個人事業主が知っておくべき9つの資金調達方法とメリットデメリット

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資金調達 個人事業主

自ら事業を行ってお金を稼ぐという個人事業主や自営業者。会社に属す必要はないため、自分のペースで働くことが出来たりというメリットもありますが、法人ではないため資金調達のハードルはかなり高くなります。

しかしながらもちろん、安定した経営を続けるためには資金が必要です。枯渇して事業が回らなくなってしまったという事にならないように、資金調達先はしっかりと確保しておかなくてはなりません。

そこでこの記事では、個人事業主や自営業者の方に是非覚えておいてほしい資金調達方法をまとめてご紹介していきたいと思います。法人が利用出来る資金調達方法と、個人事業主が利用出来る資金調達方法には違いがあるのです。

個人事業主にオススメな9つの資金調達方法とメリット・デメリット

それでは早速、個人事業主にオススメしたい9つの資金調達をご紹介していきたいと思います。

資金調達方法だけでなくそれぞれのメリットやデメリットについても詳しく解説していきますので、資金調達方法を探している、これから起業を考えているという個人事業主や自営業者の方は参考にしてみてください。

個人事業主の資金調達方法その1「日本政策金融公庫」

個人事業主の資金調達方法といえば、まず一番に考えられるのがこの「日本政策金融公庫」からの借り入れではないでしょうか。

国が100%出資を行っている政府系金融機関である日本政策金融公庫は国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫が合併し、2008年に出来ました。

個人事業主や零細企業に対して、民間の金融機関は積極的に融資を行ってはくれません。日本政策金融公庫はそんな個人事業主や零細企業への融資に力を入れているため、他の金融機関に融資を断られてしまった方でも借り入れ出来るというメリットがあるのです。金利も比較的低金利です。

また、日本政策金融公庫から融資を受けることは信用度を高めることにもなります。そのため、次回資金が必要になった時に他の金融機関から追加融資を受けやすくなるのです。このように様々なメリットがあるため、個人事業主の方が資金調達を行う時にはまずはこの日本政策金融公庫からの融資を検討するのがオススメです。

創業したばかりの個人事業主なら「新創業融資制度」を利用しましょう。無保証・無担保で一定額の融資を受けることが可能です。(新しく事業を始める方、創業後2期間を終えていない方)

【メリット】

・借りやすい
・低金利
・保証人無し
・担保不要
・信用度が上がり次の資金調達に繋げられる
・5年以上借りることが可能

【デメリット】

・必要書類が多い
・個人の場合審査が厳しい
・新創業融資制度の場合、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が必要

個人事業主の資金調達方法その2「信用金庫や信用組合」

基本的に個人事業主に融資してくれる民間の金融機関は少ないですが、信用金庫や信用組合は個人事業主などのごく小さな事業体をサポートすることに力を入れています。

銀行は営利第一主義ですが、信用金庫や信用組合は非営利法人であり、利益よりも地域を発展させることを目的としています。信用金庫と信用組合の違いは、信用金庫の根拠法は「信用金庫」であるのに対し、信用組合の根拠法は「中小企業協同組合法」「協同組合による金融事業に関する法律」であるところです。

しかし、借りることが出来るのは創業してから一定期間経過した場合で、更に金利も少し高めに設定されています。

個人事業主の資金調達方法として一番オススメなのは日本政策金融公庫からの借り入れですが、日本政策金融公庫で融資を受けられなかった方も信用金庫や信用組合では融資を受けることが出来たというケースもあるため、日本政策金融公庫に融資を断れてしまった場合には選択肢の一つとして考えておくといいでしょう。

【メリット】

・日本政策金融公庫に断られてしまった場合でも借り入れ出来る可能性がある

【デメリット】

・日本政策金融公庫に比べると金利が高い
・借りるまでに時間がかかる

個人事業主の資金調達方法その3「信用保証協会の保証付き融資」

信用保証協会とは、保証料を一定額支払うことで、万が一事業者が借り入れ金の支払いが不可能になった場合、代わりに返済を行うと保証する組織のことです。

貸し倒れリスクの大きい零細企業などに対して、銀行は貸し渋りしてきました。しかしそれでは経済がいつまで経っても良くならないということで、公的機関がこのようにして間に入り、信用力の低い零細企業や個人事業主でも融資を受けやすくしているのです。

個人事業主や中小企業のための機関である信用保証協会では利用のために資本金や従業員数の上限があり、常時使用する従業員数が該当すれば融資の対象となります。信用保証協会の保証付き融資を受ける際には、信用保証協会ではなく融資を受ける金融機関で融資の申込みを行います。

【メリット】

・低金利
・他で融資を断られても借りられる可能性がある

【デメリット】

・信用保証料がかかる
・資金を調達するまでに時間がかかる
・日本政策金融公庫に比べると審査が厳しい。

個人事業主の資金調達方法その4「クラウドファンディング」

良く耳にするようになったクラウドファンディングも、個人事業主の資金調達方法の一つです。インターネット上で不特定多数の人々や組織から出資を受けるという方法のクラウドファンディングでは、個人事業主だろうが個人だろうが、法人だろうが全く関係ありません。

  • 事業内容は魅力的か
  • 出資した人に対して、どんな形で還元するのか

重視されるのは主に以上の2つのポイントです。大企業がクラウドファンディングと行ったとしても、集める資金を使う事業内容が魅力的でなければ資金は集まらないでしょう。

逆に言えば、全くの無名だったとしても事業内容が魅力的で、出資した人へのリターンが魅力的なものであれば「この人に投資してみたら面白そうだな」と出資してもらうことができ、資金調達を行う事ができるのです。

集めた資金が課税対象になったり、サービスを提供しているサイトに手数料を払わなくてはいけない場合もありますが、このような支出を埋め合わせるような補助金や助成金もあります。

【メリット】

・事業内容によっては多くの資金を調達出来る
・宣伝になる
・誰でも手軽に行うことが出来る

【デメリット】

・事業内容が魅力的でなければ資金が集まらない
・いくら集まるのかがわからない
・資金を手にするまでに時間がかかる

個人事業主の資金調達方法その5「ビジネスローン」

ビジネスローンとは、事業者のみを対象とした金融商品のことです。金利は高く設定されているものの、その分、審査が通りやすくなっています。中には個人事業主限定のビジネスローンも多くあります。

民間の金融機関、信販会社、専門業者の他、ノンバンク(銀行以外の金融機関で、預金は受け入れずお金を貸すなどに特化した金融機関)系企業も取り扱っています。

借り入れ上限額は500万円前後で、普通の融資に比べれば上限額は低くなるもの、限度額の範囲内ならば何度でも利用することができ、更に保証人も担保も不要です。公的な融資制度と比較するとやはり金利は高くなり、5~18%ほどが相場です。他の方法に比べると比較的簡単に借り入れ出来る方法ですが、慎重に検討してから利用することをおすすめします。

【メリット】

・最短で即日融資が可能
・審査が通りやすい
・限度額の範囲内なら何度でも利用可能
・コンビニのATMで借り入れや返済が可能

【デメリット】

・金利が高い
・借り入れ上限額が低い
・返済期間が短い

個人事業主の資金調達方法その6「補助金・助成金」

融資とは異なりますが、オススメしたいのが国や自治体から給付される補助金や助成金です。これらは融資ではないため、基本的に返済する必要がないからです。ただし、基本的には収入扱いとなるため、課税対象になるということに注意が必要です。

個人事業主が利用出来る補助金や助成金は地域によっても異なりますが、応募者が多い制度の場合、審査の競争率は高くなる事が考えられます。ちなみに、補助金と助成金では以下のような違いがあります。

  • 補助金…申請企業の中で審査を行い支給対象を決定する
  • 助成金…受給要件を満たせば募集件数内で誰でも受け取り可能

補助金を受ける事ができるかは審査に受かるかどうかがカギとなりますが、受かれば事業内容に適した資金を調達することが可能です。

国の経済を活性化させることを目的として創業時の経費の一部を補助するという「創業補助金(地域創造的起業補助金)」や、個人事業主のような小さな事業者の販路を開拓するなどの取り組みを支援することを目的とした「小規模事業者持続化補助金」などがあります。

この他にも、各自治体が行っている独自の補助金や助成金などもあるため、まずは一度全て確認してみるのをオススメします。

【メリット】

・基本的に返済の必要がない

【デメリット】

・審査に落ちる可能性がある
・必要書類が多い
・資金を手にするまでに時間がかかる

個人事業主の資金調達方法その7「ファクタリング」

まだそこまでメジャーな資金調達方法ではないものの、よく名前が聞かれるようになってきた「ファクタリング」。ファクタリングとは、売掛債権をファクタリング業者に買い取ってもらい、早期資金化するという資金調達方法のことです。

企業と企業のやり取りの場合、取引の度にお金のやり取りをするのは手間がかかります。だから例えば「月末締め翌月末払い」という形で取引を行う訳ですが、この場合、サービスや商品を提供した時の代金は翌月の末日まで入金されません。

会社としての儲けがあっても、使える資金という形で手元にお金がないのは非常に困りますよね。そんな時に利用されるのがファクタリングです。ファクタリングは融資のように金利はかかりませんが、ファクタリング業者に手数料を支払う必要があります。

ファクタリングには2社間ファクタリング、3社間ファクタリングがありますが、個人事業主が利用可能なのは3社間ファクタリングのみであり、ファクタリングを行う前には売掛先に債権譲渡の承諾を貰わなくてはいけません。

売掛先にファクタリングを利用することを知られることで「ファクタリングをしなければいけないほど資金繰りに苦しんでいるのか」と思われてしまう可能性もあります。

【メリット】

・最短即日で資金調達が可能
・審査が通りやすい

【デメリット】

・ファクタリング手数料がかかる
・売掛先に承諾を貰う必要があり、マイナスイメージを与える可能性がある

個人事業主の資金調達方法その8「個人向けカードローン」

個人向けのカードローンは、その名の通り個人向けのキャッシングサービスであり、基本的に事業資金として使うことは出来ません。

しかしながら、プロミスなどの消費者金融の個人向けのカードローンの場合、商品内容に下記のように記載されている場合があります。

生計費に限ります。
(ただし、個人事業主の方は、生計費および事業費に限ります)

出典元:プロミス フリーキャッシング

つまり、個人事業主ならば事業資金に使ってもいいということです。今はこのような内容になっているところも増えているので、どうしても…という時には個人向けのカードローンを選択肢に入れてもいいかもしれません。ただし、金利は高くなります。

【メリット】

・最短で即日融資が可能
・審査が通りやすい
・限度額の範囲内なら何度でも利用可能
・コンビニのATMで借り入れや返済が可能

【デメリット】

・金利が高い
・事業資金として使えるカードローンが少ない

個人事業主の資金調達方法その9「家族や親戚、友人」

個人事業主の場合、法人以上に金融機関から融資を受けることは難しいです。一番オススメしたい資金調達方法である日本政策金融公庫も審査があるため、融資を受けられない可能性があります。

とはいえカードローンは金利も高い…そんな時に頭に浮かぶのが家族や親戚、友人や知人ではないでしょうか?

家族や親戚や友人たちからお金を借りるのに審査は必要ありませんし、無金利で借りられる可能性もあります。また、返済期間についても余裕を持てるかもしれません。

しかしだからと言って安易な気持ちでお金を借りると、人間関係がぶち壊しになってしまう可能性もあります。出来ることなら他の方法で資金調達を行うのがいいでしょう。

【メリット】

・信頼関係が築けていれば借りられる可能性が高まる
・審査が必要ない
・無金利で借りられる可能性もある

【デメリット】

・関係に亀裂が入る
・トラブルになる可能性がある
・返済出来なかった場合、絶縁や裁判沙汰になる可能性がある

まとめ

個人事業主でも、こんなに沢山の資金調達方法があります。しかしながらどんな方法でもとにかく資金調達出来ればいいというわけではなく、お金を借りるということにはそれ相応のリスクがあるということを忘れてはいけません。

資金調達は一度で終わりではありません。事業拡大を図るならばその時にも多額の資金が必要になるでしょうし、急遽資金が必要になるということも考えられます。だからこそ資金調達を行う時にはビジネスプランはもちろん、次の資金調達まで頭に入れて、計画的に借り入れすることが大切です。

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