日本でIEOが始まるのはいつから?海外取引所の実績から今後の国内展望を予測

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IEO 日本

ICOに変わる新たな仮想通貨による資金調達方法として海外で賑わっているIEO。日本国内ではまだスタートしていませんが、2019年8月22日に国内最大手であるコインチェックがユーティリティトークンによる資金調達支援事業の検討を開始したと発表しました。

ICOにおけるトークンの販売や交換を取引所が主体になって行うIEOは、ICOと比べて取引所が間に入って審査を行った案件のみ資金調達を行う為に、従来のICOでの資金調達と比較して安全性が高く、多くの投資家を呼び込み多額の資金を調達できると言われています。

海外では既にスタートしていて、大手取引所も積極的にIEOを行っています。日本国内では現在、コインチェックのみが事業開始を検討していると発表したのみで他に動きはありません。この記事ではIEOの日本国内に置ける動きや展望、海外のIEOによる取引や取引所などを紹介していきます。

コインチャックがIEO事業への検討開始

IEO 日本

冒頭でも説明したように海外では一定の成功を収めているIEOですが、日本国内ではまだIEOを取り扱っている事業はありません。しかし、日本国内に置ける最大手の仮想通貨取引所であるコインチェックが、2019年8月22日に『ユーティリティトークンによる資金調達支援事業の検討を開始した』と発表しています。

発表されたプレスリリースの内容を一部抜粋して紹介していきましょう。

規制に基づき支援していく

コインチェック株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:勝屋敏彦、以下当社)は、ユーティリティ・トークンによる資金調達支援事業の検討を開始しましたことをお知らせいたします。

トークンによる資金調達を仮想通貨取引所が支援する事業は「IEO(Initial Exchange Offering)」とも呼ばれており、従来のICOの持つ「資金調達コストの削減」「ファンコミュニティや独自の経済圏の創造」「エクイティの分配を必要としない資金調達」等のメリットを残しつつ、仮想通貨取引所が発行体の審査等を行うことにより、より信頼性を担保した手法と言われています。

本事業では、金融庁認定自主規制団体の規則及びガイドラインに基づき、対象事業の審査を行った上で、企業やプロジェクト等の発行体から委託を受け、暗号資産の販売などの業務を支援していく予定です。

引用元:https://corporate.coincheck.com/2019/08/22/71.html

IEOの利点はICOのデメリットを払拭しているという点です。仮想通貨取引所が企業やプロジェクトを審査する事で、これまでのICOにはなかった透明性を投資家の方に強調する事が出来るようになり、投資におけるリスクを減らす事が可能になります。

詐欺行為が横行した事によりICO市場は下火になっていますが、IEOを行い取引所が審査を行う事で持ち逃げリスクを激減する事が可能です。その結果、投資家も安心して投資を行う事が出来るようになり、審査を通過した企業も資金調達が容易になります。

IEO対象となる企業

これまでトークンを活用した資金調達を行っていない企業やプロジェクト等、具体的には、以下の様な企業やプロジェクト等を想定しています

既にコンテンツを保有していて、ファンコミュニティと一緒に事業を成長させたい方、トークンを有効に活用し、自社のコミュニティを拡大させていきたい方、事業単位での資金調達を希望している方

当社とともにユーティリティ・トークンを活用した新たな資金調達スキームの構築を検討して頂けるような方々は以下のフォームの免責事項に同意の上、必要事項を記載しご連絡ください。https://forms.gle/jKmpbfhDbLddbARV6

引用元:https://corporate.coincheck.com/2019/08/22/71.html

コインチェックが今後行う予定であるIEO事業を利用できる企業やプロジェクトは、既にコンテンツを保有していて事業単位で資金調達を希望していて、これまでトークンを活用した資金調達を行った経験がない企業に限定されています。

申請フォームには設立年数や従業員数、株主構成やIEO事業に申請する理由、仮想通貨やトークンを用いて資金調達する理由や資金調達金額などを記載します。対面審査があるかどうかは今の所はっきりと明記はされていません。

セキュリティトークンは対象外

本事業では、資金決済に関する法律の適用対象となるユーティリティ・トークンを用いた資金調達(決済型ICO)のみを対象とする予定です。金融商品取引法の適用対象となるセキュリティ・トークンを活用した資金調達(収益分配型ICO)については対象となりません

引用元:https://corporate.coincheck.com/2019/08/22/71.html

セキュリティトークンを活用したSTOも海外を始めとして高い注目を集めていますが、IEOで取引されるのはICOで取り扱いされているユーティティトークンのみです。STOが国内でスタートするのは2020年4月からとなっていますが、IEOはコインチェックの準備が整い次第のスタートとなるので、もしかしたらもうすぐ始まるかもしれません。

日本国内初となるIEOの展望

IEO 日本

国内ではどこの取引所よりも早くコインチェックがIEOを行うと発表しています。海外では一定の成果を収めているIEOですが、日本国内では一体どのような展望になるでしょうか。

初期は有望なICOが期待できる

IEOの特徴はICOの販売を代行してくれるト言う特徴以外にも、取引所への上場が確約しているというものがあります。更に日本国内で初のIEOと言うこともあり、コインチェックもかなり厳選して有望なICOを選別してくる事が予想されます。

ここで、世界で始めてIEOを本格的にサービス展開したバイナンスの取引成果を見てみましょう。

通貨 倍率
BitTorrent 15倍
Fetch.AI 5.64倍
Celer Network 5.97倍
MATIC NETWORK 17.11倍
Harmony 9.69倍

2019年1月から本格的にIEOをスタートしたバイナンスですが、これまで行ってきたIEOは全て上場後に5倍以上の倍率を値上がりを見せており、最大で17倍とバイナンスIEO史上最高の値上がり倍率を記録しています。つまり、IEOで発行されたトークンを購入できれば全勝という状態が続いているという訳です。

上場した後は少しずつ価格は低下していきますので、IEOで購入し上場した後に売り抜けるという方法が最も多くの金銭リターンを得る事が出来る方法と言えるでしょう。世界で始めてIEOを行ったバイナンスが成功した理由は『知名度の高さ』と『初期に行った事』が理由であると推測できます。

コインチェックが日本国内で初めて行うIEOも、日本国内では初という付加価値があり、最初のIEOだからこそ絶対に失敗できない為に、将来有望なICOを厳選してサービス提供を行う事が予想されます。上場も確定していますから、投資案件としてはかなり固いものになるのではないでしょうか。

企業が資金調達を代行してもらうハードルは高い

ICOへの不信感が原因で以前に比べて資金調達が容易ではなくなってきた昨今、IEOはICOによる新しい資金調達の形として注目されてはいますが、IEOによる資金調達の難易度はかなり高いです。世界で最も活発的にIEOを行っているバイナンスでも、IEOでトークンセールを行うのは月1です。

仮想通貨取引所の審査に通貨しなければならないという大きなハードルがある為、ICOで資金調達を自社で行うよりも多くの資金を調達できる可能性はありますが、利用までにはかなり高いハードルがあると言えるでしょう。

更にコインチェックは以下のような募集要項を既に出しています。

  1. 既に事業を行っておりコミュニティと事業を成長させたいと考えている企業
  2. 会社の事業単位で資金調達を検討している企業
  3. これまでトークンを活用した資金調達を行った経験がない企業

上記条件を全て満たした状態でなければまず審査を受ける段階にもいけません。プロジェクトの正当性や安全性、企業の信頼度やプロジェクト内容の利便性や重要性を審査され、このICOを代行して販売する価値があると判断されなければ、IEOによる資金調達を利用する事は出来ません。

コインチェックがどれ位の頻度でIEOを行うのかは分かりませんが、バイナンス等の取引所を見ていると最初は多くても月に1回程度だと思われます。今後IEOを行う企業が増えれば資金調達のチャンスは拡大していきますが、まずはコインチェックでIEOが成功するかどうかが国内で広まるか否かの鍵であると言えるでしょう。

配分方式は先着か抽選?

IEOの配分方式は取引所により様々ですが、現在海外では3つの配分方式を採用しています。

  1. 先着順
  2. 抽選
  3. オークション

海外の取引所ではBitMaxだけがオークションによる配分方式を採用していますが、これは富裕層が得をするシステムで不人気である為に、日本のコインチェックで採用される可能性はかなり低いです。もしも採用されるのであれば先着か抽選のどちらかになる事が予想されます。

ここで注意して頂きたいのは、先着と抽選は誰でも参加できる訳ではないという事です。海外取引所ではIEOへの参加条件として取引所トークンの保有量をチェックしています。世界で最も活発的にIEOを行っているバイナンスを例に取り、取引所トークンと参加方法を説明していきます。

バイナンスでIEOに参加する為には、バイナンスの取引所トークンであるBNBの平均保有量が50BNB以上である必要があります。日本円にすると約10万円分の取引所トークンを常に維持していなければIEOへ参加する事はできず、抽選券を入手する事が出来ません。

更にバイナンスの場合はIEOの抽選チケットの配布を、BNBの平均保有量の数に応じて優遇しています。

BNB保有量 抽選券枚数
50~200 1枚
200~300 2枚
300~400 3枚
400~500 4枚
500~ 5枚

日本円にして約100万円相当のBNBを保有していると、IEOの抽選券の最高枚数となる5枚を入手する事ができ、抽選で当選したチケットを持っている人のみがIEOで発行されたトークンを購入する事が可能になるという訳です。

ちなみに平均BNB保有量チェックをどれ位の期間行うかはその時により異なります。

  • 第7回IEO⇒7月24日~7月30日のBNB平均保有量
  • 第8回IEO⇒指定14日間のBNB平均保有量
  • 第9回IEO⇒指定30日間のBNB平均保有量

このように毎回指定される範囲が異なりますので必ずチェックしておく必要があり、平均保有量が後少しで基準をクリアするという方は、指定範囲中に増やしたりするなどして保有量を調整しておく必要があるという訳です。

国内初となるIEOにコインチェクがどのような配分方式を採用するかは分かりませんが、海外で注目されている資金調達方法で、日本国内初という注目度からかなりの申し込みが予想されます。つまり、コインチェックでIEOを購入する為に以下のような条件は必要となる可能性が高いです。

必須⇒コインチェックの口座とコインチェックトークン
予想⇒おそらく抽選方式で金額上限あり

応募が殺到する場合は抽選方式を採用して投資できる金額上限を設定する可能性が高いです。最初はかなりの盛り上がりを見せるはずですから、おそらく抽選方式となり、1社あたり幾らまでと上限金額を設定してのスタートとなる可能性が高いでしょう。

コインチェックの登録は勿論ですが取引所トークンの保有も必須となる可能性が高いので、国内初のIEOに興味があるという方は今から準備しておくのが良いかもしれません。

まとめ

IEOは従来のICOを取引所が主体となり販売していくというものなので、法改正や規制が必要なSTOとは違い、コインチェックの準備さえ整えばすぐにでもスタートとなる事業です。海外ではかなりの盛り上がりを見せていて成功を収めているIEOは、詐欺行為が横行したICOのユーティリティトークンの新たな資金調達の方法として高い注目を集めています。

海外で最もIEOで成功しているバイナンスの方式などを参考に、国内でIEOが開始されるとどうなるかという展望を紹介してきました。国内IEOが成功するかどうかの鍵を握る一番最初のICOはかなり期待できる企業である事が予想されますので、投資家の方は今からコインチェックにおけるIEOの動きをチェックしておくのが良いと思います。

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