学生起業家の9つの資金調達法と在学中に起業するメリットデメリット

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資金調達 学生

以前は学生起業家というと珍しい存在のように扱われていましたが、近年では在学中に起業する学生起業家が増えているということはご存知でしょうか。しかも、ただ学生起業家が増えているだけでなく、そんな学生起業家をバックアップする存在もいくつも登場してきているのです。

とはいえ、学生のうちに起業するのは簡単ではありません。学生起業にはメリットもありますが、デメリットもいくつか存在しています。その中でも最も悩む人が多く、現実的な問題として立ちはだかるのが資金調達の問題です。

学生のうちは社会的信用もありませんし、まだ資金的に頼る事ができる伝手が少ないことから一体どのようにして資金を集めたらいいのかと頭を抱えてしまっている学生も多いようです。そこでまずは、起業のために、そして事業を展開していくために欠かすことが出来ない資金調達の方法について考えてみましょう。

この記事では学生起業家の9つの資金調達方法と、学生のうちに起業するメリットとデメリットについて詳しく解説していきたいと思います。学生の起業には困難もつきものですが、その困難に立ち向かい起業に挑戦するだけのメリットも数多く存在しています。「起業したい!」そんな普通に強く思っている学生さんは是非この記事を参考にしてみてください。

学生起業ならではの強みもある

資金調達が難しいことや学業との両立をしなければならないなど、学生起業には学生ならではの苦労もつきものですが、学生起業ならではの強みも存在しています。

  • 創業費用を抑えられる
  • 低コストでビジネスの勉強が出来る
  • リサーチがしやすい

学生起業の場合、大学の施設を利用する事ができるということも大きな強みです。また、学生同士で創業メンバーを募れば人件費も抑えることが出来るなど、創業にかかる費用を抑えることが出来ます。優秀な人材を低コストで集められるというのはとても魅力的な強みと言えるでしょう。

ベンチャーキャピタルや投資家は将来有望なベンチャー企業・スタートアップ企業の発掘に目を光らせています。学生ならば社会人より低コストで学生向けの起業プログラムや起業講座を受けることが出来ますし、起業家と話す機会を設けている大学もあります。

学生ならではのネットワークを活かしてリサーチすることが出来るというのも学生起業の強みの一つです。開発したサービスは実際に使用してもらい、フィードバックを得る必要がありますが学内なら費用をかけずにこれらを集めることが出来ます。許可さえ通れば大規模な調査が可能となる場合もあります。

学生起業家の9つの資金調達方法

学生起業家が資金調達するための方法には一体どのような方法があるでしょうか?ここからは1つ1つ詳しく解説していきたいと思います。

1つの方法だけでなく複数の方法を併用して資金集めを行うことも大切です。学生ならでは強みやメリットを活かしつつ、資金調達を行っていきましょう。

1:自己資金

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最も基本的かつ非常に大切となるのが自己資金、つまり自分でアルバイトなどをしてコツコツ貯めたお金のことです。とにかく稼げるアルバイトをしてお金を稼ぐのもいいかもしれませんが、起業する予定の分野と関連したアルバイトを行うのも新しい知識を身につけることに繋がるのでオススメです。

自己資金は学生起業に限らず重要なもので、例えば金融機関から融資を受けたいと思った時も自己資金が無い場合といくらかの自己資金がある場合では審査に通る可能性や融資可能金額が変化します。自己資金が全く無いという場合には融資を受けることはほぼ不可能でしょう。

自己資金があるということはつまり、事業に向けて計画しお金を貯めてきたということです。この時点でどの程度事業に思い入れがあるのか、そして計画性があるのかということを見られています。

ただし、アルバイトのし過ぎで学生の本分の学業が疎かになってしまっては意味がありません。ある程度融通がきくところで働く、在宅ワークやパソコンやスマホがあれば出来る仕事を選ぶなど工夫しながら自己資金を貯めていきましょう。

2:補助金・助成金

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国、自治体、公的機関による補助金や助成金は融資ではないため、返済義務がないという大きなメリットがあります。

ただし、補助金や助成金は申し込みが多いだけでなく一定の条件を満たさないことには受けることが出来ません。申請手続きも複雑で、事務作業に長い時間が必要になったりと、補助金・助成金による資金確保は簡単なものではないため、他の資金調達と並行して行うようにする必要があります。

実際に補助や助成を受けることが出来れば地域や行政からの信用度は上がるため、条件を満たし受けられる可能性があるようならば積極的に申し込むようにするといいでしょう。

3:クラウドファンディング

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クラウドファンディングによる資金調達が一般化してきています。インターネット上で自社事業のPRを行い、共感してくれた不特定多数の人たちから少額の寄付を募るクラウドファンディングは審査も必要ないため手軽に始めることが出来る資金調達方法です。

クラウドファンディングは事業を上手くアピールすることが出来れば瞬く間に高額の資金調達が可能となる可能性もありますが、プレゼンが上手く出来なければ目標金額に達することなく失敗してしまったり、資金調達までに時間がかかりすぎてしまうこともあります。また、目標金額に達した場合でもその資金が手元に届き、実際に運用することが出来る様になるまでは一定期間がかかります。

しかし、クラウドファンディングで目標金額に達することが出来ず、不成立となった場合は資金は出資者に全額返金となるためせっかくプレゼンを行っても資金を1円も得られない可能性もあります。

4:ベンチャーキャピタル(シードアクセラレーター)から出資を受ける

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ベンチャー企業やスタートアップ企業へ投資を行っているベンチャーキャピタル(VC)の中にはシードアクセラレーターやインキュベーターと言って、起業家や創業期の企業に対しての支援を行っているVCがいますが、シードアクセラレーターやインキュベーターの中には学生起業家への出資を行っているところも存在しています。

例えば、白猫プロジェクトなどのソシャゲで知られるコロプラのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の「コロプラネクスト」は「コロプラネクスト1号投資事業有限責任組合」という学生起業家の支援に特化したファンドを設立しています。

このような形で出資を受けるメリットはただ資金が得られるだけでなく、会社の設立を支援してもらうことが出来たり、経験豊富な経営者や起業家からのアドバイス、オフィスや勉強会、面談、リソースの紹介や提供を受けられるなど数多くのメリットがあります。ビジネスの本格始動のための人脈を広げることにも繋がります。

5:エンジェル投資家から出資を受ける

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ベンチャーキャピタルからではなく、エンジェル投資家と呼ばれるベンチャー企業・スタートアップ企業を支援する投資家から出資を受けるという方法もあります。エンジェル投資家の場合、ベンチャーキャピタルに比べると得られる資金は少なくなりますが、学生起業の資金としては十分なものと言えるのではないでしょうか。

複数の投資家から資金を募って立ち上げたファンドであるベンチャーキャピタルは投資家に利益を還元する必要があるため、確実に利益を得なければいけません。そのため審査が厳しくなったり、経営についてかなり口出しをされる可能性もあります。

しかしエンジェル投資家の場合、投資は個人で行いますから自由に資金を運用することが出来ます。自分が惚れ込んだ起業家・経営者やアイディアに対して出資するという人が多く、人にもよりますが事業に対しての口出しはあまりせずにアドバイス程度という場合も少なくないようです。

6:ビジネスコンテストで賞金を獲得する

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有名なビジネスコンテストや学生向けのビジネスコンテストにエントリーし、優勝賞金を得るという方法もあります。優勝賞金は返済の必要もなく、もし優勝出来なかったとしてもベンチャーキャピタルや投資家の目に止まれば声がかかるかもしれません。

「このビジネスは成功する」というイメージを持ってもらうためにはこれから着手するビジネスより、既に進めているビジネスで、実績やデータがある方が効果的です。

なお、学生向けビジネスコンテストの場合、受賞出来る可能性も高まりますが賞金は少額となるケースも少なくありません。ビジネスコンテストに参加する際には参加者の層や知名度、賞金金額など詳細を確認してからエントリーするようにしましょう。

7:融資を受ける

資金調達 学生

学生起業家の融資というと、現実的なのが「日本政策金融公庫」や「自治体の融資制度」を利用するということです。ただし融資の場合、条件や審査は厳しくなるため学生起業家がこれらの審査に通ることは非常に難しいというのが事実でしょう。

審査のポイントとしては融資金額の3分の1以上の自己資金があるかという点や、継続的な収入があるのかという点が見られます。

8:家族・知人に借りる

資金調達 学生

家族や親戚、知人に経済的余裕があれば資金を借りる、提供してもらうという方法もあります。

ただしこの方法は相手が自分の事業を応援してくれるという意思がある、資金提供出来るだけの余裕がある場合のみ可能となるだけでなく、後々トラブルにならないように契約書の作成やきちんと返済するなど注意も必要です。

また、金額によっては贈与税の対象となることもありますので、税制面の手続きについても確かめておく必要があります。

9:資金調達の必要がない事業を選ぶ

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どうしても資金調達が難しい場合、資金調達の必要がない事業を選んで起業する、もしくは自己資金だけで可能な事業にするというのも一つの手です。

パソコン1つあればどこでも行うことが出来るプログラミング、Web製作、ライティングを始める。曜日を決め、限られた日だけ店舗を借りてお店を開くなど、副業のようなスモールビジネスならば資金をかけずに立ち上げることも可能です。

続けることでビジネスについて勉強することも出来るし、成功すればビジネスとして安定収入を得たり、事業を拡大することが出来るかもしれません。そのまま事業拡大するもよし、本当にやりたい事業の足がかりにするもよしです。

ただし、出資元に返済する責任もリスクも無いためモチベーションを継続させにくいというデメリットもあります。

在学中に起業するメリット・デメリット

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学生起業にはメリットもあればデメリットもあります。自分の行いたい事業は本当に在学中に起業する方がいいのか?自分の置かれた状況を考えるとどうなのか?など、是非メリットとデメリットを参考にしてみてください。

メリット

在学中の起業にはこんなメリットがあります。

  • 学校を拠点に出来るためコスト削減になる
  • 失敗するリスクが低い
  • 事業に割ける時間が多い
  • 支援を受けやすい
  • 人材を集めやすい

社会人になってからの場合、創業メンバーが集まる場所やパソコンなどの設備確保にもコストがかかります。しかしながら在学中に起業すれば学校の設備を利用することが出来るため、コストを削減出来ます。開発したサービスを学内で利用してもらい、意見や感想を聞くことも可能です。

また、社会人の場合は仕事の合間にビジネスを進めなければいけませんが、学生の場合は事業に失敗しても新卒として就職出来るため背負うリスクも低く、事業のために時間を割き、全力を注ぐ事ができます。

学生起業家は増えてきたとはいえ、非常に話題性があります。事業内容が興味を引くものであれば学生起業家という話題性も手伝って支援者が現れるかもしれません。また、学生を専門とした起業プログラムやコンテストも存在しているため、そのような場を利用して支援を受けることも出来ます。

そして、学生起業の大きなメリットと言えるのが優秀な人材を集める事ができるということではないでしょうか。学内を見回してみれば、特定の分野だけでなく様々な分野に長けた人材が沢山いるはずです。自分に足りない知識やノウハウを持っている優秀な学生を仲間に引き入れていけば、起業もスムーズに行うことが出来るでしょう。

デメリット

在学中にはデメリットも存在しています。

  • 資金調達が困難
  • 学業と両立する必要がある
  • 期限が限られる場合もある

まずはこの記事でもご紹介してきたように、資金調達が困難であるという点です。社会的信用が低い学生の場合、銀行融資によって多額の資金を得ることはほぼ不可能です。

学生起業家の場合、事業が軌道に乗るのは嬉しいことですが、業務が増えれば学業が疎かになってしまう可能性も考えられます。どのようにして学業と両立させていくのか、一度立ち止まって考える時間を作ることも大切です。

卒業後もその事業を続けていくのか、それとも就職するのかというのは学生起業ならではの悩みではないでしょうか。期限を設定して起業に集中出来るということは学生起業の強みでもありますが、卒業時には悩むことになるかもしれません。

まとめ

学生起業には困難もありますが、学生ならではの強みやメリットも数多く存在しています。何にせよ学生でいられる期間は限られるため、起業を真剣に考えているならば自分の考える事業には一体いくら必要なのか、まずは起業のための資金計画を立て、早めに資金調達に取り掛かるようにしましょう。

資金調達では、実際に運用出来る資金として手元に入るまでに時間がかかることが少なくありません。融資実行まで1ヶ月以上かかる方法もあるため、計画的に行っていくようにしましょう。

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