
ハンドメイドの企業を向上させるには新商品の開発、開発の改善、販売の宣伝などもいろいろあります。
向上させるには高額な費用が必要になってくるため、始めようと思ってもなかなか実行に移せないのは悔しいですね。
そこでハンドメイド系を起業する創業者におすすめなのは、小規模事業者持続化補助金とものづくり補助金です。
それぞれハンドメイド起業の作業にかかる費用が一部戻ってきます。
今回は小規模事業者持続化補助金とものづくり補助金の説明、条件、手続きの流れなどを紹介します。
是非目を通しておいてください。
小規模事業者持続化補助金とは?
ハンドメイド系の仕事には、作品作りや雑貨屋経営、ハンドメイド教室の他に、販売の宣伝のためにWeb広告やチラシ、ホームページなどを作る活動を行います。
これらを行おうと考えている人やハンドメイド系を起業するには、小規模事業者持続化補助金がおすすめです。
例えば、宣伝チラシ作りでデザイナーに注文する際の費用、印刷費、ホームページのデザイン費など意外と数々の費用がかかってきます。
かなりの高額になりそうな場合は、小規模事業者持続化補助金を積極的に活用していきましょう。
ただ、申し込みやすい補助金制度で、そういった制度ほど人気が高く応募者が多数います。
申込後審査で落ちる可能性が高いことも頭に入れておきましょう。
そもそも小規模事業者とは何か?
小規模事業者と言うのは、従業員が20人以下で人数が少ない会社を持つ事業主のことです。
ただし、商業やサービス業の場合は5人以下が小規模事業者と言います。
開業したての会社にはまだ従業員数が少なく、これから人材を募集したりすると思います。
小規模事業者持続化補助金を利用するなら従業員が少ない時がチャンスです。
支給される補助金額
補助金を受け取れるのは良いけれど、実際に申請して支給される額はどれぐらいなのかも気になる点で重要です。
小規模事業者持続化補助金を利用して受け取れる補助金額は、補助する対象経費の3分2以内です。
補助金には上限額があり、ハンドメイド系の事業主なら50万円までです。
要するに、経費で1年間で75万円利用すると50万円支給されるということになります。
「費用が戻ってくるのは良いけれど、返済期間とかはどうなんだろう?」
「補助金を受け取れたとしても返せるかわかんない」
「借金したくないから手が出しにくい」
と思って申請するのを躊躇う人もいると思います。
ですが、補助金は返済する義務は一切ないため、そんな心配はいりません。
なので補助金は決して遠いものでなく、個人事業主は補助金制度をどんどん活用していくべきと言えるのです。
慎重になる必要はなく、遠慮するのは勿体ないです。
小規模事業者持続化補助金の対象
小規模事業者持続化補助金の対象は以下になります。
①補助金を申請する前に、日本国内で起業している小規模事業者。
②従業員の数は20人以下いる事業主。ただし、商業と宿泊業と娯楽業以外のサービス業は5人以下となります。
③持続的な経営に向けた計画を立てていること。
④開業届を出していること。
業種によって人数条件が異なるため、自分が起業している業種と一緒にチェックしておきましょう。
一見難しそうな条件に見えますが、ハンドメイドを起業している人にとってはそこまで慎重になることはありません。
従業員の人数の方を見ておいて20人以下、商業やサービス業は5人以下になっていれば大丈夫です。
補助金を申し込む際に当然の決まり事ですが、開業届を提出している事業者でなければいけません。
もし開業届をまだ提出していなければ、補助金制度を申請する前に、非社会的に属していない事業者であることを証明するために開業届を提出しましょう。
届出を出すって大変そうですが、開業届は簡単に済ませれます。
必要書類
必要書類の中には自分で作成する必要がある書類もあります。
小規模事業者持続化補助金に必要な書類はまとめると以下になります。
・補助金申請書
・計画書(経営計画書、補助事業計画書、事業支援計画書)
・確定申告書または開業届
提出する計画書には、経営計画書、補助事業計画書、事業支援計画書の3点となります。
その中の経営計画書と補助事業計画書は自分で作成することになり、非常に大切な書類なので必ず作成し提出します。
同じ計画書だけれどそれぞれ何が違うのでしょうか?
それぞれの意味を知っておくと作成しやすくなりますので、簡単に解説していきます。
・経営計画書とは、今は何をやっているのか、どんな作業をしているのかを記載する書類。
・補助事業計画書とは、補助金制度を利用して何をやりたいのか、そして支援されたことによって企業向上につながるのかを記載する書類。
それぞれの書類を作成するには、ハンドメイド起業のためのコンセプトなどが必要になってきます。
自分の会社で提供するサービスや商品の強みをアピールし、支援してもらえば利益が上昇できる明確な理由を考えてから申請しましょう。
難しい書類作成に慣れていない場合は、商工会議所や専門家に相談するのがおすすめです。
アドバイスを受けながら計画を立てていく方法もありです。
申請方法
小規模事業者持続化補助金を活用しようという気になれましたら早速申請しに行きましょう。
小規模事業者持続化補助金は、全国商工会連合会が取り扱っており、応募期間などはホームページにて問い合わせてみてください。
申し込むまでの流れは以下になります。
①創業計画書を作成する。新開発やサービスの強みをアピールする書類を作成します。
②最寄りの商工会議所に行き、創業計画書を提出する。その際に商工会の印鑑をもらいます。
印鑑は当日でもらえないため、申込期限2週間前までには提出します。
③補助金事務局に申請し、審査結果を待ちます。
④約2ヶ月後に結果通知が届きます。
⑤合格すれば、補助金が支給されるまでの期間までに新開発などを取り組み事業を完了させます。
⑥事業を完了後、かかった費用の領収書や請求書と報告書を提出します。
⑦約半年後に補助金が支給されます。
以上が小規模事業者持続化補助金の申請する流れになりますが、補助金を活用する際にいくつか注意点があります。
補助金はいつでも申請できるわけでなく、募集が始まってから申請が可能で、必要書類や条件が満たしていても必ず支給されるとは限りません。
補助金は「お金が貰える」と言うより「かかった費用が戻ってくる」制度で、すぐに補助金を受け取ることは不可能なため、今すぐ支援してほしい人には不向きです。
ものづくり補助金とは?
向上を目指している中小企業が、これまでにない良いサービスを開発したり試作品を作ったり、生産プロセスの改善の際にかかる費用を一部補助してくれる制度です。
物を作って企業を良くしようとする事業主には、ものづくり補助金がおすすめです。
ものづくり補助金には3種類ある
ものづくり補助金には3種類あり、以下になります。
①一般型
機械を装置、技術を導入、専門家、運搬の際にかかる費用を補助します。新開発の際に必要な設備の投資することが必要です。
・上限額は、1,000万円です。
・条件は、経営を向上のために革新的なものづくりを目指す意思がある会社、サービス開発や商業など。
②小規模型
機械を装置、技術を導入、専門家、運搬、原材料の準備、外注加工、知的財産権等関連、委託、クラウドを利用する際にかかる費用の一部を補助します。
こちらは設備投資していなくても利用できます。
・上限額は、500万円です。
・条件は、中小企業者などが経営を向上のために革新的なものづくりを目指す意思がある会社、サービス開発や商業など。
③高度生産性向上型
機械を装置、技術を導入、専門家、運搬の際にかかる費用を補助します。最新モデルの設備投資が必要です。
・上限額は、3,000万円です。
・条件は、中小企業者が第四次産業命のために、IOT・ビッグデータ・AI・ロボットを活用し、経営を向上して革新的なものづくりを目指す意思がある会社、サービス開発や商業など。
それぞれの大きな違いは上限額と、物を作る際の設備の違いです。
条件は全て、経営を向上する意思があるか、向上させるための新開発計画は立っているかです。
設備投資が必要なのは一般型と高度生産性向上型。
小規模型の対象費用は機械を装置、技術を導入、専門家、運搬の他に、原材料の準備、外注加工、知的財産権等関連、委託、クラウドを利用する際の費用も対象になります。
申請方法
ものづくり補助金の申込の流れは、小規模事業者持続化補助金や他の補助金制度とほぼ同じです。
ただし、最寄りの商工会議所によって流れが多少異なる場合もあるため注意してください。
ものづくり補助金を申請する際には、いくつか書類が必要です。
・認定支援機関を国が確認した証明になる確認書
・創業計画書
・事業の証明となる書類(確定申告書や登記事項証明書など)
・ものづくり補助金の期限以降でも有効で、設備価格が分かる書類(カタログや見積書など)
以上が必要書類になります。
注意点
ものづくり補助金を活用し、支援されるにはいくつか注意点があります。
細かく忘れがちなルールなので、活用する際は以下のことをメモしたりして覚えておきましょう。
・補助金の支給が決まった後に支払う経費が補助の対象。
・支給が決まってから5年間の事業報告をしなければならない。
・利益が出たら補助金を戻し入れする。
・販売促進が目的のホームページや広告作成の費用は対象外。
・ルータ使用料、通信料は対象ですがパソコンや携帯などの本体費用は対象外。
・機械装置以外の費用は、500万円までが上限額です。
補助金の審査が落ちても再応募できる?
必要書類や条件などをきちんと満たしたにも関わらず、審査で落ちてしまう場合もあります。
この場合、補助金は支給されません。
ですが、それで終わりというわけではなく、審査で落ちてもまた次回に再度補助金を応募することは可能です。
中には2~3回以上連続で応募する人もいます。
ただし、前と同じ経営向上の計画は対象外になります。
初めて申請する事業主を優先的に採用していくため、何度も落ちた人が採用される可能性は低いです。
でも可能性はゼロではないため、審査通らないかもしれないけど一応また応募してみたり、諦めずにまた挑戦してみるのも良いと思います。
まとめ
以上、ハンドメイド起業におすすめの小規模事業者持続化補助金とものづくり補助金について紹介しました。
ハンドメイド作品の販売宣伝、ハンドメイド教室などを行う場合は小規模事業者持続化補助金がおすすめです。
ものづくり補助金は、新技術を導入して新たなサービスや作品の開発を行い、経営を向上したい中小企業向けの補助金制度です。
分からないところがあれば、小規模事業者持続化補助金の場合は商工会議所に、ものづくり補助金の場合は全国商工会連合会に問い合わせれば助言されながら計画を立てることができます。
補助金制度って普段の日常では聞きなれないし、難しいと感じた人も多いと思います。
ですが、これから起業しようと考えている人にとって補助金制度は重要なものになってくるため、これを機に自分に合う補助金制度をチェックしていただければ幸いです。