
銀行ローンには、住宅ローンやカードローンなどがあります。
ローンをする場合、利息や元金返済がいくらかなど気にしない人が多く、計算方法を知っている人は少ないのではないでしょうか。
しかし、ローンは金利が高く、予想外の高額利息を支払わなくてはならなくなってしまう場合もあります。
決して珍しいことではないため、今のうちに金利についてを知っておきましょう。
利息はどうやって計算するのか、金利を減らす賢い方法、住宅ローンの落とし穴など覚えておきたいことを紹介します。
ローンについて
ローンは「何かを貸す」という意味で、銀行からお金を貸すことをローンと言われています。
カードローン、住宅ローン、事業ローンなどがあります。
とくにカードローンと住宅ローンは皆さんがよく利用する種類なのではないでしょうか。
例えば結婚して将来子供ができると、マイホームや子供の教育費などが必要になり収入・貯金では支払いきれない場合もあります。
そんな時に利用できるのがローンです。
銀行からお金を借りて支払うことができ、突然の出費になる場合でも利用できる方法です。
ただし、その後は毎月ずつ借りた金額を返済しなければいけません。
金利の決定方法
ローンには金利、利息、利子、利回りなど多くの種類があります。
どれも似た言葉でどれがどれか分からなくなってしまいそうですね。
・金利は住宅ローンを利用する時、返済額に関するものの一つで、借入金額と返済期間と同じぐらいに重要なことです。
・利息は銀行にお金を預けると金額と期間に応じて貰えるお金です。
・利子はローンを利用した時、お金と一緒に返却することです。
・利回りは借りたお金に、ある一定利率で支払われる対価。
または株投資の配当金の時価に対する割合のことでもあります。
また金利と利息は同じ意味として使われることもあり、固定金利や変動金利など、種類や特徴を表すことも金利と言われています。
このようにローンは金利という言葉がよく使われています。
金利にもたくさんの種類があり、日歩、月利、年利、固定金利、変動金利、長期・短期金利、市場金利などがあります。
お金を借りるには貸す側と借りる側とで話し合って決めますが、銀行でローンとして借りる場合は予め銀行側が決めた具体的な利率を提示されます。
銀行が提示するローンの利率は、資金の使い途、貸出期間、担保の有無などで数字を決めています。
利率が高くなる傾向にあるのは、使い途が自由なもの、貸出期間が長いもの、担保が不要なものです。
また需要と供給のバランス、要は借りたい人が多ければ利率が上がります。
利息の計算方法を解説
ローンは借金です。
借りたお金を返すのがルールですが、借りた分の金額を返済するだけではなく、使用料の利息も支払わなければいけません。
お金に関する計算は大変そうですが、ローン利息の計算はそんなに複雑ではないです。
計算しておいた方が得するため、計算の仕方を学んでおきましょう。
利息の計算式
ローン利息の計算をするには以下の式でやります。
借入金額×金利%÷1年(365日)×借入日数=利息金額
利息の計算のやり方
上記の計算方法で、例えば金利18.0%のローンで30万円融資を受けたとします。
30日で返済した場合と180日で返済した場合を計算してみます。
・30日で返済した計算
30万円×18.0%÷365日×30日=4,438円
・180日で返済した計算
30万円×18.0%÷365日×180日=26,630円
となります。
金利の計算式は一見、難しそうに見えるかもしれませんが、計算方法の例を見てみると意外とそんなに難しいものではありません。
もう一つの計算方法
上記の計算方法でも良いですが、もう一つの計算方法もあり、そちらも解説していきます。
利息のもう一つの計算式は以下です。
借入残高×金利%÷1年(365日)×借入日数=利息金額
このように「借入金額」を「借入残高」に変えて計算します。
借入金額は借金の金額ですが、借入残高は返す金額のうちの元金を差し引いて計算する必要もあります。
計算の例を述べると以下になります。
・10万円を金利15%で30日借りると、10万円×15%÷365日×30日=1,232円
・もし10万円を1年借りたならば、10万円×15%=15,000円という計算になります。
今度は100万円を借り、4年で返済した場合を計算した例をあげてみます。
・100万円×14.5%÷365日×1,460日=58万円
100万円を借りたことにより、利息が58万円になるということになります。
次は1年ごとの借入残高を計算してみます。
・100万円×14.5%=14万5,000円
・750万円×14.5%=10万8,750円
・50万円×14.5%=72,500円
・25万円×14.5%=36,250円
こうすると合計利息額は36万2,500円です。
意外と知らない?金利の得する情報を紹介
利息金額がいくらになるか分かったところで、なるべく低金利なところで申し込みたいですよね。
次は、金利を減らせる方法は何か、知らないと損するかもしれない情報を紹介していきます。
金利に上限はあるの?
「利息制限法」という法律によって、10万円未満を借りた場合は年20%、10万円~100万円未満を借りた場合は年18%、100万円以上は年15%となっています。
銀行はこれらの範囲内にして金利を決めています。
金利を減らす方法
実際に銀行を選んでローンを組み、何度か返済したりまたお金を借りる時に、支払う利息を少なくする方法があります。
例えば、借入残高×金利%÷1年(365日)×借入日数=利息金額で利息を下げようとするには、金利を下げるか借入残高を減らす2つの方法があります。
金利は各銀行によって変わってくるため、金利を下げるには様々な銀行に申し込んでみて、自分に適しているところを探していく方法です。
借入残高を減らすには、こまめに返済していく方法です。
要するに、普段はコツコツと返済し、ボーナスなど収入が増えてお金に余裕がある時期に一気に追加返済をします。
その方が借入残高がずっと一定のままよりも利息が少なく済むのでおすすめです。
高収入で勤めている人は、給料日に一気に全額返済するのも良いでしょう。
極端な方法ではありますが、支払う利息が少なく済みます。
大きい金額ほど低金利で借りられる
低い金利でローンを組むにはもう一つ方法があり、キャッシング枠というものがあります。
利用限度額のことです。
初めて利用する人は、利用限度額を低くして申し込めば審査に通りやすそうだから10万円で申し込もう」と考える人が多いです。
ですが、実際は100万円以上で申し込んでも審査に通る可能性もあります。
上記でも解説した通り、10万円~100万円未満を借りれば金利18%なのに、それより高い100万円以上は金利15%で低くなります。
そのため、大きい利用限度額を確保して、一番低い金利で借りられるようにしておくのがおすすめなのです。
例えば銀行員が「高額の方が金利が低いですよ」と勧めてくれても、「そんな高額使わない」と思って断ってしまう人もいるでしょう。
「審査が不安だから」「そんなに使わないから」といって、低い金額で申し込んでしまうのはもったいないことです。
大きな金額で契約した方が、支払わなければいけない金利を考えるとお得です。
ローンの落とし穴
最後はローンで陥りがちな落とし穴をお教えします。
とくに住宅ローンを検討している人は、自分はそんなことしないから大丈夫と思っていても頭に入れておいてください。
気づかない人も多いと思うので、是非参考にしてください。
金利は各銀行によって異なる
ただ、どの銀行も同じ金利とは言えず、各銀行によって最高金利・最低金利が違います。
「金利2.5~18%」という銀行もいれば、「金利2.0~15%」と決めている銀行など様々です。
では、どこの銀行にすればお得に、低金利でローンを組むことができるのでしょうか?
実は、その点は審査してみないと分からないのです。
書かれている最低金利で判断して銀行を選んでしまうと、実は他の銀行の方が低金利だったというケースもあります。
条件によってその人の金利が変わるため、書かれている金利はあくまで参考にすると考えた方が良いですね。
5年と125%ルールを勘違い
変動金利型で住宅ローンを提供している銀行は、5年ルールと125%ルールを導入しているところが多いです。
・5年ルールとは、金利が上昇しても5年間は毎月の返済額は変わらないことです。
・125%ルールとは、5年ごとに毎月の返済額は見直すことができますが、金利が上昇しても毎月の返済額は前回返済額の1.25倍以内であるのが上限です。
5年ルールがあれば、毎月の返済額は5年間分からないままで済みます。
ここで注意してほしいのが「変わらないのは金利ではなく、毎月の返済額」です。
住宅ローンを組むと、元金と利息の合計金額を毎月返済するということになります。
毎月返済額は変わらなくても、金利上昇すれば支払う利息が増え、元金への支払いが減っていきます。
125%ルールは、家計の負担増を緩和するために決められたルールで、6年目に見直す毎月の返済額はそれまでの1.25倍以内に抑えることができます。
ただ、金利には上限がないため、金利上昇すれば元金が増えることもあります。
5年ルールも125%ルールもメリットがありますが、金利が上昇すると思わぬリスクを負ってしまうこともあるため、しっかりと理解した上で利用しましょう。
返済できなくて支払いを延滞
長期間の返済となると、様々な事情で返済するのが困難になってしまう時もあると思います。
ですが、返済できないからといって支払いを延滞・放置してしまう行為は絶対にやってはいけません。
返済をずっと延滞してしまうと、せっかく手に入れたマイホームを手放さなければならない事態になってしまうこともあります。
返済を延滞すると、まずは金融機関から支払いの催促の連絡がきますが、それでもさらに延滞すると「期限の利益の喪失」が送られてきます。
「これ以上の返済を待つことができない」という意味です。
その後は、金融機関や保証会社からローンの返済を迫られ、最終的にはマイホームを売却して返済することになります。
それでも返済額が残っているならば、終わるまで返済を支払わなければなりません。
このような恐ろしいことになってしまう前に、延滞する前に金融機関に連絡しましょう。
一定期間の返済額軽減や返済期間の延長などをしてくれます。
まとめ
ローンについて、利息の計算方法、金利を減らす方法、ローンの落とし穴3つを解説してきました。
借りたお金だけを返すのではなく、金利や利息も重要です。
お金を借りる前に、予め金利・利息を計算しておくことで、最後まで上手に付き合っていくことができるでしょう。
ローンを組もうと検討している人は本記事を参考にしていただき、金利の減らす方法を是非活用してみてください。