
キャッシングを使って資金調達を考えると利息の高さに驚かされませんか?
実はキャッシングの利息は、融資額によって変わってきます。
基本的には融資額が多くなればなるほど利息は低くなり、融資額が少ない場合は利息が高くなります。
金融機関に表示されている最低金利で、借りられると思って借りてみたら全く違う金利だった、ということにならないように自分の融資額に対応した金利をしっかりと確認する必要があります。
本記事では融資額と利息の関係や最低金利でキャッシングする方法について解説します。
利息は法律によって定められている
キャッシングする際の利息ですが、実は融資額によって法律で定められており、利息が異なってきます。
「貸金業法」という法律で各融資額に応じた金利が定められているので、ある程度の覚えておいて損はないでしょう。
10万円未満…年利20%
100万円未満…年利18%
100万円以上…年利15%
この金利を超えて貸し出したお金は無効となります。
制限利息を超えた利息でお金を貸した業者は処分されることとなっています。
いわゆる闇金業者なので、その様な業者では絶対にキャッシングしないように注意してください。
融資額と金利の関係
キャッシングを行う際に一番気になるのが金利や利息でしょう。
キャッシングの利息は借りる業者や融資額によって異なります。
実際にキャッシングをすると自分がどの金利で借りることになるかはきちんと把握するようにしましょう。
融資額によって利息が大きく変わる
同一の金融機関であったとしても、融資額が大きくなればなるほど利息は低くなり、融資額が少額であれば利息は高くなります。
キャッシングの案内を見ると、金利3%~18%という表示を目にしたことはありませんか?
この金利の数値によって利息が大きく変わってきます。
ちなみに、この表示を見て、「10万円借りても3%なのか」と思ってはいけません。
これらに書かれているのは基本的に、最高融資額を借りた場合の金利です。
例えば【金利3%~18%、融資額10万円~800万円】と書いてある場合、10万円を借りる人は金利は18%が適用されます。
最低金利3%を適用したいと思ったら、800万円を借りなければならない、ということになります。
業者によって利息が異なる
貸金業者として金融庁の登録を受けている業者の場合、指定された利息の範囲内でキャッシングを行っています。
しかし、上限金利を超えなければ低い金利については特に規制がないので、金融機関によって金利は異なります。
基本的には銀行系の利息は低く、消費者金融や信販会社などのノンバンクは金利が低い傾向にあります。
同じ融資額でもキャッシング商品によって金利が異なりますので、自分にとって最善の商品を選ぶようにしましょう。
少額でも最低金利で借りる方法
キャッシングの利息は融資額によって大きく変動してきます。
しかし、例外があり、最低金利で借りることができる可能性があるのです。
それが融資限度額によって金利が決まる金融機関です。
ある金融機関では、初回申し込み時に決まった融資限度額に応じて金利が決められます。
そのため、最高融資額が限度額となった場合は、5万円や10万円と言った少額の融資でも、最低金利でキャッシングすることができるのです。
これを利用すれば、その金融機関の最低金利を、ごく少額の融資に適用させることができます。
ただし、この融資額ではなく、融資限度額に応じた金利が適用されるキャッシングやカードローンは審査が厳しい傾向もあり、利用条件もかなり高く設定されています。
「収入が安定している」
「勤務先が大企業」
「長い間働いている」
などと、自分の環境に自信がある方は申し込んでみても良いでしょう。
無利息期間を活用する
融資額が多ければ利息は少なくなりますが、融資額が少額だからといって諦める必要はありません。
業者によっては無利息期間が設けられており、上手く活用すれば完全無利息や僅かな利息のみでキャッシングする事ができてしまうのです。
無利息期間が設けられている業者のキャッシングを選ぶ際には、自分が借りる期間と融資額を考えて一番得するサービスを選ぶようにしましょう。
例えば20万円を3カ月借りる場合で考えてみましょう。
A社:30日無利息
B社:5万円以下180日無利息
どちらがお得になるでしょうか?
答えはこちら。
A社:支払い利息3,722円
B社:支払い利息2,972円
B社の180日間無利息のほうがお得になるのです。
このように無利息期間が設けられている業者を選ぶ際も融資額によって利息が変わるため、事前に確認しましょう。
無利息期間サービスを行っているかどうかは、ホームページなどで調べる事ができるので確認する事をおすすめします。
キャッシングの金利はなぜ高い?
キャッシングの利息は高めですが、なぜ高いのかご存知でしょうか?
まずは、直接金融と間接金融の違いを知っておきましょう。
直接金融は貸し手と借り手の間に仲介者が入らず、直接お金のやり取りをする金融会社です。
たとえば、AさんがBさんにお金を貸す、という流れが直接金融にあたります。
一方、間接金融は貸し手と借り手の間に仲介者などの誰かが入り、間接的にお金のやり取りをする金融会社です。
代表的な間接金融は銀行などです
銀行は預金を預かることと融資を行う事をメインの業務として行っていますが、銀行が貸し出しているお金のほとんどは銀行自体の自己資金ではなく、預金者のお金です。
銀行は預金者のお金を融資しているので、本質者にお金を貸し出しているのは預金者ということになります。
過払金請求と総量規制によって消費者金融が大打撃
消費者金融を取り巻く環境の厳しさは、貸金登録業者数の変移からも分かります。
2006年には登録貸金業者数は約14,000社程ありましたが、現在では2,000社以下に減少しています
現在、利息制限法でも出資法でも金利の上限は20%と定められており、それ以上の金利を取ると違法となり、いわゆる闇金となってしまいます。
しかし、かつては利息制限法の上限金利は20%、出資法では29.28%と、2つの法律の上限金利にはグレーゾーンと呼ばれる約9%の差があり、利息制限法の上限金利を超えて貸し出しを行なっても罰則が無かったこともあったことから、消費者金融は出資法に依拠した金利設定をしていました。
そのため、以前は消費者金融は現在よりも高い金利で貸出をしていました。
ところが、2006年1月13日、グレーゾーン金利を違法とする判決が最高裁で出されたことにより、過去10年間のグレーゾーン金利を取り戻す動きが民間で過熱しました。
これが、よく耳にするいわゆる過払い金請求です。
過払い金請求をする人が続出した事によって、過払い金の返還で巨額の赤字を計上する消費
者金融が増加しました。
中には数兆円という規模の返還を行った大手消費者金融もあり、消費者金融各社は大打撃を受けました。
このような世の中の動きから国会でもグレーゾーン金利について審議されました。
そして、2006年には貸金業法が改正され、2010年に施行となりました。
この改正貸金業法では利息制限法と出資法の上限金利が共に20%になり、消費者金融は貸出金利の水準を下げざるを得なくなってしまいました。
更に、この改正貸金業法にはもう一つ貸金業界を大きく揺るがすルールが盛り込まれました。
それが個人に年収の3分の1を超える融資を禁止する「総量規制」です。
これは実質、消費者金融を規制するためのルールであり、過払金返還で大赤字となった上に、総量規制で貸出先も絞られてしまったことから収益の確保も困難になり、経営難に陥り廃業に追い込まれた消費者金融が続出したのです。
多くの消費者金融は大手消費者金融は銀行の傘下に
危機的局面を迎えた消費者金融はこの危機を乗り越えるために銀行の傘下に入るという打開策を打ち出しました。
それまで消費者金融は独立して営業を行なっていましたが、アコムは三菱UFJフィナンシャルグループの子会社、プロミスはSMBCグループの子会社となるなど、大手消費者金融のほとんどが銀行と業務提携を行いました。
こうして、誰もが知る大手銀行と提携したことで信用力の強化、イメージアップ、更には財政基盤の安定へと繋げていったのです。
実は、業務提携は銀行側にとってもメリットがありました。
消費者金融と提携することで、カードローンやキャッシングのノウハウを得ることができ、新たな市場の開拓をすることが可能になりました。
通常であれば新たなサービスを展開するにはシステム整備などの多額のコストがかかってしまいますが、同じグループの消費者金融にシステムを借りたり、ATMにカードローンのシステムを入れるノウハウを提供してもらうことによって、コストをかけずカードローン分野に進出できたのです。
また、消費者金融に銀行の保証業務を委託することで、消費者金融ならではのスピード審査や独自性の高いサービスの提供を実現させました。
また、消費者金融の打開策は銀行との業務提携だけではありません。
事務の効率化や有人店舗の代わりに無人契約機を展開させることで維持費や人件費の削減をしたり、関連グループ企業と重複する業務を見直すなど、経営を立て直すための様々な努力を行い、利益を出し続ける経営体質を再び取り戻し現在に至ります。
キャッシング会社の今後にも期待
新たな金利水準や総量規制の元でも利益を出せるように、経営の効率化やコスト削減など抜本的な構造改革を行って生き残ってきたのが現在の消費者金融です。
今後も経営を継続するためには利益を出し続けていかなければなりませんが、それには厳しい競争に勝ち抜いて優良顧客を獲得する必要があります。
そのためには、更なるサービス向上や新たなチャレンジを行い、顧客から選ばれる会社にならなければなりません。
利息に関しては高くなってしまいましたが、現在も顧客の利便性を追求した新たなサービスや商品を各社が次々と打ち出していますが、今後も生き残りをかけて更なる進化が期待できます。
まとめ
本記事ではキャッシングの利息について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
キャッシングの利息は融資額によって大きく異なってくるため、いくら資金調達のためであっても、広告などに打ち出されている「最低金利」を当てにしてはいけません。
高額な融資を受けなければ低い利息で借りることは難しいかもしれませんが、上手く無利息期間を使うなどと、賢い使い方をするようにしましょう。
また、キャッシングの利息は昔と比べると高いものとなっているので、徹底した資金管理のスケジュールを行ってからキャッシングするようにしてください。