カードローンを利用する前には、金利の仕組みを知り、返済までの利息の総額を把握しておく必要があります。
もしも、金利の仕組みを知らずにカードローンをしたのなら、知らないうちに多くの利息を支払い、計画的な返済が行えないかも知れないのです。
そこで、こちらの記事では金利についての紹介を始めとして、意味や表記の仕方、金利の4つのポイント、返済方式の特徴などを詳しく解説していきます。
意味や表記の仕方、金利の4つのポイント、返済方式の特徴を知っていれば、より安心して計画的に返済できるようになるでしょう。
カードローンを利用する前には、金利のことをよく理解した上でお金を借り入れるようにしてください。
カードローンでお馴染みの金利とは?
お金を借り入れる時には、借りたお金に利息をプラスして返済しなければいけません。
金利とは、利息を求める時に必要となる割合のことを言います。
カードローン会社では、元金にの金利から割り出した利息で利益を得ていますので、貸す側にもとっても借りる側にとっても、金利は重要なポイントとなるのです。
次に、金利のことを知るために、利子と利息の意味をみてみましょう。
利子・利息の意味
カードローンを利用すると、金利以外にも利子や利息という言葉をよく目にすることになります。
知らないでいると混乱してしまうかもしれませんので、事前にしっかりと把握しておいてください。
利子は、お金を借り入れた人が貸してもらったカードローン会社などに支払う金額です。
利息というのは、貸した側が受け取るものとして用いられることもありますが、通常では同じ意味として使われます。
特に、カードローンにおいては、利子と利息を同じ意味を使われることが多いので、カードローンを利用する際には、利子=利息と覚えておいてください。
金利の表記の仕方
金利を確認する時には、金利という言葉を探しても見つからない場合が出てきます。
それは、カードローン会社によって金利の表現方法が異なるからです。
金利の意味として、年利や利率、実質年率として表示される場合がります。
次に、「年利と利率と表記される場合」と「実質年率と表記する場合」について、具体例を交えてみていきます。
年利と利率と表記される場合
金利を確認したいと思っていても、カードローン会社によっては、金利のことを年利や利率と表記されることがあるので、気をつけておいてください。
下記のようにイオン銀行のカードローンでは、金利のことを利率として表記されています。
(例:金利の表記例)
◆イオン銀行カードローン 公式サイト
お借入れ利率
年3.8%~13.8%
実質年率と表記される場合
金利のことを実質年率と表記されることがあり、金利とは少し意味が異なるので注意が必要です。
実質年利とは、事務手数料や保証料込の費用と、利息を合わさった金利のことを指しています。
利用者から利息の他に、事務手数料や保証料などの手数料も回収するために、金利による利息と手数料をまとめて請求するために実質年率と記されています。
特に、カードローン会社では金利ではなく、実質年率として手数料を含めた形の表記をしていますので、よく確認しておくようにしてください。
下記のようにプロミスの公式サイトでは、金利とは表現せずに実質年率という言葉が使われています。
(例:金利の表記例)
◆プロミス 公式サイト
借入利率 4.5%~17.8%(実質年率)
元金の利息を決める金利
借り入れた金額である元金から利息を求める時に、金利を用いて計算していきます。
カードローンなどの金融商品には、定められている金利があり、金を借り入れたのなら必ず利息が発生する仕組みとなっています。
金融商品には定められた金利がある
金融商品には、どのような金利が定められているのか具体的に確認してみましょう。
(例:金融商品の金利)
金融機関 | 金融商品 | 金利 |
メガバンク | みずほ銀行カードローン | 年2.0~14.0% |
三井住友銀行カードローン | 年4.0~14.5% | |
三菱UFJ銀行(バンクイック) | 年1.8%~14.6% | |
ネット銀行 | イオン銀行カードローン | 年3.8%~13.8% |
ソニー銀行カードローン | 年2.5%~13.8% | |
楽天銀行カードローン | 年1.9%~14.5% | |
消費者金融 | プロミス | 年4.5%~17.8% |
アコム | 年3.0%~18.0% | |
アイフル | 年3.0%~18.0% |
知っておきたい4つのポイント
金利の仕組みを理解する上で、知っておきたいポイントは下記の4つとなります。
ポイント1:日割りで発生する利息
ポイント2:金利には決められた上限がある
ポイント3:金利には幅が設けられている
ポイント4:利用限度額によって変わる金利
以上の4つをポイントを把握しておけば、カードローンを利用する時に金利で戸惑うことは少なくなるでしょう。
次に、4つのポイントをひとつずつわかりやすく解説していきます。
ポイント1:日割りで発生する利息
利息は1年間や1ヶ月間で生じるのではなく、毎日発生していきます。
金利は1年間に発生する利息の割合となっていますので、お金を借りている日数に乗じて利息が計算されていきます。
ですから、日数が長ければ長いほど利息が増えて、貸主へ多くを返済することになり、日数が短縮できれば、結果的に利息の支払い額が減らせることになるのです。
(例:日数と利息額)
30日 900円
60日 1,800円
90日 2,700円
120日 3,600円
180日 5,400円
ポイント2:金利には決められた上限がある
金利は限りなく増やせるのではなく、国の法律でその上限が定められています。
出資法という法律によって上限が年20%と制限されており、カードローン会社はこの法律にしたがって貸し出しを行います。
ですから、年20%を超える金利はないと言うことを覚えておいてください。
その他にも、利息制限法という法律もカードローン会社は厳守しています。
利用者の借入金額によって金利の上限は違っていますが、利息制限法というのは、貸し出しを行う際に制限以上の金利を利用者に適用させては行けないという法律です。
(借入額と金利の上限)
借入額 | 金利の上限(年率) |
10万円未満 | 20.00% |
10万円以上~100万円未満 | 18.00% |
100万円以上 | 15.00% |
ポイント3:金利には幅が設けられている
カードローンの金利は一定額ではなく、ある程度の幅を設けて設定されています。
銀行系のカードローンのみずほ銀行カードローンを見てみると、年2.0~14.0%に設定されています。
上限から下限の金利には年12.0%の幅があり、すぐには自身の金利を見定めることはできません。
金利に幅が設けられている理由には、借入額によって金利が異なることや優良顧客への優遇金利があげられます。
カードローン会社では、利用者の借入金額と信頼度に応じた金利の設定を利息制限法に沿って行うために、金利の幅が設けれているのです。
ポイント4:利用限度額によって変わる金利
適用される金利は、利用者の利用限度額によって変わってきます。
みずほ銀行カードローンの例を見てみると、下記のように金利が限度額によって違ってくることがわかります。
利用限度額が高ければ高いほど、低い金利が適用となる傾向です。
カードローンの場合、利用限度額は返済実績によって増額ができますので、返済実績を積めば利用限度額は増えて低い金利が適用されることも可能となるのです。
(利用限度額に応じた金利:みずほ銀行カードローンの金利)
利用限度額 | 金利 |
10万円以上~100万円未満 | 年14.0% |
100万円以上~200万円未満 | 年12.0% |
200万円以上~300万円未満 | 年9.0% |
300万円以上~400万円未満 | 年7.0% |
400万円以上~500万円未満 | 年6.0% |
500万円以上~600万円未満 | 年5.0% |
600万円以上~700万円未満 | 年4.5% |
800万円 | 年2.0% |
金利でわかる利息の計算方法を解説
金利が分かれば、利息を計算して返済総額を知ることが可能となります。
金利によって、利息を計算するには下記の式に数字を当てはめます。
借入金×金利(年)÷365(日)×完済までの期間
(例:年10.0%で30万円を借りた人が90日で完済した場合の利息)
30万円(借入金)×10.0%(金利)÷365日(1年の日数)×90日(完済までの日数)=約2,466円(利息)
カードローン会社によって変わる返済方式とその特徴
金利によって利息を計算する方法はわかりましたが、返済方法はカードローン会社事によって違ってきます。
返済方法は、「残高スライド元利定額リボルビング方式」「元利定額リボルビング方式」「元金定率リボルビング方式」の3つの方式があります。
利息を計算するのであれば、利用するカードローン会社がどの返済方式を採用しているのかを確認し、その特徴をよく掴んでおくことがポイントとなります。
(ローンカード会社と採用している返済方式)
返済方式 | 採用しているカードローン |
残高スライド元利定額リボルビング方式 | みずほ銀行カードローン |
三井住友銀行カードローン | |
イオン銀行カードローン | |
楽天銀行カードローン | |
ソニー銀行カードローン | |
アイフル | |
元利定額リボルビング方式 | アコム |
元金定率リボルビング方式 | ダイナースクラブカードローン |
ビジネストカードローンなど |
次に、「残高スライド元利定額リボルビング方式」「元利定額リボルビング方式」「元金定率リボルビング方式」をひとつずつ解説していきます。
残高スライド元利定額リボルビング方式
残高スライド元利定額リボルビング方式は、利用者の借入残高に応じて毎月の返済額が変動する返済方式です。
返済をし続けることで、利息が減り返済総額は少なくなりますが、毎月の返済額が少なくなればなるほど返済総額は増えていきます。
返済総額を抑えたいのなら、毎月の返済とは別枠に、随時返済で行うことで返済総額は抑えられます。
残高スライド元利定額リボルビング方式を採用しているカードローン会社には、随時返済を設けている事が多いので、利用しているカード会社の公式サイトを確認してみてください。
元利定額リボルビング方式
元利定額リボルビング方式は、毎月の返済額が一定となる返済方式です。
毎月の一定の返済額は、借入残高に対する利息、利息を引いた元金分が含まれている形になります。
元利定額リボルビング方式の特徴は、借入金を完済するまで毎月の返済額が一定であるため、計画的に返済することができる返済方法です。
ただし、支払額を一定としているために、完済するまでに時間がかかってしまい利息が多くなる傾向があります。
元金定率リボルビング方式
元金定率リボルビング方式は、毎月の借入残高に指定した割合をかけて返済額を算出していく返済方法です。
元金定率リボルビング方式の特徴は、借入残高を減らせば減らすほど元金返済分と利息が減り、その結果、毎月の返済額も少なくなっていきます。
ただし、理論上では返済が終わらなくなっているので、利用している方はタイミングを見計らって随時返済や一括返済をする必要があることを忘れないようにしましょう。
まとめ
カードローンを利用する上でポイントとなる金利について、金利の意味や表記の仕方を始めとして、金利の4つのポイント、カードローンによってことなる返済方式などを解説してきました。
カードローンを利用している方はもちろんのこと、利用する前には金利のこときちんと理解しておく必要があります。
同じような意味でも異なった使い方をしたり、違った言葉なのに同じ意味であったりと、理解をしていないと勘違いしてしまうこともありえます。
特に、カードローン会社によっての表記は異なっていますので、表記の仕方に惑わされることのないように、その意味をしっかりと認識おいてください。
また、返済方式もカードローン会社によって異なっていますので、利用しているカードローン会社の返済方法のシミュレーションを行ってスムーズな返済計画へとつなげていきましょう。