クリーンエネルギー自動車の電気自動車に対して、幅広く補助金が支給されるようになりました。
しかし、補助対象となっている車両は数多くあり、どの電気自動車が対象となっているのかを確認しなければなりません。
こちらの記事では、CEV補助金のなかでも、超小型の電気自動車コムスの補助金について解説していきます。
1人乗り用の超小型EVとして注目された電気自動車コムス。
買い物やちょっとしたお出かけに利用できる便利なコムスの購入を検討している方は、ぜひご覧になってください。
INDEX
買い物に便利な超小型EVのコムスをご紹介
コムスは、2000年の初めにトヨタ車体が発表した小型電気自動車です。
普通自動車と比べて車体の幅と長さが格段に小さく、普通自動車が入れない路地でも小回りがきく運転しやすい電気自動車です。
また、家庭の電源からでも充電ができるので、維持費をおさえることができます。
コムスは、ちょっとしたお出かけや買い物に利用できる、環境と経済的に優しい次世代の電気自動車と言えるでしょう。
2012年には、新型コムスも発表されたおり、さらなる進化を遂げています。
新型コムスのタイプ別価格
セカンドカーとして、近距離のお出かけに向いているコムスは、100万円以下で購入することができ、新型コムスの価格帯は下記のようになっています。
タイプ | 価格 |
P.COM | 798,000円 |
B-COM デリバリー | 773,000円 |
B-COM デッキ | 731,000円 |
B-COM ベーシック | 668,000 |
充電時間・最高速度が向上した新コムスの機能
新型コムスは、以前よりも1充電の走行距離と最高速度の機能が向上しています。
以前は、1充電走行距離が、35km~45kmだったのが、50kmに延びました。
最高速度においては、50km/hから60km/hと機能が上がり、さらに満充電するまでの時間が8時間~10時間から6時間と大幅に短縮されています。
・1充電走行距離 50km
・最高速度 60km/h
・満充電するまでの時間 約6時間
また、コムスは道路運送車両法上においては、「第1種原動機付自転車(四輪)」となり、道路交通法上では、ミニカーに分類されていることも覚えておきましょう。
コムスの安全性と乗り心地
超小型電気自動車ということで、「安全性は高いのか?」「どのような乗り心地となるのか?」は確認しておきたい項目です。
コムスは乗り心地を良くするために、フロントサスペンションはマクファーソンストラット式、リアは後端ビーム式となっており、小型乗用車並の乗り心地を確保しています。
コムスの構造は、トヨタ車体が得意とする鋼板プレスを下部に使用、剛性に配慮しながらパイプで上部が組み立てられています。
制御系も自動車と同等のCAN通信を用いて部品ごとの信頼性をあげ、衝突性能に関しては、独自に実施した32km/hでの前面衝突試験を実施しており、「足下空間が守られ、バッテリーに問題が発生することもない」と確認されています。
また、乗車の際には、ヘルメットを用意する必要もありません。
安全と乗り心地に関しても、コムスは配慮されている超小型電気自動車と言えるでしょう。
コムスが対象となる補助金をご紹介
電気自動車のコムスは、発売当初は7万円程度の補助金があったそうですが、年度ごとに補助金の内容は微妙に変化しています。
2020年度においては、一般社団法人 次世代自動車振興センターが実施しているCEV補助金で補助対象車両となりました。
次に、コムスの購入を検討している方におすすめしたいCEV補助金について、詳しく解説していきます。
CEV補助金
CEV補助金とは、一般社団法人次世代自動車振興センターが実施している「クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金」です。
エネルギー自動車、外部給電器、 V2H 充放電設備の導入の際に必要となる経費の一部を補助し、CEV(クリーンエネルギー自動車)を購入したときにも補助金が支給されます。
CEV補助金の財源は、国庫補助金等の公的資金となっているため、適正な執行が社会的に強く求められているため、注意事項をよく確認した上で申請するようにしてください。
補助対象者
CEV補助金の対象となり申請できる方は、①地方公共団体・その他法人、②個人、③リース会社です。
なお、①地方公共団体・その他法人と③リース会社においては、法人の記入が必要となり、補助金を受けた時には、その情報が公表されることになります。
【申請できる方】
①地方公共団体・その他法人
②個人
③リース会社
また、補助対象となるものは下記の条件もあるので、よく確認しておきましょう。
【申請条件】
・国が実施する他の補助金と重複して補助金交付申請をすることはできない。(例外あり)
・個人が購入する電気自動車の場合は、CO2排出削減量のクレジット化を推進する J-クレジット事業を実施する「J-グリーン・リンケージ倶楽部」への入会が必要になる。
・反社会的勢力及びそれに準ずる者には補助金の交付は受けられない。
補助対象となる車両
CEV補助金の補助対象となる車両は、EV、PHV、FCV は給電機能が標準装備、又はオプション設定のある車両となり、オプション設定があればオプション選択の有無にかかわらず対象となります。
コスムは「ミニカー」の車両区分となりますので、下記のリンクよりご確認ください。
参照:CEV補助金のご案内 CEV補助金 CEV補助金交付を行う次世代自動車振興
受付開始日と初年度登録(届出)日
2020年のCEV補助金の補助金申請書の受付開始は、2020年3月13日からとなり、車両(申請対象)の初度登録日は、2020年2月22日からです。
◆補助金申請書・受付開始日 2020年3月13日~
◆申請対象となる車両の初度登録日 2020年2月22日~
2020年2月21日よりも前の初度登録車両で補助金申請は行なえませんのでお気を付けください。
車両代金を全額の支払いを完了した後、または全額の支払い手続きがした上で初度登録(届出)に日から1ヶ月以内となります。
なお、リース会社が申請する場合には、リース契約締結完了した日から1ヶ月以内です。
コムスの補助金額と上限額
コムスの補助金額は、電気自動車のミニカーの区分の中でみていきます。
クリーンエネルギー自動車の区分ごとの補助金上限額は、一般使用の場合は 200 千円、カーシェアリング等のサービスユースで利用する場合は300 千円となります。
【ミニカーの補助金交付額】
区分 | メーカー名 | 車名 | 補助金交付額(千円) |
ミニカー | トヨタ車体 コムス | B-COM ベーシック | 200 |
B-COM デリバリー | 200 | ||
B-COM デッキ | 200 | ||
P.COM | 200 |
コムスで補助金を申請する場合の注意事項
CEV補助金を申請して補助金を交付されたとしも、それで全てが完了するわけではありません。
CEV補助金では、補助金を受けた方に対して、初度登録(届出)日から4年又は3年の定められた期間(取得財産等の処分制限期間)は保有が義務付けられています。
もしも、この期限以内に補助金の対象となったコムスを処分した場合には、原則として補助金の全部、もしくは一部を返納することとなります。
また、補助金を交付された方を対象に、一般財団法人 次世代自動車振興センターでは、定期的に車両を保有しているかを調査しています。
補助金が交付された後には保有の義務をしっかりと果たしておくようにしていきましょう。
補助金交付までの流れを確認
コムスで利用できるCEV補助金を申請する流れは下記のように進んでいきます。
補助金交付申請書類の提出は持ち込み不可になっており、申請書類の提出前に「クリーンエネルギー自動車」として承認されることが必要です。
申請から補助金交付までの手順を間違えないようにするために、申請する前によく確認しておきましょう。
STEP1:補助金交付申請の募集
・条件や期限を確認する
STEP2:補助対象車両の購入・リースと登録・届出
・補助金交付申請の前に登録(軽自動車等は届出)
・車両代金全額の支払いを完了、又は全額支払いの手続きの完了
STEP3:補助金交付申請書類の提出
・車両1台ごとに補助金交付申請書及び定められた書類を添付し提出
・補助金交付申請書類は、郵便か宅配便で送付(持ち込み不可)
・補助金交付申請書類の送付は、裏表紙に記載の宛先に送付
STEP4:補助金交付申請書類の審査
・補助金交付申請書類の審査
・期間は概ね2ヶ月程度かかります。
・審査状況は、センターのホームページで確認できる
STEP5:補助金交付決定
・補助金交付決定通知書兼補助金の額の確定通知書でのお知らせ
STEP6:補助金交付(振込)
・確定通知書の発行後1 週間程度で記載された金融機関へ補助金の振込
STEP7:車両(財産)の一定期間の保有
・初度登録(届出)日から4年又は3年の定められた期間の保有義務が生じる
・期限内に処分した場合は原則として補助金の全部又は一部を返納
コムスの活用例:セブンイレブンと日本航空
超小型電気自動車のコムスの活用例としてあげられるのが、セブンイレブン配達サービスと日本航空です。
セブンイレブン・ジャパンでは新型コムスを配送車として採用しています。
事前注文またはセブン・イレブン店内から購入した商品などを、コムスを活用して宅配して自宅に届けるサービスを行っています。
小回りの良さと屋根付きEV4輪車のコムスが高く評価され、配達サービスに用いられることになりました。
日本航空グループでは、航空業界で初めてコムスを導入しています。
式面積が約1500ヘクタールという、広い敷地面積を持つ羽田空港では、整備士が施設内での移動にコムスを利用しています。
これからも超小型電気自動車であるコムスは、限られている駐車スペースの解消や宅配サービスなど、様々な分野で実績を積み上げていくのでは、ないでしょうか?
まとめ
トヨタ車体が発表した超小型の電気自動車コムスのご紹介と同時に、コムスを購入する際に利用できる補助金にについて解説してきました。
1人乗り用の超小型EVとして注目されているコムスは、小回りがきくちょっとしたお出かけに利用できる環境と経済に優しい電気自動車です。
コムスは、CEV補助金のミニカーという区分として、補助対象となっていますので、購入する際には、補助金をご利用ください。
補助金は期間が限られていますが、コムスの購入を検討しているのであれば、2020年3月に受付が開始されています。
ぜひ当記事を参考に、コムスで利用できる補助金を見逃さないように早めに申請を行いましょう。