条件によって国や自治体からお金をもらえるという補助金・助成金制度。
事業者を対象としたものも多いですが、個人向けのものもあります。
しかし、知らない・申請しないでは1円受け取ることはできません。
今回は、国や各自治体の補助金・助成金の情報を教えてくれる便利アプリを要点3つを踏まえてご紹介します。
・補助金・助成金制度とは?
・自治体の補助金・助成金情報の調べ方
・補助金・助成金情報がチェックできるアプリ&サービス
補助金・助成金制度とは?
国や自治体は経済や社会を良くするためにそれぞれ施策や目標を立てています。
補助金や助成金は、その施策や目標を実現するための事業や行動を実現してくれる人に対して、実施をサポートするよう国や自治体が給付するお金のことです。
たとえば、地域経済の活性化を目的とする自治体のなかには、UターンやIターンしてくれる人に対して引越しや入居にかかる費用の一部を助成してくれるところがあります。
また、地元での就職やキャリアアップを目指し資格取得を目指す人に対して資格取得のための受講料や受験料・資格登録料などの一部を助成するところなどもあります。
ほかにも海外留学の費用を返済不要の給付型奨学金として支給してくれる自治体もあり、これも広い意味で補助金・助成金と言えるでしょう。
助成金や補助金のほとんどは、何もせずにタダでお金がもらえるものではありません。
やりたいことを実行するにはお金が必要なこともあり、経済的な事情で思いとどまっている人もいるでしょう。
しかし、国や自治体が一部でも費用を助成してくれるなら、チャレンジの一歩を踏み出しやすいものです。
自分自身の夢を叶えるために、上手に利用しましょう。
自治体の補助金・助成金情報の調べ方
助成金の受給には指定されたさまざまな条件を満たすことが必要ですが、受給できれば家計からの支出低減を期待できるというのが補助金・助成金です。
物価上昇や消費税アップで家計を引き締めたいと考えている人は、補助金・助成金の利用も検討してみましょう。
とはいえ、せっかく制度があっても知らなければ自分が条件に当てはまるかどうかも確認することができません。
助成金や補助金という名前ではないにしろ、たとえば消費税増税に伴うポイント還元制度やプレミアム商品券、また健康保険の傷病手当金や出産手当金など、国が実施しているお金に関わる制度は多々あります。
これらはメディアなどでもよく紹介されることもあり、自分との関係有無に関わらず名前ぐらいは知っている人も多いでしょう。
一方、自治体が実施している補助金・助成金制度は、メディアなどでもあまり紹介されることがありません。
自分が住んでいる自治体が助成金制度を実施しているか、どんな助成金制度があるのかも知らない人は多いのではないでしょうか。
一般的に自治体の制度は、都道府県庁や市町村役場など、その制度を実施している行政機関のウェブサイトや市報などの広報誌で紹介されています。
ぜひチェックしてみましょう。
補助金・助成金情報がチェックできるアプリ&サービス
とはいえ、結婚した、子供が産まれた、引越しなど、ライフプランの変化がなければ役所に出向いて行くことも、ウェブサイトや広報誌を見ることもあまりないかもしれません。
そこで、助成金情報を得るためには、アプリの利用もおすすめです。自分が住んでいる地域から、どんな助成金があるかを教えてくれる「助成金情報アプリ」をいくつか紹介します。
ほじょナビ
「ほじょナビ」は、東京23区内に住んでいる方が登録できるアプリです。
役所などの公共機関に申請・届出をするともらえるお金やその他サービスなどの情報をパソコンやスマートフォンに知らせてもらうことができます。
登録内容によって、表示されるサポートの種類は異なるので、自分や家族に合った情報を手に入れることが可能です。
「ほじょナビ」への会員登録は個人情報の特定が難しい、簡単な情報だけでOKなので、高齢者でも安心して利用することができます。
特徴としては、大きく分けて3つあります。
1つ目は、家族の情報も一緒に登録すれば、家族に必要なサービスについても知ることができるので、一回の登録で一括に管理することができるところ。
2つ目は、登録した条件にあった行政サービスを、「子育て」や「医療」などカテゴリー別に確認することができるので、今家族にどういうサービスがほしいのかがわかりやすいというところ。例えば、子どもがいる家庭なら、保育園や小学校・中学校に入る前にどういう行政サービスを受けられるかがすぐに分かります。
3つ目は申込みに締め切りがあるものについてはサービスをカレンダーで確認できたり、自分と家族が使えるサービスをプッシュ通知で知らせてくれたりするなど、情報を楽に手に入れることができるような工夫がされているところです。
「ほじょナビ」はアプリを入れて年齢や性別など簡単な情報を入力するだけで、現在利用できる金銭的サポートがいくつあるのかひと目で分かるようになります。
NISAやiDeCoなどの貯蓄・投資を対象にしているのもポイント。
サポートを利用したか、していないかも、ワンタッチで簡単に管理できます。締切間際順に探すこともできるので、気づいたときにはもう手遅れ、なんていう心配もありません。
今まで見逃していた東京23区の行政サービスがいつでもどこでも簡単に手に入るようになります。
わたしの給付金(オンライン家計簿 Zaim)
「わたしの給付金」は、日本最大級のオンライン家計簿「Zaim」で利用できる、2015 年 1 月にサービス開始した、国内唯一の給付金自動抽出機能があるアプリです。
その人が住んでいる地方自治体によって、受けられる手当てや給付金は異なります。
それらの情報がアプリ内で見られるだけでなく、Zaim に登録された利用者のプロフィールや家計の状況から受けられる可能性がある給付金を自動で抽出できることが特徴です。
自分の条件にあった給付金を自動で探してくれるので、わざわざ自分で探す手間が省け、受給対象の給付金があるのに、情報を知らないせいで受けとることができなかった!という失敗を防ぐことができます。
当初は3つの地方自治体のみでしたが、現在は全国の地方自治体の情報が見られるので、意外に知られていない地方自治体の給付金なども簡単にチェックでき、基本的に無料で利用できるのが魅力です。
ただし、プロフィールに合致する可能性がある地方自治体の給付金の自動抽出にはプレミアム会員登録が必要なので、それだけは注意が必要です。
家計管理をする機能と補助金を自動で探してくれる機能が1つのアプリでできるので、一石二鳥ですね。
<日本本全国・全自治体の給付金情報ポータルサイト「わたしの給付金」>
マチイロ
マチイロは自治体アプリの決定版と言われています。
なんと言っても、約600を超える自治体の情報が1つのアプリで見られるのが特徴。
興味のある分野に絞って、自分に合わせた情報が届くようにできるので、自分用にカスタマイズが可能なのは嬉しいですよね。
また、アプリ配信数がNo.1で、他の自治体の情報誌が読めるのも面白いです。故郷や、離れて暮らす家族の地域の情報も得られます。
アプリを使って、自治体の情報が見られるので、地域の情報誌や広報誌になじみのない若い世代や、広報誌が届かない世帯にも情報を知らしめることができ、かつマチイロに掲載する手間はほとんどないことから、自治体の方にもメリットが多くあります。
そのため、今後も提携自治体が増える可能性が高いといえるでしょう。
自分で役所に行って、自治体の情報を手に入れるのが面倒だと感じる、実際に役所へ行くのが大変だという方など、今まで自治体の情報に関して不便を感じている方もこのアプリで自治体の情報を活用できるようになるかも。
さらに、給付金の他にも、地元の祭やイベントの情報など、自分の見たい自治体の情報が見られるので、自治体について身近に知れる点でも優秀です。
イクハク(育児助成金白書)
主婦目線で、子育て世帯を中心に、全国のさまざまな制度や相談窓口を教えてくれています。
スマホのアプリでの配信、リリースは現在中止されているものの、サイトの主旨に賛同する多くの主婦が運営・更新しているウェブサイトです。
出産育児一時金や児童手当、ワクチン注射など、子どもに関する知りたいさまざまな情報を地域ごとに得られます。
なお、新婚家庭への家賃助成や不妊治療の助成、かかりつけドクター情報など、子どもの有無に関わらず、暮らしに役立つ情報が満載なのも主婦目線ならではでしょう。
マイナポータル
国が運営している代表的な助成金や、2017年11月から本格運用が始まった、政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」もあります。
「マイナポータル」では、居住する自治体の行政サービス検索やオンライン申請(現在は子育てサービスのみ)を行うことができます。
まとめ
自治体のお得なサービスといえば「ふるさと納税」が有名ですが、補助金・助成金もお得な制度のひとつです。
これまで「助成金なんて」「申請が面倒」などと思っていた人も敬遠せずに情報をチェックしてみましょう。
いろいろ見ていくうちに、その申請価値を見いだせるかもしれません。自分の希望を叶えるため、家計のためなど理由はさまざまですが、アプリやサイトを利用しながら、おトクな情報を入手しましましょう。
まだまだ数は少ないですが、行政サービスをスマホ1つで確認できるアプリは確かにあり、しかも活用できればかなり便利です。
自分に合ったアプリを見つけて、行政サービスも無駄なく使えるようになれば、家計も助かります。
いまは欲しい行政サービスがなくても、住民一人ひとりが関心を示すことで、本当に必要な支援が手厚くなっていくでしょう。
行政サービスにどんなものがあるのか、意外に知らないことが多いと思うので、自分のライフスタイルに合ったものを積極的に調べて活用すれば、思わぬもうけものが出てくるかもしれません。
これらのアプリをきっかけに、自分の自治体が発信している情報を上手に活用してみることをおすすめします。