新型コロナ対策によって設けられたIT導入補助金2020の特別枠の特徴を解説

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コロナ IT導入補助

現在、新型コロナウイルスの影響により、人から人への感染拡大防止のため、世界中で外出自粛要請やロックダウン(都市封鎖)が実施されている影響で不況に陥り、世界中が苦境に立たされています。
その影響から、対人での仕事をされている接客業や飲食業だけでなく、オフィスワーク等の仕事をされている方やイベント会社等、挙げだせばキリがない程に各業界に大きな打撃を与え、年収が大幅に減ってしまったり、生活を営むことが困難な状況に陥る人が続出するなど、日本国内も混沌とした状況に陥っています。

国は、そういった深刻な状況の中でも人々の暮らしが守られるように、人から人への感染リスクを減らしながらも仕事ができる環境を整えるため、テレワーク(在宅勤務)の設備を導入しようとする事業者を優先的に支援する制度「IT導入補助金2020」を設けました。

従来のIT導入補助金では、通常枠しか設けられていませんでしたが、新型コロナウイルス感染拡大対策としてテレワークシステムなどのITツール導入にかかる費用の一部を支援してくれる「特別枠」を設け、その事業者を積極的にサポートする方針を固めています。

本記事では新型コロナウイルス感染拡大防止に繋がるITツール導入支援制度「IT導入補助金2020」について詳しく解説します。

IT導入補助金2020について

コロナ IT導入補助

まず、IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者等が自社課題やニーズに合ったITツール導入にかかる費用の一部を補助してくれる制度で、中小企業・小規模事業者等の業務の効率化や売上アップ等の生産性向上を促進させることを目的とした支援制度です。
対象事業者となる中小企業・小規模事業者等は、IT導入補助金を積極的に活用することで、現時点での自社が置かれた状況を分析して、把握した自社課題に応じたITツールを導入することで、経営力の強化や生産性の向上を図ります。

IT導入補助金2020では、従来のIT導入補助金の通常枠「A類型」「B類型」に加え、特別枠となる「C類型」も追加されました。
特別枠となるC類型は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている企業を対象としており、補助対象範囲拡大や補助率の引き上げが行われます。

そして、2020年3月13日~3月31日に「IT導入補助金2020 1次公募(臨時対応)」が実施されました。
1次公募では「A類型」を対象とした公募が行われ、事業実施期間は交付決定後の9月30日までとされ、早急な公募を行うために2019年度からのIT導入支援事業者を継続することを決定した上での公募となりました。

※IT導入支援事業者とは
補助事業を申請事業者と共に実施する共同事業者(パートナー)のことを指します。
IT導入支援事業者の主な役割は、中小企業・小規模事業者等の生産性向上のために、申請事業者が導入すべきITツールを提案したり、導入の際の事業計画の策定支援をはじめとした各種申請等の手続きのサポートを実施することです。

IT導入補助金2020の要件

IT導入補助金2020は新型コロナウイルス感染拡大の影響によりニーズが高まっている「テレワーク」(在宅勤務制度)の導入に取り組む事業者を優先的に支援してくれる制度です。

そして、現在は新型コロナウイルスの影響を受けている企業向けに「特別枠」が設けられ、補助対象となる範囲の拡大と補助率の引き上げが行われています。

■補助対象事業者
中小企業事業者、小規模事業者等
飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業、製造業、建設業等

■補助対象費用
ソフトウェア費、導入関連費等

■構成する3つの類型

【A類型】
3年間、給与支給総額を年率1.5%以上増加させる計画があり、それを従業員に表明している事業主が対象となる枠です。
ソフトウェア購入費用及び導入するソフトウェアに関連するオプション・役務の費用が補助対象となります。

【B類型】
3年間、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準となる計画があり、それを従業員に表明している事業主が対象となる枠です。
ソフトウェア購入費用及び導入するソフトウェアに関連するオプション・役務の費用が補助対象となります。

【C類型】
新型コロナウイルス感染拡大対策として、テレワーク環境整備の導入や非対面型のビジネスモデルへの転換などに取り組む事業者のITツール導入を優先的に支援するために創設された枠です。
ソフトウェア購入費用及び導入するソフトウェアの利用に必要不可欠なハードウェアのレンタル費用と関連するオプション・役務の費用が補助対象となります。
※「A類型」「B類型」はソフトウェアのみが対象となっていますが、「C類型」はハードウェアのレンタル費用等、一部ハードウェアの費用も対象となっていることが特徴です。

■補助率
・通常枠(A類型・B類型) 1/2
・特別枠(C類型) 2/3

■補助額
・通常枠 A類型 / 30万円~150万円
・通常枠 B類型 / 150万円~450万円
・特別枠 C類型 / 30万円~450万円 (45万円以上の投資が対象)

■公募元
IT導入補助金事務局

IT導入補助金2020の特別枠「C類型」について解説

コロナ IT導入補助
上記でもお伝えした通り、特別枠となる「C類型」が設けられた目的は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている事業環境の深刻な状況を乗り越えるために、前向きな投資を行う事業者のために設けられた制度枠になります。
テレワーク(在宅勤務)システムの導入支援がメインとなる補助枠で、新たにテレワークを導入した中小企業等に対して、テレワーク用の通信機器にかかる経費の一部を補助してくれます。

テレワーク導入に関する相談窓口は「総務省テレワークマネージャー相談事業」こちらをご参照ください。

特別枠「C類型」のスケジュール
・交付申請期間 / 2020年5月上旬~2020年12月下旬まで
・事業実施期間 / 交付決定後~6ヶ月間程度

特別枠の主な3つの特徴を解説

特別枠の一番の特徴は補助率が1/2から2/3へ引き上げられ、補助上限額は450万円となった点です。
PC・タブレット等のハードウェアのレンタル費用も補助対象として認められています。
従来のIT導入補助金では、ソフトウェア導入にかかる費用のみが対象でしたが、特別枠ではハードウェアの導入にかかる費用も一部対象となりました。
また、補助金の公募前に導入したITツール等も補助対象とされますが、基本的に2020年4月7日以降に発生した経費が対象なので注意してください。
一般的な補助金制度や助成金制度では、交付決定後の導入等にかかった費用のみが補助対象でしたが、今回は緊急事態のため、公募前に導入した経費が対象になるなど異例の条件となっています。

特別枠申請時に満たすべき主な要件を解説

特別枠の具体的な要件は下記の通りです。

■導入するITツールの要件

・補助対象経費の1/6以上が、要件に合致する投資であること。

・サプライチェーンの毀損への対応
顧客への製品提供を継続するために必要なIT投資を行う事業

・非対面型ビジネスモデルへの転換
非対面、遠隔でサービスを提供するためのビジネスモデルへ転換するためのIT投資を行う事業

・テレワーク環境の整備
従業員がテレワークを実践できるような環境を整備すること。
(WEB会議システム、PC等を含むシンクライアントシステムの導入等)

・3区分「ソフトウェア(プロセス)」「オプション」「役務」のうち「ソフトウェア(プロセス)」に関するITツールを最低でも1つ以上申請すること。
※プロセスとは、ソフトウェアが持つ機能により生産性が向上する工程、あるいは効率化される工程のことを指す。

■補助対象となるハードウェアについて■
・デスクトップ型PC、ラップトップ型PC、タブレット型PC、スマートフォン
・WEBカメラ、マイク、スピーカー、ヘッドセット、ルーター
(上記のハードウェアをレンタル導入する際の付属品)

これら以外の機器及び周辺機器については対象外となります。

その他、要件の詳細はIT導入補助金2020公募要領をご参照下さい。

特別枠を申請する事業者に求められることは、新型コロナウイルス感染拡大の対策として、テレワーク等の労働環境を整備することを目的とした取り組みであり、生産性向上のためのITツールの導入投資を行い、プラス要素として、テレワーク環境の整備に取り組むことができれば、要件は満たすことができると考えられます。

IT導入補助金の申請方法を解説

コロナ IT導入補助
IT導入補助金を申請・受給するための大まかな流れをは下記の通りです。

①導入するITツールの検索
IT導入支援事業者が取り扱っているITツールを検索し、自社課題に合った導入するITツールを検索します。

②ITツールの決定
IT導入支援事業者と相談・協力し、導入するITツールを決定し、電子申請にて、補助金の申請を行います。

③審査・交付決定
申請をしたら審査が行われ、審査に通れば、申請事業者に交付決定通知が送付されます。
交付決定がなされたら、検索・決定したITツールの導入を実施しましょう。

④報告
ITツール導入にかかった経費等の必要事項を記載した完了報告書を作成して提出をしましょう。

⑤補助金受給
報告をすることで、実際に交付される補助金額が決定し、その後、申請事業者の口座に補助金が振り込まれます。

まとめ

コロナ IT導入補助

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、国はその対策として、新たにテレワーク(在宅勤務)システムを導入する中小企業・小規模事業者等を対象とした、従来のITツール導入支援制度「IT導入補助金」に「特別枠」を設けるなどした、支援策を打ち出しました。

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者が生産性の向上を図るために、自社課題に合ったITツールを導入する費用の一部を補助してくれる支援制度ですが、今回2020年度の内容は、従来のIT導入補助金の内容に加え、新型コロナウイルス感染拡大の緊急対策としてテレワークシステムを導入する事業者を優先的に支援するという内容となっています。

従来のIT導入補助金は、補助率が1/2でしたが、特別枠の補助率は2/3に引き上げられ、ソフトウェアの導入費用以外にも、パソコンやタブレットなどのハードウェアレンタルにかかる費用の一部も補助してくれるといった、テレワーク導入事業者にとっては非常にありがたい内容となっており、さらに、補助金の交付決定前にかかった経費も対象となるなど異例の条件となっています。

IT導入補助金を申請する際には、IT導入支援事業者と共同して申請を行う必要があります。
まずは、IT導入支援事業者が取り扱っているITツールを検索して、自社課題に合ったITツールを探し、IT導入支援事業者と協力・相談をして必要なITツールを決定しましょう。
その後、IT導入支援事業者に相談しながら、申請書を作成し提出するという流れになります。(申請は電子申請で行うことが可能です。)

新型コロナウイルス感染拡大対策となる特別枠の交付申請期間は2020年5月上旬~2020年12月下旬までとなりますので、補助金を活用することを検討している方は、可能な限り早い段階で計画を立て、申請に向けての準備に取り掛かりましょう。

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