コロナ 芸術文化活動支援事業

アートに活動を支援する新型コロナの芸術文化活動支援事業9つを紹介

新型コロナウィルス給付金等

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、在宅勤務や休業要請・外出自粛等を呼びかけています。
芸術文化活動に携わっているクリエイター達にも大きな影響を及ぼしており、活動の場が失われています。
そこで東京都・横浜市・長野県・金沢市・愛知県・京都府・京都市・鳥取県・福岡市等では、芸術文化活動をするクリエイターやアーティスト達へ数十万円を支給する支援活動を発表しています。

新型コロナでイベント等が中止に

新型コロナウイルス感染拡大防止の自粛により、芸術文化関係の活動をするアーティスト・クリエイター・スタッフ等も活動を中止・延期になっています。
アーティストやクリエイター等だけでなく、イベントに行こうと楽しみにしていた人達も悲しい気持ちになっているでしょう。
緊急事態宣言が延長になり、自粛がいつまで続くのかまだ分からない状況なので、今後の活動はどうするか悩ましい点です。

アートにエールを!東京プロジェクト

コロナ 芸術文化活動支援事業

そこで東京都では、新型コロナウイルスの影響で活動の場が失ってしまっているアーティスト・クリエイター・スタッフの創作活動を支援する、芸術文化活動支援事業「アートにエールを!東京プロジェクト」を公表しました。
プロとして活動しているアーティスト・クリエイター・スタッフから、自由な発想を基にした動画作品を募集します。
送られてきた動画作品はYouTubeで配信し、動画作品を制作した人へ出演料相当を支給してもらえます。

動画作品に携わった人達へ、1人あたり10万円(税込)が支給されます。

対象者

新型コロナウイルスの感染拡大防止により、活動を自粛しなければならなくなったプロのアーティスト・クリエイター・スタッフ等で以下の条件を満たしている人が対象です。

①東京都に別居・または東京都をメインに活動している
②過去1年以上継続して、プロフェッショナルとして芸術文化活動をしている
②は、主に芸術文化活動にかかる収入で生計を維持している人で、不特定多数の観客に対価を得て公演・展示等をしたり制作に携わっている人のことを言います。

また、以下の分野・職種でアーティスト・クリエイター・スタッフ等をやっている人も条件なので確認してみましょう。

①分野:音楽・演劇・舞踊・美術・映像・伝統芸能・複合等
②職種:音楽家・俳優・舞踊・舞踏家・美術家・カメラマン・伝統芸能実演家・演出家・脚本家・舞台監督・照明家・音響家・舞台美術家・製作者・キュレーター・メイクアップアーティスト・舞台衣装家・その他アートワーク・クリエーションに関わるプロフェッショナル

対象外の人

①国・地方公共団体が基本金その他これに準じるものを出資している団体に属している人
②暴力団員等

動画作品を制作する際のルール

応募の対象になる作品は、芸術文化活動にプロフェッショナルとして携わっている人達による動画作品は必須です。
以下を参考に動画作品を制作して応募しましょう。

①個人か10人以内のグループが創作する、まだ未発表の新作
②既にある作品をもとに動画作品を制作する場合、今回の新型コロナウイルスが原因で未発表になったもので、個人か10人以内のグループで制作したもの
③11人以上が参加した既存作品をもとに製作する場合、令和2年3月23日以前に撮影されたもの
④5~10分程度の動画作品にする(3分以上、30分以内が良い)
⑤動画撮影メディアは条件なし(スマートフォン等で撮影した動画作品でも良い)
⑥絵画・静止画のスライドショー等の作品でもOK
⑦なるべく各自の自宅で撮影する
⑧事業のプロジェクト名「アートにエールを!」を動画の中のどこかで表現する

どんな動画作品が良いの?

以上のルールに気を付けながら以下のイメージで動画作品を制作していきましょう。

①パフォーマンス(ダンス・音楽演奏・朗読・合唱・寸劇・作品の一部等)
②美術等のライブ制作
③自身が関わった作品を紹介する
④プロフェッショナルとしての専門分野についてトークする
⑤アニメーション・ドキュメンタリー等の短編動画
⑥新型コロナウイルス感染拡大防止で中止・延期になり、発表することができなかったものを公開する

受け付けない動画作品

①制作物等の販売活動が主な目的
②宗教的・政治的な宣伝や主張が目的

応募について

応募方法は、個人登録をする必要があり、登録後はIDを受け取るので忘れないようにメモしておくのが良いでしょう。
登録フォームや応募期間は東京都のホームページで公開するため要チェックです。

応募する際には審査がある

対象者として満たされているかをチェックする企画審査と、制作した動画作品の内容をチェックします。
企画審査の結果はメールでお知らせする予定です。
制作した動画作品の内容をチェックし、問題なければ出演料相当を受け取ることができます。
もし、チェックして配信できない動画内容の場合は出演料相当を支払いできないことがあります。

その他の芸術活動支援を紹介

以上が、「アートにエールを!東京プロジェクト」でしたが、他にも横浜市・長野県・金沢市・愛知県・京都府・京都市・鳥取県・福岡市等で芸術文化活動を支援する事業が公開されています。
続いては、現時点で公開されている文化芸術支援を紹介します。

横浜市 くらし・経済対策

コロナ 芸術文化活動支援事業

東京都横浜市では、新型コロナウイルスの対策として「新型コロナウイルス感染症 くらし・経済対策」を発表しました。
以下の三本柱の支援策が盛り込まれています。

①感染拡大防止策と医療提供体制の整備
②市⺠⽣活の⽀援
③企業・事業活動の⽀援
文化芸術支援は「③企業・事業活動の⽀援」に当てはまります。
また、文化芸術支援は以下の3つがあります。
①市内のアーティスト等の⽂化芸術活動緊急⽀援事業
②バーチャル版芸術フェスティバル事業
③アーティスト・クリエーター等へのワンストップ相談対応事業

3つの中でも「①市内のアーティスト等の⽂化芸術活動緊急⽀援事業」は最も規模が大きく、2億1,500万円の補正予算です。
ライブハウス等の市内施設を活用した動画配信等、現在の状況で実施できる文化芸術活動を募集し、制作等の活動の場がなくなっているアーティストや文化芸術関係者に活動を支援します。

活動再開に向けた準備制作・民間施設を活用した動画配信を提出したアーティスト等には、30万~70万円を支給してもらえます。

長野県 頑張るアーティスト応援事業

コロナ 芸術文化活動支援事業

長野県では「頑張るアーティスト応援事業」として、アーティスト支援のために1,230万円を予算に盛り込みました。
長野県ゆかりのアーティスト・団体を支援し、インターネット上で鑑賞できる作品の創作費を支給してもらえます。

1件あたり最大50万円まで補助する予定です。

金沢市の芸術文化活動支援事業

コロナ 芸術文化活動支援事業

石川県金沢市では、芸術文化活動の支援として1億3,000万円を予算に盛り込みました。

①インターネットを活用した動画配信やホームページ作成等で、芸術文化事業の発信を強化する取り組みをする人に対して奨励金を交付する「芸術文化振興緊急奨励事業費」
②金沢市の茶屋街に根づいた芸妓文化を支援し、金沢芸妓の活動継続を支援する「芸妓文化継承緊急奨励事業費」
の2つがあります。
奨励金の対象は「石川県芸術文化協会の加盟団体及び構成団体」「芸術文化活動を生業としている実演家グループ」です。

「芸術文化振興緊急奨励事業費」は、前者が1団体あたり50万円、後者が1グループあたり10万円、「芸妓文化継承緊急奨励事業費」は、芸妓1人あたり24万円の支援を行っています。

愛知県 2つの支援事業と補助金

コロナ 芸術文化活動支援事業

愛知県では、

①愛知県文化芸術活動応援金の創設
②文化芸術活動緊急支援事業の実施

の2つと、既存事業を充実させた「文化活動事業費補助金」を発表しました。
「①愛知県文化芸術活動応援金の創設」は、売上が前年同月比で50%以上減少している文化芸術活動関係の法人・個人事業者に支援します。

②文化芸術活動緊急支援事業の実施は、県内文化施設の所蔵作品等を題材にした動画作品・県内の伝統的な文化芸術活動の魅力を伝える動画作品を募集します。
動画作品はオンライン配信・地元テレビ局で番組として放映されます。

愛知県文化芸術活動応援金の創設は、法人が20万円、個人事業者が10万円。
文化芸術活動緊急支援事業の実施は、放映とオンライン配信をするとともに、制作に対価を支払う予定となっています。
文化活動事業費補助金は、2,500万円の当初予算を拡充し、採択件数も拡充すると発表しています。

京都府文化活動継続支援補助金

コロナ 芸術文化活動支援事業

京都府では「京都府文化活動継続支援補助金」を発表し、新型コロナウイルスが原因で芸術文化活動を自粛しなければならないアーティスト達を支援します。
京都府内に住所・活動拠点がある個人・団体で、文化活動の実績があり、現在も活動している人が対象です。
京都府では文化芸術関係者相談窓口を設置し、活動自粛等を受けている京都府の文化芸術関係者に伴走支援をします。

2020年4月1日から10月31日までの間に企画・制作・実施する取り組みに対して、最大20万円を補助してもらえます。

京都市 文化芸術活動緊急奨励金

コロナ 芸術文化活動支援事業

京都市では「文化芸術活動緊急奨励金」を発表し、発表・制作等の機会がなくなっている文化芸術関係者の活動を支援します。
新型コロナウイルスの状況において実施できる活動、企画・制作・実施・リサーチ等を募集し、審査が通れば奨励金を交付してもらえます。

申請1件につき最大30万円まで支給となります。

鳥取県 アートの灯を守る!とっとりアート支援事業補助金

コロナ 芸術文化活動支援事業

鳥取県は文化芸術の灯を守り、文化芸術を鑑賞する機会を広げるために、「アートの灯を守る!とっとりアート支援事業補助金」を発表しました。
県内のライブハウス・ギャラリー等を無観客公演で行い、動画配信をします。

動画撮影の機材導入・機材賃借等を最大50万円まで支援してもらえます。

福岡市の文化・エンターテインメントに支援

コロナ 芸術文化活動支援事業

福岡市内の文化・エンターテインメント施設に対して、無観客での動画作品の設備にかかる経費を支援してもらえます。

最大50万円までとし、対象経費の5分の4を支給金額として支援します。

まとめ

以上、新型コロナウイルスによる芸術文化活動支援事業について解説しました。
地方自治体はそれぞれ独自の支援が始まっています。
新型コロナウイルス感染拡大防止で自粛中の状況なので、動画配信の活動をする内容が殆どですね。
動画配信の出演料や創作費等を一部支援してもらえるのは大きなメリットなので、積極的に応募してみてはいかがでしょうか?

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