エステ サロン 開業 助成 金

エステサロン開業でスタッフを雇う時に使える3つの助成金制度を紹介

助成金

エステサロンの開業を考えていても

・少額の資金でも開業できるのか?
・実際にエステサロンの開業にはいくら必要なのか?
・できるだけ自己資金は抑えたい
・資金調達の方法が分からない
・開業の際に使える制度はないのか?

の様に資金面での悩みがあって開業に踏み切れていませんか?

自己資金が充実しているのであれば問題ないでしょうが、自己資金が不足している場合には自身で資金調達を行わなければなりません。
特にエステサロンの場合、数多くのお店が出店しているため、他店との差別化や技術の取得、最新機器の導入、スタッフの雇用など、まとまった資金が必要となってきます。

新規でエステサロンを開業する場合には、民間の金融機関からの融資は非常に厳しく、専門家に依頼して対策を行わないと審査に通るのは難しいと言われています。
自己資金がない場合、家族や身内などからの支援金が見込めないと開業に必要な資金調達が難しくなってしまうでしょう。

しかし、開業を考えるエステサロンによっては国から資金を助成してくれる可能性があります。
そこで、様々な要件によって返済不要で資金を調達できる開業者にとってはお得な制度を本記事で紹介していきます。

エステサロンの開業にはいくらかかる?

エステ サロン 開業 助成 金

まず、エステサロンの開業にはどの程度の資金が必要かご存知でしょうか?
自宅・賃貸マンションを借りる場合・テナントを借りる場合やサロンの規模や取り扱うメニューによって必要となる資金の額は大きく変わってきます。

特に、スタッフを雇う必要があると、人件費だけでなく労働環境の整備や設備投資も必要になるでしょう。
エステサロンの規模が大きくなればなるほど開業資金が大きくなるのは当たり前です。
実際にエステサロンをオープンさせたとしても、最初から集客が安定する訳でもなく、売上に波があるので、予備資金も大事な資金となってくるでしょう。
エステサロンを開業する前に、「開業資金」と「運転資金」の大きく2つに分けて資金を調達しておくことをおすすめします。

エステサロンに必要な開業資金

開業資金とはエステサロンが営業を開始するまでに必要な資金のことです。
オープンさせる立地や環境、メニューやコンセプトによって必要なものが異なるため、必要になる資金も異なってきます。
開業資金を用途にあわせて分けると下記の4つとなります。

エステサロンの開業に必ず必要なもの(7万円~10万円)

エステ サロン 開業 助成 金

エステサロンを開業するにあたって、営業形態の違いがあったとしても必ず必要となるものは

施術ベッド/施術用の椅子/ガウン/カウンセリングシート/ホットキャビン/タオル/ブランケット/契約書/筆記用具/領収書/掃除用品/マスク/シーツ/消毒剤/オイル/通信機器(パソコン・形態)/その他消耗品(コットン、ガーゼ、スポンジ、マスクなど)

などが挙げられます。

エステサロンを開業するのであれば、最新の機器を取り入れたいというのが常かもしれませんが、元々持っているものはそのまま事業用として活用することで開業資金の節約にも繋がります。

メニューによって必要なもの(10万円~数百万円)

エステ サロン 開業 助成 金

エステサロンと言っても、フェイシャル、ボディ、脱毛、美白など様々なサービスを提供するお店があります。
その中でも独自にメニューを組み合わせることによって他店との差別化を図ったり、施術高価を高めたりと、お客様の満足を得る為にサービス設定を考えなければなりません。
サービス毎に施術部位や目的が異なるため、必要な機器や化粧品が変わります。

未経験から始める場合や1人でサロンを経営していく場合は、機器を導入することで施術時間を短縮したり技術力をカバーすることもできますが、数万円〜数百万円と大きな買い物になるため導入にはリスクも伴います。
月々の返済をシュミレーションし、安定して売上を上げていける見込みがあるか確認しましょう。
売上を上げる、たくさんのメニューを提供したい、効果が得られるメニューを提供したいというのももちろんですが、無理なくできる範囲から始めるのもひとつです。

開業場所の確保に必要な資金(数万円〜数十万円)

エステ サロン 開業 助成 金

賃貸の場合(数十万〜数百万円:家賃や契約内容によって変動)施術を施すスペースの確保をしなければなりません。

通常の賃貸物件を借りる際には

・敷金(保証金)
・礼金(一般的に1~2ヶ月分)
・仲介手数料(0.525〜最大1.05ヶ月分)
・前家賃(入居月と次月の家賃)
・内装工事費
・各種保険料

などが必要となります。

敷金はテナントで6~12ヶ月分、マンションで3ヶ月分程度といわれていますが、物件によって異なってくるので、自身にあった物件を探す必要があります。

例)マンション家賃8万円の場合
敷金(3ヶ月分)24万+礼金(2ヶ月分)16万+仲介手数料(1.05ヶ月分)8万4800円+
前家賃16万円=3248000円
+ 保険料、内装工事費
自宅の場合 内装・インテリア費(数万円〜数十万円)

内装に関しては拘りによって親近の調整が効く部分ではありますが、競争が激しいエステサロンの業界の中で生活感を感じる場所で施術を行うのであれば、中々売上は立たないでしょう。
最低限、生活感を感じさせないように作り上げる必要はあります。

集客のための広告費(数万円~200万円程度)

エステ サロン 開業 助成 金

広告費、ちらし、名刺、ホームページ制作など、お客様にエステサロンの存在を知ってもらうために必要な広告費です。
エステサロン運営でもっとも重要なことではありますが、どの媒体でどのようなキャンペーンを使って、どんな文言で宣伝すると効果が得られるかは実行してみなければわかりません。
はじめから大金をつぎ込んでしまうのではなく、SNSなど無料ツールを活用するなどしてご自身で対応できることも増えています。
ターゲットとなるお客様は何を求めているのか。生活スタイルなどを想像しつつどの媒体費用対効果が良いのか戦略をたて、最低限必要な資金を算出しましょう。

運転資金

エステ サロン 開業 助成 金

開業したのにも関わらず、継続してエステサロンを運用をさせなければ意味がありません。
そこで必要になってくるのが運転資金です。
運転資金が少なければ、サービスを提供するのに必要な備品や消耗品を補充することができず、運営事態ができなくなってしまうでしょう。
エステサロンオープン当初は売上に波があるこを想定し、集客が安定しなかったとしても運用を続けていけるだけの運転資金は必要です。

自宅エステサロンの場合:50万円~100万円程度
賃貸マンションを借りる場合:100万円~500万円程度(家賃、居抜き物件などの条件により異なる)

上記程度に運転資金を用意しておくのが安心かもしれません。

物件を借りて開業する場合、自宅開業と比較して開業資金は大幅に増える傾向にあります。
上記を参考に、思い描くサロンを築くためにどのくらいの資金が必要かできるだけ具体的に算出し、得られた結果から手元資金を照らし合わせ開業計画を調整してみるのも良いでしょう。

しかし、この段階で資金がなかったとしてもエステサロンの開業を諦める必要はありません。
国の助成制度を使って、エステサロンを開業する事も不可能ではありません。

まずは、スタッフを雇う予定の方が活用できる制度をご紹介します。

エステサロン開業で活用できる助成金

エステ サロン 開業 助成 金

エステサロンの開業にあたって、新たに人を雇う場合や雇用環境整備のための活動に対して交付される助成金があります。
助成金制度は国が新しい雇用の創出や高齢者雇用の安定のために設けられており、厚生労働省が管轄している「雇用保険」が原資となります。
労働環境の改善やスキルアップのために起業家や中小企業を支援するものです。
助成金は厚生労働省から受けられる雇用関係のものと、経済産業省から受給される研究開発型のものの2種類あり、政府が直接的または間接的に公益上必要があると認めた場合に交付する金銭的な給付となります。
最大のメリットは返済の必要がなく用途も自由ということです。
エステサロン開業の際にスタッフを雇う予定があり、要件に該当する場合はうまく活用したい制度ではないでしょうか。

助成金を受給するための条件

エステ サロン 開業 助成 金

新たに人を雇えば助成金をが支給されるのではなく、受給するには条件があります。
まず、雇用保険に加入していることです。
助成金は労働環境を整えた企業に対するいわば報酬のようなものなので、受給すると一時的に資金は潤いますが、人件費もかかるため受給できたとしても結果的にマイナスとなることがあり得ます。
助成金の受給を目的に予定外の雇用を行うなど、本来の目的を忘れないようにしましょう。

しかし、労働環境の整備を行うことで、長い目で見ると仕事の効率化、従業員の知識技術レベルが上がることで生産性も上がりサロンにとってメリットであることに間違いありません。
また、社会的な信用度が上がり、労務管理を続けていると毎年助成金の申請可能なものもあります。
申請する際にはメリット、デメリットを理解し検討するようにしましょう。

助成金制度を活用しているサロンが少ないのが現状

エステ サロン 開業 助成 金

助成金は応募要件さえ満たしていればほとんどの場合受給する事ができます。
しかし、約9000件以上もの公募の内、受給できているのは0.01%ほどしかないのが現状です。

なぜその様な事になっているのかというと

・情報が届きにくく、そもそも助成金のことを知らない。
・助成金制度そのものが水物(移り変わりが激しい)ため、対応が困難。
・公募から応募期限までの間が短く、準備を整えるのが大変
・応募にともなって就業規則や人事制度を整備する必要がある
・申請手続きが面倒

などの理由が挙げられ、本来活用できるはずの助成金制度を活用していないエステサロンが非常に少ないのです。

自身のエステサロンが助成金の対象となっているのかどうかが分からない場合は、専門の社会保険労務士などに相談してみることをおすすめします。

助成金申請の流れ

助成金を申請する流れは大まかに下記の5ステップとなります。

1応募可能な助成金を申請
2申請した内容の活動をする
3活動記録を提出
4承認
5助成金受給

上記の流れからも分かる通り、助成金のほとんどは後払いとなってしまいます。
そのため、開業資金として使いたくとも使えず、開業に必要な資金は自身で調達しなければなりません。
また、審査の結果を待ってからの振り込みとなるので、申請してから受給まで1年半程度かかってしまう事が多く、全額が支給されないという事もあります。
そして、助成金の制度の様々な種類がありますが、毎年新しい制度が始まったり、今までの制度が改正となったりもするので、定期的に厚生労働省などの募集要項を確認する必要があります。

助成金の種類

エステ サロン 開業 助成 金

現在厚生労働省が発表している事業主の方のための助成金は以下の通りです。
要件によってはエステサロン開業にも活用できる助成金もあるので、自身のエステサロンが当てはまるかどうか確認してみましょう。

トライアル雇用助成金

35才未満の対象者に対して職業経験、技能、知識の不足などにより就職が困難な求職者を思考的に雇用する場合に支給される助成金です。

■受給額
1人当たり月額最大5万円(最長3ヶ月間)

短時間正社員制度導入促進等助成金

短時間正社員に関する就業規則を定め雇い入れた場合に支給される助成金です。

■受給額
1人あたり最大20万円

創業促進補助金

新たな需要や雇用の創出を促し、経済を活性させることを目的に創業に要する経費の一部を補助してくれる仕組みとなっています。

・従業員を1名以上雇い入れる必要あり
・隠れた価値の発掘(新技術、設計・デザイン、アイディアの活用を含む)新たなビジネスモデルにより、需要や雇用を創出する事業
・特定創業支援事業である
・外部資金による調達が十分見込める事業
・地域の需要や雇用をさせる事業、海外市場の獲得を念頭にしている事業が対象

■受給額
補助金額の範囲
①外部資金調達がない場合:50万円以上100万円以内
②外部資金調達がある場合:50万円以上200万円以内
補助率:上記の2分の1以内が対象

その他の助成金

上記で紹介した助成金制度以外にもエステサロンの仕様によっては活用できる助成金があります。
そんな助成金制度の一覧をまとめたので気になる助成金を調べてみてください。

■従業員の雇用維持を図る場合の助成金
・雇用調整助成金

■従業員を新たに雇い入れる場合の助成金
・トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)
・トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース・障害者短時間トライアルコース)
・トライアル雇用助成金(若年・助成建設労働者トライアルコース)
・特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
・特定求職者雇用開発助成金(生涯現役コース)
・特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)
・特定求職者雇用開発助成金(三年以内既卒者等採用定着コース)
・特定求職者雇用開発助成金(障害者初回雇用コース)
・特定求職者雇用開発助成金(長期不安定雇用者雇用開発コース)
・雇特定求職者雇用開発助成金(生活保護受給者等雇用開発コース)
・地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)
・地域雇用開発助成金(沖縄若年者雇用促進コース)

■新たに起業する場合の助成金
・等助成金(再雇用者評価処遇コース)
・両立支援等助成金(女性活躍加速化コース)
・両立支援等助成金(事業所内保育施設コース)
・両立支援等助成金(出生時両立支援コース)
・両立支援等助成金(介護離職防止支援コース)
・両立支援等助成金(育児休業等支援コース)

まとめ

エステ サロン 開業 助成 金

以上、エステサロンの開業にかかる資金や新規調達に使える補助金制度について紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
エステサロンを開業にするにあたって人材の雇用は必要不可欠な内容となってきます。
そんな時には、

・トライアル雇用助成金
・短時間正社員制度導入促進等助成金
・短時間正社員制度導入促進等助成金

などの助成金制度を活用し、運転資金の負担を減らす事をオススメします。

助成金は基本的に後払いとなるため、開業資金のための資金調達としては使えないかもしれませんが、開業後でも活用できる制度がきちんと活用し開業後の資金調達に活用してください。

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