
車の購入を検討している方は、よく耳にする言葉「エコカー補助金制度」。
この制度の仕組みを知っている人はどれだけいるでしょうか?
このエコカー補助金制度は、知名度はあるものの、どのような制度なのかはあまり知られていません。
しかし、実はこの制度は、廃車をして、さらに新車を購入しようと考えている人にとっては利点になる是非とも使いたい非常にお得な制度です。
今回はエコカー関連の補助金5つを紹介していきます。
①経済産業省 新エコカー補助金
②クリーンエネルギー自動車等導入費補助事業
③自治体によるエコカー補助金 (2011/12/17更新)
④協会等による運送事業向けエコカー補助金
⑤【事業者用】 低公害車普及促進対策費補助金/国土交通省
すでに終わってる制度もありますが、のちに同様の制度ができたときなど、参考にしてください。
INDEX
①経済産業省 新エコカー補助金
近年の環境問題と、景気回復対策への取り組みとして政府が推し進めるエコカー普及促進策の1つ。現在使っている自動車から環境性能の優れた自動車に買い替える場合、補助金が交付されます。
エコカー補助金とは
エコカー補助金は一定の環境要件を満たした新車を購入し、1年間使用する者に対して、補助金が交付されます。
〇新車とは
平成23年12月20日(概算閣議決定日)から平成25年1月31日までに新車新規登録(登録自動車)または新車新規検査届出(軽自動車)された自動車がエコカー補助金の対象となります。
※現金購入のみならず、ローン、割賦・クレジットにより購入されたものも対象となります。リース、レンタルに供する車として購入されたものも対象となります。
〇1年間使用について
エコカー補助金の交付を受けた新車については、新車新規登録日または新車新規検査届出日より1年以上の間、原則として同一の者による使用(車検証上の使用者名義を変更しないこと)が求められます。
違反するとエコカー補助金を返納する必要があります。
制度概要
2011年度の第4次補正予算で、経済産業省が実施する「新エコカー補助金」制度。2012年4月2日から申請を受け付けていましたが、予算満了のため2012年9月21日18:00を以って終了しました。
交付額は下記の通りです。
普通乗用車
(※乗車定員が10人以下、及び3.5トン以下) |
10万円 |
軽自動車 | 7万円 |
重量車(小型)
(※3.5トン以上のトラック、バス) |
20万円 |
重量車(中型)
(※7.5トン以上のトラック、8.0トン以上のバス) |
40万円 |
重量車(大型)
(※12トン以上のトラック、バス) |
90万円 |
新エコカー補助金の対象車となる条件
2011年12月20日から2013年1月31日までに新車新規登録(登録自動車)、または新車新規検査届出(軽自動車)された自動車のうち、下記いずれかを満たすものです。
【乗用車等】 | 【重量車等】 |
・平成27年度燃費基準を達 | ・平成27年度燃費基準を達成 |
・平成22年度燃費基準25%超過を達成 | ・電気自動車(EV) |
・電気自動車(EV) | ・プラグインハイブリッド車(PHV) |
・プラグインハイブリッド車(PHV) | ・天然ガス自動車 |
・天然ガス自動車 | ・燃料電池自動車 |
・燃料電池自動車 | |
・クリーンディーゼル自動車(乗用自動車) |
新エコカー補助金の申請手順
過去にあった新エコカー補助金の申請受付は2012年4月2日~2013年2月28日までです。
1.対象車を購入し、車両登録を済ませます。
2.必要書類(※後述)を揃えます。
3.車両登録日の翌月末までに届くよう、書類を(社)次世代自動車振興センターに送付します。
4.交付決定通知書が送付されます。
5.新エコカー補助金が指定した金融機関の口座に振り込まれます。
新エコカー補助金申請に必要な書類
1.補助金交付申請書兼実績報告書
2.車検証の写し
3.登記簿謄本(抄本)又は現在事項全部証明書
・取得後3ヶ月以内のものに限ります。
・所有者が登記簿謄本等に記載されていない支店・支社等の場合は、会社案内の組織図のコピーや公共料金の領収書など、その支店・支社等の存在を証明できる資料を添付する必要があります。
・所有者が支社・支店等の場合に、支社・支店等から申請する場合は、代表権者から申請者への委任状を添付する必要があります。
4.申請者名及び住所を確認できる公的書類 (下記のうちいずれか)
・運転免許証の写し(表裏両面コピー)
・パスポートの写し(有効期限内のもの)
・住民票の写し(補助金申請受理日から3ヶ月以内のもの)
・住民基本台帳カードの写し
・健康保険証等の写し(現住所が記載されているもの)
5.補助金交付を求める口座番号と口座名義を証する書類
・通帳の裏表紙のコピー
・キャッシュカードのコピー
・口座内容のプリントアウト書面
②クリーンエネルギー自動車等導入費補助事業
経済産業省主導の「平成25年度クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」は、「電気自動車」、「プラグインハイブリッド車」、「クリーンディーゼル車」を対象とする補助事業です。
制度概要
〇申請期間
・補助対象は、平成25年4月1日~平成26年2月28日に初度登録された車両であることです。
・登録後1か月以内に補助金交付申請書を提出。また、平成26年2月28日までに車両登録(届出)を完了し、車両本体全体の支払いを完了した上で、平成25年3月7日までに申請書類の提出が可能なことが条件となります。
※予算を超過する見込みの場合、予定より早く応募を締め切る場合があります。
〇補助金額
補助金額は、「購入額から基礎額を引いた1/2」または、「購入額から基礎額を引いた1/1」と「各車別の交付上限額」の少ないほうが適用されます。
原付の場合は、「購入額から基礎額を引いた1/4」、上限額は一律7万円となります。
申請の流れ
補助金受領までのステップ | 期限 |
1.エコカー購入 | – |
2.車両登録・届出(※通常は購入時に手配してもらえます) | 平成26年2月28日 |
3.補助金交付申請書類を提出 | 車両登録から1ヶ月以内 |
4.交付決定兼確定通知書が届く | – |
5.補助金交付・振込み | – |
③自治体によるエコカー補助金
経済産業省・国土交通省によるエコカー補助金だけでなく、自治体が独自に行っているエコカー補助金もあります。
対象となるエコカーやその補助金額は自治体によって異なります。
(例)愛知県の先進環境対応自動車導入促進費補助金
※参考までに愛知県の先進環境対応自動車導入促進費補助金を紹介します。
⑴募集期間
平成31(2019)年4月1日(月曜日)から令和2(2020)年3月16日(月曜日)正午(必着)まで
※申請が予算額に達した場合、提出期限前に受付を終了します。
(2) 補助対象事業
令和2(2020)年3月31日(火曜日)までの間に、車両登録及び車両代金の支払いが完了する先進環境対応自動車(新車)の導入
(3)補助対象事業者
事業の種類 | 補助対象事業者 |
営業用登録(緑ナンバー)の
車両を導入する場合 |
・旅客・貨物運送事業者
・旅客・貨物運送事業者に貸し渡す目的で導入する自動車リース事業者 |
自家用登録(白ナンバー)の
車両を導入する場合 |
・中小企業等の事業者
・中小企業等の事業者に貸し渡す目的で導入する自動車リース事業者 |
④協会等による運送事業向けエコカー補助金
全日本トラック協会(全ト協)及び都道府県トラック協会(地方ト協)では、バス・トラック事業者向けに、国土交通省が実施するエコカー補助制度と併用(協調補助)することを前提に、事業用低公害トラックの導入に対して補助金を交付しています。
自動車運送事業用車両の低公害車導入に係る補助制度
バス・トラック事業者等を対象に、CNG(天然ガス)バス・トラック、ハイブリッドトラック・バスの新車購入に際して補助金を交付されます。予算額は7億7,400万円。
■補助対象車種
・CNGバス・トラック ・ハイブリッドバス・トラック
■補助内容
補助対象者 | 補助率 |
経年車の廃車を伴う新車購入の場合 | 通常車両価格との差額の1/2以内、又は車両本体価格の1/4以内 |
新車のみの購入の場合 | 通常車両価格との差額の1/3以内、又は車両本体価格の1/4以内 |
使用過程車のCNG車への改造 | 改造費の1/3以内 |
■導入車両台数の要件
トラックを「新車のみ購入」する場合は、CNGトラック等の低公害車を年間3台購入すること。但し、グリーン経営認証制度等を取得している事業者は1台からの購入を認められます。
■補助金交付予定枠の申込期間
平成24年9月1日~9月30日
※事前に、交付予定枠の申込み期間内に申込みを行い、内定通知を受けた後に申請を行います。
■平成23年度と平成24年度と比較して、主な変更点
スクラップインセンティブによる新車を購入する事業者に補助率を優遇、また、スクラップインセンティブによる新車を購入するトラック事業者について、最低導入車両台数要件を廃止するため、1台の代替購入も申請可能となりました。
⑤【事業者用】 低公害車普及促進対策費補助金/国土交通省
バス・トラック事業者等を対象に、CNG(天然ガス)バス・トラック、ハイブリッドトラック・バスの新車購入に際して補助金が交付されます。
予算額は7億7,400万円。
制度の概要
■補助対象車種
・CNGバス・トラック ・ハイブリッドバス・トラック
■補助内容
補助対象者 | 補助率 |
経年車の廃車を伴う新車購入の場合 | 通常車両価格との差額の1/2以内、又は車両本体価格の1/4以内 |
新車のみの購入の場合 | 通常車両価格との差額の1/3以内、又は車両本体価格の1/4以内 |
使用過程車のCNG車への改造 | 改造費の1/3以内 |
■導入車両台数の要件
トラックを「新車のみ購入」する場合は、CNGトラック等の低公害車を年間3台購入することとなります。
但し、グリーン経営認証制度等を取得している事業者は1台からの購入を認められます。
■補助金交付予定枠の申込期間
平成24年9月1日~9月30日
※事前に、交付予定枠の申込み期間内に申込みを行い、内定通知を受けた後に申請を行います。
■平成23年度と平成24年度と比較して、主な変更点
スクラップインセンティブによる新車を購入する事業者に補助率を優遇、また、スクラップインセンティブによる新車を購入するトラック事業者について、最低導入車両台数要件を廃止するため、1台の代替購入も申請可能となりました。
低公害車普及促進対策費補助金
バス・トラック事業者等によるCNGバス・トラック、電気自動車等の次世代自動車の導入に対し、補助金が交付されます。
平成23年度とは違い、最低導入車両台数要件が廃止され、平成24年度は1台の代替購入も申請可能となっています。
■補助金額
経年車の廃車を伴う新車購入の場合 | 通常車両価格との差額の1/2、または車両本体価格の1/4 |
新車のみの購入の場合 | 通常車両価格との差額の1/3、または車両本体価格の1/4 |
使用過程車をCNG車に改造する場合 | 改造費の1/3 |
事前に、交付予定枠の申込み期間内に申込みを行い、内定通知を受けた後に申請を行います。
申請には登録前申請(通常申請)と登録後申請(実績申請)の2通りがあります。
まとめ
ここまでエコカー関連の補助金や、申請方法、注意点についてまとめてきました。
エコカーは低燃費な上、燃費性能に応じて減税が受けられるため、車の維持費を抑えたい方にはもってこいだと思います。
また、各自治体によってエコカー補助金を実施してるところもありますので、問い合わせてみることを是非おススメします。
一口にエコカーといってもさまざまな車種があります。普段の使い方をイメージして、自分に合ったエコカーを補助金などの優遇制度を利用してお得に購入しましょう。