。

要件② 従業員を採用・増員する

児童発達支援事業所 助成金

要件の2つ目は、「従業員を採用・増員する」というものになります。
新たな従業員を採用したり、増員したりすることには当然コストが必要になります。

通常の学校であれば、児童数十人に対して先生が1人で授業ができます。
しかし、発達支援の現場では児童2〜3名に対してスタッフ1人であったり、マンツーマンの体制で支援を行ったりすることも少なくありません。
支援する児童の数に応じて、比例するように従業員が必要になるということになります。
通常の学校などに比べて従業員を集めることが難しいだけで無く、必要な人員の数も多いのですから、採用・増員の活動も困難を極めます。

単純に労働賃金がかかるということもありますが、優れたスタッフに長く働いてもらうためには「働きやすい職場や仕組み」を構築する必要があります。
もちろん、採用活動にかかる労働コストや、採用情報の発信・整備、雇用に際しては契約書や税金関係などの事務手続きにもコストがかかります。

福利厚生を整備したり、賃金増額や昇格制度を構築することで離職率を下げることができますが、ここにも大きなコストが必要になります。

従業員を採用・増員するに当たっては、表面で見えている以上のコストが必要になるのです。
そういった視点からも、「従業員の採用・増員」に対して助成金が支給されるということには納得ができますね。

要件③ 従業員の教育を実施する

児童発達支援事業所 助成金

要件の3つ目は、「従業員の教育を実施する」ということです。

先ほどの「従業員の採用・増員」と同じように、従業員の教育によっても発達支援の現場が活気付いていきます。
せっかく従業員を採用したり、増員したりしたとしても、その従業員が専門性に優れていなかったり、すぐに辞めてしまったりしては何も意味がありません。
従業員は、採用してから育てていくことが重要なのです。

従業員には、各種勉強会の参加や、現場でのOJT、新しい文献の学習、新たな知見の研究など、教育を整備する必要があります。

発達支援の現場では、新たな解釈や支援方法などが確立されていたり、前述のように「一人ひとりに適した合理的配慮」が求められます。
当然、一人ひとり発達段階も違えば、必要な支援内容も異なります。
一人ひとりに向き合いながら支援方法を決定することはもちろん、最新の研究に目を通したり、他の現場で活用された支援の事例を取り入れたりと、日々進化していくことが重要です。

そこで、従業員の教育にコストをかけるべきだということで、助成金を利用できるということになります。

要件④ 正社員登用制度を作る

児童発達支援事業所 助成金

要件の4つ目は、「正社員登用制度を作る」ということです。
発達支援の現場では、正社員として活躍する従業員よりも、講師や非正規社員の数の方が多いことが実態です。
これは、とても深刻な課題なのです。

前述した通り、発達支援の現場では一人ひとりに適した「合理的配慮」が求められます。
現状、「講師」や「非正規社員」が多いので、どうしても「同じ職場に長く勤めにくい」状況となっています。
当然ですよね。講師や非正規社員は、特定の期間が終了すると「再契約」となるか「別の職場に転勤」となってしまうからです。

一人ひとりに適した合理的配慮を促進するためには、その児童に関する情報を蓄積して「引き継ぎをする仕組み」を作り込むことも大切ですが、何より接してきた時間が長いスタッフが継続して職場に務めることが最も効果的なのです。
どれだけ専門知識やスキルの長けていても、特定の児童を長く支援してきた人財にしかできない支援があるものだからです。

つまり、「講師」や「非正規社員」が正社員に登用できるような制度を作ることが重要であり、優れた支援を実現できる一つの指標ともなり得るのです。

児童発達支援に関する助成金を応募するに当たっては、「正社員登用制度を作る」というアクションと紐付けた方が、助成金支援を受けやすいことになります。

要件⑤ 従業員の職場環境や制度の整備

児童発達支援事業所 助成金

要件の5つ目は、「従業員の職場環境や制度の整備」になります。
要件③や要件④と同じく、児童発達支援の現場では「働く従業員」がポイントになっていることが分かりますね。

従業員の職場環境や制度を整備することで、従業員がいきいきと働き、新たな従業員が集まりやすく、既存の従業員が働き続けられる職場作りを目指すことで、助成金支援の対象として認められやすくなるということです。

従業員が職場環境や職場の制度に対して不満を抱えていると、どうしても児童に対しても優れた支援を行うことはできません。
児童の発達支援では、専門的な知識やスキルはもちろん必要ですが、人と人とのコミュニケーションという側面から考えると、「ストレスや不満が無く、充実して働けているか」という要素が非常に重要になるのです。

従業員が不安を抱えていると、心に余裕のある接し方ができませんから、児童もその不満を抱えた雰囲気を察してしまいます。
たとえプロであっても、人間であることには変わりありませんので、従業員の満足度は高めておかなければならないのです。

従業員の満足度向上にはいろいろな手段がありますが、やはり「働く」という視点で考えると「給与」や「昇格・昇級」「正社員登用」といった制度の整備が最も効果的であると言えます。
働く目的は様々ですが、お金の問題は切って切り離せない課題だからですね。
こういった背景から、従業員の職場環境や制度の整備を推進することで、助成金の支援を受けやすくなるということです。

まとめ

児童発達支援事業に対して、助成金を活用するための5つの要件をまとめていきました。

繰り返しになりますが、児童発達支援の現場で助成金をうまく活用するためにも「要件や概要」についてしっかりと理解しておきましょう。

助成金の活用方法や助成金を受けやすくなる「正攻法」は無いのかもしれませんが、国や地方公共団体がどんな支援を目指しているのかを知っておかなければ、対策しようがありませんよね。

当然、支援目的にマッチした団体へ支援したいと思っているので、助成金支援を受けたい私たちは、その目的や要件を正しく理解しておくことが前提条件なのです。

どんな事業所でも「助成金が欲しい」と考えることはある意味当然です。
だからこそ、国や地方公共団体は「正しく助成金を活用」してもらいたいと願っているし、どんな事業所なら正しく助成金を活用してくれるかを何らかの指標で判断しているのです。

本記事でご紹介した5つの要件は、児童発達支援の現状や実態から判断できる「優れた発達支援の現場」を目指す上での考え方になります。
この機会にぜひ詳細を理解していただき、助成金を受けられる準備をしてみてください。

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