コロナ給付金企業

企業向けのコロナウィルス関連の5つの給付金を徹底調査

新型コロナウィルス給付金等

新型コロナウィルスの拡大により、緊急事態宣言が7都道府県に発令されました。
これによって経済的な打撃を受けてしまった企業は増え始めています。

これからも、自粛要請やテレワーク、臨時休校などで、事業の運営に支障をきたすことからは避けられなくなりそうですが、そのようなときに利用できる給付金や助成金をご存知でしょうか?

国では、それらを支援するために給付金などの制度が数多く設けられ始めています。

給付金は新たな内容となるため、わからないことも多いと思いますが、こちらの記事では企業が利用できる5つの給付金や助成金をわかりやすくまとめています。

「どんな給付金があるのか?」「給付金を解りやすく知りたい」などという方は、最新情報となっているこちらの記事をぜひ参考にしてみてください。

4月7日に決議した支援と給付金

コロナ給付金企業

緊急事態宣言が発令された4月7日に、新型コロナウィルス感染症緊急経済対策が取りまとめられて、令和2年度補正予算案が閣議決定されています。

中小企業・小規模事業者が利用できる支援には、資金繰り支援や持続特化給付金などがあります。

貸付となる融資は、返済しなくてはなりませんが、給付金や助成金は返済の義務が生じません。
この記事では、特に返済の必要がない5つの給付金や助成金について、わかりやすく解説していきます。

資金繰り支援

資金繰り支援においては、これまでよりも幅を広げて、次の2つの支援策を拡充しました。

◆政府系金融機関・信用保証協会の既往債務を実質無利子融資に借換できるようにする。

◆実質無利子・無担保、最大5年間元本据え置きの融資制度を民間金融機関でも新たに受けられるようにする。

持続化給付金

持続化給付金では、下記のような事業を対象に給付金が交付されます。

◆特に厳しい状況にある事業者に対して、事業の継続を支え、再起の糧となる事業全般に広く使える給付金を支給する。

注意事項

上記の支援や給付金は、令和2年度の補正予算案の成立が前提となっています。
制度の具体的な内容や条件には、まだ検討している段階のものもあるので、お気を付けてください。

早く申請しないと受け取れないと、不安を持っている方もいると思いますが、今のところは申請期間と予算額は、余裕を持って確保される予定となっています。

持続化給付金

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持続化給付金は、新型コロナウィルス感染症拡大によって、特に大きな影響を受けている事業者を支援する給付金です。

事業の持続を支えることに加えて、再起の糧につながる事業全般に広く利用できる給付金の交付を行っています。

給付対象者

持続化給付金の給付対象となるものは、下記に該当する方となります。

◆中堅企業、中小企業、小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者等、その他各種法人等
◆新型コロナウイルス感染症の影響により、売上が前年同月比で50%以上減少している者

給付金額

持続化給付金の給付金額と算出方法は、下記の通りとなります。

◆算出方法
前年の総売上(事業収入)— (前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)

◆給付限度額(上記の算出方法によって計算)
・法人は200万円以内
・個人事業者等は100万円以内を支給

雇用調整助成金の特例措置

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雇用調整助成金とは、経済上の理由によって事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者の雇用維持を図った時に利用できる助成金です。

労働者の雇用を維持した場合、休業手当、賃金などの一部を補助してくれます。

雇用調整助成金では、新型コロナウィルス感染症の影響を踏まえた特例措置が拡大されています。
通常の雇用調整助成金のクーリング期間要件や被保険者期間要件を撤廃した内容での活用が可能となっています。

また、感染者が他の地域と比べて、一定数以上かつ集中的に発生している地域の事業主の場合には、さらなる特例措置を受けることもできます。

特例措置の期間

新型コロナウィルス感染症の影響を踏まえた特例措置の期間は、下記の通りとなります。

◆休業などの初日が令和2年1月24日から7月23日までの場合に適合となります。

特例の対象となる事業者

新型コロナウィルス感染症の影響を踏まえた特例措置の対象となる事業者は、下記の通りとなります。

◆新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主

なお、日本人観光客の減少の影響を受ける観光関連産業や、部品の調達・供給等の停滞の影響を受ける製造業など、幅広く特例措置の対象となっています。

特例措置の内容

新型コロナウィルス感染症の影響を踏まえた特例措置の内容は、下記の通りとなります。

◆休業等計画届の事後提出が令和2年5月31日まで可能
◆生産指標(売上高等10%減)の確認対象期間を3か月から1か月に短縮
◆雇用指標(最近3か月の平均値)が対前年比で増加している場合も対象
◆事業所設置後、1年未満の事業主も対象
◆雇用保険被保険者として継続して雇用された期間が6ヶ月未満の労働者も助成対象
※3月10日より適用となります。
◆過去に本助成金を受給したことがある事業主について、
・ 前回の支給対象期間の満了日から1年を経過していなくても助成対象に。
・ 支給限度日数から過去の受給日数を差し引きません。
※3月10日より適用となります。

助成金額

新型コロナウィルス感染症の影響を踏まえた特例措置の助成金額は下記の通りとなります。

◆助成率
・大企業 2分の1
・中小企業 2分の3

◆支給限度日数
・1年間で100日

雇用調整助成金の特例措置は、今後さらに拡大の予定となっています。

小学校などの臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援(労働者に休暇を取得させた事業者向け)

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新型コロナウィルス感染症に関して、小学校等が臨時休業となった場合、通う子どもの保護者である労働者に有給休暇を取得させた企業に対して支援を行っています。

企業が、労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規・非正規問わず、労働基
準法上の年次有給休暇とは別途、有給の休暇を取得させた企業に対して助成金が交付されます。

対象事業主

小学校などの臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援の対象事業となるものは下記の通りとなります。

◆①又は②の子どもの世話を行うことが必要となった労働者に対し、労働基準法上の年次有給休暇とは別途、有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた事業主

①新型コロナウイルス感染症に関する対応として、臨時休業等をした小学校等(※)に通う子ども
※小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(全ての部)、放課後
児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
②新型コロナウイルスに感染した等の子どもであって、小学校等を休むことが必要な子ども

支給金額

小学校などの臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援の支給金額は下記の通りとなります。
なお、大企業、中小企業とも同様となります。

◆休暇中に支払った賃金相当額×10分の10
◆支給限度額  日額8,330円

適用日

小学校などの臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援の適用期間は、下記の通りとなります。

◆令和2年2月27日~3月31日の間に取得した休暇

なお、対象となる休暇取得の期限を延長し、令和2年4月1日から6月30日までの間に取得した休暇等についても支援を行う予定となっています。

雇用保険被保険者に対しては、労働保険特会から支給、それ以外は一般会計からの支給となります。

時間外労働等改善助成金

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時間外労働等改善助成金は、新型コロナウィルスの感染対策として、新たにテレワークを導入や特別休暇などの整備を行った企業を支援するために設けられました。

新たにテレワークを導入や特別休暇した中小企業に、給付金が支給されます。

時間外労働等改善助成金には、テレワークコースと職場意識改善例コースが2つのコースが用意されています。

・テレワークの特例コース
・職場意識改善の特例コース

3月9日より申請の受付が始まっています。

次に、テレワークの特例コースと職場意識改善特例コースを詳しくみていきましょう。

テレワークの特例コース

テレワークの特例コースの対象事業主、対象取組、要件、期間、支給金額は下記の通りとなります。
(テレワーク特例コースの内容)

対象事業主 新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小企業事業主
補助対象の取組 取 組 ・テレワーク用通信機器の導入・運用 ・就業規則・労使協定等の作成・変更 等
要件 事業実施期間中にテレワークを実施した労働者が 1人以上いること
事業実施期間 令和2年2月17日~令和2年5月31日
支給額 補助率:1/2  1企業当たりの上限額:100万円

職場意識改善特例コース

職場意識改善特例コースの対象事業主、対象取組、要件、期間、支給金額は下記の通りとなります。
(職場意識改善特例コースの内容)

対象事業主 新型コロナウイルス感染症対策として休暇の取得促 進に向けた環境整備に取り組む中小企業事業主
補助対象の取組 就業規則等の作成、変更 、労務管理用機器等の購入、更新 等
要件 事業実施期間中に新型コロナウイルスの対応として 労働者が利用できる特別休暇の規定を整備すること
事業実施期間 令和2年2月17日~令和2年5月31日
支給額 補助率:3/4
事業規模30名以下かつ労働能率の増進に資する設備・機器 等の経費が30万円を超える場合は、4/5を助成 上限額:50万円

経済産業省による中小企業 金融・給付金相談窓口

コロナ給付金企業

新型コロナウィルス関連の資金繰りや給付金の情報は、日々更新されていますので、つねに新しい情報を確認しておくことが大切となります。

また、新型コロナウイルス感染症により影響を受ける中小・小規模事業者等を対象に資金繰り支援及び持続化給付金に関する相談を下記で受け付けていますので、ご利用になってみてください。

中小企業 金融・給付相談窓口
受付時間:平日・休日 9:00~17:00
直通番号:03-3501-1544

まとめ

コロナ給付金企業

新型コロナウィルスで影響があった中小企業が活用できる5つの給付金について、わかりやすく解説してきました。

給付金となる「持続化給付金」「雇用調整助成金の特例措置」「小学校などの臨時休業に伴う保護者の休暇取得支援」「テレワーク特例コース」「職場意識改善特例コース」などは、コロナウィルスで影響があった中小企業が活用できる給付金や助成金です。

これらの給付金は、融資などの貸付と違い、返済する必要がありませんので、コロナウィルスで打撃を受けた企業は、大いに役立つ支援となってくれるはずです。

また、雇用調整助成金の特例措置などにおいては、さらに拡充されると言われています。
まだこれから、更新されて行きますので、つねに最新情報を確認しておくことを忘れないでください。

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