カードローンは便利なサービスですが、返済を忘れてはいけません。
万が一、カードローンを数日延滞してしまうと、「カードの利用停止」「信用情報の低下」「遅延損害金」などのリスクが伴います。
そのため、カードローンの返済は数日でも延滞してはいけません。
そこで、当記事ではカードローンを延滞するとどのようなリスクがあるのか、延滞しないためのコツや対処法を解説します。
カードローンを延滞すると3つのリスクがある
先に結論を言いますと、カードローンを延滞すれば悪いことしかありません。
延滞によって起こるリスクは以下の3つです。
①カードローンの利用を停止される
②信用情報が悪くなる
③遅延損害金が発生する
上記のリスクについてそれぞれ解説していきます。
①カードローンの利用を停止される
カードローンの返済が数日でも延滞してしまうと、カードローンが利用を停止されることがあります。
利用停止になるタイミングはカード会社によって違いますが、早いと返済日を過ぎた翌日~数日中に利用停止されるところもあるので注意が必要です。
一度、カードローンが利用停止になると、返済するまで使えなくるため、いざ利用したい時に使えなくなってしまうでしょう。
その後、返済をして会社側が確認できれば、解除されて再度利用できるようになります。
「お金はあるけれど、入れ忘れてしまった」と言った場合でも関係なく「約束の日に返済しなかった」と見なされてしまうため、口座の残高や返済日を忘れずによく確認しておきましょう。
②信用情報が悪くなる
カードローンが利用すると、信用情報機関に登録され、返済を延滞したかどうかの履歴もしっかりと記録されています。
もしカードローン延滞をした場合、延滞した情報は金融機関・クレジットカード会社などに共有されます。
延滞期間が長くなると信用情報が悪くなっていき、信用情報が傷つくことになってしまいます。
信用情報はローンの審査をする際、重要な評価基準になるため、今後ローンの審査などが通りにくくなってしまうので、信用情報が悪くならないように気を付けましょう。
いざ、家を買おうと住宅ローンを検討していたにも関わらず、カードローンの延滞が原因でローンを組めなかったという方もいます。
③遅延損害金が発生する
カードローンの返済が遅れてしまうと返済日から遅れた日数分の遅延損害金が発生します。
借金の返済を滞納して、返済期間を過ぎると起こる罰金のようなものです。
支払期限を数日遅れただけで返済金額と高い罰金も支払う羽目になってしまうため、やはり延滞して良いことは何一つないですね。
では、遅延損害金はいくらかかってしまうのかを予め計算できる方法があるため、次の項目から解説していきます。
遅延損害金の計算方法
実際に遅延損害金はいくらかかってしまうのかを計算してみましょう。
遅延損害金は以下の式で計算します。
・借入金額×遅延損害金年率÷365日×延滞日数
遅延損害金年率はカード会社や金融機関によって異なりますが、一般的には約20%です。
利息制限法の上限金利が20%と決まっているため、20%を超えることはありません。
上記の計算式で例えば、借入金額が30万円で1週間(7日)延滞すると、以下の計算になります。
・借入金額(30万円)×遅延損害金年率(20%)÷365日×延滞日数(7日)=遅延損害金1,150円
計算して出た金額は利息とは別です。
1週間遅れるだけで1,150円以上支払うことになると考えると、損害金はかなりのペナルティと言えるでしょう。
1日でも返済が遅れると連絡がくるのか?
決められた返済が1日でも遅れたら延滞となりますが、1日経っただけでは催促の連絡がくるとは限りません。
しかし、消費者金融のカードローンは翌日に電話がかかってくることがあります。
元々、消費者金融は信用評価が高い人にお金を貸しているため、ちょっと遅れただけでも厳しくなっているんです。
銀行のカードローンでも厳しい所がありますが、消費者金融ほど厳しくはありません。
消費者金融以外なら、2~3日の延滞であれば影響が出ることはありません。
1週間~10日程度の延滞は微妙なところで、大半は借りた会社から催促のハガキが送られてきます。
1日でも遅れたらブラックリストに載るのか?
1日~数日の延滞ではブラックリストに載ることは少ないです。
利用者がうっかりして1日~数日遅れる可能性もあるため、催促の連絡がきてもブラックリストに記載されることはありません。
ですが、繰り返して延滞をしていると、たった1日でもブラックリストに載る可能性があります。
2~3ヶ月以上延滞するとブラックリスト入りの危険性が高まる
延滞が2~3ヶ月を超えると信用情報はブラックとして、ブラックリストに載ってしまいます。
信用情報が傷つき始めるのは、2週間~半月以上です。
1ヶ月を超えれば確実に信用情報が傷ついていると思って間違いありません。
1ヶ月ではまだブラックリストに載らないものの、クレジットカードが強制的に使えなくなる可能性は十分にあります。
とくに、楽天カードや三井住友カードなどは延滞に厳しく、1ヶ月以上返済しないでいると強制解約になる可能性があるため注意してください。
一度、強制解約されたカードは二度と使うことができなくなり、再度申し込みをしても即拒否されてしまいます。
ブラックリストに載るとどうなるのか?
2週間~半月を超えると信用情報が傷つき、3ヶ月以上になればブラックリストに載ります。
ブラックになると、信用情報の資料に「異動」と書かれます。
これは、「あなたはブラックリストに載りました」ということになります。
次に、新規のクレジットカード契約・他のローン契約・スマホの分割購入などの利用を殆どお断りされてしまいます。
全て利用できないわけではありませんが、大手の会社・クレジットカードは確実に断られます。
唯一、契約できる可能性があるのは、中小の貸金業者(街金)だけでしょう。
連絡を無視し続けるとどうなるのか?
カードローンを延滞して催促の連絡がきても無視し続けると、時間が経つほど悪い方向へ行ってしまいます。
初期段階から最悪の段階までの流れを見ていきましょう。
①メールや電話で確認連絡がくる
まず、支払いの延滞をしていると、カードローンを提供する会社から、メールや電話などで状況確認の連絡がきます。
「なぜ支払いが遅れているのか」などを問われますが、この時点できちんと返済が困難であれば、その旨を伝えましょう。
②催促の連絡がくる
メールや電話連絡を無視し、さらに支払いをせずに放置していると、次は支払いを最速するハガキや電話がきます。
この時点でも、早急に支払いをしなければいけないので、支払いに応じるようにしましょう。
③一括払いを催促される
連絡や催促を無視してさらに延滞していると、借入金額の残高と遅延損害金を一括返済するよう求められます。
滞納していた支払い分を一括で求められるため、資金がないと支払いに応じれなくなるかもしれません。
そのため、一括払いの催促をされる前に支払うのが賢明です。
④裁判所から強制執行される
さらに無視して延滞すれば、最終的には裁判所から強制執行されて、財産の差し押さえが行われます。
このように、延滞が長くなれば長くなるほど状況が悪化していきます。
急な多額の出費で返済ができなくなってしまったなどの場合は、①の段階で契約した会社と相談しましょう。
カードローンを延滞しないための対処法
ここまでででカードローンを延滞することの恐ろしさを解説してきましたが、続いては延滞を回避する方法をお伝えします。
もし今、延滞しそうになっている人にも対処法があるため覚えておきましょう。
①本当に必要かどうかを考える
お金がどうしても必要だと思える場合でも、「それは本当に今必要なのか?」を自分に聞いてよく考えてみましょう。
お買い物でも同じことが言えます。
収入より返済金額の方が多ければ、返済することを優先するべきです。
お買い物は我慢するのは辛いかもしれませんが、遅延損害金を求められたり裁判所から強制執行されるより良いです。
借金を返した後に欲しいものを買えば良いのです。
②返済金額を管理する
カードローンの利用者の中には、自分がいくら借りているのかわからなくなっている方も少なくありません。
基本的に、いくら借りたのかを帳簿付けしていれば問題ありませんが、「ちょっとだけお金を借りたい」という気持ちで何度も利用しているうちに、いつの間にか多額のお金を借り入れてしまっていることがあります。
そのため、必要以上の借り入れは控えて、自分が返せる金額までに留めることが大切です。
また、定期的に借入残高を確認し、毎月の返済額をチェックしておくことでお金の管理がしやすくなります。
③生活費などを見直す
借り入れの返済のために、生活費を見直すことも大切です。
借りたお金は返さなくてはいけませんが、どうしても収入面が厳しいという方もいるでしょう。
そんな方は、日常生活で無駄な出費がないか改めるようにしてください。
例えば、高額な買い物・旅行など、日常生活に不必要なものは避け、節約に心がけてみましょう。
そうすれば、収入が上がっていないとしても、節約したお金をカードローンの返済にまわすことができます。
④返済が困難になればすぐに相談する
カードローンの返済日は基本的に会社によって定められているので、期日に支払いができなそうであれば、借入先に連絡を入れ、相談してください。
担当者に、きちんと「いくら返せるのか」「いつ返せるのか」「なぜ今返せないのか」をしっかりと伝えるようにしましょう。
そうすれば、一時的に返済金額を減らしてくれたり、返済日を変更するなどの対応をしてくれる場合もあります。
まとめ
以上、当記事ではカードローンの延滞について解説してきました。
カードローンの延滞は、数日でも以下のようなリスクが伴います。
①信用情報が傷つき始めるのは2週間~半月で、1ヶ月経つと確実に信用情報が傷つく
②2~3ヶ月以上延滞すればブラックリストに載り、強制的に解約されたり、他のローン契約ができなくなる
③催促の連絡を無視すると、借入金額の残高と遅延損害金の一括返済を求められる
時間が経てば経つほど、信用情報が悪化していき、ブラックリストに載ってしまうと完全にアウトです。
一度ブラックリストに載ってしまえば、ほぼ全てのカード・ローンの利用を断られてしまいます。
そうならないためには、以下のことをよくチェックして管理しましょう。
①何度も借入れをする前に、収入・生活費・借入残高・毎月の返済金額をよく確認して考える
②できる限り節約することで、返済の困難を回避しやすくなる
③返済が困難になったら早めに連絡して相談する
延滞したまま放置状態はデメリットしか残らないため、そうならないようにお金の管理をしっかりと行いましょう。