株式投資型クラウドファンディングの特徴と3つのおすすめサイト

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購入型や融資型とは全く違う形のクラウドファンディングで、ハイリスクハイリターンの投資を行う事が出来るのが株式投資型です。海外では昔からあるサービスですが、日本では2014年にベンチャー企業の資金調達を支援する目的として改正金融商品取引法が成立した事により、2015年から『個人投資家が1社あたり年間50万円を上限にネットで未公開株を購入』出来るようになりました。

この法改正により、ベンチャー企業は今まで以上に資金調達を行うのが容易になり、個人投資家は今まで以上に未公開株を購入しやすくなり、色々な企業へ投資が出来るようになりました。このようにして、ネットを通じて小口の資金を集め、ベンチャー企業の未公開株を複数人で購入する事が出来るサイトを株式投資型クラウドファンディングと呼びます。

投資家からするとハイリスクハイリターンの投資であり、ベンチャー企業からすると新しい資金調達の場として注目を集めている株式投資型クラウドファンディングは一体どのようなものなのか。特徴や仕組み、メリットデメリットから、利用にオススメの優良サイトまで、初心者の方でも分かりやすい様に株式投資型について紹介していきたいと思います。

株式投資型クラウドファンディングとは

日本で主流と言われている購入型や融資型とは大きく毛色が違う株式投資型。起案者のプロジェクト内容や出資者のリターンも大きく異なります。まずは株式投資型クラウドファンディングの特徴や仕組み、メリットデメリットについて以下で詳しく解説していきましょう。

仕組み

クラウドファンディングとは企業が魅力的なプロジェクトを公開し、それに共感したりリターンを得る為に沢山の人が小口の資金を出資するというもの。色々な種類があるのは、出資者が資金を提供した時のリターンが違うからです。

  • 購入型⇒特別なサービスやモノ
  • 寄付型⇒基本的にリターンはない
  • 融資型⇒安定的な利回り
  • 投資型⇒分配金やサービスやモノ
  • 株式投資型⇒未公開株

特別なサービスや金銭的リターンが一般的なクラウドファンディングにおいて、株式投資型だけ得られるリターンは企業の未公開株です。ハイリスクハイリターンと言われている所以はここにあります。未公開株はもちろん手にしただけでは儲ける事が出来ませんよね。

その企業がIPO(上場)、もしくはM&A(企業売却)しなければその未公開株は価値を発揮しませんので、投資した企業が上場を果たせず泣かず飛ばずだった場合はその株はただの紙切れとなり1円の恩恵も得る事が出来ません。しかし反対に、未公開株を所有している企業が上場、もしくは企業売却を高値で行う事が出来れば、非常に大きなリターンを得る事が出来るのです。

一般的には未公開株への投資はほとんどが詐欺であったり、結果でないまま倒産する事がほとんどであると言われています。冒頭でも説明した通り、ようやく日本でも解禁された未公開株への投資も50万円までという制限付きであるのは、詐欺行為が多く、投資家が損をするケースが非常に多いのが理由です。

資金調達の新たな場

テクノロジーで世界を変えるアイディアや発想はあっても資金がなければそれを実現する事はできませんよね。企業したばかりのベンチャー企業や起業前のスターアップが資金調達する場は今まで、ベンチャーキャピタルかエンジェル投資家から行う以外に選択肢はありませんでした。成功するかどうか分からない創業間もない会社に銀行は融資してくれませんので、選択肢が少なく、資金調達を受けられれば成功するであろう案件が埋もれてしまうという事が日本では少なくありませんでした。

そんなベンチャー企業の新しい資金調達の場として注目を集めているのが株式投資型クラウドファンディングです。株式投資型であれば、サイトで募集をかけてそのアイディアが注目を集めれば多額の資金を調達する事が可能です。ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの支援とは違い、個人ではなく不特定多数の人からの資金提供という事もありますので、経営に口出しをされる事はなく自由に自分が思うまま経営を行う事が出来るというメリットもあります。

株式投資型クラウドファンディングに特化したサイトであれば、テクノロジーを駆使した未来を変える可能性がある企業へ投資したいという野心に溢れる投資家が多いですから、自社が提供するサービスに魅力を感じてもらえれば多数の人の目に止まり、目標資金よりも多くの資金を調達できる可能性もあり、銀行融資などとは異なり返済義務もありません。デメリットとしては、アイディアや考えているテクノロジーが現実的に実現可能でなければ資金を集める事が難しいという点です。この資金を集められればすぐにでも動く事が出来るという現実的で画期的なアイディアが必要になってくるでしょう。

出資者のメリット

日本で最も主流とされている購入型、最も安定した利回りを得られる融資型ではなく、株式投資型を選択する方は3つのメリットに魅力を感じて出資を行っています。

  1. エンジェル税制の優遇
  2. ハイリターンを得られる可能性
  3. スタートから応援できる

個人投資家はベンチャー企業の株式に投資した時点で税金の優遇処置を受ける事が可能です。具体的には総所得金額や株式譲渡益から控除されます。設立年収や財務要件などの一定の条件を満たしている必要がありますので全てのベンチャー企業に適用される訳ではありませんが、投資を行うついでに節税にもなるという事で、エンジェル税制を目的に投資をされている方も多くいます。

株式投資型で出資を行う事で将来有望なベンチャー企業をスタートから応援する事が出来るという楽しみもあります。定期的に届く報告書がありますので、今どういった状況でどのような事に資金を利用しているかも把握する事ができ、冒頭でも説明したようにIPOやM&Aで大きな現金リターンを得る事が出来ることが大きな特徴です。

出資者のデメリット

ハイリスクハイリターンの株式投資型には他のクラウドファンディングにはない大きなデメリットが2つあります。大きなリターンを得られる可能性がある変わりにどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。

  1. 自由に売却する事ができない
  2. 日本ではまだ成功実績がない

株式投資型クラウドファンディングを利用して取得した非上場企業の株式は自由に売却する事が出来ません。売却しようとしても譲渡制限が付けられている事が多く、株主総会の承諾を受けなければ手放すことが出来ないなどの面倒な手続きが発生する場合が多いです。一度取得した未公開株は長期視野を第一に考えておく必要があります

冒頭でも説明した通り、海外では既に普及していたサービスですが、日本では法改正からスタートしたものなので株式投資型クラウドファンディングの歴史はまだとても浅いです。国内株式投資型第一号のBank Invoice株式会社のプロジェクトでもIPOは2022年以降の計画になっているので、早くても後3年は実績を作る事が出来ません。つまり現状では実績が一つもありませんので、株式投資型クラウドファンディングで資金調達した企業がどのような結果になるのかは不透明であるという訳です。

株式投資型クラウドファンディングのおすすめサイト

最も歴史が浅い株式投資型クラウドファンディングですが、未公開株を購入出来るという事で高い注目を集めていて、法改正から現在までに数多くのサイトが誕生しています。ここからは資金調達をしたいと考えている事業者の方にも、未公開株を取得したいと考えている出資者の方にもオススメしたいサイトを紹介していきたいと思います。

FUNDINNO

株式会社日本クラウドキャピタルが運営を行うFUNDINNO(ファンディーノ)は、日本初の出資のリターンで未公開株を渡す株式投資型クラウドファンディングサイトです。2015年11月に会社が設立され、2016年12月から投資家の本登録サイトを開設して本格オープンとなりました。日本証券業協会に証券会社として登録していますので他同業サイトとは違い証券会社としてサービス提供しています。

FUNDINNOで募集を行っているプロジェクトは事前に厳しい審査が行われています。3期分の決算書と事業計画書を用意しての書類審査、経営者とのミーティングを経ての審査会議が行われて、CEO、管理部長、事業部長、コンプライアンス部長の全会一致で審査通過となり、サイト上にプロジェクトを公開して資金調達を行う事が出来るようになります。募集期間中に未上場企業の目標募集金額以上に達した場合のみ成約となり、出資金の振り込みを行う事で出資者に未公開株が配布されます。

未公開株の取得には数百万円が必要というイメージがありますが、FUNDINNOでは1社あたりの投資は50万円が上限と決められていて、企業ごとに複数の投資コースが決められていて最低10万円程度でも投資が可能なので、気軽に利用する事が出来るという特徴があります。更に、FUNDINNOサイト内で投資家同士でコミュニケーションが取れたり、投資した企業のIR情報を定期的に確認できるなど、投資初心者にも嬉しいサービスが多数用意されているのも大きな特徴と言えるでしょう。

社名 株式会社日本クラウドキャピタル
所在地 東京都品川区東五反田5丁目25番18号
設立 2015年11月26日
資本金 6億208万9720円(別途資本準備金:3億8688万9620円)
代表社名 柴原祐喜
累計成約額 23億4253万円(2019年10月時点)
ユーザー数 18752人(2019年10月時点)
累計成約数 66件(2019年10月時点)
HP https://fundinno.com/

GoAngel

上記で紹介したFUNDINNOは国内初の株式投資型クラウドファンディングサービス。国内で2番目にサービスを開始したのが『GoAngel(ご縁ジェル)』です。現在の日本クラウド証券を創業した出縄良人氏が代表を務めるDANベンチャーキャピタルが運営を行っているサイトで、同社はソーシャルレンディングのクラウドバンクを運営していますので、そちらで名前を知っている方も多いかもしれません。

好きな金額を投資できる訳ではなく、案件にとり投資コースが決められいますので、その中から投資する額を選んでいくというシステムになっています。通常は25万円コースか50万円コースの2通りで、50万円コースのみの案件もあります。全くの投資初心者の方にとっては少々ハードルが高い値段設定になっていると言えるでしょう。更にGoAngelは投資を行う時に手数料を支払う必要があります。1株に対して4000円なので、25万円コースを選択しても支払いは27万1600円必要(手数料込み)になるという訳です。国内最大手のFUNDINNOは投資家に手数料はかかりませんので、ここはGoAngelの大きなデメリットの一つと言えるかと思います。

初期投資額が大きく手数料も必要であると言う事から、初心者向けサイトではありませんが、運営会社が実績を残している大企業であると言う事と、DANベンチャーキャピタルが蓄積して有望企業発掘のノウハウを活かした事業を掲載していますので、今後に期待せざるを得ない案件が数多く、今後はGoAngelを中心にこの業界が回っていく可能性は充分に秘めています。既に投資の経験がある方、安さよりも魅力的な案件かどうかを優先したいという方はGoAngelを利用するのが良いでしょう。

社名 DANベンチャーキャピタル株式会社
所在地 東京都千代田区内幸町一丁目1番1号 帝国ホテルタワー15階
設立 平成27年5月15日
資本金 1億1千850万円
代表社名 出縄良人
問い合わせ先 info@danvc.co.jp
電話番号 03-3507-5728
HP https://go-angel.com/

エメラダエクイティ

エメラダエクイティ株式投資型クラウドファンディングとして2017年11月にサービスを開始しました。ゴールドマンサックス出身の澤村帝我氏と古川直樹氏、ソニー出身の五嶋宏通氏3名が共同創業者です。取締役に金融機関出身のプロ投資家が多く集結した事で、プロの目利きによる魅力的なベンチャー案件が多く存在するとして注目を集めています。

エメラダエクイティのリターン対象は未上場企業の未公開株ではなく『新株予約権』です。このサイトを利用する投資家は株式を購入する権利である新株予約権を取得し、株式の取得は株式が売却される直前のタイミングで行われます。IPOやM&Aで収益が期待できるという点では両者に違いはありません。

もう一つの特徴は、エメラダエクイティでの投資案件はベンチャーキャピタル等から既に投資を受けた実績があるベンチャー企業に限定されているという点です。何万社もの未上場企業から将来的に大成して上場する企業を見つけるのは至難の業です。目利きが出来るVCやエンジェル投資家が投資対象とした企業は上場する可能性が高いという事で、エメラダエクイティではその中から更に厳選して投資案件を紹介しているという訳です。

エメラダエクイティでの投資は1口7万円から行う事が可能なので投資初心者でも気軽な気持ちで利用する事が可能です。上限は7口の49万円までとなっています。一度投資を行ってからは原則として途中解約は出来ませんので、イグジットのお知らせを待つのみです。長期的な視野で企業がどのような事を行っているかに注目しながら待つのが良いでしょう。

社名 エメラダ株式会社
所在地 東京都港区南青山1−12−3 LIFORK MINAMI AOYAMA 南棟S108
設立 2016年6月2日
資本金 70,000,000円
HP https://emeradaco.com/

まとめ

未上場企業の未公開株取得で多額のリターンを得る投資は、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などがありましたが、法改正でネット上でも気軽に購入できるようになり、株式投資型クラウドファンディングのようなプラットフォームが出来てからは、新興ベンチャー企業は新しい資金調達の場として、投資家からは新しい投資先として高い注目を集めています。

まだそこまで日本国内で広まっていない理由は成功実績がないからです。2022年のIPOを目指しているので、株式投資型クラウドファンディングが成功するか否か、盛り上がるかどうかはどれだけの企業が上場を果たすかで大きく評価が変わりそうです。

しかし既に何社も資金を調達していて、テクノロジーの開発や上場までのイグジット準備は整いつつあります。新しい投資先として、新しい資金調達の場として、今後更に高い注目を集める事が予想されている株式投資型クラウドファンディングに是非注目してみて下さい。

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