エクイティファイナンスを本で学びたい人におすすめの5冊を紹介

資金調達

一般的な資金調達方法である金融機関からの借り入れをデッドファイナンスと呼び、投資家に新規に株式を発行して資金調達を行う方法をエクイティファイナンスと呼びます。

公募や私募による増資、転換社債型新株引受権付社債、優先株の発行など、一口にエクイティファイナンスと言っても種類は色々あり、どのような企業がどのように利用すると大きなメリットを得られるのかが分からないという方は少なくないでしょう。

そんな時に勉強になるのがエクイティファイナンスについて丁寧に説明している説明書です。この記事では最もオススメしたいエクイティファイナンスについて詳しく書かれている書籍を紹介していきたいと思います。

エクイティファイナンスを本で学ぶ!おすすめ書籍を紹介

借り入れ以外の方法で多額の資金を調達する事ができるエクイティファイナンスは、多くのメリットがある一方で利用前に気をつけなければいけない注意点も多く存在します。

そらら全てを学ぶには本が最も手っ取り早く、それでいて確実です。エクイティファイナンスを学びたいと考えている方にオススメしたい本を以下で紹介していきましょう。

起業のエクイティ・ファイナンス 経済革命のための株式と契約

ベンチャー関係者のバイブルとなり起業ブームを支える一助となった『起業のファイナンス』の続編であり、エクイティファイナンスの専門的な知識と実務手続きを解説しているのが本書です。

  • 優先株式の定款
  • 投資契約書や創業者間株主契約書の「ひな形」
  • エンジェルに少額の投資で大量の持分を取られてしまった時の対応策
  • 大企業からのスピンオフ、MBOを成功させる方法

ベンチャー企業や起業家が今まさに必要とされている知識を網羅する事が出来る決定版とも言える本になっています。

エクイティファイナンスを1から学びたいと考えている方、ベンチャー企業の経営者の方やアイディアを持っていて今から企業したいと考えている方の為のバイブル的な本となっています。読んだ事がない方は是非1度チェックしてみて下さいね。

著者⇒磯崎哲也
値段⇒3960円
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金融マンのためのエクイティ・ファイナンス講座

エクイティファイナンスは創業したばかりの起業から上場企業まで全ての会社が対象になるものですが、自社が位置しているステージにより考慮すべき事項が異なります。もちろん、新株式を発行する起業や投資家のそれぞれの立場によって目的や考え方も違うでしょう。

本書は難解な数学知識や専門的な説明を排除しており、エクイティファイナンスの基本的な考え方や立場による思考の違いを順を追って説明してくれている初心者必見の書籍となっています。

  • 投資家に必要な基礎知識
  • エクイティ・ファイナンスの流れ
  • エクイティ・ファイナンスの評価
  • 上場企業のエクイティ・ファイナンスの特徴
  • エクイティ・ファイナンスの会計・税務

以上の章を事細かく説明していますので非常に分かりやすい構成になっています。実際にどのように計算を行っていくのかという点についても、エクセルのテンプレートを活用して解説されていますので、特に初心者の方は非常に分かりやすい内容になっているかと思います。

著者⇒山下章太
値段⇒3520円
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ファイナンスの基本 この1冊ですべてわかる

企業が常に悩む問題である資金調達。銀行からの借り入れ、増資、社債の発行などにより調達し、資金を運用して得た利益を資金の貸し手に分返済、分配して企業価値を高めていく。この全体の流れであるファイナンスを1から学ぶ事が出来るのが本書です。

本当に知っておくべきファイナンスの知識を網羅していますので、もちろんエクイティファイナンスによる資金調達の基本的な部分も詳しく紹介してくれています。

  • 社債発行
  • 増資などに関する法律上の注意点
  • 財務諸表の読み方
  • 企業価値の評価
  • 資本コストの考え方
  • M&A
  • エクイティ・ファイナンスとデット・ファイナンスの特徴
  • 知っておくべきポートフォリオ理論と分散投資
  • 最適投資を実現するための将来キャッシュ・フロー
  • コーポレート・ファイナンスでの資本コスト
  • MBOによる価値創造

このようなファイナンスに関する知識を1から学べる書籍は、資金調達を行おうと考えている経営者だけでなく投資で稼ぎたいと考えている方にもオススメの1冊です。

著者⇒佐藤公亮
値段⇒1210円
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日本のエクイティ・ファイナンス

本書は『第61回 日経・経済図書文化賞】を受賞、更に『平成29年度 証券経済学会賞・最優秀賞』も受賞するなど、日本のエクイティファイナンスを学ぶ上でのバイブルとなっている書籍です。

本書の特徴は実務上疑問として取り上げられる事がある点について詳しく解説しているという事です。

  1. どのタイミングで発行することが効果的なのか
  2. 株式市場の反応はなぜ違うのか
  3. 発行手段によって効果は違うのか

投資家や発行企業が持つ基本的な疑問に対する回答が掲載されていますので、より正確な資金調達が行えるようになるかと思います。

公募増資を中心に、第三者割当増資、ライツ・オファリング、転換社債、株式分割、自社株買い(負の増資)をとりあげ、歴史的経緯、発行費用、発行タイミング、制度的問題など、さまざまな角度から実証分析を行っています。

取り上げている事例

・ソニーの公募増資アナウンス前後の株価推移
・みずほFGの公募増資アナウンス後の空売りと株価推移
・第一生命の公募増資時のディスカウント率
・スズキ、日立造船が発行した転換社債の特徴
・ソニーと東芝の公募増資タイミング
・出光興産の新規株式公開
・シャープのグローバル・オファリング
・ライブドアの株式分割と財務行動
・ファナックの自社株買いの導入

本書構成

第I部 エクイティ・ファイナンスの現状と歴史
第1章 エクイティ・ファイナンスの種類と手段
第2章 エクイティ・ファイナンスの現状
第3章 日本のエクイティ・ファイナンスの歴史

第II部 エクイティ・ファイナンスの発行費用
第4章 公募増資アナウンス日の株価反応
第5章 公募増資のディスカウント率
第6章 公募増資の引受手数料
第7章 第三者割当増資
第8章 ライツ・オファリング
第9章 転換社債

第III部 エクイティ・ファイナンス・トピックス
第10章 エクイティ・ファイナンスのタイミング
第11章 新規株式公開
第12章 グローバル・オファリング
第13章 株式分割
第14章 自社株買い
第15章 増資インサイダー事件に対する取り組み

終章 日本のエクイティ・ファイナンスの将来

これまで詳しい分析がされた事がなかったエクイティファイナンスを初めて詳細に分析し、歴史的経緯など様々な角度から分析している本書は、エクイティファイナンスを始める前に必ず読んだ方が良い1冊です。

著者⇒鈴木健嗣
値段⇒6600円
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エクイティファイナンスの実際

多様化して複雑化していくエクイティファイナンスの最新ノウハウを網羅している本書。企業の資金調達ニーズに応えてくれる完全実践ガイドとなっています。

  • 内外の市場動向
  • 発行の仕組み
  • ディスクロージャー
  • 金融手法
  • 会計処理

具体的な実例を交えた解説で非常に分かりやすい書籍となっています。出版は日本経済新聞社。投資や金融、会社経営に興味がある方はチェックしてみましょう。

著者⇒大和証券資本市場本部
値段⇒136円
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まとめ

エクイティファイナンスと一口に言ってもメリットとデメリットがあり、特徴や仕組みを理解し、市場を把握する事でより良い資金調達を行う事が出来るようになります。

エクイティファイナンスの専門書で勉強する事で、基本的な仕組みを理解する事が出来るようになり、実例を知る事で参考に出来る面も多く発見する事が出来るでしょう。

1からエクイティファイナンスを学び、融資以外の資金調達方法として実践していきたいと考えている方は必ず上記で紹介したおすすめの書籍をチェックしてみて下さい。新たな資金調達の方法を見つける事が出来るようになるはずですよ。

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