誰もが利用している銀行口座ですが、初めて口座を開いたのはどんなきっかけでしたか?
お年玉やアルバイトを始めたとき、スマホを利用する際のネット銀行だったという方もいるでしょう。
金融機関は多岐に渡って数多くの種類が存在しています。
銀行、信用銀行、ネット銀行、ゆうちょ銀行、地方銀行などの種類がありますが、その違いをしっかりと理解していますか?
銀行は、いわば自身の資産を預けておく大事な存在となり、銀行の違いによって上手に使い分けていくことが必要となります。
そこで、こちらの記事では、銀行の上手に使い分ける方法を解説しながら、銀行の種類について詳しく説明していきます。
銀行の使い分けと、金融機関の種類の違いがわかる記事となっています。
INDEX
利用する金融機関は2つに絞って使い分ける
ご自身が所有している銀行口座は、いくつお持ちですか?
もしも、1箇所だけしか口座を開設していないのならば、キャッシュカードを紛失したり、暗証番号を忘れたり、銀行がふいに休業になった時に使用できない可能性が高くなってしまいます。
複数の銀行口座を所有していれば、このような事態は回避できますが、数多くの金融機関の口座を持ちすぎることで、管理ができなくなる危険が生じてくるでしょう。
また、金融機関の口座は口座残高が多くなるほど、ATMの手数料無料のサービスや金利の優遇が利用できるように設定している銀行が少くありません。
このようなメリットを上手に利用するためには、口座残高を多くする一方で、使用できなくなるリスクを低く抑えることが大切です。
銀行口座を上手に活用するためには、2つの口座に絞って使い分けることが得策となります。
生活用と貯蓄用の口座に分ける方法
金融機関で口座を上手に活用するためには、2つの口座を持つことでメリットが生まれることがわかりましたが、その使い方にもポイントがあります。
それは、2つの口座を、生活費として利用する口座と、貯蓄用の口座に分けることです。
「生活費用の口座」は使いやすさを重視し、水道光熱費やクレジットカードの引き落とし、給与振込に利用します。
通帳記入していくだけで、家計簿の役割も果たすことができます。
「貯蓄用の口座」は金利を重視してください。
給与などの収入時に一定金額を「貯蓄用の口座」に移動しておくと、計画的な貯蓄は自然に行われるようになります。
貯蓄ができないという方は、この方法を利用して貯蓄を増やしていくとよいでしょう。
6つの金融機関の特徴を確認
金融機関には、いくつかの種類がありますが、基本的には6つの金融機関に分けられることができます。
知名度が高く安心感の高いメガバンクを始めとして、地方銀行、ネット銀行、ゆうちょ銀行、信託銀行、JAバンクです。
これらの金融機関を選ぶことになりますが、まずはそれぞれの特徴を把握しておいてください。
次に、メガバンク、地方銀行、ネット銀行、ゆうちょ銀行、信託銀行、JAバンクの6つの金融機関について、詳しく解説していきます。
(1)安心度が高いメガバンク(都市銀行)
◆生活費用の口座向け
全国各地で銀行業務を行っているメガバンクの口座は、生活費を管理する口座として向いています。
給与の振込に利用している方も多く、ネームバリューと安心感のある銀行口座です。
もしも、給与の振込口座に指定しているのなら、都市銀行を「生活費用の口座」として活用すると便利です。
「貯蓄用の口座」としては、金利が低くのでおすすめではありませんが、ATMが無料となるサービスや手数料優遇サービスを上手に活用すれば「生活費用の口座」として、問題なく安心して利用できます。
4大メガバンク
大手都市銀行は、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行があり、4大バンクと呼ばれています。
◆三菱UFJ銀行
◆三井住友銀行
◆みずほ銀行
◆りそな銀行
(2)地域密着型のサービスが受けられる地方銀行
◆生活費用の口座向け
地方銀行の口座も、都市銀行と同様に「生活費用の口座」としてお金を管理するのに向いている口座です。
地方銀行は、地方都市に本店を構えており、地域に密着しているサービスを提供してくれます。
また、地域の中小企業、個人商店などと取引を行い資金調達として融資を行う場合もあります。
地域に密着しているので、学校やPTA会費の引き落とし口座に指定されていたり、地元商店や中小企業などからの給与の振込先として指定されています。
地方銀行の優遇サービス
地方銀行の特徴として上げられるのは、独自で設けている金利優遇サービスやキャンペーンです。
時期によって優遇される期間を設けていることがありますので、地方銀行で口座を開設するのなら、キャンペーン期間中などが狙い目となります。
4月からの年度かわりの時期には、口座開設をする方達をターゲットにサービスやキャンペーンを実施していることがあるので、こまめにチェックしておくとよいでしょう。
(3)貯蓄もOK!使い勝手のいいネット銀行
◆貯蓄用の口座向け
ネット銀行は、メガバンクや地方銀行よりも金利が高めなので「貯蓄用の口座」として適しています。
もしもメガバンクで普通預金をした場合、金利は0.001%、定期預金でも0.01%(2019年3月現在)となりますが、ネット銀行の普通預金であれば、金利は0.1%です。
その差は、なんと100倍にものぼってしまうのです。
【メガバンク】
普通預金の金利:0.001%
定期預金の金利:0.01%
【ネット銀行】
普通預金の金利:0.1%
自動入金サービスを利用
「貯蓄用の口座」としてネット銀行を利用するのならば、キャッシュカードでは引き出さないようにして、給与振込みを行っている口座から一定額の自動入金サービスを利用するとよいでしょう。
各ネット銀行によって、自動入金サービスの名前が異なっていますので、ご注意ください。
◆住信SBI銀行・じぶん銀行では「定額自動入金サービス」
◆ソニー銀行では「おまかせ入金サービス」
利用者が増加しているネット銀行
ネット銀行は、以前ではメジャーではありませんでしがが、最近になってネット銀行を利用する人が増え始めました。
スマホからでも口座開設が行われ、コンビニやATMで引き出せるのがメリットとなりますので、昼間に銀行へ行けない人に便利に利用されています。
(4)日本全国にあるゆうちょ銀行
◆生活費用の口座向け
ゆうちょ銀行は、2007年に郵政民営化によって設けられた日本最大の銀行です。
銀行がなくても郵便局があるという地域は多く、「生活費用の口座」としてお金の管理に向いている特徴を持ち、駅やショッピングセンター、役所、さらにはATMも設置され利便性も兼ね備えています。
また、他の銀行の窓口営業時間は15時となっていますが、ゆうちょ銀行の16時と1時間長い営業時間となっています。
ゆうちょ銀行は、郵便局時代の商品名や口座番号が残っており、他の銀行とは違った印象を受けるかも知れません。
【商品名】
他の銀行の場合:普通預金、定期預金
ゆうちょ銀行の場合:普通貯金、定期貯金
(5)信託業務がプラスされた信託銀行
◆裕福層に向いている
信託銀行には馴染みのない方も多いと思いますが、信託銀行は通常の銀行業務に加えて、信託業務を行っている銀行です。
銀行の行っている業務は、預金、融資、為替となり、普通預金や定期預金でお金を預かり、預かったお金で融資に回して、金利を得ることで収益を上げています。
また、振込や振替などの決済業務となる為替も行われています。
このような銀行三大業務の他に、信託銀行は信託業務を行っています。
信託業務は、個人や法人などから委託を受け、株や債券、有価証券、土地、不動産などのお金や資産を管理・運営することです。
それらに加えて、遺言書の保管、遺言書の執行、相続に関連した業務も併営業務として、行っています。
信託銀行に関しては、生活費を管理するのではなく、資産活用を相談する際に利用できる銀行だと覚えておきましょう。
(6)農業協同組合のJAバンク
◆生活費用の口座向け
農業協同組合は農家生活を前提としたサービスを提供してくれる「生活費用の口座」向けの金融機関です。
農家となる正組合員と家族が主な客層ですが、他の方でもJAバンクの貯金、ローンなどを活用することができます。
また、各地域にあるJAバンクは、独立採算制となっていますので、金利などを確認し、他の銀行よりも有利な条件ならば利用するというのも、ひとつの方法となるのではないでしょうか?
JAバンクの特徴
JAバンクは、金融だけではなく農家に特化した業務も行っています。
農家が生産した農産物の販売を始めとして、農家に肥料、農業機関を売る、燃料(ガソリン)の供給など、さまざまな角度から農家の人達を支えています。
これらの代金の決済は、JAバンクの口座から行えるようになっており、農家の方々にとって便利な仕組みが行き渡っているのが、JAバンクの特徴です。
『JA=農業協同組合は、相互扶助の精神のもとに農家の営農と生活を守り高め、よりよい社会を築くことを目的に組織された協同組合です(JAインターネットサイトより)』
まとめ
多岐にわたり数多く存在している金融機関ですが、上手に活用するためには2つの銀行口座を賢く使い分けることがポイントとなってきます。
「1つしか持っていない」「たくさんの銀行口座がある」というのなら、「生活費用の口座」と「貯蓄用の口座」に分けて使ってみるとよいでしょう。
また、金融機関も数多くあり「どの金融機関に預けていいのか?」と迷うことも多いと思いますが、「生活費用の口座」としては、メガバンク(都市銀行)、地方銀行、ゆうちょ銀行、JAバンクが向いています。
「貯蓄用の口座」では、金利が高いネット銀行がおすすめとなります。
また、ネット銀行で自動入金サービスを利用すれば、定期的に貯蓄を増やしていくこともできるようになるでしょう。
金融機関を上手に利用して、生活費と貯蓄の管理を滞りなく行ってください。