農業経営者の資金調達におすすめしたい3つの方法を紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

脱サラをして新しく農業としての人生を歩みたいと考えている方、先祖代々続く農業を受け継ぎ更に活性化させたいと考えている方、農業は裸一環で行える事業ではなく、必要機材や農地の確保など始める前にまとまった資金が必ず必要になってくるものです。

そんな時に利用したいのが資金調達です。しかし農業は自然条件のリスクが大きく、融資をしても返済されるまでに長時間を要するという特徴がある産業の為、普通の金融機関から融資を受ける事は難しいとされています。

しかし、そんな普通の金融機関からの借入が難しい農業において、農業を経営にあった資金を長期的に貸し付けを行ってくれる機関が存在しています。この記事では、農業経営において欠かす事ができない資金調達方法を紹介していきたいと思います。

農業制度資金

農業経営者の方に最もオススメしたい資金調達方法は農業制度金融の利用です。農業経営は気象や病害虫の発生など自然条件に左右されやすい特徴を持っている為に、資金面の支援として法令に基づき長期で低利な制度資金が設けられているのです。

仕組み

農業経営は仕事の特性上、気象や病害虫の発生などの自然条件に左右されやすいという特徴を持っており、農作物の生産量や販売価格も毎年気候と市況に左右されてしまいます。という訳で、国や都道府県では利子の一部補助を行い金融機関が農業経営に合った資金を長期的に手金利で貸し付けられるようにする農業制度資金を設けています

ハウス・建物・農業機械などに多額の費用を要する反面、天候気候に左右されて大幅に売上を落としてしまう事がある農業ですから、この制度を利用しながらの資金調達が最もベターであり、適切であるとされています。農業を始めようと考えている方の中で、この制度を知らないという方は必ず覚えておきましょう。

主な制度内容

主な農業制度資金には以下のようなものがあります。自分の農業をどのように発展させていくか、何に資金調達が必要なのかをしっかりと理解、利用する制度を選択するようにしましょう。

農業近代化資金

農業を営む個人・法人・団体などが貸付対象となっている制度です、施設や機械の取得・改良・復旧や、家畜の購入などの長期運転資金など、幅広く利用可能。農協や金融機関が融資する最も一般的な長期資金となっています。

農業経営基盤強化資金

農業経営の改善に必要な農地や機械の取得、長期運転資金等を長期的に低金利で公庫が融資してくれる資金です。農協や金融機関では十分な対応ができない資金規模が大きい時に対応するものです。

経営体育成強化資金

意欲と能力のある農業者の方へ、経営の合理化や経営規模の拡大を図る為の前向きな投資資金と営農負債の償還負担を軽減するための資金を一体的に公庫が融資する資金です。

農業改良資金

新たな技術や作物を導入したいと言ったチャレンジに必要な施設・機械・資材等を購入する為の資金を無利息で融資する資金です。

農業経営改善促進資金

農業経営の改善に必要な肥料や飼料の購入等の為の短気運転資金を農協等が融資する資金です。

農林漁業セーフティネット資金

災害により被害をうけた経営の再建や、社会的・経済的環境の変化等により影響を受けた経営の維持安定に必要な資金を公庫が融資する資金です。

就農支援資金

就農計画を作成し知事から認定を受けた者や、新たに就農希望者を雇用し研修等を通じて担い手として育てていこうとする農業法人等が利用できる無利子資金です。

以上のように農業制度資金には色々な目的に応じた様々な種類が用意されており、自分の農業運営における最も必要なものを選択する事が出来るようになっています。農業融資の為に設立されたものなので融通が効く場面が多く、普通に銀行で借りるよりも利子も安いので絶対に利用するようにしましょう。

農業法人化

一昔前の農業と言えば親から子へ受け継がれるもので、個人で経営を行っていくというものが一般的であり主流でした。しかし最近では農業法人化という新しい流れが確立されつつあり、法人化する事で資金調達方法も多様化させる事が出来ます

農業法人化で利用する事が可能になる資金調達方法を以下で紹介していきましょう。

銀行借入が利用しやすくなる

個人ではなく法人化する事で「会社のお金」と「個人のお金」を明確にする事が出来ます。帳簿の透明性が増す事で信用力がアップし、銀行からの借入がしやすくなるというメリットがあります。

また、個人事業で農業を行っている場合は事業主が亡くなったりもしもの時があった場合は事業を継続する事はできませんが、農業法人にする事で代表者が交代しても農業は継続する事が出来ます。

この事業の継続性も担保となりますので、帳簿の透明性と相まって対外的な信用をスムーズに得る事が出来るようになり、銀行からの借入がしやすくなるという訳です。

直接融資が可能になる

農業法人にする事で資金調達の幅は大きく広げる事が出来ます。例えば株式や社債を発行する事で直接融資が可能になりますし、農業法人を対象とした投資育成会社を活用する事で、返済不要な長期安定的な資金の調達が可能になります。

株式や社債で直接融資を受ける為には、新たな農業の形であったり作物育成をチャレンジする必要がありますが、投資という意味で多くの方が出資を行ってくれるかもしれません。個人の場合はこのような直接融資は利用出来ませんので、法人化して初めて利用できる新しい資金調達の形と言えるでしょう。

シンジケートローンを使える

大型投資が必要で高額な融資が必要になる場合、一つの銀行だけではその全ての金額を調達できないという時が多くあります。そんな時は法人が利用できるシンジケートローンがとても便利です。

法人化する事で一つの銀行を窓口として複数の銀行の協調による融資を受ける事が可能になるシステムで、個人の場合は一つの銀行だけで全額を調達できなかった場合は、全ての銀行に出向いて話をしなければいけませんが、その面倒を解消できます。

法人化している事で信用度も上がっているので審査も通過しやすいという利点もあります。大型投資で高額な資金調達が必要な時は法人のみ利用できるシンジケートローンを利用してみましょう。

リース

 

農業に必要な機材などを揃える為には高額な資金が必要になります。最近ではIT農業も活性化しておりますので、コンピューターシステムなどの導入を考えている方も多いでしょう。そんな時に悩むのが資金調達の方法ですが、それ以外にもリースという選択肢があります。

リースとは農機具を借りる事と考えている方もいますが、原則としてリース契約は中途解約ができない事になっています。つまりリースした農機具は一生自分のものになるという事になります。民法上も貸借とは異なりますので、実質的に金融的色彩が濃いものになっているのがリースです。

つまり購入者の物件購入を単に肩代わりしているものなので、銀行からお金を借り入れて農機具を購入する事と道中が違うだけで大差がないという訳です。

メリット

リースのメリットは何と言っても無担保であるという点です。融資を受ける事が可能で審査も比較的簡単で手続きもすんなりと進むケースが多いです。多額の自己資金を出す必要がありませんので資金に余裕を持つ事が出来ますし、低金利時代の現在リースを行うと、固定レートとなっていますので、長期間安い値段で農機具を利用する事が出来ます。

更にリース枠は経費にする事が可能ですので節税効果もあります。法定耐用年数より短い期間で償却できるので最新鋭の設備をいちはやく導入する事が可能というメリットもあります。

デメリット

最大のデメリットは自分のモノではないという点です。日本人は所有欲を満たしたいという願望が根強く残っていますので、リースしているという事を恥ずべき事だと考えている方も多くいるのも事実です。

更に契約期間の中途解約ができず、銀行借入に比べてリース会社が固定資産税や保険料などを負担している事もあり、金利が少しだけ高いです。それでもメリットを考えればデメリットは大した事がないと言えるでしょう。

まとめ

自然条件のリスクが大きく、何が起こるか分からない農業は一般的な金融機関では融資してくれないと言う事が多くあります。

しかし日本の農業は絶対に潰してはいけない事業です。ゆえに、資金を長期的に低金利で貸してくれる機関が確立されており、新たに農業を始めたいと考えている方にも手厚い資金調達を行ってくれる機関が多くあります。

上記で紹介した3つの資金調達方法は、今農業を営んでいる方も、これから農業を始めようと考えている方にもオススメの方法です。自分に最も合っている資金調達方法を選びましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

資金調達の関連記事