
自身の経験や知識を生かして「起業してみたい」と考えたことはありませんか?もしも、起業することで、今よりも多い収入が得られるとしたらなおさらです。
しかし、思いつきで会社をやめて起業してしまったのならば金銭的なリスクが伴い、また資金を貯めようとしても、すぐに自己資金が集まるわけではありません。
そこで、こちらでは起業する時に支援してくれる「創業補助金」「地域創造的起業補助金」についてわかりやすく解説したいと思います。
起業を考えている方は、ぜひご覧になって
INDEX
2つの創業補助金が存在する理由
公的機関が行っている創業補助金は、略称となっており、正式名は「創業・事業継承補助金」と「地域創造的起業補助金」という2つの制度です。
「創業・事業継承補助金」と「地域創造的起業補助金」は、国の機関である経済産業省によって行なわれています。
「創業・事業継承補助金」の場合は、創業補助金と事業継承の補助金の二つをセットとしている補助金のことなので、こちらでは「創業・事業継承補助金を「創業補助金」として呼ばせていただきます。
内容が同じ!創業補助金と地域創造的起業補助金
2つの創業補助金があるのなら、「創業補助金」と「地域創造的起業補助金」では、何が違うのでしょうか?まずは、「創業補助金」と「地域創造的起業補助金」をご紹介します。
創業補助金をご紹介
下の表を見てみると、補助金として受給できるのは、補助率が1/2で最低50万円以上となります。
ですから、起業する資金として100万円が必要となった場合、50万円が補助金、その半分の50万円が自己資金ということです。
創業補助金
新たな需要や雇用を生み出す事業を行う創業者に創業にかかる経費の一部をキャッシュバックする制度です。
補助金額 | |
①外部資金調達がない場合 | 50~100万円以内 |
②外部資金調達がある場合 | 50~200万円以内(補助率1/2) |
申請には「産業競争強化法」における「認定市区町村又は認定連携創業支援事業者」による特定創業支援事業を受ける必要があります。
事業主が計画した創業計画の完了日までに、最低1名以上の新規従業員を雇う必要があります。
地域創造的起業補助金のご紹介
「地域創造的起業補助金」を「創業補助金」と同じように下記に表としてまとめてみました。
地域創造的起業補助金
新たな需要や雇用を生み出す事業を行う創業者に創業にかかる経費の一部をキャッシュバックする制度です。
補助金額
①外部資金調達がない場合 | 50~100万円以内 |
②外部資金調達がある場合 | 50~200万円以内(補助率1/2) |
申請には「産業競争強化法」における「認定市区町村又は認定連携創業支援事業者」による特定創業支援事業を受ける必要があります。
事業主が計画した創業計画の完了日までに、最低1名以上の新規従業員を雇う必要があります。
創業補助金と地域的起業補助金は内容が同じ
「創業補助金」と「地域創造的起業補助金」を表にして比べてみた結果、内容がまったく同じであることがわかりました。
創業補助金は経済産業省から交付決定を受けた会社が実施することになっていますが、創業補助金の場合は「株式会社電通」であり、地域創造的起業補助金の方は「株式会社ランドブレイン」が実施しています。
このように、創業補助金の運営会社が年度によって異なりますが、要は名前が変わっただけということです。
創業補助金を受給する方法
創業補助金を受給するためには、どのような流れで手続きを行えばいいのか解説していきます。
事前に準備する必要がある計画書や申請の方法があるので、よく確認をしておきましょう。
市区町村に認定してもらう
創業補助金を利用するためには、まずは認定された市区町村で認定を受ける必要があり、認定が下りなければ申請できません。
助成金や補助金によっては、申請して計画書を作り提出するだけの場合もありますが、創業補助金では、そのような流れではないのです。
経済産業省が創業補助金として6.3億円(年度によって異なる)と、多くの予算をとっているのは、経済の活性化のためです。
また、予算は国民の税金で賄っているため、無駄な流出を極力避けるために、厳しい審査を行っています。
補助金申請の流れ
1.自身によって「創業計画」を作成
↓
2.産業競争力強化法で認定された市区町村に「創業計画」を提出
↓
3.「特定創業支援事業」を受けたと認定される
↓
4.地域創造的起業補助金に申請する
特定創業支援事業と認定を受けるために
創業補助金の受給する流れの中に、「特定創業支援事業」として認定されるということが書かれています。
「特定創業支援事業」とはどうような事業のことを言うのでしょうか?
認定を受けるためには、「特定創業支援事業」のことをよく理解しておくことも大切です。
特定創業支援事業とは?
「特定創業支援事業」とは、各自治体が応援している創業者のことです。
各自治体によって応援している会社は違っているので、地域の自治体がどのような創業者に対して「特定創業支援事業」を行っているのかを事前に調べておきましょう。
具体例として、鹿児島市の場合の「特定創業支援事業」を見てみます。
【鹿児島市の特定支援事業】
・ワンストップ相談窓口
・創業スキル養成講座
・インキュベーション事業
・創業塾
・経営指導員・専門家等によるハンズオン支援
これらが、鹿児島市や鹿児島商工会議所などの機関によって「特定創業支援事業」が実施されています。
特定支援事業を調べる方法
お近くの「特定支援事業」を調べるためには、下記の「地域の相談窓口|創業・起業|ミラサポ未来の企業★応援サイト」にアクセスして確認してみてください。
また、サイトに表示されている窓口に連絡をして、「創業補助金を利用したい」という旨を伝えて、お問い合わせください。
こちらのホームページからでも、「起業・創業」の分野を選んで検索すれば、起業や創業の際に利用できる補助金を探し出すことも可能となっています。
【募集期間終了】平成30年度地域創造的起業補助金
平成30年度の地域創造的起業補助金は、平成31年3月29日をもって終了しています。
募集期間となっていたのは、平成30年4月27日(金)~平成30年5月22日(火)まででした。
電子メールでの応募も受け付けていたようで、その際の締切は平成30年5月26日(土)の17時締切です。
参考:平成30年度地域創造的起業補助金
【募集期間終了】令和元年度創業支援等事業者補助金
令和元年度においても創業補助金の公募は行っておりましたが、令和元年度創業支援等事業者補助金は、令和元年5月15日(水)~令和元年6月14日(金)に公募を受け付けていましたが、現在は募集期間終了となっています。
創業補助金は、募集期間がこのように限られており、1ヶ月ほどの公募期間がないために時期を逃すと申請することができません。
そのためWebサイトをつねにチェックしておくことが大切となります。
ただし、毎年公募を行っているようなので、今年の創業補助金を見逃してしまったのなら、来年度の補助金に向けて準備をしておくとよいでしょう。
創業補助金の名称の変更に気をつけよう
平成30年度と令和元年度の補助金の公募はともに終了となっていますが、毎年補助金の名称が違っているのにお気づきでしょうか?
・平成29年度 「創業・事業継承補助金」
・平成30年度 「地域創造的起業補助金」
・令和元年度 「創業支援等事業者補助金」
年度によって創業補助金の名称は異っていることが多く、過去の記事をネットで検索した時に混乱が生じてくるかも知れません。
年度によって名称が変わる可能性も考慮に入れながら、最新の創業補助金の情報を探し出すようにしてください。
約50%の割合となる創業補助金
「令和元年度創業支援等事業者補助金」の場合、応募数175件に対して厳正な審査を行った結果、83件の補助事業者が決定しています。
応募した事業者の約半数が補助金を受け取ることができ、半数が審査に通らず落ちてしまうという結果となっています。
採択結果を見ると、全国各地の事業主が記載されていますが、東京都の事業主が多いわけではなく、北海道や岐阜県、福岡県と、全国各地の補助事業者を見ることができます。
創業補助金の注意点
起業した時に利用できる創業補助金は、返済の必要がない補助金でサポートしてくれるとても助かる制度なのですが、いくつかの注意点があります。
注意点のひとつとして「時間がかかる」ということがあげられます。
創業補助金は、現金を手にするまでに「半年から1年以上」かかってしまいます。
急ぎの資金調達としては向いていないと言えるでしょう。
ふたつ目は、自己資金が最低50万円が必要ということです。創業補助金は、自己資金がゼロのときには利用できず、最低でも50万円の預貯金を貯めておく必要があります。
みっつ目は、補助金は費用を支払ったあとの受給となります。費用を支払ったのちに、補助金が支給されますので、前もって自己資金を確保しておかなければなりません。
資金繰りを確認したうえで、創業補助金を活用することおすすめします。
まとめ
起業する時に利用できる創業金である「地域創造的起業補助金」について、内容や受給方法、申請の流れなどをわかりやすく解説してみました。
創業補助金は、返済義務のある融資とは違い、返済不要の大きなメリットのある制度です。また、創業補助金を受給することで信用度がアップし、その後は金融機関から融資が受けられる可能性が高くなってきます。
創業したばかりだと、融資を受け付けてくれる金融機関が少ないと言うことからも、起業したばかりの事業主にとって創業補助金は心強い味方となります。
公募期間をチェックし、その年度におこなっている創業補助金を見逃さないようにして、有効的に活用していきましょう。