建設業の資金調達にファクタリングが選ばれる5つの理由

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建設業 ファクタリング

売掛債権を早期現金化する事で、資金繰りや急を要する資金調達に重宝されているファクタリング。実はこのサービスを最も活用している業種は建設業だという事を皆さんはご存知でしたか?

家を作る、道路を作る、ビルを作る…人々の生活基盤となる土木建築工事の請負を生業とする建設業者は、大企業から中小企業まで様々な事業規模の業者が存在しています。建設業の資金調達と言えば今までは銀行融資や消費者金融業者からの借り入れが一般的でしたが、ファクタリング需要の拡大によりこの勢力図に大きな変化が見られるようになっています

なぜ建設業界の資金繰りにファクタリングがマッチしているのか。銀行融資よりもファクタリングによる資金調達の需要が増えている理由は一体何なのか。この記事ではファクタリングを利用する建設業のメリットデメリット、増え続ける需要の理由を説明していきたいと思います。

ファクタリングとは

建設業 ファクタリング

建設業の新たな資金調達方法として定着しているファクタリングですが、恐らく初めて名前を聞いたという方も少なくないと思います。建設業で利用される事が多い手形割引とファクタリングの違いや比較と合わせて、まずはファクタリングの仕組みについて紹介していきたいと思います。

仕組み

自社が保有する売掛金は清算日が来なければ単なる紙切れ。当然ですが現金ではありませんので資金として利用する事は出来ませんよね。建設業の取引は、依頼された工事の完成を約束し完成後に建物と引き換えに工事代金を受領する請負契約が原則です。数億円規模の工事の場合は一部前金として代金が支払われますが、自社でも下請けに工事依頼をする場合は前金が必要です。つまりまとまった金銭が必要になってくるという訳です。

ここで重宝されるのがファクタリングです。ファクタリングは売掛金を売却して早期に現金化するというシステムなので、工事終了後に清算される資金を前もって手に入れる事ができ、自社で捻出しなければいけない下請け企業に支払うまとまった前金の支払いなどに活用する事が可能になるという訳です。工事完成後に入金があるが現状動かせる資金が乏しくなる建設業の仕組みと、ファクタリングによる資金調達は非常にマッチしているのです。

手形割引との比較

建設業は手形の利用頻度が非常に高い為、早期の資金調達方法で手形割引を利用した事があるという方も少なくないでしょう。手形割引とファクタリングは資金調達という側面では似ているものですが、手数料や着金スピードなどで大きな違いがあります。

ファクタリング 手形割引
システム 債権売却 借り入れ
手数料 手数料+掛目 年率
返済義務 なし あり
償還請求 なし あり
入金スピード 最短即日 5日~10日
限度額 30万円~3億円 会社信用に依存

ファクタリングは自社が抱える売掛債権の売却なので借り入れではなく、手形割引は手形を担保にした借り入れであるという点が大きな違いです。手形を振り出す企業の信用情報が大切になってきますので、健全な経営状態でなければ手形割引は利用する事が難しく、もしも利用できたとしても借り入れを行った経験がある企業であると言う事になりますので信用情報は落ちる事が予想され、今後の借り入れや融資などに悪影響を及ぼす可能性があります。

ファクタリングは借り入れではありませんので企業の信用情報に悪影響を与える事はありません。最短即日で現金化されて高額な取引額でも対応してくれる場合がほとんどです。ノンリコースで売掛先企業が倒産した場合の支払い義務も手形割引と違ってありませんので、手形割引で資金を調達するのであればファクタリングを利用した方がかなり得です。

建設業にファクタリングが選ばれる理由

建設業 ファクタリング

新たな資金調達の形として色々な業種で愛用されているファクタリングですが、特に建設業は利用率が高いと言われています。それは建設業の入金までの仕組みとファクタリングのメリットが非常にマッチしているというのが大きな理由です。

建設業でファクタリングが選ばれている理由には以下のような要件が考えられます。

借り入れではない

企業における自社の財務状況を示す指標となるのが「貸借対照表(B/S)」と「損益計算書(P/L)」です。特に貸借対照表は資産と負債を示すものであり、自社に現金や資産が幾らあり、借金はどれ位あるのかという事をまとめたもの。企業の評価は基本的にこの2つの書類によって判断されます

銀行などで融資を行う際は、この2つの書類で幾らの利益が出ていてどれ位の借金があるのかを綿密にチェックされます。その時に利益に対して借入金が多すぎると「不安定な会社」と判断され、融資が下がらない可能性が非常に高くなります。企業間取引に置いても相手先企業に同様の不安を与えてしまう為、大口の契約締結に至らないなどのケースが考えられますので、経営における資金繰りに置いて、借入金は出来るだけ少なくしておく方が言いのです。

そんな時に重宝されるのがファクタリングによる資金調達です。ファクタリングは冒頭でも説明した様に、自社が抱える売掛債権を売却して行うもので、本来予定している売り上げを早期に受け取る事を目的としたものなので「貸借対照表(B/S)」の印象を落とすという事がありません。借り入れではありませんので、企業の評価を落とす事なく資金調達が出来るので、銀行融資を欠かせない建設業に選ばれる利用率が高くなっているのです。

先払いの資金繰りに対応できる

建設業は資材や人件費を先払いし、工事が完成した後に入金してもらうというケースが一般的です。1回の仕事の売上が高いですが、その分原価も高額ですので、毎回原価を先払いしている会社は資金繰りが非常に悪くなります。

  • 工事完成後に多額の入金があるが現状すぐに動かせるまとまった資金がない
  • 借り入れを行う程の期間ではない
  • まとまった資金が今手元にあれば他の大口契約を締結できる

こういった時にファクタリングは非常に適しています。建物完成まで支払いがありませんので入金は3ヶ月先なのに対して、外注費や材料費や先払い、手元に資金がない時に大口の案件が飛び込んできた…こういった時の早急な資金繰りに非常にマッチしているのがファクタリングです。

建設業の様に、まとまった大口の資金が数ヶ月先に支払われる業種は他にはありません。先払いでまとまった額を前金として支払う事が多いので、数ヶ月先に入ってくる資金までの繋ぎの資金繰りに悩む企業は建設業にはとても多いのです。こういった悩みもファクタリングを利用すれば解消する事が可能です。

1回の取り引きが高額

元請けであれば住宅1棟で2000万円から3000万円。商業建築なら1億円を越える事も珍しくない建設業の売掛債権。下請け企業であっても1つの工事額が100万円単位になる事もありますので、建設業の売掛債権は毎回の取り引き額が非常に高額です。

取引額が高額であると言う事は、その額に比例して材料費や人件費などの動く資金も常に高額であると言う事になります。つまり常にある程度の資金を手元に置いておかなければなりません。

  • 人件費
  • 材料費
  • 外注費
  • リース料
  • 工事入札の準備金
  • 大口取引の前金

常に手元にある程度の現金がなければ工事の前金を支払う事が出来ず、大口取引がきた時に手元に現金がなければ契約を締結できない事もあります。資金繰りが非常に難しい建設業に置いて、数ヶ月先の数千万円を待っている時間はないという事は多くあります。そういった資金繰りに利用すると便利なのがファクタリングという訳です。

優位的地位の乱用がある

建設業法により、発注者はその工事に対する下請け代金を1ヶ月以内に支払わないといけないと法律で決められています。しかし実態はそうではありません。下請け会社は大口企業から「今回の支払いなんだけど来月にしてくれない?」などと翌々月まで延ばされるケースが少なくありません。

下請け会社からすると、今後の取り引きの事を考えても親会社からの提案を引き受けざるを得ませんよね。そこで断って険悪な関係になると、下請け事業者は親会社から仕事を回されなくなる可能性もあります。

このように建設業では支払いサイトが長くなる事が多くあります。親会社からしても資金繰りに悩んでいるからこそ、下請け企業への支払いを遅らせようと考える訳で、下請け企業からしても仕事が完了した後に入る予定だった資金が入らなければ資金繰りが出来ません。こんな時にもファクタリングは利用可能であり、手元に即現金が欲しい急を要する場面でも重宝されているという訳です。

不渡りリスクを回避できる

建設業界では手形で支払いをするケースが多くあります。しかし万が一、元請け会社が倒産したり破産して手形が不渡りになってしまった場合、工事が完了したにも関わらず入金がされないという状況になってしまい、最悪の場合流れ倒産になってしまうなんて事も考えられます。

このようなリスクを回避する為にもファクタリングは非常に効果的です。手形とは異なり売掛金を売却した時点でノンリコースになりますので、万が一元請会社が倒産したり破産しても申し込み企業に支払い義務はありません。つまりファクタリングで資金調達できた時点でリスクヘッジをする事が出来るという訳です。

ノンリコース契約は申し込み企業からすればリスクを回避できるものですが、もしも倒産してしまった場合ファクタリング会社が負債を負うというものになりますので、無視できないリスクとなっていました。しかしファクタリングによる資金調達の需要が高まった事により、ファクタリング利用事業者の取引先(元請け会社)が万が一取引先が倒産してしまっても、建設業振興基金が損失保証を行う事により当該売掛金相当分の金銭が保証されるようになりました

この保証事業によりファクタリング会社側は従来よりも安全に契約を締結できるようになり、ファクタリング企業のリスクが消滅した事により、建設業者との契約締結が今後さらに需要が拡大していくと予想されています。

建設業がファクタリングを利用するタイミング

建設業 ファクタリング

それでは一体どのようなタイミングで建設業はファクタリングを利用すべきなのでしょうか。以下で最も資金繰りが苦しくなる代表的なケースを挙げていきたいと思います。

工事原価の増大

建設業界の仕事の進捗状況は天候に左右される面がありますので、全てがスケジュール通りに進むという事はまずありません。途中で追加の作業が必要になってしまったり、工期が延期して人員の増援が必要になったりと想定外の追加資金が必要になるケースは決して珍しい事ではありません。

建設業に置ける公共事業では検査日が終了してから入金となります。検査日が月末に掛かっている場合は天候や工事の進捗状況に応じて1日でもずれ込めば入金が1ヶ月先になってしまうという訳です。

予定していた月にまとまった入金がなくなってしまうという最大の被害を抑える為に、遅れた仕事の進捗を早急に改善する必要があり、その為の人員増援などで必要になるまとまった資金をファクタリングを活用して調達するというのは建設業では良く利用されるケースになります。

月々の支払いコストの圧迫

工事の施工が開始してからも請負元から支払いが完了するまでの期間が長いのが建設業の特徴です。要するに3ヶ月先に3000万円入金される事になっているものの、工事完了後の入金なので、それまでの工事にかかる月々の材料費や人件費などのコストは自社で先払いしなければなりません。

その中には材料費や建築機材のリース料、下請業者などの外注費の前金などの費用も含まれます。大口の取り引きであればある程、月々にかかる費用が大きくなってしまいますので自社のキャッシュフローが不足して資金がショートしてしまう事が多くあります。そういったケースにもファクタリングは有用であると言えるでしょう。

請負元の経営状況が心配

工事が完了しても請負元が倒産したり破産してしまったら支払いがされません。請負元企業の信用力について不安がある場合もファクタリングを利用する事をオススメします。買取型であればノンリコースなので請負元企業が倒産しても申し込み企業に支払い義務はありませんし、保障型であれば請負元企業が倒産しても保証会社が保証の枠内で売掛債権を保証してくれます

これまでは請負元が倒産した場合はファクタリング会社が全ての負債を被る構図になっていた為、リスクが高かったのですが、建設業振興基金が損失保証を行う事により売掛金相当分の金銭が保証された事によりリスクが軽減されました。よって、ファクタリング企業もリスクなく売掛債権を保証できるようになったという訳です。

まとめ

建設業の入金までの長さと売掛債権の信用度の高さと、その売掛債権を早期に現金化でき、なおかつ自社の信用情報を悪くする事がないというサービスの特性上、建設業とファクタリングサービスはお互いの特性を補い合う事が出来る非常にマッチしたものです。

建設業はファクタリングで資金調達を行う事で資金繰りを改善する事ができ、ファクタリング企業にとっても信用度の高い大口の売掛債権を購入する事が出来る建設業は重要度の高い取引先です。

建設業界に携わっていて月々の資金繰りに悩み膨大なコスト圧迫に悩んでいる事業者の方々、今手元に現金があれば新しい大口契約を結べる方など、ファクタリング利用目的は色々とあるかと思いますが、建設業の入金までの流れに非常にあっている資金調達方法である事は間違いありません。

建設業の新しい資金調達の形として、是非ファクタリングの利用を検討してみて下さいね。

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