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danベンチャーキャピタル(VC)の特徴や投資実績など5項目を解説

ベンチャーキャピタル

第4次ベンチャーブームと言われる現在の日本では数多くのベンチャー企業・スタートアップ企業が日々新しく立ち上げられています。そして、そんなベンチャー企業への投資を行い急成長を促すことで利益を得ているのがベンチャーキャピタル(VC)です。

ベンチャーキャピタルにもそれぞれ個性がありますが、中でもユニークなベンチャーキャピタルと言われているのが今回ご紹介する「DANベンチャーキャピタル」です。

DANベンチャーキャピタルは株式投資型のクラウドファンディングサービス「GoAngel」を展開していることでも知られていますが、この記事ではそんなDANベンチャーキャピタルの特徴や投資先企業、事業内容や運用ファンドについて解説していきます。

DANベンチャーキャピタルについて

DANベンチャーキャピタルは1993年にディー・ブレイン証券を設立、2010年に代表取締役を退任し出縄&カンパニーを設立した出縄良人氏によって2015年に設立されたベンチャーキャピタルです。

中小企業のエクイティファイナンス支援を目的としたコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)サポート業務と株式投資型クラウドファンディン
グ業務を事業の柱にしており、その他にもコンサルティング事業や教育研修事業を行っています。

また、DANベンチャーキャピタルではベンチャーキャピタリストの募集も行っており、ベンチャーキャピタリスト養成講座やセミナーも行っているので勉強のため、人脈を広げるためにもこのような場に足を運んでみてもいいのではないでしょうか。

会社名 DANベンチャーキャピタル株式会社
所在地 〒100-0011
東京都千代田区内幸町1−1−1
帝国ホテルタワー15階
代表 出縄良人
資本金 1億1千850万円
グループ会社 株式会社 出縄&カンパニー
手数料 当社の適格機関投資家等特例業務による投資事業有限責任組合における出資者の手数料は以下の通りです。
・組成報酬:組合財産の総額に対して0%〜1.5%
・管理報酬:組合財産の総額に対して年 1.5%〜3.0%
・成功報酬:出資者への分配利益に対して20%
Webサイト https://www.danvc.com/

DANベンチャーキャピタルの事業内容

DANベンチャーキャピタルは主に以下のような事業を行っています。

  1. 第一種少額電子募集取扱業務(株式投資型クラウドファンディング)
  2. 有価証券等管理業務
  3. 適格機関投資家等特例業務(ベンチャーキャピタル事業)
  4. コンサルティング事業
  5. 教育研修事業

コンサルティングや教育研修については他のベンチャーキャピタルも数多く行っていることですが、中でもユニークなのが株式投資型クラウドファンディング「GoAngel(ゴ―エンジェル)」です。

GoAngel(ゴ―エンジェル)とは

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株式投資型クラウドファンディングとはインターネットを通じ、事業目的や企業理念などに共感した投資家たちから少額ずつ出資を募るという、新しい資金調達制度のことです。日本では2015年に改正施行された金融商品取引法で制度化され、DANベンチャーキャピタルは2017年7月に専業ライセンス「第一種少額電子募集取扱業者」の登録を完了。同年9月に専用Webサイト「GoAngel(ゴ―エンジェル)」が開始されました。

株式会社日本クラウドキャピタルの「FUNDINNO」に続き、日本で2番目となる試みです。

新しい技術や革新的なアイディアを持っているベンチャー企業も資金がなければ事業を展開していくことが出来ません。そこで、そんなベンチャー企業と、株主になって企業を応援したいと考える企業や人との「ご縁」を繋ぐのがこの株式投資型クラウドファンディング「GoAngel(ゴ―エンジェル)」です。

まだまだ新しいサービスである株式投資型クラウドファンディングですが、一般的な「購入型クラウドファンディング」と比べてどのようなメリット・デメリットがあるのか、以下の表で解説します。

投資家のメリット・デメリット

株式投資型クラウドファンディングについて、投資家のメリット・デメリットは以下のようになっています。

メリット デメリット
株式投資 経営者の想いや事業計画などを見て共感出来ると思った会社を選び投資を行うことが可能。
共感出来る素晴らしい自供を行う会社の一部を株主として所有することが出来る。
代金の支払いは「銀行振込」のみで、クレジットカードでの支払いは出来ない。(振込手数料を負担する必要がある)
社会貢献 イノベーションによって世の中をより良くしようと考え、努力する企業を出資することによって社会目標の達成に貢献出来る。
リターン 投資した会社の成長によってリターンが得られる場合がある。 投資した会社の低迷に寄って株式の価値が下がる可能性があり、流動性の低さや譲渡制限などの理由から売却したいところに売却できない可能性がある。
また、株式配当を出さない企業もある。
機能 投資を行った会社や気になってフォローを行った会社を参照しやすくなる。気になった点があればサイト上から企業に質問を行うことが出来る。 投資先について、サイト運営社のDANベンチャーキャピタルに質問することも可能だが、電話での問い合わせに返答することは法律で禁止されている。

発行会社のメリット・デメリット

株式投資型クラウドファンディングについて、発行会社のメリット・デメリットは以下のようになっています。

株式投資型クラウドファンディング「GoAngel(ゴ―エンジェル)」を利用して資金調達を行ないたいと考えている起業家や経営者の方はメリットやデメリットについてしっかり確認した上で、利用を検討してみるといいでしょう。

メリット デメリット
株式投資 事業内容や企業理念に共感した人から資金を調達することによって経営基盤を固める事ができる。 株主の数が多くなることで株主事務の負担が増える。
目標金額の申込みが得られず資金調達ができない場合もある。
情報開示 専門家の協力によって事業計画書、決算情報・リスク情報などの整備が行える。
また、情報整備の中で自社の特徴や強みを再確認することが可能。
マーケティング SNS上での共感をベースにした拡散が期待でき、数多くのの人に事業内容などを知ってもらう機会や、応援してもらう機会を得られる。 ネガティブな情報も広まっていく可能性がある。
次のステップ 整備した事業計画書により金融機関などからの融資や公的補助金などの申請に活用することが出来る。
資金調達実績はDANベンチャーキャピタルを通し、他のベンチャーキャピタルからの出資につながる可能性がある。

DANベンチャーキャピタルの特徴

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DANベンチャーキャピタルとしては、上でもご紹介した株式投資型クラウドファンディング「GoAngel(ゴ―エンジェル)」が一つの大きな特徴です。日本で2番目の試みですが、アメリカやイギリスでは急成長しているサービスでもあり、今後、日本でどのように成長していくかをしっかりと見届けていく必要があるでしょう。

株式投資型クラウドファンディング「GoAngel(ゴ―エンジェル)」では2018年3月末までに5社が登録し株式を募集、何れも目標募集額を達成しています。

また、DANベンチャーキャピタルは直接的な利益の見返りだけを求めるのではなく、事業者同士のつながりを強める「暖かい投資」をコンセプトとしたコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)のためのファンドがあることも特徴です。コーポレートベンチャーキャピタル専用のファンドで4社に投資を行ったほか、アドバイザリー契約によって事業シナジーあるベンチャー企業や中小企業に対する資本参加をつないでいます。

更にDANベンチャーキャピタルでは個々の独立したベンチャーキャピタリストが投資先の評価を行ない、投資価値を成長させるための指導をしています。自立した専門家一人ひとりがしっかりとサポートを行ってくれるというのは起業家や経営者からすると非常に心強いのではないでしょうか。

DANベンチャーキャピタルのファンド

DANベンチャーキャピタルは以下のような様々なファンドを運用しています。

  • 法人向けCVCファンド
  • 富裕層向け社会貢献投資ファンド
  • 成長マイクロキャップファンド
  • 業種特化型VCファンド/先端医療ベンチャーファンド
  • 業種特化型VCファンド/日本のものづくりベンチャーファンド
  • 業種特化型VCファンド/不動産ベンチャーファンド

DANベンチャーキャピタルの投資先企業

DANベンチャーキャピタルが今まで投資を行ってきた企業をご紹介致します。

株式会社Manabelle(マナベル)

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株式会社Manabelle(マナベル)は2015年10月21日に設立した会社で、アプリを使ったコンピュータのソフトウェアに関する人材育成のための教育、研修及びコンサルティングを行っています。

男女雇用機会均等法により現在では数多くの女性が社会に出て仕事をしていますが、産休や育休をきっかけに思うように働くことが出来なくなってしまう場合も少なくないと言います。そんな「女性の働き方を変えたい」という想いで開発されたのがManabelle(マナベル)という、女性のための学習・就業支援アプリです。

株式会社KITOHA

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配送業務を「見える化」する配送業務支援システムの開発を行っている企業です。これまでの物流システムは手間が多く、その結果、伝票に間違いが発生したり、タイムリーな位置がわからなかったりと問題点を多く抱えていました。そこで、物流と情報流を一体化することでタイムリーに配送業務単位の状況把握を出来るようにしたシステムです。

その他にも受託開発、WEBサイト制作、システム運用などを行っています。

株式会社丸和製作所

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フレキシブルプリント基板製造や販売、各種金属・樹脂部品の加工のほか、組立・検査請負などを行う会社です。

株式会社丸和製作所が製作するFPC(薄いプラスチック性の絶縁フィルム上に導体がある構造をしたもの)は モバイル機器コンピューター関連機器、カメラ・ムービー機器、電子部品等のほか、 宇宙・航空機や医療機器、・ロボット、カーエレクトロニクス、産業用機器など様々な用途に使用され、欠かすことの出来ない部品の一つです。

株式会社forsisters

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2016年5月30日設立の株式会社forsistersはレターカードサービス eiffelの企画・運営・保守やグリーティングカードやギフト商品の企画、製作、販売、発送代行、この他にも広告・宣伝業などを行っている会社です。

eiffelはスマホやパソコンから実際の手紙が送れるというサービスで、誕生日などのお祝いの他、日頃の感謝の気持ちを伝えたい時、口ではなかなか伝えることが出来ないお礼を形にして家族や友人に届けることが出来ます。

株式会社ゴキゲンホールディングス

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株式会社ゴキゲンホールディングスはiPhone修理の「スマコレ」を全国展開している会社です。Apple社のiPhoneは毎年新しい機種が発売され、国内シェアは6割を超えると言います。

しかし、iPhoneを実際使っていて修理を行ったことがある方ならわかると思いますが、iPhoneは故障や画面割れなどの修理に非常に手間とお金がかかります。その結果、修理ではなく新機種の購入を選ぶという人も多いのです。

株式会社ゴキゲンホールディングスの戎祐次社長はヤマダ電機でパソコン修理サポート責任者をしていた経験からiPhone修理に特化した業態を思いつき独立。iPhone修理の「スマコレ」を全国展開するだけでなくスマホグッズ販売、データ復旧、コーティング、iPadスクールなどスマートフォンアフターサポートの品揃えでは業界ナンバーワンを誇ります。

まとめ

日本で2番目に株式投資型クラウドファンディングサービスを開始したDANベンチャーキャピタルは起業家や経営者からだけでなく、投資家からも注目されている存在です。

DANベンチャーキャピタルはまだ若いベンチャーキャピタルであることや、ベンチャーキャピタルという事業自体がまだまだ日本でそこまで認知されていないこともあり、社会的な認知度はまだまだ低いというのが正直なところです。

しかし、DANベンチャーキャピタルの代表のこれまでの実績から株式投資型クラウドファンディング「GoAngel(ゴ―エンジェル)」はかなり期待されてもいるようです。「暖かい投資」や「GoAngel(ご縁ジェル)」という紹介文からも分かる通り、企業と投資家の間の深いつながりが生まれるのを期待したサービスと言えるでしょう。

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