エネポ 補助 金

資金調達に役立つ省エネポータルサイトの3つの補助金を紹介

補助金

中小企業等が省エネ効果の高い設備を利用すれば地球温暖の対策と同時に、省エネや節電につながり結果的にはコスト削減につなげていくことができます。

そのためには省エネ効果の高い設備へ入れ替えや導入が必要となりますが、かかる費用に躊躇しているのであれば、資源エネルギー庁の省エネポータルサイトの補助金や支援をご活用ください。

省エネポータルサイトでは、事業者向けの省エネを推進するための支援制度が紹介されています。

省エネポータルサイトでは数多くの情報がありますが、こちらの記事ではわかりやすいように、中小企業者向けの資金調達につながる3選と支援情報をピックアップして解説していきます。

省エネルギー投資促進に向けた支援補助金

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省エネルギー投資促進に向けた支援補助金は、対象設備を限定せずに「工場・事業場単位」および、申請手続きが簡易な「設備単位」の高度な省エネ取組に対して支援を行っている補助金です。

国内で事業を営む法人と個人事業主が行う省エネルギー対策にかかる経費の一部を補助しててくれます。

単位には、「Ⅰ.工業・事業場単位」と「Ⅱ.設備単位」が設けられています。
次に、「Ⅰ.工業・事業場単位」と「Ⅱ.設備単位」のそれぞれの対象事業、対象経費、補助額を見ていきましょう。

「Ⅰ.工業・事業場単位」の対象事業

エネポ 補助 金

「Ⅰ.工業・事業場単位」の対象となる事業は、下記の通りとなります。

◆省エネルギー設備導入事業

a.一般事業
・省エネルギー設備への更新、改修等、計測・見える化・制御等の機能を備えたエネルギーマネジメントシステム(以下「EMS」という)の新設により、原油換算量ベースで「省エネルギー率 5%以上」 または 「エネルギー消費原単位改善率5%以上」のいずれかを達成する事業

b.大規模事業
省エネルギー設備への更新、改修等、EMSの新設により、原油換算量ベースで「省エネルギー量500kl以上」を達成する事業

c.連携事業
複数の事業者間において、生産設備の統合やユーティリティーの共有によるエネルギーや生産品等の相互融通等により、一体となって省エネルギー化を図り、「(a)又は(b)の要件のいずれかを満たす」事業

d.エネマネ事業
SIIに登録されたエネマネ事業者と「エネルギー管理支援サービス」を契約し、SIIに登録されたEMSを用いて、より効果的に省エネルギー化を図り、「EMSの制御効果と省エネルギー診断等による運用改善効果により」、原油換算量ベースで「省エネルギー率2%以上」を達成する事業

「Ⅰ.工業・事業場単位」の補助対象経費

「Ⅰ.工業・事業場単位」の補助対象となる経費は下記の通りとなります。

◆設計費、設備費、工事費

「Ⅰ.工業・事業場単位」の補助額

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「Ⅰ.工業・事業場単位」の補助率と補助上限額、補助下限額は下記の表の通りとなります。

  a.一般事業 b.大規模事業 c.連携事業 d.エネマネ事業
補助率
・中小企業者等
1/3以内 1/2以内 1/2以内
補助率
・大企業(みなし大企業含む)
1/4以内 1/3以内 1/3以内
補助金上限額 3億円/年度 15億円/年度 1億円/年度
補助金下減額 100万円/年度

「Ⅱ.設備単位」の対象事業

「Ⅱ.設備単位」の対象となる事業は下記の通りとなります。

◆一定以上の省エネ性の高い設備に更新する事業

◆対象設備
・高効率空調、産業ヒートポンプ、業務用給湯器、高性能ボイラ、高効率コージェネレーション、低炭素工業炉、変圧器、冷凍冷蔵設備、産業用モーター

「Ⅱ.設備単位」の補助対象経費

「Ⅱ.設備単位」の補助対象となる経費は下記の通りとなります。

◆設備費のみ

「Ⅱ.設備単位」の補助額

「Ⅱ.設備単位」の補助率と補助上限額、補助下減額は下記の通りとなります。

◆補助率
・中小企業者等  1/3以内
・大企業は対象外となります。

◆補助上限額  3,000万円

◆補助下減額   30万円

ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業

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ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業は、ZEB設計ノウハウが確立されていない民間の大規模建築物(新築:10,000㎡以上、既築:2,000㎡以上)について、先進的な技術等の組み合わせによるZEBの実現を推進しています。

また同時に、その運用実績の蓄積・公開・活用を図ることを目的としている事業です。

ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の構成要素となる、高性能建材や高性能設備機器等の導入するの際に、その情報の提供に同意する事業者に対して、必要となる費用の一部の補助を行っています。

補助対象事業者

ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業の補助対象となる事業者は、下記の通りとなります。

◆建築主等(所有者)、ESCO(シェアード・セービングス)事業者、リース事業者等

交付要件

ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業の交付要件は下記の通りとなります。

・ 省エネルギー性能表示(BELS等)により、補助対象建築物または、補助対象となる建築物の一部について、 『ZEB』、Nearly ZEB、ZEB Ready、ZEB Orientedいずれかの省エネルギー性能評価の認証を本事業の事業完了までに受けること。

・ 公益社団法人空気調和・衛生工学会が公表しているWEBPRO未評価技術15項目の技術のうち、本事業の要件を満たす技術1項目以上を導入すること。

・ 要件を満たすBEMSを導入すること。また、WEBPRO未評価技術の効果を含む計測、記録を行うこと。

・ エネルギー区分ごとに計測・計量・データを収集・分析・評価できること。

・ 「ZEBプランナー」の関与を必須とする。

・ 本事業の事業完了までに省エネルギー性能表示(BELS等)の取得及び、ZEBリーディング・オーナーへの登録を行うこと。

・ 補助対象建築物のZEBに関する設計情報や、実施状況について情報公開に同意すること。

補助対象経費

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ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業の補助対象となる経費は、ビルの省エネルギー化を推進し、ZEBを実現するための高性能建材や高性能設備機器などのうちで、下記に該当する設計費、設備費、工事費が補助対象の経費となります。

◆設計費
・補助事業の実施設計に必要な費用
建築設計、設備設計、省エネルギー性能の表示に係る費用

◆工事費
・システム・機器導入の工事に要する経費
補助事業の実施に不可欠で補助対象設備の搬入・据付工事

◆設備費
機械装置などの購入、製造等に必要な経費

補助額

ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業の補助率と補助限度額は下記の通りとなります。

◆補助率  補助対象経費の2/3以内

◆補助金の上限  5億円

省エネルギー設備投資に係る利子補給金

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省エネルギー設備投資に係る利子補給金は、省エネルギー設備の新設や増設などの省エネ取組を行うときに利用できる補給金です。

民間金融機関等からの融資を受ける事業者に対して、利子補給を行っています。

対象要件

省エネルギー設備投資に係る利子補給金の対象となる要件は、下記のいずれかを満たした、指定金融機関が行う下記の事業への融資が対象となります。

◆エネルギー消費効率が高い省エネルギー設備を新設・増設する事業

◆省エネルギー設備を新設・増設し、エネルギー消費原単位が1%以上改善される事業

◆データセンターのクラウドサービス活用やEMSの導入等による省エネルギー取組に関する事業

利子補給率・補給期間等

省エネルギー設備投資に係る利子補給金の利子補給率、利子補給期間、利子補給金支払い回数は下記の通りとなります、

◆利子補給率  最大1%

◆利子補給期間 最大10年間

◆利子補給金支払 年2回

省エネ支援サービス

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省エネ支援・節電ポータルサイトでは、中小企業等に向けて「省エネ診断」「節電診断」「講師派遣」の3つサービスを無料で行っていますので、ぜひご利用ください。

無料省エネ診断

無料省エネ診断では、電力や熱などのエネルギー全般において幅広く診断を行っているサービスです。

専門家が現地診断を行い、その後は診断報告書に基づいて、省エネの取組みついてアドバイスをおこなってくれます。

診断対象となる企業、診断項目は下記の通りとなります。

◆診断対象
①中小企業(中小企業基本法で規定される事業者)
②年間のエネルギー使用量(原油換算値)が、原則として100kL以上1,500kL未満の工場・ビル 等(年間エネルギー使用量が100kL未満であっても低圧電力、高圧電力若しくは特別高圧電力受電者である場合又は組合、協議会など地域や組織で省エネを推進しているなど、波及効果が高い場合は対象とします。

◆診断項目
①工場・ビル等における燃料や電気の使い方に関する事項
②より効率的な機器の導入、適切な運転方法見直しに関する事項
③エネルギー合理化につながる適切な設備管理、保守点検に関する事項
④エネルギーロスに関する事項
⑤温度、湿度、照度等の適正化に関する事項 等

無料節電診断

無料節電診断は、ビルや工場等のピーク電力削減等の節電行動をサポートしてくれる診断サービスです。

診断対象と、診断項目は下記の通りとなります。

◆診断対象
・原則として契約電力50kW以上の高圧電力又は特別高圧電力受電者の工場・ビル等(中小企業
・中小企業基本法で規定される事業者以外の事業者に関しては、エネルギー管理指定工場等を対象外とします。

◆診断項目
1.工場・ビル等における電気の使い方に関する事項
2.より効率的な機器の導入、適切な運転方法見直しに関する事項
3.電力削減につながる適切な設備管理、保守点検に関する事項
4.温度、照度等の適正化に関する事項 等

無料 講師派遣

無料の講師派遣は、省エネルギーや節電をテーマとした「省エネ・節電説明会」(セミナー・カンファレンス等)に無料で講師を派遣するサービスを行っています。

主催する方が、オンライン実施できる環境があれば、リモート実施での開催が可能となっていますので、ご利用ください。

まとめ

資源エネルギー庁の省エネポータルサイトの省エネルギー投資促進に向けた支援補助金、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業、省エネルギー設備投資に係る利子補給金に加えて、無料で行っている省エネ支援サービスを紹介してきました。

省エネ効率の高い設備を利用することによって、コスト削減や節電等のメリットを得ることができます。

導入する際には、多くの費用が必要となりますが、これらの補助金や補給金、無料の省エネ支援サービスを活用しながら、省エネ効果の高い設備の導入を目指しましょう。

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